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こんにちは、おかだともきです。
<Profile>
京都大学大学院在学。専門は化学工学で革新的なドライヤーを開発中。ソニー、デロイト・トーマツ・コンサルティング、楽天、ハウテレビジョンからオファーをいただき、最終的にハウテレビジョンへの入社を決意。現在は外資就活ドットコムにてインターン中。就活について呟くTwitterアカウントはこちら→@10moki_okd
[1] 就活という理不尽なゲームの中で問われている「たった1つ」の問い
[2] 自己分析という迷路で迷わないために
[3] トップオブトップだけが知っている「本当の」戦略
[4] あなたが凄いのはわかりました。ところであなたは誰ですか?
ES添削企画にご応募いただきありがとうございました。想定を超える応募があり、大変ありがたい限りです。
添削したESのフィードバックはテーマごとに分けさせていただきました。
応募順ではないため、早くにご提出いただいた方にはお待たせすることになってしまい恐縮ですが、しばしお待ちいただけると幸いです。
本日第一回の部活動編では、11本のESを添削いたします。ぜひ参考にしてみてください。
1本目
コメント
記念すべき1本目は、これまでに部活で行われていた練習メニューに疑問を持ち、改革したという素晴らしいエピソードです。では、さっそく見ていきましょう。
b これは課題に該当します。ただ、やや抽象的ななのでどのように効率的でなかったのか説明が欲しいです。
c どのような負が生じていたかを書くと実際に取った打ち手にリアリティが生まれるはずです。
d これは打ち手だと思いますが抽象的なので、ここをより具体的に説明することで、自分らしさが出てくると思います。
e これもdと同様に抽象度が高いです。
f 「部活の効率化」という課題設定と「○○のタイム,○○の向上」というKPI達成が結果に相関性があるかを今一度検討してみましょう。
e 文字数制限に対して文字数が少ないので、増やしてみてはいかがでしょうか
投稿者様からのご質問にお答えします。
高校時代のエピソードをもとに書いているのですが,企業によっては大学以降と指定しているところも多くその場合の対処がうまくできていないと感じています.留学や,起業のような特徴的なエピソードがない場合,どのように深堀りしていけばよいのかを教えていただきたいです.
そもそも前提として、エピソードの大きさは問われていないことを頭の片隅に置いておいてください。詳しくは以下のコラムで説明していますので、参考にしてみてください。
[1] 就活という理不尽なゲームの中で問われている「たった1つ」の問い
[4] あなたが凄いのはわかりました。ところであなたは誰ですか?
この前提に立った上で、特徴的なエピソードを持っていない人に対するアドバイスは、「エピソードはあなたが頑張ったと胸を張って言えるものならなんでもいい」です。研究、サークル、バイト、趣味でも何でも良いのです。頑張ったという事実とその解釈が重要です。エピソードを特徴的たらしめるのは、この2つであって何をしたかではないのです。
まずは、大学時代に頑張ったと言えるエピソードを探してみることから始めてみてはいかがでしょうか。実は意外なものがエピソードになったりします。私の例で恐縮ですが、趣味の写真の話をガクチカとして話をしてました。何を成果と定義して、なぜその成果を出せたかを分析するとちゃんとしたガクチカになります。ご自身が大学時代に取り組んだことを書き出してみて、その中で使えそうなものを友人や先輩にぶつけてディスカッションしてみるのはいかがでしょうか。
2本目
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部活のトレーナーとして、選手を支え日本一を達成したというエピソードです。これまので慣習に対して疑問を持ち、より高みを目指す姿勢が素晴らしいです。
b この文章に違和感を持ちました。これまでトレーナーがいなくても日本一になれていたのに、なぜ「トレーナーがいないこと」が課題になるのでしょうか?この理由を深堀りして具体的に書くとさらに良くなりそうです。
c 同上ですが、なぜ日本一になれているのにこれが課題になるか深堀をすると良くなるはずです。
d 同上です。なぜ、目的に合ったトレーニングを提供する必要があったのか深堀してみてください。
e ここで測定率を取り上げたのはなぜでしょうか。一読したときに、課題との関連性があまり見えませんので、課題とどういう関係なのかもう一度検討してみてください。
f 非常に素晴らしい結果だと思います。指摘させていただいたポイントをより深堀りすると、この結果が持つインパクトがわかりやすくなるはずです。
g おめでとうございます!
3本目
コメント
全体として、課題とその原因がすっきりと整理されており、非常に読みやすいです。さらに課題を適切な打ち手で解決しており、優勝という非常に大きな結果を残しているのが素晴らしいです。
b 原因の洗い出しをきっちりと行っていて素晴らしいのですが、どうもこの2つはMECEではなく、ダブっているように見えます。ルーティン化されており効率が悪いとまとめるのはいかがでしょうか
c 非常に良い考察と打ち手だと思います。
d 非効率化の改善になぜマネージャーがチームの状況を把握する必要があるかわからなかったので、文中でしっかり言及すると良いと思います。
e 素晴らしい結果!おめでとうございます!
4本目
コメント
ずっと最下位だったチームを改革し、チーム史上最高順位に導いたというとてもインパクトがあるエピソードですね。
b この文がやや唐突な印象を受けました。また次の文章と内容に重複があるので、設定した課題が生じている原因が何かという観点で整理し直すと良さそうです。
c 目標への温度差とは何か、もう少し具体的にしたいです。また、目標への温度差が勝てない真の要因なのか疑問を持ったので、原因をより深く分析してみてください。
d ここも唐突な印象を受けました。野球と向き合えば意見をより吸い上げられるようなるというのは若干論理の飛躍があるように見えます。その間の論理を言語化してみてください。
e とても素晴らしい結果!おめでとうございます!
投稿者様からのご質問にお答えします。
課題と解決策と解決策を実行した後の変化の話の流れをより分かりやすくしたいと考えています
上で指摘したことと被るのですが、話の流れがわかりにくいのは原因の部分で抽象的な表現を使ってしまっていることです。抽象的であるが故に読んだ人が解決策をリアルにイメージすることができず、また論理の飛躍が生じてしまっています。
特に目標への温度差が勝てないことの原因なのでしょうか?チームの実力を他チームと比較することなく、目標への温度差と断定できた要因を知りたいと読んでいて思いました。
5本目
コメント
最下位の部を3位まで上げたという素晴らしいエピソードです。早速見ていきましょう。
b 原因をモチベーション、人間関係で片付けてしまうのは非常に危ないと思います。基本的に勝てない原因は、実力が他校に対して劣っているからのはずです。実力を分解すると練習量×練習の質に帰着し、どちらが不足しているかの議論がなくモチベーションや人間関係を原因としてしまうと若干浅く見えます。
c 非常にたくさんの打ち手を実施していて行動力があるなという印象と結局どの打ち手がクリティカルなのかわからないという印象を持ちました。念のために、どの打ち手が最も効果があって、効果がなかったものがないか検討するべきだと思いました。
d 素晴らしい成果です!おめでとうございます!
e 私個人の意見ですが、ガクチカから学んだことは①ESの設問に指示がある場合、②真新しいインサイトがある場合の2つ以外では書かなくて良いと考えています。大体の場合、ガクチカを要約しただけで新しい情報がなく、またほとんどの人が同じことを書いているので差別化できないからです。むしろ、学んだことを削って他の要素を深堀りした方が有益だと考えています。
6本目
コメント
今回は先に、投稿者様からのご質問にお答えします。
私は体育会の平部員で、どのように部活で頑張ったのかを書けばいいのかわからず、まともなガクチカを書くことができないでいます。今回ぜひ添削を頂いて、今後に活かしていきたいと思っています。よろしくお願いします。
まず、投稿者様のガクチカはとても素晴らしいと思います。まともなガクチカを書けないと自己否定なさらず、自信を持ってください。
ただ、改善するべきポイントはいくつかあります。
【ES添削企画スタート】いざ、就活で勝つために ー理系院生が「本気の就活」で見つけた勝ち方 実践編ー
b お作法を踏まえた上で、きちんと目標を設定しましょう。このガクチカでは個人の目標と団体の目標が混在していて、読みづらいという印象を受けます。
c 目標を設定したら、現状と目標の差分を分析しましょう。それが課題になります。今回の場合は、目標を達成するために必要な練習量を確保できないことが課題になるのでしょうか。そして、その原因はコロナウイルスにあるという流れになるでしょう。
d 原因がコロナであることを踏まえた上で、練習量をどうやって確保したのかを整理してみてください。このとき、個人の目標か部の目標のどちらかにフォーカスすると読みやすくなると思います。
7本目
コメント
今回も、投稿者様からのご質問に先にお答えします。
今回はこのような企画を開催して頂きありがとうございます。
現在私1人でガクチカのブラッシュアップを何度も行っているのですが、行き詰まってしまいこの状況を打開したいという思いから応募させて頂きました!
是非よろしくお願い致します!
まず、一読した段階で非常に完成度が高いESだと感じました。行き詰まっているのは、投稿者様がすでにこれ以上の余地がないほどにブラッシュアップをしてしまっているからだと思います。このガクチカの完成度をさらに上げるのではなく、これと同じクオリティのESをもう1つ作り上げることに注力した方が良さそうです。
b 強いて改善する余地があるならここだと思います。なぜプレーに余裕がないかを深堀りすると打ち手の納得度が上がると思いました。また、ESでは体言止めを使わないようにしましょう。
c とても素晴らしい結果ですね!おめでとうございます!
8本目
コメント
全国大会ベスト4という目標を達成したとても素晴らしいエピソードですね。早速いきましょう。
b 非常に良い目標設定だと思います。
c 課題として士気が低いというのは抽象的過ぎます。士気が低いとどのような負が生まれているか具体的に書くとよりわかりやすくなるはずです。
d これは目標とどのような関係性にあるのかはっきりしなかったので、関係性を補足するか思い切って省いてみても良いかと思います。
e この打ち手は投稿者様個人のための行動か団体のための行動なのか整理されていないように見えますが、どちらでしょうか?また、課題とどのような関係があるか見えづらいため、補足説明が欲しいです。
f 本文には2つに取り組んだとありますが、これは3つ目の取り組みに見えるので、3つに取り組んだとするかもしくは書き直して2つ目とまとめると良さそうです。
g 目標を達成するための過程を自主練する人数でモニタリングするのが適切かどうか判断できませんでしたので、自主練人数が課題に対するKPIとして適切か今一度検討してみてください。
h 素晴らしい結果です!おめでとうございます!
投稿者様からのご質問にお答えします。
最後の学びの部分をもう少し良い言葉でまとめたいと思っております。また、この学びはアピールできることでしょうか?
どうぞよろしくお願いいたします。
何度か言及していますが、学びについては①ESの設問で指定されている、②特別なインサイトがある、のどちらかでない限り必要ないと思っています。なので自信がなければ無理に書く必要はありません。設問で指定されていて絶対に書かなければいけない場合は、その学びがなぜ重要なのかに触れると良いと思います。
9本目
コメント
部活において、個人・団体ともに非常に優れた成果を残されたという素晴らしいエピソードだと思います。
b なぜ、「オフシーズン」の「意欲低下」に着目したのか言及したいです。部の目標と現状の差分をしっかり分析してどういう課題があるのか明確にしないと、着眼点の妥当性がわからなくなってしまいます。
c 非常に素晴らしい成果だと思います!
d 複数の素晴らしい成果を挙げられており、とてもアピールになると思うのですが、一方ESという観点では、どちらかにフォーカスした方が細かい説明ができるため再現性を示しやすく「稼げる人材」としてのアピールになるように思います。
補足なのですが、ESにおいては成果を前面に出すのは避けた方が良いと考えています。というのも、その成果を再現できることの方がよっぽど重要だからです。入社してから取り組まなければいけない未経験の取り組み対して、成果を出せる再現性をESではアピールする必要があります。詳しくは次のコラムを参考にしてください。
[4] あなたが凄いのはわかりました。ところであなたは誰ですか?
投稿者様からのご質問にお答えします。
理系院生です。
総合商社やメーカー、インフラなどを志望しています。
よろしくお願い致します。
理系院生×体育会ということで、志望されている企業(特に総合商社、インフラ、総合職ですよね?)と非常に相性が良いと思います。出した成果のインパクト的にESで落ちることはあまりないと思いますので、面接対策として成果を出したプロセスの再現性を追求すると良いと思います。
10本目
コメント
非常に論理構図がしっかりしていて、わかりやすいESです。指摘ポイントは少ないですが、非常に学びが多いので、是非参考にして欲しいですね。
b ここは深堀りポイントがあると思っています。どういう目標(おそらく試合に勝つ?)があり、ボール奪取率が低いことが、どのような負を起こすのかに言及すると、エピソードのリアリティが上がるはずです。
c ここが少しわかりにくいです。練習時間などに制約があるために、綿密な練習計画を立てて、練習効率を上げる必要があるなどの補足があると良いです。
11本目
コメント
ラストのESです。部活の練習環境の改善に取り組んだというお話です。
b 効果的な練習ができていないという話の後に、いきなり部員が少ない理由が来るのは少々唐突に見えます。「練習環境を改善するために勧誘を効果的に行い、部員を増やすことを考えました」などに書き換えると論理がスムーズになりそうです。
c これがどういう部員を増やす話とどのような関係があるかわからなかったので、追加の説明があると良いです。
d 2人から8人に増やせたというのは素晴らしい成果だと思います。
e 周りに働きかけたエピソードが見えないので、別の言葉でまとめた方が良さそうです。
f この文章にあまりインサイトがないので、無くても良さそうです。
今回のコラムは以上です。
第2回は「飲食アルバイト経験編」を予定していますので、次回もぜひお読みいただければ幸いです!
もし、ご質問やコメントがありましたら、Twitterまでご連絡ください。
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