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こんにちは。外資就活ドットコム 19卒ライターのエムです。
就職活動をされる学生の多くには「グローバルに働きたい!」「世界中を飛び回りたい!」と考えている学生も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
私自身も海外志向が強く「海外で業務がしたい!」とひたすら面接で言っていました。
しかし、一言海外志向といっても海外への関わり方は様々です。具体的にどのように海外に関わっていきたいのか自身に合わせた方法を考えていきましょう。
本記事では、どのような業種に就いたら、どのようにグローバル案件に携われるのか紹介したいと思います。
『うちはグローバルな環境だよ』という言葉はウソかもしれない
筆者は19卒の海外志向が強い学生であり、『本当に海外に関われる仕事』を探し、自らのキャリアを考えてきました。
説明会に行ってみても、現在はほとんどの企業で『グローバル化』が謳われているように感じました。
しかし、実際はほとんど海外に行っている人がいないと先輩にOB訪問をしたときに知り、説明会で聞いた内容と現実とのギャップを感じた経験があります。
『グローバル化と言いつつ、内情はドメスティックな仕事ばかりなのではないか?』
筆者にはこのような疑念が沸き上がりました。
こうして説明会での謳い文句に騙されず、本当に海外に関われる仕事を自分の力で探したいと思い就活を続け、「海外に関わる仕事と言ってもその方法は多様であり、その中でも自分に合った働き方を選ぶことができる」ということを学んだので、今回コラムを通して皆さんにシェアしたいと思います。
『海外に関わる仕事』と言っても、働き方はたくさんある
筆者は、1年間就活をしながら、『海外に関わる仕事』といえども、海外へのかかわり方は1つではないと気づきました。
海外へのかかわり方は、大きく分けて3つあります。
②日本に住みながら、海外へ出張する
③駐在も出張もしないが、海外と関わる案件を遂行する
この中では、あなたはどの働き方がしたいですか?
それぞれの働き方について、以下で詳しく解説していきます。
①実際に海外へ駐在して仕事をする
海外で現地の外国人の方と働きたい方です。いわゆる駐在です。もちろん日常会話は英語もしくは現地の言語となり、日本人が全く周囲にいない環境となることも多いです。
大手日系企業から海外転勤すると福利厚生はばっちりです。私の知人は転勤先が発展途上国の時、プール付きの豪邸(単身赴任で2LDK+お風呂とお手洗いが2つずつ+大きなベッドが二つある家)に住み、自身専用のドライバーがつき、給料も海外手当がつくため倍近くになったそうです。このような好待遇もざらにあります。
②日本に住みながら、海外へ出張する
家の場所は日本がいいけれども、出張ベースでは海外に行く機会を持ちたい方向けです。
「家族は転勤させたくない」「プライベートは日本で過ごしたい」 けれども海外の現地でも実際に仕事をしたいという方向けです。
ちなみに出張で使用する飛行機はビジネスクラスを基本的に使用できます。
しかし、長期出張をする場合でもエコノミークラスの長時間狭い椅子で移動した経験談を、長時間の出張機会をあまり想定されていない某外資系の会社の社員さんから聞いたことがあります。
海外出張が増えるとその分マイレージが貯まり航空会社のプレミアム会員にもなれる結果、プライベートの海外旅行にお手頃の値段で航空券を取得できたり、空港のラウンジが使用出来たりと海外好きの方には一石二鳥です。
③駐在も出張もしないが、海外と関わる案件を遂行する
拠点が日本ながら、なにかしらの形式で海外系に関わることが出来る働き方です。
「英語は好き」「海外と接点は持っていたい」けれども海外に赴くことにはそこまで興味がない方向けです。
また、
英語を使用しながら日本国内で業務を遂行したい
の2点のどちらなのかを考える必要もあるでしょう。
◆海外駐在できる主な業界・職種
ここからは、業界・職種ごとのグローバルでの働き方についてみていきます。まずは海外駐在ができる業界・職種をご紹介します。
商社
「海外の仕事」といえばまず始めに商社を思いつくでしょう。 商社はフロント、バックオフィス(人事など)問わず海外転勤の機会があります。
意外なのが、人事が海外に赴くことが多いことです。商社が新地域に進出するとき、自社の社員が転勤できるうえで危険な地域ではないか、住宅の手当てはどうするべきかなどの調査をする上で人事の仕事が要となるからです。
頭に入れておきたいのが、一言「海外」といっても発展途上国なのか先進国なのかなど、どういう国に勤務したいかです。 商社での海外勤務での仕事の多くは0から事業を創りだすことが多いため、先進国より発展途上国への転勤が多いです。
「発展途上国で新たな事業を企画したい!」という思いがある方には抜群の環境でしょう。
メガバンク
ドメスティックなイメージがあるメガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)ですが、グローバル化を進めていて海外支店などの海外転勤をできる機会が多くあります。
三菱UFJ銀行とみずほ銀行は採用段階でグローバル枠で特定コースを選択することが出来ます。三菱UFJ銀行はグローバルCIBコース、みずほ銀行は入社5年以内に海外勤務が確証されるGIFコースやGM&AMコースがあります。
海外赴任する社員さんは金融先端国から技術を学びに行ったり、海外企業への融資営業をしたり、海外支店の運営をすることになります。
商社は発展途上国で勤務する可能性が高い一方、銀行は融資業務なので、ビジネスが既に多くある比較的発展している地域に拠点を所持します。そのため、ロンドンやニューヨークなどの金融の先端国を含めた、先進国に勤務する機会が多くあります。
さらに、海外MBAを社費でいけるチャンスもあります。
メガバンク全体として海外志向を伸ばしています。
出身者が激白! メガバンクの年収と出世・キャリアパスの裏事情
日系証券会社
証券会社と一言に言っても様々な部門があります。
大半が初期配属で支店に配属される総合職や、入社当初からホールセール部門に行ける部門別採用があります。詳しくは→[業界研究] 投資銀行編
ホールセールへの部門別で入社した場合、海外勤務の機会が多々あります。投資銀行部門でのM&Aではクライアントが海外企業を買収するクロスボーダーの案件が多くあります。また、IPOでは海外投資家に向けて企業のIRをプレゼンするなど英語を使用する機会があります。
マーケット部門でも株のチームもしくは、債券の外債チームであれば外国株・債券動向をオンタイムに調査するため転勤することがあります。
総合職で入社し支店に配属された場合、支店勤務の期間は海外関連業務もしくは海外勤務をする機会は基本的にありません。支店は全国各地にありお客さんは日本国内のためです。
しかし、総合職から投資銀行部門やグローバルマーケット部門に移籍することが可能な機会もあり、移籍後は海外勤務のチャンスもあります。
日系証券会社自社拠点以外にも海外の投資銀行と連携していることもあり、そこに派遣され海外の優秀なインベストメントバンカーと一緒に勤務できることもあります。
野村証券....2008年にリーマンブラザース(アジア)を買収。そこでの拠点に強みを持つ。
SMBC日興証券....モーリス(米国のブティック投資銀行)との強い連携。
三菱UFJモルガンスタンレー証券....モルガンスタンレーと連携があり、モルガンスタンレー日本支部で働けるsmile制度あり。
みずほ証券....Evercore(1995年創業独立系投資銀行アドバイザリー企業)と強い連携。
大和証券....各自の拠点所有。マーケットでは外国株が強い。
日系メガ損保
東京海上日動火災保険は米国、欧州を含めて世界中に拠点を所有しています。また、三井住友海上火災保険はアジア、欧州を中心に伸ばしています。主な仕事として海外支店の勤務者を総括することが多いです。
人口減少や自動車の普及量の伸び悩みなどにより、国内の保険市場は成長が見込めません。それに加え、日本は台風や地震などの自然災害が多いため、海外展開することにより保険引受のリスク分散をさせる効果があります。
保険業界はさらに今後海外展開を進めていくことが想定できます。
日系メーカー
日本のテクノロジーは世界からみても大変優秀です。海外での研究や工場の取りまとめなど業務内容は幅広く、シリコンバレーからインドなど、先進国から発展途上国まで色んな場所に勤務する可能性を持ちます。
海外出張はあるが転勤は少ない業界
外資系戦略コンサル
クライアントが海外進出するときなどの現地調査のため出張したりします。M&AのPMI案件でも海外に赴いたりします。また、一部の戦略コンサルは優秀であれば本社で勤務できる可能性がある枠もあるようです。
海外転勤・海外出張はないが海外案件に携わる(日常会話が日本語)
商社一般職
最近は一般職でもかなり高度な仕事を求められます。転勤はないですが、総合職のサポート役として海外業務に携わります。
具体的には船会社への船の支配、海外の保険会社のやりとりなどを通じて資料作り、メール作成、電話対応で英語使用能力を求められます。
外資系投資銀行
基本的に海外案件は海外の現地法人が遂行してくれるため、駐在は少ない印象ですが、資料をクロスボーダーの案件のときに英語で読む英語力が必要です。日常から英語力を高められる環境になるでしょう。
外資系非戦略コンサル
非戦略コンサルは総合コンサルやデジタルコンサルなど、幅広い業務をカバーします。案件や配属によって業務は多様なので、どこに海外案件が転がっているか、吟味をする必要があるでしょう。また、総合コンサルの中でもIT案件が多くお客さんは国内が多いです。
さらに、入社してくる社員では英語堪能な帰国子女も多く、海外案件は会社内でも人気です。
海外転勤・海外出張はないが海外案件に携わる(日常会話が英語)
外資系IT企業
Bigtechと呼ばれる外資系IT企業を始め、外資系のIT企業では外国籍のエンジニアが多く働いている外資系企業も多く、同僚や上司などとのやり取りが英語で行われることも珍しくありません。また、外資系企業の場合プロダクトやサービスの開発においては海外にある本社やR&D拠点が中心的な役割を担っているケースが多いため、他国で働くメンバーとのやり取りなども多く、定期的に英語を使う機会があるケースが大半です。
また、自社プロダクトやサービスのマニュアルや社内システムが英語であることが大半であるため、英語を使用する機会は多いでしょう。
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外銀オペレーション
海外オフィスとのコミュニケーションを図る部署なので日常会話で英語を使用する機会が多いです。面接時には必ず英語面接が課されます。受験生は帰国子女、外国籍の学生、海外大学卒の就活生が大半です。
大半は転勤はないですが、ゴールドマンサックスはシンガポール支社のオペレーション部門を拡大しており新卒採用で日本人を積極的に採用しています。
外銀マーケット(Equity/株)
マーケット部門でのエクイティ(株)の部署のお客さんの多くは海外ヘッジファンドなどの海外投資家です。
さらに、ここの部署の社員の半数近くは外国人であり、他社員とのやりとりやお客さんへの営業の多くが英語となります。外銀の中で一番インターナショナルな部署なのではないでしょうか。また、外銀マーケットは投資銀行部門と比べて本社勤務できる機会が多くあります。
意外と海外業務にあまり関われない職種
外資メーカー
外資系メーカーは日本に市場を広げるために日本支部に拠点を置きます。そのため、日本市場内での商品マーケティング戦略を考え、海外市場をあまり視野に入れません。
「外資」というととてもグローバルな雰囲気が漂いますが、上司の上司の上司が本社からきた外国人であったり、意外とグローバル感がなかったりします。さらに、日本支社は日本現地要員のため、転勤も基本的にありません。
しかし一方、人事などの一部のバックオフィスでは海外の本社とのやりとりを求められるため、英語の使用機会があります。
また、P&G社はシンガポールで勤務できる可能性があるそうです。
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外銀マーケット(Debt/債券)
日本の国債や債券を買うのは国内の投資家・お客さんがほとんどのため、外銀のマーケット部門債券部署は英語を使用しない部署が意外と多いです。地方金融機関がお客さんになることも多く、グローバル感はあまりないです。英語が出来ないから外銀のマーケット部門を受けないのはもったいないです。
※外銀であれば外債を扱うことも珍しくはないため、外債のチームであれば株と同様にグローバルで活躍できます。
ひとえに海外志向といっても、自分に合った働き方を、自ら考え、確かめることが大切。
いかがでしたか。海外で働いてみたい、海外案件に携わりたい。などそれぞれ思いがあると思います。どのようにグローバルに働きたいのかを考えるきっかけになればと思います。
『海外に関わる』と言っても、選択肢は一つではありません。
『この企業グローバルだと思っていたのに、意外と海外案件がない…』
『意外と海外とかかわるチャンスのある会社なのに、コテコテの日系企業だと思い込み、内定を辞退してしまった…』
このように、入社後に後悔しないよう、いろんな人に話を聞きに行き、自分の目と耳で理想の働き方を確認しましょう。
皆さんが満足出来る就職活動を出来たら幸いです!
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