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社長のキャリアから比較する5大総合商社の社風まとめ

訪問や志望動機の材料とする

こんにちは、外資就活 商社チームです。

「総合商社には、それぞれどのような社風がありますか?」

商社チームに在籍する総合商社内定者が、就活中に何度も耳にした質問です。総合商社はさまざまな事業領域と接点があり、ビジネスという側面から各社を比較するのは難しいため、結果的に各社の比較材料として「社風、人」を用いる方が多いのです。

では各社はどのような社風を持っているのでしょうか?

今回は各総合商社の社長が歩んだキャリアや経験の比較を通じ、社風の比較を行います。本コラムを通じて、今後OB訪問で行う質問や、志望動機を考える材料としてご活用いただければ幸いです。


まずなぜ、社長のキャリアを見る事で社風の違いが見えてくるのでしょうか。

社長のキャリアには、
・全員が生え抜きである
・社内の中でも特に成果を出した、いわゆる出世ルートを歩んできている

という点が共通部分としてあります。そのため、

・社長自身の経験を次世代に活かそうとしている可能性がある
・各社の考える理想的な商社パーソン像を体現している

ということを狙っているのではないかと思われます。では実際に各社の社長のキャリア、社風の関連性を見ていきましょう。

【関連企業:総合商社】>
三菱商事
三井物産
伊藤忠商事
住友商事
丸紅

1.三菱商事 中西勝也 社長

〜「総合力」×「エリート」×「全社一体」〜

「組織の三菱」という言葉は業界研究を始めている方はご存知かもしれません。この場合の「組織」とは全社で意思疎通の取れたビジネスを行なっている事を指します。

そうした考え方からも、いわゆる「背番号」(原則として最初の配属先部門からの異動がない人事制度を意味する)が残っていると言われています。実際に内定者からも、そのような印象を受けたという声が聞こえました。

では三菱商事のトップである中西氏はどのようなキャリアを歩んできたのでしょうか。

<参考情報>
※三菱商事HPより
社長紹介ページ
役員一覧
三菱商事「中期経営戦略2021」

中西氏は、一貫して新エネルギー・電力事業部門で仕事をしています。また参考として他の常務執行役員の方々のキャリアも特定領域内での一貫したキャリアです。

この例から分かることは、三菱商事では特定の業界に深く関わる事で知見を深め、利益を創出することを目指しているということです。

今後も三菱商事では、このような「背番号」的な人事傾向が続くのでしょうか。

中西氏が打ち出した「中期経営計画2024」では明確に事業経営によるビジネスモデルを提唱しています。つまり経営が出来る人材を関連企業やパートナー企業に送る狙いがあります。

今後も(経営が行えるレベルでの)担当業界への深い知見が求められるため、こうした「背番号」的な人事傾向は続くことが予想されます。
経営人材である個々の社員が強いチームワークを形成する三菱商事には、まさに王者にふさわしい風格があります。

2.三井物産 堀健一 社長

〜「現場」×「多様性」×「自由闊達」〜

「人の三井」という言葉は、よく「組織の三菱」と対照的に用いられる言葉です。

三菱商事のように会社を一つの大きな存在と考えるというよりも、個々の集まりを会社として考え、異動が難しいとされる総合商社の中でも、比較的(本部をも超えた)多様な経験をさせたい意図が伺えます。

<参考情報>
※三井物産HPより
社長紹介ページ / 役員一覧

堀氏のキャリアは化学品や金融・経営企画など幅広い業務を経験してきた点に特徴があります。
ブッサンジン360°2021年夏号によると、国内外において不確実性に満ちた事業開拓を多数経験しており、その経験から「自身にないものを持つ人をタッグを組み、失敗を恐れず挑戦し続けることが、ビジネスには必要」という想いを抱いており、社員にも同様のことを強く求めています。

そのため三井物産における「人の三井」とは、「さまざまな現場で培った多様な経験の集合知」というモデルを社長は考えていると言えます。

3.伊藤忠商事 石井敬太 社長

〜「商人」×「新規案件」×「貪欲さ」〜

岡藤会長に「商人らしさ」を評価され、COOとして抜擢された石井氏。現在では、脱炭素化のために再エネ事業や蓄電池ビジネスの推進、非資源分野の拡大のためにスポーツ用品や建設会社をグループに入れるなど幅広い分野でのシェアを拡大することで貪欲に「商社1位」を目指し続ける石井氏はどのようなキャリアを歩まれたのでしょうか。

<参考情報>
※伊藤忠HPと参考文献より
社長紹介ページ / 参考文献 (Amazonの商品紹介ページへ)

 

石井氏は、入社当時から一貫して、エネルギー・化学品部門の営業畑を歩いています。
最初の駐在先であるヒューストンでは、化学品の販路開拓や物流網の整備をするために、全米を飛び回りました。伊藤忠商事は現地の業界では全くの無名でしたが、英語が苦手な中でも現地の業界の有名人との付き合いを続けることで米国社会に馴染むことができたそうです。次のバンコク駐在では、バンコクの騒乱や大洪水がある中でも、現地の日本人駐在員、タイ人社員も含めた団結を深めることで、目標としていた純利益アジアナンバーワンを達成しました。

石井氏は「お客さんや社会の要求に耳を傾けているか。誰よりも素早く動けるか。時には社会の枠を無視して動けるかーー。岡藤さんが日頃から語る伊藤忠の商人として認めてくれたのかな、と。」とインタビューで話しており、石井氏のラグビーの経験からもみられるように、現場がどのような状況でも真っ先に飛び込み、組織を有利になるような起点となる姿勢が「商人らしさ」として評価されたのではないでしょうか。

現在の伊藤忠商事ではカンパニー制という形で営業本部を分割しているところから「背番号」は強固にあると考えられます。その目的は「商人」として知見を高め、新たに稼げる新規事業を行うことにあると言えるでしょう。

三菱商事のように「経営人材」としてマネジメントに関わるのではなく、新しいビジネスを切り開くような、まさに「商人」として新規事業に関わっていきたい意図が社長のキャリアから読み取れます。

4.住友商事 兵頭誠之 社長 

〜「チームワーク」×「堅実」×「仲間との一体感」〜

全社的な特徴として非常に堅調なビジネスを行うことに定評がある住友商事。

財閥系商社の一角を占め、財閥系特有の資源分野での存在感を持ちながらも、メディア分野など新産業へも積極的に進出しています。

<参考情報>
※住友商事HPと参考ページより
社長紹介ページ / 社長インタビュー / 参考ページ(外部サイト)

CEOである兵頭氏は、電力部門の営業畑で海外における発電所の建設ビジネスなどを行ってきました。住友商事でも、総合商社業界の一つの特徴としての「背番号制」はやはり存在している様子です。
またインタビューの中では「我々自身のスピードで、事業生産性を確保しながら資産を増やしていく。あせる必要は無いと考えています。」と話しており、他商社と比較するのではなく、堅実にビジネスを進めていく姿勢が見られます。また、2040年代後半という長期的な視点で石炭火力の撤退をすることで、実現可能性ベースでの「脱炭素」を目指す姿勢を示した。

ここまでにご紹介した三社とは異なり、堅実な信頼関係を築くことで、確実なビジネスを行なっていることが分かります。

また、住友商事の行動指針には「チームと総合力を発揮する」とあり、、チームプレイや協調性を重視したビジネスを期待していると考えられます。参考として昨年度にチームプレイを重視したインターンを行なっていることからも、そのような意識が現在も根付いていることが分かります。

[関連選考体験記:住友商事のインターン]
住友商事 22卒 冬インターンレポート

5.丸紅 柿木真澄 社長 

〜「挑戦的」×「強い個」×「若手」〜

元々は伊藤忠と同根であり、非財閥系商社の一翼を担う丸紅。

伊藤忠同様の非財閥系というポジションのため、個々の社員の高い営業力に定評があります。特に電力と穀物に関しては強い存在感を放っています。

 
丸紅の社長である柿木氏は、電力インフラ畑の「背番号」をつけてビジネスを推し進めてきました。

社長メッセージでは「丸紅は、リードオフマンとして世の中をひっぱていく存在であり続ける。」「社員一人ひとりがそれぞれの持ち場にピタリをはまって、信念と情熱を持って、そしてワクワクして仕事に取り組んでいる。」と残しており、丸紅のチャレンジ精神のある社風が社長の言葉からも伝わります。
また、若手社員に対して「上司を含め、いい仲間とチームをつくってください」、ベテラン社員に対しては「若手社員を育ててください」とインタビューで話しており、若手にチャンスを与えて育てる風土があると考えられます。実際に、2022年に選考を受けた商社チームの学生も、他の面接官に比べ若い社員が面接官として多く登場したと話しています。

丸紅の社長のキャリアの場合から分かることは「若手からの発信に期待している」ことです。長期的な成長が期待されていると言える総合商社業界の中において、若手時代から前線でビジネスに取り組んでいくことを求める風土が丸紅にはある事が分かります。

社長のキャリアから分かる社風比較まとめ

総合商社の社風を比較する時、まず大きく「組織主義的か個人主義的か」と分ける事が出来ました。

まずは組織主義的な考え方を重視するのは三菱商事と住友商事、そして個人主義を重視するのは三井物産、伊藤忠商事、丸紅とグループ分けできます。

そして本コラムで取り上げた、社長のキャリアを考えた上での考察を加えると次のように整理することが出来ます。

<組織的>

・三菱商事
全社の一体感を重視しながらも、個については経営人材を目指す。すなわち高い能力の人材が、強い結束力でまとまっている形を目指している。

・住友商事
全社的というよりも、所属するチーム単位での一体感を目指している社風がある。そのようなチームが集まることによって、住友商事という全体を作っている。

<個人主義的>

・三井物産
それぞれが多様な経験をし、社員毎の異なる成長を期待している。それが集まることで、会社の持つ大きなビジネス(例えば資源ビジネス)を、さらに大きくすることを目指している。

・伊藤忠商事
商人的。三井物産のように個を重視するものの、既存のビジネスをさらに大きくするのではなく、新規ビジネスに意識が向けられている。

・丸紅
同様に個を重視しているが、特に若手重視な社風がある。若手時代から発信を求められ、また今の状態に甘んじない挑戦心も強い。

終わりに~会社のスローガンから見る総合商社~

本コラムでは、社長のキャリアを通じて社風の比較を行いました。

最後に各社のスローガンを補足的にご紹介します。※各社のHP、採用HPより引用

三菱商事:Think Big, Act Honestly
三井物産:360° Business Innovation
伊藤忠商事:一人の商人、無数の使命
住友商事:Think, Happiness
丸紅:世界のトッププレイヤーとの競争に勝ち抜け。

就活を終え、改めて各社の掲げるスローガンを確認すると、学生の目から見ても各社の特徴を上手く捉えていると感じます。これは商社チームにおける内定者メンバーの一致した意見でした。

社風理解の次のアクションとしては「本当にこのような社風があるかどうか」や「社風とのマッチングを重視しているかどうか」をOB訪問で確認してみる事や、志望動機の中にどのように社風を織り込むべきか検討する事が考えられます。

ぜひこれからの商社就活に向けて、さまざまなアクションを起こしてください。

マッキンゼー ゴールドマン 三菱商事
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