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皆さんこんにちは、外資就活コラムチーム ryoです。
現代社会のあらゆる産業やサービス、人々の生活を支えている IT 。
そのようなIT領域においてビジネスを展開し、社会のインフラとして活躍する IT業界 は就活生や転職希望者から大きな注目を集めています。
しかし、一言で「IT」と言っても提供する商品やサービスは多岐にわたり、それらによって分類分けすることが出来ます。
業務内容や職種、身に付けることが出来るスキルが大きく異なるため、入社後のミスマッチを防ぐためにも「ITコンサルティングとSIerの違い」といった点を正しく理解することは大変重要です。
そこで今回は IT業界の7つの分類 について前編と後編に分けて、各分類の動向から当てはまる企業まで徹底解説していきます。
IT業界の分類図と各分類に当てはまる企業例
はじめに、以下の分類図をご覧下さい。
このように、IT業界は 7つの分類 に分けることが出来ます。
各分類によって提供するサービスや商品は大きく異なります。
その中でも聞き馴染みがある企業と無い企業があると思います。
ネットビジネス事業の中でも、Amazonや楽天といった企業は、ネットショッピングなどでも利用される方が多いため、企業名と展開する事業内容が結び付きやすいと思います。
一方で、ITコンサルティング事業を展開するアクセンチュアやアビームコンサルティングといった企業はあまり聞き馴染みが無く、企業名と展開する事業内容が結び付きにくいと感じられる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
この違いは、 ビジネスモデルの違い から生まれています。
Amazonや楽天などは、主に一般消費者向けに事業を展開する BtoC (Business to Customer)のビジネスモデルです。
一方、アクセンチュアやアビームコンサルティングなどは、主に企業相手に事業を展開する BtoB (Business to Business)のビジネスモデルです。
人々の生活に直結する事業を展開しているのは、前者の BtoC のビジネスモデルを展開する企業であるため、より多くの人々に認知されていると言えます。
また、NECや日立製作所、富士通などといった企業のように、「一般消費者向けにはパソコンなどのハードウェアの提供を、一方で企業向けにはシステム提供を行っている」といったBtoCとBtoB両方のビジネスモデルに強みを持っている企業もあります。
このように、IT業界の中でもその分類により、 ビジネスモデルが大きく異なる ため、各分類について正しく理解することが重要です。
IT業界の各分類について
それでは次に各分類について、概要と当てはまる企業について詳しく見ていきましょう。
尚、各企業の募集職種については年度などにより変動する可能性があるため、詳しくは各社採用ホームページをご覧下さい。
ネットビジネス
ネットビジネス企業には以下のような業態があります。
①物販やホテル予約など、商品やサービスをオンライン上で販売する ECサイト運営企業
②SNSやブログ、動画共有サービスなどの ソーシャルメディアの運営を行う企業
③検索サービスをはじめとして、ニュースやメールサービスなど様々なサービスやコンテンツの提供を行う 情報ポータルや検索サイトの運営企業
④サイト制作やレンタルサーバー、決済代行などネットビジネスを行う上で必要な インフラサービスの提供を行う企業
⑤携帯電話向けにSNSや音楽、動画などのコンテンツやサービス配信を行う モバイルサイト運営企業
業態としてこのように分類出来ますが、例えばGoogleや楽天などのように、近年では1つの業態に固執せず、複数の業態で事業を展開する企業も増えています。
ネットビジネス企業のキャリアの特徴として、営業などのビジネス職と、開発などを担うエンジニア職に分けられる点が挙げられます。
また、事業会社として展開する事業領域が明確な企業が多いため、例えば「ECサイトの運営を通じて世界中の人々に貢献したい」といったように、 「将来やりたいこと」が明確な方 におすすめな業界と言えます。
【企業例と募集職種】
・ Amazon
Amazon.co.jpの運営を行っています。
・コンシューマー総合職
・オペレーション総合職
・HR(人事)総合職
・サプライチェーンスペシャリスト
・ソフトウェア開発エンジニア
など
(Splash Amazon Japan Studentsより)
・ 楽天
イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントすることを経営の基本理念としています。
ユーザーおよび取引先企業へ満足度の高いサービスを提供するとともに、後押しすることで、社会を変革し豊かにしていくことに寄与していきます。
これらにより、当社グループの企業価値・株主価値の最大化を図り、「グローバル イノベーション カンパニー」であり続けることを目指しています。
◇ビジネス職
・ビジネス総合コース
・コーポレートコース
・FinTechコース
・デザインコース
・マーケティングコース
◇エンジニア織
・ソフトウェアエンジニア
・インフラエンジニア
・データサイエンティスト
・プロダクトマネジャー
など
(新卒採用(ビジネス職・エンジニア職)| 楽天グループ株式会社より)
ITコンサルティング
企業が抱えるあらゆる課題を情報システムの力で解決 するのがITコンサルティングです。
現代の企業は情報システムで多くのデータを処理することを前提として業務内容を定めているため、効率的で、より良いシステム構築を行うことが出来れば、競合他社と差別化を図ることが出来ます。
このような情報システムの力に着目し、ITコンサルティングは情報システムの側面から企業の問題解決に取り組んでいます。
ITコンサルティング会社でも情報システムの案件だけでなく、戦略系の案件も請け負うことがありますが、戦略系コンサルティング会社が請け負う案件と大きく異なる点は、例えば、「営業拠点にある商品在庫をシステムで把握出来るようにして利益率の改善を目指す」といったように、 業務寄りの案件が多い点 です。
ITコンサルティングは主に上流工程に携わることが多いですが、近年では、クライアントが経営に直結する効率的な情報システムを求めているため、クライアントの悩みを聞き、ただベンダーが提供する情報システムをクライアントに導入するするだけでなく、ITコンサルティング会社自身が情報システムの構築フェーズまで強みを持つ必要が出てきています。
そのような業界全体の流れの中で、アクセンチュアのように、コンサルティング事業から情報システム分野に渡るまで事業の幅を広げている企業が増えています。
ITコンサルティング企業のキャリアの特徴として、入社2~3年目といった 若手の時から重要な仕事を任される点 が挙げられます。
「時間をかけて人材を育てていく」という考え方はITコンサルティング会社にはあまり無いため、 入社の段階から即戦力として活躍出来る人材が求められている と言えます。
「若手の時から裁量権を持って成長したい」という方や、「まだやりたいことが明確に無く、働く中で今後の社会で必須となるITとコンサルティングに関するスキルを高めつつ、幅広い業界の企業を経営的な側面から見てみて、自分のやりたいことを見つけていきたい」といった方におすすめの業界と言えます。
【企業例と募集職種】
・アクセンチュア
デジタル、クラウドおよびセキュリティ領域において卓越した能力で世界をリードするプロフェッショナルサービス企業です。
40を超える業界の比類なき知見、経験と専門スキルを組み合わせ、ストラテジー&コンサルティング、テクノロジー、オペレーションズサービス、アクセンチュアソングの領域で、世界最大の先端テクノロジーセンターとインテリジェントオペレーションセンターのネットワークを活用して提供しています。
・戦略コンサルタント
・ビジネスコンサルタント
・デジタルコンサルタント
・ソリューション・エンジニア
・データサイエンティスト
・AIアーキテクト
・マーケティング
・クリエイティブ
・デザイン
・コンテンツデザイン
(アクセンチュアの新卒採用より)
・ アビームコンサルティング
総合コンサルティングサービス企業であり、戦略/組織コンサルティング、プロセスコンサルティング、ITコンサルティング、ERP導入コンサルティング等、経営革新に必要な全ての領域においてトータルなビジネスコンサルティングサービスを提供しています。
・戦略コンサルタント
・ビジネスコンサルタント
・テクノロジーコンサルタント
・公共経営コンサルタント
・AIコンサルタント
(募集職種 / コース | 新卒採用 | アビームコンサルティング株式会社より)
SIer
SIerは 顧客企業の要望に応じ、企業の情報システムの構築から運用までに関わるサービスの提供 を行っています。
また、SIerは設立の経緯や事業内容で、以下のように分類することが出来ます。
メーカー系 では富士通やNECなどが当てはまり、 商社系 では伊藤忠テクノソリューションズやSCSK、 シンクタンク系 では野村総合研究所や三菱総合研究所、 独立系 では大塚商会やオービック、 ユーザー系 では電通総研(旧:電通国際情報サービス)や日鉄ソリューションズなどが当てはまります。
大手SIerの場合、システム開発の中でも多くの人手を要するソフトウェアの開発は協力会社に委託するケースが多いため、上流工程である要件定義から設計までを担当し、その後は「システムのリリース」という目標に向け、開発担当者などをまとめるリーダー的役割を担います。
ITが社会のインフラである現代社会では、システム無しでのビジネス展開は困難であるため、幅広い業界の事業会社を中心にSIerに対してシステム開発を依頼しており、多くのSIer企業が売上高を伸ばしています。
SIerの中でも特に大手SIerに当てはまるキャリアの特徴として、エンジニアサイドでの採用となった場合、若手の間はシステム開発の基礎を学び、年次が上がっていくにつれて プロジェクトマネージャーとして システム開発における多様な関係者をまとめあげ、プロジェクトを推進させる立場になることが多いと言えます。
一方、営業サイドでの採用となった場合、 営業のスペシャリスト として自社システムの提案や、様々なベンダーのシステム提案などを顧客企業に対して行うことが多いと言えます。
また、大手SIerの中でもアクセンチュアや野村総合研究所などはシステム領域におけるコンサルティング分野にも強みを持っているため、これらの企業は、「コンサルティングとシステム開発の両方の視点や力を磨いていきたい」という方におすすめの企業であると言えます。
【企業例と募集職種】
・ NTTデータ
データ通信やシステム構築事業を行っているシステムインテグレータで、主な事業は官庁・公共・金融機関向けの大型システムの開発です。
・SE(システムエンジニア)
・コンサル
・営業
・R&D(研究開発職)
・ファシリティマネジメント(建築系、電力系)
・スタッフ(法務・財務・人事等)
(募集要項・福利厚生 | 採用情報 | NTTデータ新卒採用サイトより)
・ 野村総合研究所(NRI)
コンサルティングサービスに関しては、「変革のパートナー」として、あらゆる業界の顧客が抱える様々な課題に対峙し、コンサルティング(企業の経営戦略策定や業務改革、官公庁の政策提言等)を行っています。
ITソリューションサービスに関しては、業務革新における企業パートナーとして、情報システムの企画・設計から開発、運用・保守まで一貫したサービスを提供しています。
・経営コンサルタント
・アプリケーションエンジニア
・テクニカルエンジニア
・セキュリティスペシャリスト(NRIセキュアテクノロジーズ)
・経理スペシャリスト
(募集要項(総合職)|採用情報|野村総合研究所(NRI) 2025年新卒採用サイトより)
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