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企業研究のやり方について知ろう
こんにちは。外資就活ドットコム 商社チームです。
今回は、総合商社の選考対策のうち「 企業研究 」について取り上げます。
各企業の目標や強み、弱みを把握し他社と比較する企業研究は、セミナーや座談会、OB・OG訪問に参加する際における最低限の礼儀であり、選考に臨むうえで最も重要なポイントです。
本コラムでは、総合商社を例にして企業研究のやり方について紹介します。具体的な企業研究の方法や調べるべきことなど、就活対策に役立つ情報をお伝えします。
総合商社志望の方はもちろん、他の業界を目指している方にとっても有益な内容になっておりますので、ぜひご一読ください。
なぜ商社で「企業研究」が重要なのか
「給与が高く、世界中を飛び回り、大きなビジネスを動かしている…」そんな華々しいイメージゆえに、総合商社に憧れを抱く就活生は非常に多いです。
しかし、非常に高いレベルの選考を勝ち抜くためには憧れだけではどうにもなりません。 計画的かつ戦略的に、準備をすること がとても重要です。
選考準備のなかでも重視されるのが 企業研究 。自分なりに各企業の違いを理解しておかなければ、面接本番で「この子本当にうちで働きたいのかな?」と疑われ、落とされてしまいます。
さらに、どの企業が自分に適しているのかを知っておくことで、入社後の後悔を防ぐことができます。
とはいえ「企業研究ってむずかしそう…」「どうやるのが正解なの?」など、なかなか重い腰が上がらない学生の方も多いのではないでしょうか。
以下では、皆さんが今後企業研究を進める上で取っ掛かりとなる、 各企業の目指す方向性 を知るための方法をお伝えします。
具体的な企業研究のやり方
企業研究を進めるうえで、まず皆さんに目を通してほしいのが、各企業のホームページです。企業のホームページの中には必ず、 ①中期経営計画/短期経営計画 、 ②事業紹介 、 ③プレスリリース の三つのコンテンツが掲載されています。
それらを見て、自分なりにそれぞれの企業が今後どうなっていくか、またどうなるべきか、仮説を立ててみましょう。
仮説を立てて初めて、社員の方々と「対等に話すことができるようになる」と思っても良いかもしれません。
1.中期経営計画を通じてその会社の大まかな目標を掴む
2.事業紹介とプレスリリースで具体的な計画達成のアプローチ方法を探る
上記の流れで企業研究を進めることで、各社の特徴が見えてきます。
こうして得られた情報を基に、仮説をもって臨むことで有意義なOB・OG訪問ができます。

①中期経営計画/短期経営計画
繰り返しになりますが、上記三つのコンテンツから得たい情報は 企業の目指す方向性 です。当然どの事業分野でも多くの利益を上げることが理想ですが、企業それぞれに得手不得手があります。
それらと向き合い、得意な分野はより得意に、苦手な分野は克服して得意にするための計画を説明したものが 中期経営計画/短期経営計画(中計) です。
企業ごとに書き方の個性はありますが、総合商社はほとんどの企業が (1)既存ビジネスの強化 、 (2)新規ビジネスの創出 をビジネスの軸としており、それらを実現するために組織改編とデジタル化を推進する形を取っています。
各社のオリジナリティーが出るのは、 事業別の目標や業績、組織改編・デジタル化の具体的な進め方 です。これらの情報を見て、自分なりに分析することが必要です。
また、一つの企業の中計とにらめっこしていても分析することはできないでしょう。複数の企業のものを比較しながら、各社の強み・弱みを見つけだしましょう。
以下に中計の基本的な構成をまとめておりますので、参考にしてみてください。

ここで簡単に総合商社の中期経営計画を紹介したいと思います。
三菱商事では「MC Shared Value(共創価値)の創出」を掲げた「中期経営戦略2024」(2022-2024年度)を経て、2025年4月には「経営戦略2027-総合力をエンジンに未来を創る-」を新たに策定しています。
経営戦略2027-総合力をエンジンに未来を創る-
伊藤忠商事では従来の中期経営計画を廃止し、2024年4月に経営方針「The Brand-new Deal ~利は川下にあり~」と単年度経営計画の組み合わせに変更しました。これは「昨今の激変する世界情勢に鑑み、3ヵ年の計画を前例に従い策定するのではなく、より有用な情報をお伝えするため」の戦略的転換です。
The Brand-new Deal ~利は川下にあり~
三井物産では「中期経営計画2026 Creating Sustainable Futures」(2024-2026年度)を2023年5月に策定し、「あらゆる産業の社会課題を掘り起こし、そこから新しいビジネスイノベーションを生み出す」ことを目指しています。
中期経営計画2026
住友商事では「中期経営計画2026」(2024-2026年度)を2024年5月に発表し、「No.1事業群」をテーマに競争優位のある事業をより強化する戦略を打ち出しています。
中期経営計画2026
丸紅では「中期経営戦略GC2027」(2025-2027年度)を2025年2月に発表し、「成長加速の3カ年」として2030年度までに時価総額10兆円超を目指すという野心的な目標を掲げています。また、グリーン事業への取り組みの促進も掲げています。
中期経営戦略 GC2027
このように、各社それぞれ異なる理念と戦略アプローチを採用しており、それが具体的な事業展開にどう反映されているかを読み解くことが重要です。特に伊藤忠商事の中計廃止は業界でも注目されており、こうした戦略策定手法の違いからも各社の経営哲学の違いが読み取れます。
②事業紹介とプレスリリース
中計を通じてその企業の得意・不得意分野が分かってきたら、 事業紹介とプレスリリース を見てさらなるリサーチを行いましょう。
事業紹介では文字通り、各分野の具体的な事業例を紹介しています。得意な分野・苦手な分野、それぞれの事業例を見て、それらの事業がどうすれば伸びそうか考えてみると良いでしょう。
プレスリリースでは、各部署の最新の動きを学べます。「スタートアップと提携した」「新しいサービスをリリースした」というようなニュースを見ることで、どのようにビジネスを拡大しようとしているのかの知見が得られるでしょう。
まとめ:中計で目標を把握し、事業紹介とプレスリリースで具体的なアプローチを探る
以上のやり方で企業研究を進めれば、それぞれの企業の特徴が見えてくるはずです。
しかし、これはあくまで氷山の一角。インターネットで総合商社と検索しただけでも特集記事が山ほど出てきます。経済系の週刊誌などでも度々商社特集が組まれるため、それらを参考にすればより深い企業研究ができます。
企業研究の過程で疑問が沢山湧いてくるはずなので、それらをOB・OG訪問で聞いてみると良いでしょう。
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