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世の中にITコンサルタントが必要とされる理由

はじめに

某ITコンサルティングファームに入社し、現在3年目の田口と申します。

みなさんは「システム」と聞いて何を思い浮かべるでしょう?

「まあ、自分とは関係ないところで動いていそうだよね」
「実際のビジネスに関わっているものって、ごく一部じゃない?」

……といった感じでしょうか。

もしそうだとしたら、その認識は今この瞬間に叩き壊してください。

今回は、謎に包まれがちなITコンサルティングファームの実態や、ITコンサルタントとして働く際のリアルな実情について、具体例を交えながらお話しいたします。
ITコンサルがなぜ世の中に必要とされているのか、ご理解いただければ幸いです。

ITコンサルティングファーム

あらゆるビジネスやサービスはシステムでできている

今やどんなビジネスもシステム抜きには語れません。

99%以上の方が使用した経験を持つであろうATM。あれだって、みなさんが何気なく使っているその裏では、めちゃくちゃ複雑なプログラムが動いています。当時あのシステムを導入したITコンサルタントやシステムエンジニア、プログラマは死ぬような思いをしたことでしょう。(本当に死人が出ていないことを望む……)

他にも、コンビニレジと連動しているPOSシステム、各種小売店の需要供給予測システム、飛行機の制御システム等々、私たちのすべての生活にはシステムが密接に絡んでいます。

否、絡んでいるという言い方では軽すぎます。

システムがなければ、上記にあげたようなビジネス活動はすべて停止し、あらゆる方面に多大な影響が出てしまうでしょう。つまり、「すべてのビジネスにシステムは必須であり、どの人もすべからく使用している」のです。

では、それほどまでに人々の生活にとって重要な「システム」、これは、誰によってどのように作られているのでしょうか。

プログラムの書き方だけを知っていても、ビジネス要件は満たせません。
しかし、ビジネスだけをわかっていても、システムは作れないもの。

そこで、ビジネスとテクノロジー双方を深く理解し、プロジェクトを導く人が必要となります。この「プロジェクトを導く人たち」を、人は「ITコンサルタント」と呼ぶのです。

主要なITコンサルティングファームをざっくりと分類

そんなITコンサルタントたちの集う企業が、”ITコンサルティングファーム”です。ITコンサルティングファームは数多く存在し、同じ企業であっても部署ごとに強みが違っていたりと一概に語ることが難しいため、ここでは主なプレイヤーに絞って紹介したいと思います。

総合系コンサルティングファーム
ITコンサルに限らず、戦略コンサルや開発など、手広く業務を請け負うファームのこと。

いろいろな部署があるため規模も大きくなりがち。大企業が多いので、研修なども充実した傾向にあります。ITコンサルとして入ったものの、「やっぱり戦略系の仕事をしたい」「ガチで開発してみたい」など社内転職が可能なので、潰しが利くのも大きなメリットです。

例:デロイト トーマツ コンサルティングアビームコンサルティングアクセンチュアPwCコンサルティング/PwCアドバイザリーEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング、日立コンサルティング、スカイライトコンサルティング など

IT系コンサルティングファーム
総合系コンサルティングファームと比較すると、ITコンサル案件に特化しているファーム。

コンサルタントのみならず、開発者や特定の技術に特化したアーキテクトなど、システムに関する強みを磨いて独自性を出しているファームが多い印象です。技術力をしっかり持ったITコンサルタントになりたい人なら、良いキャリアを描けるのではないでしょうか。

例:フューチャーアーキテクト、ガートナージャパン、ウルシステムズ、アバナード、ベイカレント・コンサルティング、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ など

独自プロダクトを持つIT系企業
厳密に言うとコンサルティングファームではありませんが、自社プロダクトをクライアントに導入する場合を考え、コンサル部隊を備えるIT企業も多いです。「コンサルタントは別採用」という場合もあります。

例:SAP、オラクル、DELL、マイクロソフトワークスアプリケーションズNTTデータセールスフォース・ドットコム など

上記のうち、比較的待遇が良い総合系コンサルティングファームに就職したと仮定した場合、年収は諸々込み(額面)で下記のような変遷をたどると予想されます。


入社1年目(ジュニアスタッフ):480万円
入社3年目(シニアスタッフ):600万円
入社6年目(マネージャー):900万円
入社10年目(シニアマネージャー):1,200万円

ITコンサルタントが果たすべき3つの役割

そんな多種多様なITコンサルタントたちですが、彼(彼女)らの給料は、どうしてそんなに高いのでしょうか。その理由は先ほどお話したITコンサルタントの特性にあります。

ビジネスについてめちゃめちゃ詳しいクライアントと折衝しながらあるべき姿を明確化していくとともに、テクノロジーに超強いエンジニアたちにそっぽを向かれないようにシステムへの実装も主導する。このような幅広いスキルとストレス耐性が求められるからこそ、ITコンサルタントの付加価値は高いのです。

以下では、ITコンサルタントの役割について、3つに分けて説明していきたいと思います。

1. ビジネス要件の定義

いわゆる”要件定義”といわれるものです。

「新ビジネスプロセスを導入したい」、「コスト削減したい」、「海外の子会社に本社と同様のシステムを導入したい」などなど、クライアントには何らかの要望があるもの。しかしながら、自分達にはそのために必要な知見も経験も無い…。そんな時、彼らは1ヶ月に数千万円以上の大枚をはたいてITコンサルティングファームに助けを求めるというわけです。

「田口さん、ぼくらこんなことしたいんです。よろです。」

こんな感じで依頼が来ます。
これで「おk、システム作るわ」となるでしょうか?

なりません。

・新ビジネスプロセス導入の目的は何か?
・具体的に何をゴールとしているのか。
(売上高向上? 従業員の工数削減? データの可用率改善?)
・ゴールを達成するため、どれだけの資金及び時間リソースを割けるのか?
・ゴールに向かうために、具体的に決めなければいけないことは何か?
そのために必要なクライアント側の工数は確保できるのか?
・このプロジェクトがうまくいかないリスクはどのようなものか?
そのリスクを避けるために今何をすればいいのか?

など、まずはクライアントと膝を突き合わせて要件を明確にする必要があります。

もちろん、クライアントから聞くだけではなく、私たちが持っている知見を提供し、「このビジネスプロセスに合わせるというのはどうでしょうか?」などと提案することもあります。この作業のことを”要件定義”というのです。

最近は、海外へのシステム導入案件が増えてきていることから、ITコンサルタントも英語力をはじめとしたグローバルスキルを求められるようになってきています。

例えば、

「クライアント(日系大手企業)がアメリカの会社を買収し、社内の購買情報や会計情報を平準化するために買収先の会社にクライアントのシステムを導入しなければならない。しかし買収したクライアントのシステム部には大規模なシステム導入経験者がいないうえ、そもそも英語が堪能な人もほとんどいない…」

といった場合などは、ITコンサルタントが実際にアメリカに飛び、要件をまとめる必要があります。そしてこのような状況は年々増えてきています。

私はTOEIC945点を取得していて、英語でのコミュニケーションには比較的自信があったのですが、初めてネイティブのアメリカ人と要件定義をしたときは、話すスピードについていけないわ、実現したい要件もなかなか理解できないわと、なかなかズタボロな状態で、結局上司に頼らざるをえなくなってしまいました。「大学時代の勉強なんて役に立たない」という人もよくいますが、少なくとも英語だけはネイティブとガチで戦えるレベルにまで磨いておいたほうが良いと、強く思います。

クライアントやプロジェクトごとに要望は違いますし、それを実務経験が少ない新米コンサルタントがうまくまとめるのは至難のワザ。社内導入例を見て勉強したり、見よう見まねで上司のコミュニケーションスキルを体得したり、とりあえずホワイトボードや議事録で議論のまとめをするなどしてじわじわと勘所をつかんでいくことで、新人コンサルタントもじわじわと成長していきます。

エンジニアやプログラマ採用の場合、クライアントにじかに接して要件を拾ってくるような仕事は、入社後最低5~10年ぐらいかかるような印象です。

一方、ITコンサルタントの場合、運が良ければ速攻でこのような仕事にアサインされます。もちろんその時点では知識も経験もないため、クライアントや上司に罵倒される状況となる可能性も非常に高いです。しかし、そこで何度倒されても諦めずに食らいついていくことで、なんとかITコンサルタントとして独り立ちしていくことができるものだったりします。

2. ビジネス要件と実システムの橋渡し

さて、ビジネス要件をまとめたら次は実際のシステム設計&構築フェーズです。

技術特化型のファームの場合は、システム設計や構築も含めて自分で行うこともありますが、大体のITコンサルタントはそこまで尖ったシステム構築スキルを持っていません。ITコンサルタントは単価が高いため、システム構築をすべてやらせるのはコスパが悪いというのがその理由として考えられます。

要件が固まったら、新たな登場人物としてSEやプログラマが現れます。彼らは要件をもとに、実際のシステムを作りこんでいくプロフェッショナル。とはいえ、彼らにポイッとビジネス要件を渡せばきれいにシステムができあがるかというと、そんなことはありません。

ビジネス要件はエクセルやパワーポイントなどのドキュメントにまとまっているものの、そのすべての情報を一元化することは不可能です。システムは非常に厳密なものであるため、ドキュメントにあいまいな記述がある場合、実装不可となってしまうためです。
これを避けるため、ITコンサルタントはSEやプログラマたちと密にコミュニケーションをとり、指示を出したりクライアントに再確認するなどの活動が必要となります。

また、設計&構築フェーズに入ったにもかかわらず、クライアントが要望を変えてくることもあったりします。
「え、そんなの反則でしょ…」と嘆きたくなるようなものもしばしば……。

そんな時、「そもそもの目的を照らし合わせると、この機能改修はいらないですよね?」と押し返したり、「それを実際にやるとすると追加で人が3人、金額にして2,300万円いりますよ」とネゴってみたりして、プロジェクト全体の状況をコントロールし続けるのもITコンサルタントの仕事なのです。

そんなわけで、ITコンサルタントは死ぬ気で集めたビジネス要件を、しっかりとシステムに反映させるため、連日連夜頭を悩ませています。

実際のシステム構造については経験豊富なSEやプログラマのほうが詳しいこともありますが、「こいつシステムのこと何もわかってないな」と思われるとコミュニケーション不全に陥り(有り体に言うとナメられ)辛い日々を過ごすことになるため、プロジェクトに関連するシステムの知識は必須。ネットワーク・データベース・ERPなど、必要な知識はプロジェクトごとに違いますが、書籍を読む・テスト環境で実際に構築する・SQLを打ってDB構造を理解するなど、さまざまな方法で技術的なキャッチアップをしていく必要があります。

3. プロジェクト全体のマネジメント

さらに、ITコンサルタントにはもう1つ大事な役割として「マネジメント」があります。

システム導入のプロジェクトというのは、得てしてカオスになるものです。予定4か月としたスケジュールを3週間にしろと言いだすクライアント、なぜかいきなり出社しなくなるプログラマ、ちゃんと作ったはずなのになんだかおもしろいことになっているWeb画面……。

当初のスケジュール通りにプロジェクトを回していく進捗管理や、際限なく湧き出る問題をサマライズして優先順位をつけ解決していく障害管理、この2つをしっかりこなしていくのもITコンサルタントの仕事です。

クライアントを含めたプロジェクトメンバーが同じロケーションにいれば、スケジュール遅延や問題発生時もクライアントやエンジニアのところにサッと行き、事象の特定・原因分析・施策立案&実行をすぐに行えるのですが、やっかいなのはロケーションが違う場合です。もちろん電話やメールでコミュニケーションはとれますが、やはりレスポンス遅れやすく、これが海外になった場合は、時差の問題や言葉の壁のほか、日本が休みでも海外は営業日のため祝日も無くなりがちになるなど、さらにきつい状況となります。

事前に定義したスケジュール、現時点で発生している問題の状況、それらを適宜エクセルやパワーポイントの資料にまとめながら全体にちゃんと共有すること。そしてその結果として、スケジュールを完璧に守りながらクライアントの想定以上のシステムをデリバリーすること。全体をマネジメントすることも、ITコンサルタントの大切な役目なのです。

おわりに

システムの重要性から具体的なITコンサルタントの役目まで、いろいろとお話ししてきましたが、イメージだけで語られがちなITコンサルタントの姿が、少しでも明確に描けるようになりましたでしょうか。

ITコンサルタントは仕事の幅が広いうえ、いろいろなことを学び続ける必要がある、なかなかハードな職業です。ですが、もし社会を支える仕組みに興味があり、その裏側を覗いてみたいという方であれば、ITコンサルタントも選択肢の1つに加えてみてはいかがでしょうか。辛くもエキサイティングな日々が送れることと思います。

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