はじめに
こんにちは、外資就活コンサルチームです。
戦略コンサルティングファームのサマージョブの選考が本格的に始まっていますが、この選考を突破するのは容易ではありません。そこで今回は2人の戦略コンサルの内定者の方にインタビューを行い、選考フロー別に就活生のみなさんが注意するべき点をお聞きしました。
今回のコラムは前編ということでES編、筆記試験編、GD編になります。後編のケース一次編、ケース二次編、ジョブ編と併せてご覧下さい。
このシリーズを読んで戦略コンサルの内定を勝ち取りましょう!
前編の回答者は
Aさん:大学院生。サマーインターンを通じて外資系戦略コンサルティングファームに内定。
Bさん:学部生。本選考で外資系戦略コンサルティングファームに内定。1年間の留学経験あり。
のお二人です。
ES編
ESで落ちる原因
ーーまずお聞きしたいのですが、戦略コンサルのESで見られているポイントやここで落ちる原因って何だと思われますか?
Aさん:戦コンはESの内容が原因で落ちることはないですね。というのも戦コンはESの内容はほぼ見ていないです。ESで落ちる原因としてはやはり、学歴ですね。学歴のボーダーとしては、あくまで僕の感覚ですがMBBとアクセンチュア(戦略)は上智以上、ADLとStrategy&は早慶以上、A.T.カーニーに関しては夏と冬でボーダーが変わって夏は上智以上、冬は早慶以上ですかね。MARCHの人は選考で見たことないので、戦コンのレベルだと最低でも上智以上がボーダーになるんですかね。あくまでも僕の肌感覚ですが(笑)
Bさん:僕は少し違う話を聞いていて、いくつかのファームでは、割とESを読むようになった、という話を聞いています。というのもここ数年かなり志望者数が多くなっていて、志望度が高くない人まで受けているようなのです。そのため一旦学歴フィルターをかけた後、さらにESを読んであまりに適当に書いているものは振るい落としている、らしいです。まぁ、聞いた話でしかないのですが(笑)
ーーでは、夏にESで落ちた人が秋から逆転で内定するのはほぼ不可能ですか?
Aさん:さっきのBさんの話を踏まえると、ESをきちんと書いて落ちてしまっている人、特に学歴で落ちてしまったと考えられる方に関してはほぼ無理ですね。唯一方法があるとしたら、特殊な学歴を付けるというのはあるかもしれません。例えば、国内の大学でもMBAを取ったり、MIT(マサチューセッツ工科大学)に行くとか。まあ、MITとか卒業したらアメリカでリクルーターが必ず付くんで、日本で就活する必要ないんですけどね(笑)でも、私の知人でMARCHの学部から早慶以上のMBAに進み外資系戦略コンサルに内定している方がいました。国内MBAへの進学は一つの手だと思います。
ーー学歴ロンダリングですね。ただ、どちらも特殊な経歴になるのでかなり難しそうですね。ありがとうございます。
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筆記試験編
筆記試験で落ちる原因
ーー続いて、筆記試験で落ちる原因は何だと思いますか?
Aさん:「地頭が悪い」か「極端に慣れてないか」のどちらかだと思いますね。大前提として書類選考(ESとテスト)では、学歴とテストの点数のどちらも求められるのでテストの点数は絶対に必要です。たとえ地頭が悪くなくても、参考書や過去問を一度も見たことがないと通過するための点数を取るのは難しいと思いますね。なので、SPIにしろ玉手箱にしろ問題の傾向に慣れる程度の対策は必要だと思います。慣れる程度の対策すら怠った人が夏では落ちたのだと思いますよ。
Bさん:僕もAさんとほぼ同じ意見ですが、付け加えるとしたら、問題への抵抗感があると落ちてしまうんだと思います。というのも地頭が良くて対策をしていても、判断推理などの問題に対して抵抗があると対策しても無理だと思います。なので、どうしても抵抗がある人は違う道を探すことをお勧めします。
テスト・筆記試験の対策法
ーー分かりました。お二人はどのように対策を行いましたか?
Aさん:筆記試験と言っても色々形式はあるので、SPIという前提でお話ししますね。僕は一度SPIを受けた後、苦手だなと思う分野だけ参考書で徹底的に対策をしました。それで3回目に受けたSPIでBCGのテストが通過したので、もう筆記対策は要らないなと思って対策を終えましたね。まとめると、実際に一度受けてみて自分の実力を確認してから、対策を行った形になります。大切なのはまず現状把握を行うことですね。そして、目標とのギャップがどれくらいあるのかを確認し、そのギャップを埋めるための対策を行いました。対策してみて思ったのが、問題に慣れる程度の演習は絶対に必要だということですね。全く演習を積んでいないと、時間配分とかも分からないので。IQ130くらいの天才であれば対策無しでも受かるかもしれませんが(笑)僕の友達にBCGに内定した人がいるんですけど、彼ですら対策無しだと夏のアビームのインターンではテストで落ちていました。ある程度頭が良い人でも最低限の対策は必要だと思いますね。
Bさん:実は僕はあまり対策は行っていません。僕は2回目に受けたSPIでBCGのテストが通ったので、それから御茶ノ水とはおさらばしました(笑)ただ僕は元々、ああいう問題が好きだったので先程言った抵抗感は全く感じずに受けられましたね。あと、SPIなどとは異なり企業オリジナルの問題は対策しにくいので、そのような問題については関連する参考書を読みつつ、最後はぶっつけ本番でやるしかないですね。
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GD編
GDで落ちる原因
ーーでは次に、GDで落ちる原因はどういったものが挙げられると思いますか?
Aさん:前提として各ファームで見られているポイントや落ちてしまう原因は違います。しかし、概して「話が長い」「視野が狭い」ということが落ちる原因として挙げられると思います。まず話が長いことに関してですが、これについては自分の頭の中で言いたいことが整理されていない、結論から話さないなど様々な原因があると思われますが、話をコンパクトにまとめられないと確実に落ちます。次に、視野が狭いというのは、一つの論点に話を絞りすぎて本質的なことを見られていないことを指します。これはGDだけではなくケースにしろジョブにしろ同じことが言えますね。以前、僕がGD選考を受けたときに「ある自動車メーカーの中期経営計画を策定せよ」というお題が出されました。そして、僕のチームの人がいきなり「自動車の売上って単価×販売数ですよね!ここから深掘りしましょう!」と言い出したんです。中期経営計画を策定する際の考慮しなきゃいけないファクターって他にもあるのにも関わらず、いきなり売上という狭い論点を見てしまう。このように視野が狭い人は戦コンのGDでは間違いなく落ちると思いますね。
Bさん:僕は「チームメンバーに対して高圧的な人」「自分の間違いを認めない人」は落ちてしまうと思いますね。チームメンバーに対して高圧的な人というのは、例えば自分とは違う意見を持っている人に対して、自分の意見を通すために恐怖感を抱かせるような人です。そのような人は間違いなく不合格です。周りのチームメンバーを巻き込んだうえで、彼らを自分の味方にするように心掛けましょう。また、自分の間違いを認めない人も最悪です。チームメンバーと議論しているうちに、自分が間違っていると分かったらすぐにそれを認めましょう。すぐに認めなければ、それだけ無駄な時間を使ってしまい大事な議論の時間を奪ってしまいます。このように自分の間違いを認めるという素直さも非常に重要です。つまり、僕が言いたのは選考をしている社員の方に「こいつとは働きたくないな…」と思わせるような態度をしている人は、どれだけ頭が良くても落ちるということです。そのような人はチームで仕事をするコンサルタントには向いていません。
GDの対策法
ーーなるほど、非常に参考になります。では、このような人たちが内定を取るためにはどのような対策が必要だと思いますか?
Aさん:僕が初めに言った「視野が狭い」ことを克服するには、やはり普段の生活レベルで「他の選択肢はないか?」のように視野を広げる練習をしていくしかないと思いますね。思考力ってちょっと練習問題を解いた程度で身に付くようなものではないので、普段の生活から意識を変えていくしかないと思います。戦コンに内定を貰った僕の友人は、普段から「ここの駐車場の売上っていくらだろう?」のようにフェルミ推定の練習をしていたそうです(笑)これは大袈裟かもしれないですが、普段の生活から無思考の人がGDの時だけ思考できる訳が無いので、思考力を鍛えたい人は普段の生活から意識すべきだと思いますね。
Bさん:僕が言ったようなこともやはり普段の生活の心掛けから始まりますね。自分が高圧的になっていないか、などを客観的に分析しましょう。またGDで発言量が少ない人がいますよね。これも普段の生活でグループで何かを話している時に「全体の中で自分がどれだけ発言しているか」を測ってみるのは良いやり方だと思います。これは自分が留学していた時に行っていたやり方なんですけど、発言量が少なくて悩んでいる人にはお勧めです。やはり、GDなどでは発言量が少ないと評価が低いどころか、評価が付かない場合があるので発言量は重要です。
ーーなるほど。普段の生活での心掛けから始まるということですね。
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おわりに
いかがでしたか?
前編ではES、WEBテスト、GDの落選パターンと対策法をお届けしました。後編では、選考フローの中でも特に難関な「ケース面接」について詳しく触れています。ぜひご覧ください。
君がケース面接/ジョブで落ちた理由は〇〇。戦略コンサル内定者が語る、「落選パターン別戦略コンサル本選考攻略法」 【後編:ケース一次・ケース二次・ジョブ編】
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