【就活体験談】私が実践した業界ごとの“ガクチカ”の使い分けと戦略

【就活体験談】私が実践した業界ごとの“ガクチカ”の使い分けと戦略

2025/04/21

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こんにちは!私は就職活動の際、コンサルティング、IT、保険、銀行といった異なる業界を幅広く受け、コンサルに就職予定の者です。

就職活動において、「学生時代に力を入れたこと(以下ガクチカ)」は必ずと言っていいほど質問される項目です。しかし、すべての業界・企業で同じエピソードを同じ形で話せばよいわけではありません。求められる能力や適性は業界ごとに異なるため、それに応じた伝え方をすることが重要だと思います。

本記事では、私がどのようにガクチカを使い分けたのかを具体的に紹介し、業界に合わせた効果的なアピール方法をお伝えします!

私のガクチカアピール戦略

私は、①トークイベント開催団体のマネジメント経験 、 ②長期インターンでの営業経験 (IT系ベンチャー)のうちどちらかを会社に合わせて選んでガクチカとして用いてきました。また、それぞれの業界や企業に合わせて切り取る場面やフォーカスする能力も変えていました。ここでの能力とは、ガクチカを通じて得た課題解決力やコミュニケーション力などの長所を指しています。

ちなみに私は、企業の新卒採用ページや求める人物像を事前に調査し、それに合わせてガクチカを調整することを意識していました。

以下、就活で用いた各ガクチカの大まかな内容と業界ごとのアピールポイントを紹介します。

学生団体のマネジメント経験

➀組織の進捗の遅れに課題感をもった。(コンサル業界:課題発見力)

➁課題の原因を分析し特定した。(コンサル業界:論理的思考力)

➂メンバーにヒアリングを行い、ニーズを把握した。(コンサル業界:コミュニケーション力)

④適切な解決方法を2つ立案した。(コンサル業界:課題解決力)

⑤解決案を実行した。

長期インターンでの営業経験

➀IT商材の売上が伸び悩んでいた。

➁対面販売を行うことを名乗り出た。(挑戦を重視する会社:挑戦心)

➂ITへの理解を深めた。(IT業界:ITへの理解)

④営業を行う中で信頼関係の構築方法を学んだ。(金融業界:信頼構築力)

⑤ヒアリングをもとに、顧客のニーズをとらえた営業を行った。(金融業界・IT業界:ヒアリング力)

⑥営業成績を上げ、売上拡大に貢献した。(金融業界・IT業界:営業力)

ここからは、私がガクチカを用いてどのように自己アピールをしたか業界ごとに解説していきます。ご自身が持つガクチカを頭に浮かべながら読み進めていただければと思います。

コンサル業界:論理性と課題解決力

コンサル業界では、論理的思考力や課題解決力、コミュニケーション力が求められます。そのため、ガクチカでは「問題をどのように発見し、どのように解決に導いたか。その課題解決プロセスの中で、人といかにコミュニケーションを取ったか」を重視して伝えることが大切です。

私は 学生団体の全体マネジメント を行った経験をコンサル業界向けに活用しました。この経験を伝える際には、以下のような点を強調しました。

論理的思考力

課題解決のためにどのような仮説を立て、検証を重ねたか。単なる思いつきではなく、構造的に問題を把握し解決策を出したことをアピールすることが重要です。私は、学生団体の課題の原因を様々な角度から網羅的に分析したことをESに書きました。

課題発見力・解決力

組織が抱える課題をどのように洗い出し、解決策を立案したか。コンサルは基本的に、企業や官公庁の課題解決のためにアドバイスする立場にあります。そのためガクチカで、自分自身が実際に組織の課題解決を担って経験を伝えられると効果的です。

コミュニケーション能力

問題解決を行うために、どのようにチームメンバーと関わってきたか。コンサルは、顧客と対話しながら課題解決方法を模索する場面が多い仕事だと思います。人とコミュニケーションを取る力、対話の中から相手の心情やニーズをくみ取る力を伝えることで、コンサル適性をアピールしました。


補足ですが、コンサル企業の面接では「なぜその手法を選んだのか?」「他にどのような選択肢があったか?」といった深掘り質問が多くされる傾向があります。私は実際に面接の場で、課題を発見したキッカケや、その解決方法がベストだと考えた理由、その解決方法を出した際の周りの反応などを質問されました。

また、その他の解決方法としてどのような案が考えられるか、というその場の思考力を試すような質問もありました。そのため、焦らず論理的に筋道を立てて説明できるよう、事前にさまざまな角度からの質問に対応できる準備をしておくことが重要です。私は、課題解決方法のプロセスをドキュメントに文字起こしすることで頭の中を整理し、面接の場でも論理的に語れるように準備していました。

金融業界:信頼構築力・営業力

金融業界では、信頼性や誠実さ、営業力が重要視されます。特に銀行や保険業界では、顧客との信頼関係を築きながら営業を行う力が求められます。私は 長期インターンでの営業経験 を金融業界向けにアレンジしました。

- 信頼構築:対話の中から信頼関係をどのように築いたか。
- ヒアリング力:顧客のニーズをどのように聞き出し、最適な提案につなげたか。
- 営業力:ニーズを聞き出した上で、どのように商品販売につなげたか。

例えば、「インターンでIT商材の営業を行い、顧客との対話を重ねることでニーズを正確に把握し、最適なソリューションを提案した」といったエピソードを、金融業界で求められる「粘り強く信頼を築く力」と結びつけてアピールしました。

また、金融業界では、相手の立場に立って話をする姿勢や、慎重に物事を進める能力が評価されます。そのため、営業経験を語る際も、単に売上を上げた成果だけでなく、どのように信頼関係を築きながら長期的な関係を構築したのかを伝えるようにしました。

IT業界:ITへの理解・ヒアリング力

IT業界では、技術的な理解やプロジェクト管理能力、ヒアリング力が重視されます。そのため、ガクチカでは「ITを活用した経験」や「顧客の課題を聞き出し、解決に導いた経験」をアピールすることが効果的です。

私は 長期インターンでのIT商材営業 をIT業界向けのガクチカとして活用しました。この経験を伝える際には、

- ITへの理解:ITが人の選択肢やできることの幅を大きく広げると実感した経験。
- ヒアリング力:顧客の課題を正確に聞き出し、適切なITソリューションを提案した過程。
- 営業経験:相手のニーズに合ったITを考え、最適な製品を紹介したスキル。

特に、「ITは単なるツールではなく、人の可能性を広げるものだと気づいた」という視点を加えたことで、IT企業の選考で高く評価されました。

また、IT業界では、最新技術への興味や学習意欲も評価の対象になります。そのため、インターンを通じてITに対する理解が深まったことや、技術の進化が社会に与える影響について考えたことも話すようにしました。

ガクチカを業界に合わせてカスタマイズする方法

ここまで、業界ごとに異なる視点でガクチカを使い分けた実例を紹介しました。それでは、どのように業界ごとにカスタマイズすればよいのか、具体的な方法をまとめます。

1.業界研究を徹底する

  • その業界で求められる能力・適性を調査する。
  • 企業の求める人物像を理解し、それに合うエピソードを選定する。

2.ガクチカのエピソードを分解する

  • 1つのエピソードを複数の視点から分析し、異なる業界のニーズに合わせて話せるようにする。

3.強調するポイントを変える

  • 具体的な成果や課題解決プロセスを業界に合わせて調整する。

最後に

就活では、単に自分の経験を時系列で話すのではなく、業界や企業の視点に立って内容に強弱をつけるなど適切にカスタマイズすることが重要です。そのためには、志望する企業が求める人物像や能力を正しく把握しておくことが大事です。企業理解、自己理解、ストーリーの組立などガクチカは工数が多いため早め早めから準備しておくことがおすすめです。

みなさんもすべての企業に全く同じガクチカを出すのではなく、ぜひ業界に合わせて内容を調整することで、効果的なアピールを目指してみてください!

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