【ガクチカ虎の巻③】体育会・部活動をガクチカにしたい!例文とともにES・面接対策を徹底解説

2025/05/22

会員登録すると
このコラムを保存して、いつでも見返せます

体育会・部活動をガクチカにしたいあなたへ

こんにちは、外資就活ドットコム コラムチームです。

就活におけるES(エントリーシート)や面接では、学生時代に力を入れたこと、通称 「ガクチカ」 がよく問われます。この「ガクチカ」では、主に大学時代の活動のなかで自分が頑張ったものを選んでその経験を伝えます。多くの選考において志望動機と並び比重が特に大きいのがこのガクチカであり、 ガクチカを通じて自分の魅力をいかに伝えるかが選考の結果に大きく影響します。

ガクチカにおいてどのようなエピソードを選ぶか、そしてそれをどのように伝えるかという点に関しては、毎年悩む就活生が多くいます。そこで 本シリーズ「ガクチカ虎の巻」では、エピソード別にガクチカで伝える際に意識すべき点を紹介していきます。

第三弾である本コラムでは、 大学の部活動(体育会)での経験をガクチカに使いたい と考えている方向けに、ESでの書き方や面接での深掘り質問を紹介します。

体育会系の学生は日々の活動が忙しく就活対策が後回しになりがちですが、部活動での経験をガクチカとして上手くアピールすることで、就活を有利に進めることができます。 「体育会のガクチカでトップ企業への内定を目指したい!」という方は、ぜひご覧ください。

体育会系学生のガクチカの作り方

部活動でのエピソードをガクチカで伝えるにあたって、その経験を 構造化 することがまず大切です。構造化をして整理することで、相手に伝わりやすくなるほか、自身の経験の深掘りにもなります。構造化に使えるガクチカの一般的なフレームワークは以下の通りです。

①何をやったのか
②前提情報
③どれだけ困難な状況だったか
④なぜ解決しようと思ったのか
⑤課題の特定
⑥どのような行動を起こしたのか
⑦行動を起こした成果
⑧得た学びや知見など

これらの詳細については、以下のコラムで解説しています。詳しく知りたい方はこちらを参照してください。

例として、上記のフレームワークに沿って整理した部活動のガクチカを見てみましょう。これはあくまで1つの事例にすぎませんが、参考までにご覧ください。

①部活動内における練習の質を改善した。
②所属するラグビー部では週5回の練習が行われていた。
③予選敗退など悔しい結果が続いていた。
④チームの一員として、部の成長に貢献したいと思った。
⑤練習が単にルーティーン化されているだけで、効率が悪いと感じた。
⑥チームの課題発見のために試合をビデオ撮影するとともに、マネージャーがチームの状況を正確に把握できるよう幹部との連携体制を構築した。
⑦練習内容の効率化に成功し、公式戦で優勝を果たした。
⑧課題や問題点を分析し、解決のために実行に移す能力を身に付けた。

なお実際に上記の部活動のガクチカをESに書く際には、①~⑧をすべて含めるのではなく、文字数や強調したいことを見極めて要素を取捨選択する必要があります。

実際にどのような形でESにまとめるかという点に関しては、のちほど紹介する内定者のESを参照してください。

ガクチカで部活動を用いる際のポイント

一般的に、ガクチカの内容を考える際に明確にすべきこととしては、

・業界・企業・職種に合ったアピールポイント
・強み・経験の再現性

の二つが挙げられます。ここでは、上で挙げた部活動のガクチカを例にして具体的に説明したいと思います。

業界・企業・職種に合ったアピールポイント

ガクチカにおいては、 同じエピソードであっても、異なるポイントをアピールできることがほとんどです。 例えば上記のラグビー部のエピソードでは、課題発見力や実行力を強調しました。一方で、チーム内における円滑な意思疎通を図ることができたといった形で、コミュニケーション能力をアピールすることもできます。

コンサルをはじめ分析力が重視される業界では、課題を特定し解決にいたるまで自走する力は高く評価されるでしょう。一方で総合商社などの大手日系企業では、周りと上手く意思疎通を行う力をアピールする方がより高い評価を得られるかもしれません。

同じようなエピソードであっても、どのように伝えるかで印象は大きく変わります。 ぜひ志望する業界や企業、職種に合ったアピールポイントを意識してガクチカを組み立ててみてください。

強み・経験の再現性

ガクチカとして自分の経験を伝える上では、その再現性も重要です。 ガクチカで発揮した強みや得た経験が、入社後に活かせるものでなくてはならないのです。

例えば「ラグビー部で優勝した」ことが事実であるとしても、その理由が「優秀なコーチの指示に従っていたから」では意味がありません。なぜなら、優秀なコーチがいない入社後の環境では、同じように活躍できるかわからないからです。

自分の強みが発揮されたことで得られた成果であるとアピールすることで、入社後にも同じように活躍するイメージを持たせることができます。またその経験を通じて学んだことに関しては、その経験だけに留まらず入社後に活かされるケースも多々あります。

面接官の立場に立って、自分が将来的に活躍する姿をイメージさせられるよう、エピソードの再現性を意識してみてください。

体育会のガクチカでは「わかりやすさ」も大切

体育会の活動に関するガクチカを作る際には、 面接官の立場に立ってわかりやすく伝える という意識も大切です。

面接官がその競技の経験者であれば、ある程度専門的な話をしてもスムーズに理解が進むでしょう。一方で、その競技になじみがない人にとっては、自分が普段当たり前に使用している言葉であっても通じない可能性があります。エピソードの細かい部分をもれなく伝えたいがあまり、専門用語や難解なルールなどを盛り込んでしまうと、エピソードの本筋が伝わらない恐れがあります。

字数制限があり誰に見られるかが明確でないESの段階では、 専門的な話に関してはなるべくかみ砕いて説明をしておくのが良いでしょう。 また面接の場では、相手がその競技についてあまり詳しくなさそうであれば、まずはガクチカの趣旨が伝わるよう話をまとめるのが良いでしょう。

一方で、面接官がその競技の経験者等である場合には、必要に応じて専門的な話も含めた形で話すというのも一つの手です。よりエピソードの解像度が上がり、面接の場が盛り上がるかもしれません。

部活動のガクチカの深掘り質問例

実際の面接では、多くの場合提出したESに基づいてガクチカに関する質問がなされます。

面接でガクチカについて問う場合には、ESに記載しているか否かに関わらず、改めてその内容を聞かれることがほとんどです。その際にはESと同様に、 要素を取捨選択して答えるようにしましょう。

例えば「学生時代に最も力を入れたことは何ですか?」といった形で聞かれた場合には、

「ラグビー部の活動に注力しました。」

といったように始めて「①何をやったのか」を簡潔に述べたあと、必要に応じて②〜⑧を付け足す程度の回答が望ましいでしょう。回答が冗長になってしまうため、特に詳しく述べるよう求められていない場合には、一から十まで全て一度に説明することは避けるべきです。

その後、そのエピソードを深掘りする形で質問がなされます。例として、以下が挙げられます。

◆プロセスに関する質問
・なぜその打ち手を選んだのか
 例:「練習の量を増やすという方向性もあったなか、なぜ練習の質に着目したのか」
・困難だったことは何か
 例:「練習を今までのやり方から変えていくなかで苦労したことはあるか?」
・工夫した点はどこか
 例:「ただ試合のビデオを見るだけではなく、そこからチームの課題を発見し改善につなげるために意識したことはあるか」


◆モチベーションに関する質問
・なぜそのことに取り組もうと思ったのか
 例:「部の成長に貢献したいという思いはどこからきたのか?」
・(大変だったこともあるなかで)なぜ頑張り切ることができたのか
 例:「結果が出ていない状況が続いていたなか、なぜ練習を頑張ろうと思えたのか」


◆再現性に関する質問
・自身はどのような姿勢で取り組んでいたか
・(チームの場合)自身はどのような役割を果たしたか
・自身のどのような強みが活かされたか
・その経験を通じて何を学んだか
・その学びを仕事でどのように活かしていきたいと思うか

面接での深掘り質問は先ほど紹介したフレームワークに沿って作っておけば答えられるものがほとんどです。とはいえ、ここで挙げたような頻出質問に関しては、特に入念に対策をしておきましょう。

部活動のガクチカES例文

以下では、実際に選考通過者がESで提出した部活動に関するガクチカを紹介します。ぜひご覧ください。

※各企業のエントリーシートは会員(無料)の方のみ全文閲覧できます。

新規会員登録はこちら

三菱商事(総合商社・総合職)選考通過者のES

自ら難易度の高い目標を定め、その達成のために粘り強く取り組んだ経験について、教えてください。結果の成否によらず、あなた自身が考え工夫・努力したことを含め、取り組みの動機やプロセスが具体的に分かるように記してください。(250文字以上400文字以下):
大学〇〇部にて〇〇出場を目標に、実践経験を積み重ねた事だ。中学から〇〇を始め、高校では〇〇負けの選手だった為、大学ではより結果を出したいと考えた。私は本戦で活躍する選手に比べて試合経験が不足しており、…全文を読む
変化を起こすために、周囲を巻き込んで行動した経験について、教えてください。あなた自身が果たした役割や周囲との関わり方が具体的に分かるように記してください。(250文字以上400文字以下):
体育会〇〇部にて、分析システムの導入と運用に成功し、〇〇勝利に貢献した。チームは精神論を顕著に優先する風潮にあり、毎年敗戦を喫していた。この現状にもどかしさを感じた私は、…全文を読む
【コメント】
どちらの設問でも部活動でのエピソードを選んでいますが、伝えたいメッセージが大きく異なっており上手く使い分けができています。設問で問われている内容を踏まえて、適切に自分の強みをアピールすることができています。

紹介したESはこちら

丸紅(総合商社・総合職)選考通過者のES

これまでの経験の中で最もチャレンジングだったことについて、「あなた自身の目的もしくは役割」「チャレンジングだった理由」「課題に対してどのように行動したか」も含めて概要、詳細をそれぞれ教えてください。(概要:50字以内、詳細:500字以内):
【概要】Bチーム主将として様々なモチベーションを持つメンバーを巻き込み、学内戦準優勝・全国大会〇〇位を達成。
【詳細】日本一を遂げた〇〇サークルのBチーム主将として、学内戦準優勝や全国大会〇〇位を達成した。小中高でキャプテンと縁はなかったが、…全文を読む
【コメント】
主将を務めるモチベーションや課題の発見、改善、成果が上手く文章として構造化されています。読み手にとって負担のないわかりやすいガクチカになっていますね。

紹介したESはこちら

TBSホールディングス(テレビ局・一般職)選考通過者のES

学生時代にあなたが挑戦したことは何ですか?どんな困難があり、それをどう乗り越えたかも含め、具体的に教えてください(350文字以内):
私は日本○○ランキングを上げる事に挑戦しました。大学1年の時、体育会に入り実力が向上している反面、大会では勝ち上がれず、日本ランキングが上がりませんでした。私は…全文を読む
【コメント】
努力量や成果が定量化されており、客観的に伝わりやすい内容となっています。具体的な数字を盛り込むことで、自分と面接官との間で認識をすり合わせることができるため、理解が進みやすくなるでしょう。

紹介したESはこちら

部活動のガクチカでトップ企業内定を目指そう

ここまで体育会系学生の部活動のガクチカについて解説してきました。ぜひ今回の記事を参考にガクチカ対策を万全にして、トップ企業の内定を目指してください。

また部活動以外の別のエピソードに関しても、本シリーズで順次取り上げていきます。そちらもぜひご覧ください。

【体育会限定】対面合同座談会「外資就活Meetup for 体育会」を6/2に大阪、6/16に新宿で開催!


体育会学生の皆様へ、外資就活ドットコムは学生時代の経験を活かしキャリア形成の新たな可能性を開拓する特別対面イベント「外資就活Meetup for 体育会」を開催いたします。
競技や活動で培った体力、精神力、チームワーク、リーダーシップは、ビジネスの現場でも非常に重要な資産となります。
本イベントでは、トップ企業の体育会OB社員や人事の方との少人数座談会を通じてこれまでの経験をどのようにビジネスで活かすのか、また体育会ならではの就活の悩みなどに焦点を当てます。
自身の経験やスキルを問いかけ、就職活動を成功に導くヒントを得ることができますので、未来の成功への扉を開くためにぜひご参加ください。

関西会場エントリーはこちら

東京会場エントリーはこちら

詳細はこちら

会員登録すると
このコラムを保存して
いつでも見返せます

トップ企業内定者が利用する外資就活ドットコム