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コンサルタントに向いている人の共通点とは
コンサルティングファームを目指す方々にとっては、筆記試験やケース面接など、「選考突破のために何をすればいいか」がどうしても気になりがちです。一方、「自分はそもそもコンサルタントに向いているのだろうか」といった視点も大変重要です。
場合によっては選考結果という形で「キミは向いていないよ」というメッセージを伝えられてしまうのですが、適性については先に知っておくにこしたことはありません。また内定者の中にも、自分は果たしてコンサルタントになるべきだろうか?と悩んでいる方もいるかと思います。
そこで、外資系戦略ファームに勤務する複数名から「どういった方がコンサルで活躍できているか」についてインタビューを行い、共通点を5つにまとめてみました。
ぜひ参考にしてみてください。
コンサルタントに必要な5つの条件
1.自ら事業を動かすのではなく、アドバイザーでいたいと思う
コンサルタントはあくまでアドバイザーであって、自ら事業を行う立場ではありません。事業を行う人々は「Doer」と呼ばれ、明確に区別されます。
各ファームには守秘義務があるため具体的な仕事内容が中々わかりづらくはあるのですが、例えば、下記のようなプロジェクトに関わっていきます。
・大手食品メーカーの業務フロー改革のための改善提案
・インフラ企業の海外進出のためのマーケット調査
・大手メーカーの投資基準・評価制度の改善提案
・中央省庁の検討委運営及び調査報告書の取りまとめ
クライアントの要望に対して調査・提案を行い、対価を得るのが仕事であり、具体的に事業を行い、アクションを起こす主体はクライアントです。
例えば提案した内容が取締役会で反対されたりして、実行に移されないこともしばしばあるわけで、コンサルタントとしては暗澹たる思いを抱くことになります。
もちろん実行に移せるよう組織改革を進めていくのも、コンサルタントの仕事なのですが、立場上は外部からのアドバイザリーに徹し続けなければいけません。この点がどうしても性に合わず、「自らが事業を行いたくなった」とコンサルティングファームを去るメンバーは数多、数えきれません。
もちろん逆張りで数年間のみ在籍し、後に事業法人に移る、もしくは起業するというビジョンをもって入社するのであれば、問題は生じません。そうした方が多いのもまた事実です。
2.自走して成果を出すことが好き
多くのコンサルティングファームで共通して求められるのが、「自ら動く」こと。入社して間もない時期、ボスから食品小売業界についての調査依頼があったとします。そうすると、新人コンサルタントは当日夜あるいは翌日朝には基本情報の収集及び情報を元にした課題仮説構築が終えていなければいけません。そして同時にボスに何とか時間を割いてもらい、その内容へのレビューを早々に貰って、その仮説をブラッシュアップする必要があります。
もちろん質問すれば先輩やボスは答えてくれはしますが、積極的なサポートの手はどこからも差し伸べられません。
プロジェクトは複数名で進められますが、個人でプレーする割合も大変多いのが実情です。自分の裁量でゴリゴリと仕事を進めることに喜びを感じるタイプは、コンサルに向いているでしょう。上司の指示待ちなどしようものなら、自らのクビが早くも薄ら寒くなる、という事態を招くことになります。
3.逆境を楽しむ「知的体育会系」になれる
どのコンサルティングファームにも共通して言えることは、相当な激務であると言うことです。まず第一に、知的なだけでなく、タフな体育会系の体力を備えていければ勤まりません。
業界トップ企業の多くがコンサルティングファームを活用しているのですが、顧客は企業全体というより、企業の経営者・経営メンバーになります。ビジネスは生きるか死ぬかの戦いであって、クライアントの経営陣は日々とても悩ましい決断をしています。
例えば参入する市場を間違えてしまえば、数百億円の損失を計上してしまい、事業撤退・売却・解雇などステークホルダーの多くを不幸にしてしまうかもしれません。逆に成功すれば、自社をさらに強化でき、それを元手に新しい事業領域へと展開することもできます。
従業員を何万人と抱える会社がクライアントであるケースも多いので、経営陣と同じくらいのプレッシャー・時間感覚で動くことが重要です。
クライアントに尽くし続けるために時間などは関係ありません。体力が続き、頭をフル回転させ続けられる限り、時計が日を回っても働き続けることもままあります。
そして経営トップ層への提案となれば、生半可なクオリティのものを出すわけにはいきません。ジュニアメンバーであれば、作ったプレゼンの多くはまだまだ提案レベルに達しておらず、一昔前には「ビリビリに破かれる」「タクシーから投げ捨てられる→機密文書なので後で自ら拾いに行く」など厳しい通過儀礼を歩むこともあったとか。
しかし、マネージャークラスまで昇格した方のジュニア時代のケースでは、そうした際、真夜中に会社に戻り、少々愚痴を言いながら作業を続けるも、顔がにやにやと嬉しそうだったとのこと。
それを見ていた同僚は非常に気味が悪かったそうですが、苦労を喜びに変えるチャンネルが備わっていたため、仕事が続き昇格に至ったのだろうと指摘しています。
こうして、どんなに辛くても、仕事に喜びを感じられる体質でないとそもそも向いていません。
4.給与にこだわりすぎない
労働時間では全業種の中で圧倒的にハードと言われるコンサルですが、給与は水準以上ではあるものの特別に高いわけではありません。新卒初年度は500-800万円程度の会社が多く、徐々に昇給して、コンサルタントで1200万円、マネージャークラスで1800万円くらい。他業界と比べて残業が多いこともあり、マクドナルドの時給並と評されることもあります。
近年は、徐々に給与が下降気味であるようです。それでいてUPorOUTのカルチャー、なかなか厳しいものがあります。
外資系投資銀行と比較してみると、コンサルのマネジャーにあたるVP(ヴァイスプレジデント)で3000-8000万円くらいあり、比べ物になりません。大手総合商社ですと30歳前後で年収1,000万円はほぼ確実、45歳前後で2,000万円に達する人も多く、年功序列・クビ無しでこの年収は、この業界以外はありえません笑
戦略コンサルの転職先として人気なのがプライベートエクイティファンド(PEファンド)なのですが、事業の面白さもさることながら、報酬も大きな点だったりします。ファームによりけりですが、時代が良ければ外銀なみかそれ以上に稼げるケースも多い。一方、こういったプロフェッショナルファームがいやになり、「安定だ!」ということで総合商社に転職する同期もいたりします。
以上のような事実があるため、就職に対して給与のプライオリティが高い学生はあまり向かないと思います。最初からガッツリ稼ぎたいなら、起業家になるか外銀に行きましょう。
5.対人関係が得意(になれる)
コンサルでは1人で成果を出す能力に加えて、対人関係が得意なことが求められます。人間関係は大変重要な要素で、本当にクリティカルなファクト(事実)はリレーションベースでしか知ることができません。
ジュニアのうちは上司を中心とした社内での対人関係が多いものの、マネジャーではクライアントとの折衝が始まり、シニアクラスになればクライアントトップとの付き合いが重要になります。
また、人事評価では360度評価(上司・同僚・部下)と180度評価(上司)がありますが、パフォーマンスだけでなく、アピールも重要です。これもいってしまえば人間関係です。
つまり、コンサルタントとして高いパフォーマンスを出していくためには、社内外の人間を虜に出来るコミュニケーション術が必須事項と言えるのです。
コンサルについて理解したうえで選考に臨もう
いかがでしたでしょうか。サバイブが厳しいプロフェッショナルファームであるだけに、自らの適性やキャリアパスを十分に吟味した上で、選考に臨みたいものですね。
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