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リクルーター面談とは
日系企業には多様な業界があり、それぞれの企業によって選考方法も選考プロセスもバラバラです。そんな中、多くの就活生が体験するのが「 リクルーター面談 」です。
本記事では、実態がいまいち掴めないこの特殊な「選考」について、日系企業選考経験者の筆者が説明してみます。
そもそもリクルーター面談とは、 企業が優秀な学生を早期に絞り込むために行う活動 のことです。通常、カフェなどでリクルーターの方と学生数名(1~3名)で面談を行います。
ここでいうリクルーターとは、人事から要請を受けて採用活動を補助する社員のことで、採用の初期段階に主に出身大学の就活生に対して面談を行います。
実は、リクルーター面接は 建前上「面接ではない」 ので、通常の採用面接とは異なり、人事部の社員が直接面接するわけではなく、面談の対象になるのも企業側の目に止まった特定の学生だけという点が特徴的です。
たとえば、ある日、大学の先輩を名乗る人物から「少しお話ししませんか」と電話があり、面談がセットされます(非通知でかかってくる場合も多いので、就活期の電話に対してはいつもきちんとした対応ができるように心がけましょう)。
リクルーター面談の中身は、30分~1時間の間ずっと質問をし続ける、または、志望動機や自己PRを聞かれる等、プロセスはさまざまです。
企業にもよりますが、リクルーターに評価されると、また新しいリクルーターを紹介される場合もあります。
これを何度か繰り返すことで、初めて人事面接に辿りつけるケースもありますし、複数回のリクルーター面接によって 一次面接、二次面接が免除 されることもあるようです。
リクルーター制度の存在する業界・企業
どの企業がリクルーター制度を採用しているかが正式に公表されているわけではありません。業界を問わず行われているのが実情ですが、特に活発なのは 「金融」と「インフラ」 の2業界と言われています。
まずは「金融」業界のリクルーター制度について説明します。
「金融」業界でのリクルーター面談はそのまま選考に直結するケースが目立ちます。ES提出後あたりからリクルーターから「話が聞きたい」と呼び出されるようになり、そこでの評価次第で次があるか無いか、が決まります。
また、もう一つのパターンとしては、インターン後にリクルーターがつくこともあります。インターンで評価が高かったりした場合に、後日連絡が来て普通の学生より早く選考を進めることができます。
回数は企業によってまちまちですが、某生命保険会社では7回ほど面談があったと聞きます。
「インフラ」業界もリクルーター面談は活発ですが、こちらは金融に比べると選考色は薄いです。例えば、地方の電力会社が、その地方出身で且つ現在関東の大学に通っている学生を対象に、企業説明を目的とするケースなどが該当します。
筆者も地方出身ですが、東京に出張に来ていた電力会社の社員から面談を受けました。もちろん、金融業界同様、選考直結型のものもあるので油断は禁物です。
リクルーター面談の内容
では、リクルーター面談ではどんなことを話すのでしょうか。
リクルーター面談は表向きは軽いお話やOB/OG訪問という位置づけですが、実際は「学生を選考する」のが目的です。したがって話すことももっぱら学生自身のことになります。
例えば、
・どんな仕事に興味があるのか
・他にはどんな業界を見ているのか
・大学では何を勉強しているのか
といったものです。
いかがでしょう?
本選考で聞かれる可能性の高いものばかりだとは思いませんか?
これらの質問内容から明らかなように 実質は「選考」と変わらないので、本選考同様、十分な下準備をして臨む必要があり ます。また、選考というほど厳しいものではないものの、 企業とマッチ度を見ている 場合もあります。
リクルーター面談の獲得方法
ここまで読まれた方は、リクルーター面談の重要性を感じ取っていただけたのではないでしょうか?ここからはリクルーター面談をいかにして獲得するのかを解説します。
リクルーター面談の獲得方法としては、 インターンでの高評価 ・ タイミング×大学群 が重要です。
リクルーターが付くタイミング
まずリクルーターが付くタイミングとしては
・プレエントリー
・個別説明会参加
・エントリーシート提出
の4つの時期が多いです。
インターン後の評価次第でリクルーターがつきます。近年は、このケースがかなり多くなってきていて、インターン→リクルーター面談→選考という流れが多くなってきています。多くの社員の方と面談することで、選考を進められるのはもちろん、 企業と自分のマッチ度を測ったり、更なる企業研究ができる ため一石二鳥です。
プレエントリーをしただけでリクルーターが付くケースとしては、 地方出身の学生に対して、その地元企業がアプローチをかける ケースが目立ちます。地方銀行や電力会社で多く見られます。
個別説明会に参加するケースについては、その説明会の種類によって変わってきます。
例えば 大学別の個別説明会の場合、説明会終了後に選考への意思を聞かれ、リクルーターが付く という露骨なケースもあります。
一般的な個別説明会の場合には、おおよそ 説明会後に取られるアンケート が重要になります。 とくに名前を書かせるものに関しては、後で人事が読み、関心の高そうな学生をピックアップしている 可能性が高いです。
エントリーシート提出後のタイミングで付く場合は、その エントリーシートの質によって精査されている と思っていいでしょう。言ってしまえば、それがエントリーシートの合否判定のようなもので、突破した学生にリクルーターが付くという構図です。
※上記の選考体験記を見るには、会員登録が必要です。
リクルーターがつくのに学歴フィルターはある?
以上、選考フローからリクルーターの獲得方法を見てきましたが、これらすべてに当てはまる条件として 「学歴」 が存在します。
リクルーター制度を導入している企業は往々にして有名企業が多いですが、そうした企業には非常に多くの学生がエントリーをします。そこで先に学歴の高い学生だけをピックアップして、リクルーターを介して優先的に選考を行う、という流れが出来てしまっています。
さて、この学歴ですが、それぞれの選考フローで求められる学歴に差はあるように思います。周りの学生を見ていても MARCH以上は必須 のようです。その中で、東大、旧帝大、早慶といった学生を対象に、優先的にリクルーターが付きます。
学歴フィルターは先述した選考フローが進むにつれて薄まる傾向にあり、とくにプレエントリーだけでリクルーターを付けるには早慶以上はないと厳しいです。
エントリーシート提出以後はMARCH以上が求められます。
しかし、インターンの場合は別 です。インターンに参加した時点で、学歴はほぼ関係ないと言ってもいいでしょう。そこで高評価を得た人は学歴関わらずリクルーターがつく可能性があります。
また、リクルーターが付かなかったと言って、その企業での選考に落ちたとは限らず、通常の選考フローに進む場合もあります。
リクルーター面談の倍率は高い?
上記のように獲得していくリクルーターですが、実際の倍率はどのようなものでしょうか。
筆者が内定を頂いた金融機関を例に取ると、リクルーター1人に対して学生1~2人が突破出来る構図のようです。
例えば1人のリクルーターが3人の学生に会ったとすると、次に進めるのはそのうちの1名程度ということになります。仮にそれが3回続けば単純計算で27倍程度の倍率になります。
また、その他の金融機関ではリクルーター1人で数十人担当しており、かなりの人数の学生が突破する場合もあります。
もちろんこれは企業によりますが、本選考に臨む前からそれなりの倍率であることは覚悟しておいてください。
リクルーター面談対策
リクルーター面談を受ける上で対策・用意すべきなのは「マナー・身だしなみ」「面接対策」「質問リスト」でしょう。
マナー・身だしなみ
当然ですが、相手は社会人です。敬語やスーツの着こなしには気を配ってください。
スーツの着こなし方については下記コラムでまとめているので、ご参照ください。
また、振る舞い方に関しても下記でまとめているので、参考にしてください。
面接の対策
リクルーター面談はその中身において面接と変わりはありません。強いて言えば若手の方が相手となるので、少しフランクな程度です。
したがって、面談に臨む際は本番と思って臨むのが吉です。
質問リストの作成
リクルーター面談では、こちらからの質問をする時間も設けられます。
実際どれくらいの時間が与えられるかはその時々によりますが、質問することがなくなった、という状況はあまり良い印象を与えません。
事前に「何を質問するのか」を明確にしたうえで面談に臨みましょう。
リクルーター面談から優遇を勝ち取ろう
ここまで日系企業を受けるに当たり重要なポイントとなるリクルーター面談についてご紹介しました。一見不透明な選考形態ではありますが、リクルーターから高い評価を頂けると、後の選考が楽になるのは事実です。
ネットなどで検索をすれば、どの企業がリクルーター制度を導入しているかが分かるので、あらかじめ調べておくのも良いでしょう。
「ただ先輩社員の話を聞くだけ」という意識を持たずに、しっかりと自分をアピールできるよう準備をしておきましょう。
以下は、筆者自身が参考にした書籍です。これらのような書籍も使ってどうやって伝えるのがベストか考えるようにしましょう。
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