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こんにちは、外資就活 コンサルチームです。
就活生に人気な業界の一つであるコンサルティング業界。
26卒のコンサル志望の皆様も、少しずつ準備を進めている頃かと思います。
そこで今回は、 コンサル選考の最初の選考ステップである「ES」について ご説明していきます。
コンサルの選考におけるESとは
まずはじめに、コンサル選考で課されるESの特徴について見ていきましょう。まずは戦略ファームの、「学生時代力を入れたこと」など、一般的なES選考で頻出する設問について解説していきます。コンサルの選考特有の「ケース筆記」タイプのES設問については、本記事の後半で解説します。
戦略コンサルのESは、文字数が少ない
ほとんどの戦略ファームのESに共通する特徴として、まず 文字数が少ない ことが挙げられます。日系大手企業の一般的なESの設問での規定文字数が300~400字なのに対して、戦略コンサルのESは100字から200字の設問がほとんどです。そのため 最も重要なことだけ簡潔に書き、残りは面接の質疑応答のなかで話す ようにしましょう。
戦略コンサルのESは、最終面接までES関連の質問がほとんどない
戦略コンサルの面接はケース面接が中心です。そのため ESの内容についての質問をされることはほとんどなく、触れられても最初の数分のみ です。また、提出期日から半日ほどで次のステップについての連絡があることも多く、 全てを熟読しているわけではない という噂も耳にします。したがって、ジョブまでの段階では評価に対するESの比重は大きくないと考えられます。
しかし、だからといってESを適当に書いていいわけではありません。 ジョブ通過後に面接がある場合には、ESについての質問が多くなります 。そのため ジョブ後面接まで見据えたES を書けると良いでしょう。ジョブ後面接でよく出る設問に関しては下記コラムで紹介しておりますので、併せて読んでみてください。
・戦略コンサル内定者が語る「ジョブ後面接」対策の極意
総合コンサルのESは、選考においてやや重視される
総合コンサルの選考においては、ESの出来は戦略コンサルに比べて重要 なポイントとなります。
というのも戦略コンサルとは違い、総合コンサルの選考では志望度が重要視されるからです。現に最終面接のみで志望理由を聞かれる戦略コンサルとは違い、 一次・二次面接など序盤のフローで志望理由を問われる ことがあります。その際にESは必ずチェックされるので、 自己分析を繰り返して志望動機を詰めて 、クオリティの高いESを提出しましょう。たとえ拙い内容のESで書類選考を通過できたとしても、その後の面接で必ず詰められます。
コンサルのESで評価されるポイントとは?
端的かつ論理的であるか:結論ファースト、構造化
コンサルタントになる上で最も重要と言える能力の1つが 論理的思考力 です。当たり前のことですが、ESの段階から文章を論理的に書くことを意識する必要があります。
・同じ結論への根拠を列挙する場合には最初にいくつ挙げるのかを示すこと(例:「理由は○つあります。1つ目は~…」)
の2つを意識しましょう。
また、コンサルティングファームでは、多くの場合人事専門の社員というのはほとんどおらず、コンサルタントが採用担当の業務に直接関わります。しかしその分通常時の業務が減るというわけではないので 採用に割り当てられたコンサルタントは多忙を極めます 。そのため読みづらいESは読んですらもらえないかもしれません。
せっかく筆記試験やケース面接、ジョブの対策をしていてもESで印象を悪くするのは非常にもったいないです。 読みやすさや論理性にはしっかり注意を払って書くようにしましょう。
学生時代に力を入れたこと:大事なのはエピソードの凄さではない
ESには学生時代に力を入れたこと、いわゆる「ガクチカ」を書くことも多いでしょう。
この「ガクチカ」を書く際、「自分には特に無い」と悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。しかし「選考で差がつくような凄いエピソードを書かなければいけない」というのは多くの就活生が陥りがちな誤解です。しかし、コンサルティングファームのESにおいてはほとんどのファームの選考において、 エピソードの凄さで優劣がつくことはありません 。
・どのように問題を解決したのか
・そこから何を得たのか
の3つのポイントを押さえ、論理的に述べることのほうが、コンサルティングファームのESにおいてはよほど重要なのです。
これらのポイントを 結論ファーストで順序立てて説明していくことができれば、ジョブ後面接でESの内容に関して受ける質問でも困ることはない でしょう。
ESを書く際のポイントに関しては、ぜひ以下のコラムも参考にしてみてください。
・【事例付き】どんな企業でも通過するエントリーシート(ES)の書き方~7つのポイント~
・【必見!】あなたのESをより良いESに仕上げるコツ
・【例文付き】ES提出前のチェックポイント5選
コンサル各社のES設問例、内定者の回答例
ここで コンサル各社のES過去の説問例 と 内定者の回答例 を見てみましょう。
※なお、このエントリーシートの回答は、個人の特定を避けるために一部変更しております。
マッキンゼー・アンド・カンパニー
マッキンゼーのコンサルタントを志望する理由について記入してください。
企業の課題を解決したいからだ。私は学生時代にサークルで飲食店の戦略立案を経験した。そこで戦略が実際に売上へつながる喜びを知り、企業の課題解決へ関心を抱いた。そのためにそれは早期からの成長と、幅広い業界を網羅する2点が必要だと考えた。その折に貴社は世界一優秀な社員が集まり早期成長できること、そして案件の網羅性が強みと説明会で知った。そこで貴社を第一志望とし、企業の課題解決へ貢献したく志望する。
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ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)
学業以外に力を入れていたことは何ですか?(100字以内)
サークル活動の〇〇に全力を注いでいました。通常活動では。毎回自己目標の設定と反省を行なっていました。運営の時には総務統括として通常活動や宿泊イベントのマネジメントを任されました。
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ベイン・アンド・カンパニー
あなたが目標として思い描く5年後の御自身の姿、及びそれを実現する過程で、戦略コンサルティングに興味を持ち志望した理由を教えてください。
5年後の目標は、今後の人生で何をしたいかが明確な人間だ。私は、将来やりたいことをまだ明確に見つけられていない。そのため、幅広い業界と接することができ、自分が優秀だと思う人たちが多くいる環境に飛び込みたい。戦略コンサルティングは経営課題の解決という観点から様々な企業と接することができ、かつ私が優秀と思う知人がキャリアとして選んだことで、上記の二点を満たす仕事なのではないかと思い、関心を持った。
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デロイト トーマツ コンサルティング
あなたが弊社のインターンに応募された理由と、このインターンを通じて得たいことを300文字以内でお書きください。
インターンシップを通して、コンサルティング業務の内容理解と、自分自身の適性を見極めたいと考えているからです。私は、プロフェッショナルとして企業の課題解決に尽力し、成長を支えるコンサルティングに興味があります。貴社は、戦略から実行まで総合的に企業を支援しており、その当事者意識の高さに魅力を感じました。インターンシップを通して、自身の適性を見極めるのみならず、今後コンサルタントとして活躍するために習得すべき能力や、磨くべき強みを定かにしたいと思います。また、貴社の文化や強みを体感することで、今後のキャリア選択に活かしたいと考えています。
・【3分選考対策】デロイト トーマツ コンサルティングの選考対策まとめ
・デロイト トーマツ コンサルティングのES(エントリーシート)・体験記一覧
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PwCコンサルティング合同会社/PwCアドバイザリー合同会社
PwCコンサルティング合同会社/PwCアドバイザリー合同会社を志望する理由を教えてください(文字数自由)
私は、就職にあたり、様々な業界にかかわることができる、速いスピードで自己成長を果たすことができるという2点を重視しています。コンサルティング業界は様々な企業の経営に携わることができ、環境の変化が激しく、その変化に適応する過程で自己成長ができると思い興味を持ちました。また、現在行っている長期インターンシップのコンサルティング営業の経験から、企業様の課題を発見し、解決の手助けをしたいと思うようになり、コンサルタントを志望しています。そして、貴社を志望する理由は、コンサルタントとして日本企業の国際社会における価値の向上に尽力したいと思っているということです。そのためには、グローバルに強みを持つ企業であることが必要です。貴社は、158もの国に海外拠点を持っていて、強力なネットワークを有しており、また、「One Team」として監査や財務など分野の異なる専門家が結集し、案件を様々な角度から捉えることができるため、重要な課題に対して有効な策を打つことが可能であると考えます。そのために、貴社でならば、今後企業の海外進出などが進む中で、企業の海外への挑戦に伴走することができると思い、志望しました。
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ケース筆記の書き方(内定者の解答例を基に)
一部の戦略ファームではESの段階からケース面接のような課題が課されます。ケース面接の練習にもなりますので、コンサルティングファームを志望する皆さんはぜひ取り組んでみてください。
設問
あなたが考える日本の課題を1つ挙げ、それに対してどのような対策を講じるべきか
あなたの考えを教えてください。(1000字)
内定者の回答例
少子高齢化によって生産年齢人口が少なくなり、日本の経済成長が小さくなることを挙げる。対策は、短期的には高齢者、女性の労働力創出の加速化、長期的には移民の受け入れと出生率の向上、働き方改革の継続高付加価値産業の育成が必要だと考える。
対策は大きく分けて労働人口を増やすこと、労働生産性を上げることの2つが考えられる。労働人口を増やすことに関しては、短期的には既に労働年齢に達している人を労働市場に入れること、長期的には出生率を上げることが考えられる。まず、短期的な部分について考える。移民の受け入れに関しては国民感情や制度面の問題が障壁になり短期的な実現は難しいので、政府が取り組んでいる女性の社会進出を進めることや、高齢者の雇用を促進することを加速させることが考えられる。
一方長期的に出生率をあげるには、結婚しやすい環境を作ること、子育てしやすい環境を作ることが考えられるが、出生率が人口増加につながる水準である2.1を超えるまで上がらなければならず、長い時間がかかると考えられる。また他の先進国の例を見ても、移民が出生率を押し上げている例がほとんどであり、このままではその水準まであげるのは難しい。そのため出生率の観点から見ても移民問題に関する長期的な取り組みが必要になる。
労働生産性に関しては、付加価値/ 労働投入量によって算出されるので、付加価値を大きくするか、労働投入量を減らすことを考える。付加価値を大きくするためには高付加価値産業への集中、労働投入量を減らすことに関しては労働時間を短くすることが考えられる。
高付加価値産業への集中に関しては、現在の日本において付加価値の低い労働集約的な産業の比率はすでに低いが、IT産業などまだ世界的にプレゼンスの低い高付加価値産業の比率を高める余地はまだあると考えられるので、この部分に関しては改善可能である。
一方労働投入量を減らすことに関しては、近年政府が取り組んでいる働き方改革によって、1人あたりの労働時間は健康的な水準まで順調に短くなっていくと考えられる。
ポイント
・網羅性を担保しよう
いくつか選択肢がある場合には、 必ずすべてを検討していることを示しましょう 。例えば、上記の回答例だと「労働生産性に関しては、付加価値/ 労働投入量によって算出される」という風に、定義から書いてしまえば簡単に網羅性を示すことができるのでおすすめです。
・思考の過程を示そう
今回のお題は、「日本の課題を解決するためには」というお題でした。その中で なぜあなたの選んだ施策がいいと判断したのか、絞り込んだ過程を明記する必要があります 。
最終的な施策は、筋が良いものであることに越したことはありませんが、 どんなに素晴らしい施策でも、思考の過程を書かずに結論だけ書いた場合には高評価はつきません 。
まず、結論として注力すべき分野とそれに対する施策を書き、そのあとになぜその分野、施策に絞り込んだのかについて書くことを意識しましょう。
コンサルのESは油断せずに対策しておこう
今回のコラムではESについてお伝えしました。コンサルの選考の初期段階では、あまりESについて深く聞かれないからといっても手を抜けないこと、ケース筆記が課される場合にはケース面接の練習になることもお分かりいただけたかと思います。
夏前には多くのファームのES締切に追われることになるので、基本的なポイントを今の時期から確実に身に付けておくことが重要です。あまり気負いすぎずに、少しずつ取り組んでみましょう!
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