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8月に入り、外資系企業・日系企業ともに26卒向けのサマーインターン選考を実施する企業が増えてきました。就活生の皆さんの中にも、選考対策の一環として業界研究や企業研究を進めている方が多いかと思います。
ところで皆さんは 外資系企業 についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?「外資系企業と日系企業の違いがよくわからない」「外資系企業と日系企業のどちらが自分に合っているのかわからない」という方もおられるかと思います。
本コラムでは、外資系企業の ランキング、年収、仕事内容、必要な英語力 について、日系企業と比較しながら解説します。外資系企業について知りたい就活生の皆さんは、ぜひご一読ください。
外資系企業とは?就活生からの人気ランキングを紹介!
まずは外資系企業とはそもそもどのような企業を指すのかについて説明します。しかし実は「どのような企業が外資系企業といえるのか」に関しては、 厳密に定められているわけではありません。
一般的には、 外国の投資家や法人が一定以上の出資をしている企業を外資系企業と呼びます。 しかし、どのくらい出資していれば外資系企業に含まれるのかという点については、明確な基準などはありません。
参考までに、1967年から2019年まで毎年行われていた外務省の『外資系企業動向調査』の対象企業では、外国資本比率が3分の1以上となっていました。
なお、コンサル業界におけるいわゆるBIG4(デロイト、PwC、EY、KPMG)は、外資系企業としてグローバル本社との資本関係がないため、厳密には外資系企業とは呼べません。
しかし、経営面などでグローバル本社と密に連携しており、組織の実態が外資系企業に近いことから、便宜上外資系企業として扱われることが多々あります。以下、本記事でも外資系企業として扱います。
外資系企業の人気ランキング
就活生に人気な外資系企業はどこでしょうか。ここでは、26卒の外資就活ドットコム会員に人気の外資系企業トップ10を紹介します。
順位 | 企業名 | 業種 |
---|---|---|
1位 | マッキンゼー・アンド・カンパニー | 戦略コンサル |
2位 | アクセンチュア | 総合コンサル |
3位 | デロイト トーマツ コンサルティング | 総合コンサル |
4位 | PwCコンサルティング/Strategy& | 総合コンサル/戦略コンサル |
5位 | ボストン コンサルティング グループ | 戦略コンサル |
6位 | ゴールドマン・サックス | 投資銀行 |
7位 | P&Gジャパン | メーカー |
8位 | ベイン・アンド・カンパニー | 戦略コンサル |
9位 | IT | |
10位 | モルガン・スタンレー | 投資銀行 |
※外資就活ドットコム調べ
表を見ると、コンサルティングファームが多くランクインしていることがわかります。特に近年は、経営における不確実性の高まりからコンサル需要が増加しています。そのため新卒採用を拡大するファームが相次ぎ、就活生からの認知度も高まっていると考えられます。
日系企業の人気ランキング
続いて、参考までに日系企業のランキングも見てみましょう。ここでは、26卒の外資就活ドットコム会員に人気の日系企業トップ10を紹介します。
順位 | 企業名 | 業種 |
---|---|---|
1位 | 伊藤忠商事 | 総合商社 |
2位 | 三菱商事 | 総合商社 |
3位 | 野村総合研究所 | その他コンサル |
4位 | 三井物産 | 総合商社 |
5位 | アビームコンサルティング | 総合コンサル |
6位 | 博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ | 広告 |
7位 | 三菱地所 | 不動産 |
8位 | 三井不動産 | 不動産 |
9位 | ソニーグループ | メーカー |
10位 | NTTデータ | IT |
※外資就活ドットコム調べ
表を見ると、総合商社が上位にランクインしていることがわかります。なお、伊藤忠商事や三菱商事、三井物産といった大手商社を目指す学生に関しては、外資系コンサルを併願するケースも多々あります。
ここからは、外資系企業の特徴について日系企業と比較しながら説明していきます。
外資系企業の年収
外資系企業では若手でも給与が高い
外資系企業と日系企業の大きな違いの一つが、 給与形態 です。
日系企業の場合は、年齢が上がるにつれて年収が上がっていくのが一般的です。 2023年の厚生労働省による調査では、大学卒初任給の平均は約23万円となっています。ボーナスを含めると、入社1年目の年収は 200万〜250万円程度 となるのが一般的でしょう。
一方で 外資系企業の場合は、新卒1年目から高い水準の年収が得られる傾向にあります。 給与水準は業界や企業によって異なりますが、 戦略コンサルであれば700万円、外資系投資銀行では1000万円 がもらえることも珍しくないようです。それ以降の年収は年齢とともに上昇する傾向にありますが、日系企業のような完全年功序列型とは異なり、同年代の間でも差が生まれます。
若いうちから実力を発揮できる場合には、早くステップアップしていき年収が大幅に伸びます。逆に期待される成果を上げられない場合には、年月が経過してもなかなか年収が上がっていきません。業界や企業・職種によっては、一定の期間内にパフォーマンスが発揮できないとクビになるケースもあります。
外資系企業では福利厚生が少ないことも
給与水準が高い一方で、 福利厚生に関しては日系企業と比べると少ない傾向にあります。
福利厚生には、法律で義務付けられた法定福利厚生と、企業が独自に設ける法定外福利厚生の二種類があります。
健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険、子ども・子育て拠出金といった社会保険は法定福利厚生に含まれるので、外資系企業でも提供されます。一方で、日系企業では馴染みのある住宅手当や通勤手当に関しては、外資系企業では用意されていない場合もあります。
外資系企業では、福利厚生のように間接的な形ではなく、 給与水準そのものを上げて社員に還元する という考え方をとる企業が少なくないようです。
ただし、外資系企業の中でも業界や会社によって福利厚生の種類や内容は大きく異なります。企業選びにあたっては、このような福利厚生の違いを一つの指標にしてみてもよいかもしれません。
各企業の初任給や給与制度に関しては、ぜひ以下のコラムを参考にしてみてください。
・マッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)の年収・初任給・給与制度
・ボストン コンサルティング グループ(BCG)の年収・初任給・給与制度
・ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)の年収・初任給・給与制度
・アクセンチュア(ビジネス・デジタルコンサルタント)の年収・初任給・給与制度
・デロイト トーマツ コンサルティング(経営コンサルタント職)の年収・初任給・給与制度
・PwCコンサルティング(コンサルタント職)の年収・初任給・給与制度
・ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)の年収・初任給・給与制度
・伊藤忠商事(総合職)の年収・初任給・給与制度
・三菱商事(総合職)の年収・初任給・給与制度
・三井物産(総合職)の年収・初任給・給与制度
・野村総合研究所(コンサルタント職)の年収・初任給・給与制度
・博報堂(総合職)の年収・初任給・給与制度
・三井不動産の年収・初任給・給与制度
・ソニー(総合職)の年収・初任給・給与制度
外資系企業における仕事内容
外資系企業では職種ごとに採用される
外資系企業と日系企業では、 雇用形態 が大きく異なります。
日系企業では 総合職 という形で募集を行うことが一般的です。総合職として採用された場合は、入社後に適性などが判断され配属が決められます。自分が行きたい部署や就きたい職種に関して希望を出せる場合がほとんどですが、最終的な決定権は企業側にあります。
また、数年ごとに部署を異動させる ジョブローテーション制度 を採用している企業も多くあります。社内での異動を通じて会社の全体像をつかみ、ゼネラリストとして幅広く活躍することが期待されるのです。
一方で 外資系企業では、職種ごとに募集が行われます。 例えばコンサルタントやマーケター、ファイナンス、人事、エンジニアなどのように職種が細かく分けられており、入社前から自分が就きたい職種を選択できます。このようなジョブ型雇用には、自分の志向に合ったキャリア選択ができるという特徴があります。
こうした職種別採用において、一部の理系職種では大学での専攻が問われますが、特に新卒採用の場合にはこれまでの経歴があまり重視されない傾向があります。 選考の段階でその職種に関連する知識やスキルが十分でなくとも、基本的な就活対策を行うことでオファーをもらえる可能性は大いにあります。
外資系企業では若手のうちから裁量権がある
外資系企業と日系企業では、 入社後の活躍の仕方 にも差があります。
日系企業の場合は、 実際の業務を始める前に多くの研修を行うことが一般的です 。入社後その会社の一員として働くうえで、経営理念や事業内容を深く理解することが求められます。
また基本的なビジネスマナー(電話対応、名刺交換など)やビジネススキル(ワードやエクセルの使い方など)に関しても丁寧に教えられることが多いです。研修後もはじめのうちは簡単な作業を任せられることが多く、年次が上がるにつれて少しずつ仕事の幅が広がっていきます。
それに対して外資系企業では、実際の業務をこなす中で必要な知識やスキルを身につけさせるという オン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)方式 が取られることが多いです。OJT方式では、入社後早い段階で現場に送り出され、職場の上司の監督下で責任のある仕事を任されるようになります。そのため、 若手のうちから裁量権をもって働くことができます。
外資系企業では海外との仕事が多い
外資系企業は世界各国に支社や子会社があるため、 海外を相手にするクロスボーダーの仕事の割合が大きい傾向にあります。 外国人を相手にしてメールでやり取りをしたりリモートで会議を行ったりするなど、ビジネスの公用語として英語を使う機会も多くなるでしょう。
一方で、総合商社などの日系企業でよく見られる海外駐在の機会はあまり多くはありません。海外支社に移籍になるケースも稀にありますが、基本的には現地で採用が行われるため、支社間での人の入れ替わりは少ない傾向にあります。
こうした働き方に関しては、外資系企業の中でも業界や企業・職種によって大きく異なります。各業界における仕事内容について知りたい方は、ぜひ以下のコラムも参考にしてみてください。
・【本当に海外に関われる仕事とは?】業界・職種別のグローバルでの働き方
・【保存版】違い説明できますか?コンサル業界をジャンル別に徹底解説!(戦略、総合、IT、シンクタンク、監査法人)
・【外銀IBD】投資銀行部門の業務内容・求める人材・選考方法について徹底解説
・【26卒】外資系マーケティング職の仕事内容と求められるスキル|マーケティング=市場調査ではない?
・外資系企業の「ファイナンス職」「セールス職」とは?各職種の業務内容、必要な能力、キャリアパスを解説
・IT業界の分類を徹底解説!【前編】ネットビジネス・ITコンサル・SIer編
・IT業界の分類を徹底解説!【後編】クラウド・ソフトウェア・ハードウェア・通信編
外資系企業で求められる英語力
グローバルな活躍機会が多い外資系企業では、 仕事において一定の英語力が必要になる場合がほとんどです。
外資系企業で働く場合、一般的には TOEIC700点以上 の英語力があると望ましいとされています。これは、ビジネスの場でコミュニケーションをとるための最低限の基礎が身についているかの目安になります。しかし業界や企業・職種によって英語の使用頻度は大きく異なり、さらに高い水準の英語力が求められることもあります。
また 選考過程においても、一定の英語力が求められることがあります。 外資系企業の中には、応募時に英語で履歴書を提出するよう求められる場合があります。これらの書類に関してはある程度お決まりの書き方があり、それらに沿って作成することが大切です。
さらに、外資系企業では 面接が英語で実施されることもあります。 面接官は日本人の場合もあれば、外国人の場合もあります。コンサルであれば、選考過程において複数回実施するケース面接のうち、1回を英語で実施するといったこともあるようです。
これらの英語面接に関しては、最低限の英語が使えるかの確認が目的であることが多く、完璧な英語は求められないことがほとんどです。そのため、 英語に苦手意識がある場合でも、きちんと対策を行えば突破することができます。
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外資系企業に新卒で入るという選択肢
ここまで、外資系企業の特徴についてご紹介しました。
若いうちからバリバリ稼ぎたい、海外を相手にビジネスをしたいといった人にとって、外資系企業で働くことはファーストキャリアとして魅力的な選択肢の一つになるでしょう。
外資系企業と日系企業の違いをきちんと理解したうえで企業研究を行い、自分に合ったキャリアを見つけてください。
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