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コンサルタントとは何者か~プロジェクト事例から見るコンサルティングの実態

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クライアントの成長を支援する

こんにちは、外資就活 コンサルチームです。

本コラムにおいては、狭義の「コンサルタント」を扱います。

本来、「コンサルティング」とは「相談に乗る」という幅広い意味を持ちます。

解釈次第では、家庭教師や医者、弁護士も広義で見れば「コンサルティング」をしているといえるでしょう。

ここでいう狭義の「コンサルタント」とは、一般的に「クライアントの様々な経営上の課題を明らかにし、解決策を提案する」人物を指します。

この時のクライアントは企業だけでなく、公官庁などの公共機関の場合もあります。

例えば、コンサルティングファームの代表格たるマッキンゼーは自身の仕事を「クライアントの最重要目標の達成に向け、本質的かつ継続的な成長を遂げるための支援」と定義しており、クライアントの成長を支援する=コンサルタントという理解で間違いはないです。

事実と論理に基づいてクライアントを動かす

コンサルタントにとってなによりも大切なのは事実と論理です。

コンサルタントはその道何十年のプロであるクライアントに対して、意味のある提言をしなければいけません。

加えて、多くの場合、クライアントは経営者もしくは役員であり、コンサルタントよりもはるかに年上です。

そんな時、コンサルタントが頼り所とするのが事実と論理です。

売上高や利益率、インタビュー結果などの事実や正しいプロセスを踏んだ論理構造は、経験や感覚で反論のできないものです。

そんな事実と論理を緻密に積み重ねた提案を行うことで、クライアントを納得させ、変革を促すことができます。

だからこそコンサルタントは事実の確からしさ、論理の正しさをとことん追求します。そのためには常に頭を働かせなければいけません。

「コンサルタントは頭がキレる」といったイメージはこういった仕事内容に起因するのではないでしょうか。

全社戦略の策定から人事制度の刷新まで

コンサルタントによってどんな課題を扱うかは違います。みな得意な領域、分野においてクライアントに価値提供をおこなっています。

業界や領域でその役割を区切ることが多く、コンサルタントによってどういった専門性を磨いていくかは異なります。

領域としては、戦略、業務(IT含む)、組織などが挙げられます。

戦略コンサルタント

その名の通り、会社の戦略に対して提言を行います。

中期経営計画の策定やM&Aなどの戦略、オペレーション業務の改善、新規事業の立案、M&AのビジネスDDや買収後の成長戦略などに対し、提案を行います。

代表的な企業には、マッキンゼー、BCGなどが挙げられます。

業務(+IT)コンサルタント

業務改革やコスト削減などを達成するために、現状を分析し、従来の業務フローを見直して、新しい業務フローを作成、提案します。

代表的な企業には、アクセンチュア、デロイトなどが挙げられます。

組織コンサルタント

クライアント企業に対して、その人材育成カリキュラムの構築や組織人事評価制度の刷新、組織体制の変革を行い、その効果を検証します。

代表的な企業には、マーサージャパン、リンクアンドモチベーションなどが挙げられます。

他にも多くの領域で様々なコンサルタントが活躍しています。

事例1:マッキンゼー「日本のスキンケ⁠アブ⁠ラ⁠ン⁠ド⁠の中⁠南⁠米⁠戦⁠略立案」

コンサルタントの仕事は、経営課題という幅広いものを扱っており、また商品が明確に形として残るものではないため、理解しづらいと思います。

そこで実際にコンサルティングファームが行った案件をご紹介します。

以下、マッキンゼーが日本のスキンケアメーカーに対し、中南米市場で成功するブランドの開発と販売チャネル戦略を立案したプロジェクト例となります。

プロジェクト背景

アジア・欧州市場において、その強いブランド力と高品質の製品で知られる日本の大手スキンケアメーカーは、長らく中南米市場への参入を望んでいました。

しかし、中南米に関して比較的知識が少なかったため、この新しい市場で、自社の保有する多くのブランドのうち、どのスキンケアブランドを発売すべきか、販売チャネル戦略はどうあるべきかが大きな課題でした。特に、販売チャネルの選択肢はドラッグストアや美容専門店から大型スーパーやキオスクまで幅広く、担当者の頭を悩ませていた。

そこでこのスキンケアメーカーは、中南米の特定国における消費者の商品選択要因を把握し、どのブランドを、どれぐらいの価格帯で、どのようなポジショニングで、どのチャネルで発売すべきかというプランを作成支援を、マッキンゼーに依頼しました。

取り組み内容

マッキンゼーは、この問題を解決するために、経験豊富な中南米チームと東京のシニアリーダーシップから成るグローバルチームを立ち上げました。現地での調査会社の適正な選定を支援しつつ、消費者市場の定性・定量調査を実施し分析するための、最適かつ費用対効果の高いアプローチを構築しました。

こうして得た調査結果を分析することで、チームは、多様な消費者セグメントの詳細を把握し、特に2つのキーセグメントを特定することができました。調査データは、このセグメントが「一般消費者向け贅沢財」の新発売に大きな潜在需要があると示していました。続いて、クライアント企業と協力して、多彩なブランドポートフォリオの中から、この顧客セグメントに最もアピールすると思われる3つのスキンケア・化粧品ブランドを選出しました。

これと並行して、ブランドの新規市場参入アプローチの構築も行いました。これには候補となる販売チャネルと売り場の数と種類、およびその効果の特定も含まれており、皮膚科医やインターネットなど、従来とは異なるチャネルも対象になりました。さらに、チームは流通および販売のために必要なコストと商品価格の算出を行い、プライシングとコスト分析を行いました。

こうした消費者、販売チャネル、市場に関する調査結果に基づいて、チームは以下の成果をクライアント企業に提供しました。

・詳細な財務予測(設備投資、売上・収益、経費、利益など)
・現地での組織体制案と職務規定案
・新組織のリーダーとなる現地候補者の評価サポート

プロジェクト成果

質の高いチャネル戦略を策定して、市場に適正な製品を提案し、2012年上半期に新製品の発売を予定できたことは、マッキンゼーチームとの共同作業の成果であると、クライアント企業から評価をされました。

また、中南米市場での売上げは全社的な収益拡大に貢献し、さらにターゲット市場における堅調な消費者の購買意欲を踏まえると、新製品の発売はプロジェクトチームの予測を上回る成果を収めるだろうと期待されています。

参考:日本のスキンケ⁠アブ⁠ラ⁠ン⁠ド⁠の中⁠南⁠米⁠戦⁠略

事例2:NRI「大手総合商社の某事業部に対する戦略および事業構想の構築支援」

以下、NRIが大手総合商社に対し、消費者情報を利用し顧客分析ができる体制を早急に構築するための支援を行ったプロジェクト例です。

プロジェクト背景

大手総合商社のある事業部は中期経営計画の策定を予定していたが、事業部傘下には数十ものビジネスユニットが存在し、十分な統制がとれなくなっていました。

NRIにされた依頼は、事業部全体の成長戦略及び事業構想の構築支援でした。

この提案を行うためには、商社を取り巻く業界の変化を見据え、その中での新たな付加価値を示しながら、個々のビジネスユニットですでに策定している戦略について、1つずつ精査する必要がありました。

取り組み内容

各々のビジネスユニットが策定した戦略計画書を集約していたのは、当該事業部内の企画を担当する部署。NRIのプロジェクトメンバーたちは、まず企画部を介して数十からなるすべての戦略計画書の内容を確認し、各ビジネスユニットの市場環境の調査に着手しました。

まずは国内外のレポートを参照し、統計を用いながら個々のビジネスのバリューチェーンを細かく分析をしました。そうして、マーケット内の競合や“商流”といわれる、商品の生産者から次の生産者および消費者に流通する過程におけるモノ・金銭・情報の流れ、さらには、バリューチェーンにおける収益がどのような構成になっているかを示すプロフィットプール(利益率)などを明らかにしていきました。

そして、調査したデータからフレームワークと呼ばれる課題解決のためのコンサルティング手法を用いることで、ビジネスユニットにとってのKFS(Key Factor for Success=主要な成功要因)を抽出しました。

そうした調査と並行して、業界への理解度を深めるため、商社に理解の深いメンバーとのディスカッションを何度も行いました。

約1カ月の期間で調査と分析を行い、事業部全体の戦略と全ビジネスユニットの調査結果を報告書としてまとめた後、残り半月をかけて報告を実施しました。

プロジェクト成果

事業計画の策定を支援した今回のプロジェクトの目的は、ビジネスユニットが変わり、事業部が変わるきっかけを作ることでした。そのため、定量的な形としては成果が現れにくいものだが、クライアントである企画担当者からは、「これまで変わらなかったビジネスユニットが、変わり始めた」という反応がありました。

あるビジネスユニットのリーダーは、「報告をきっかけにして、組織から新しい発想が生まれてきた」と語っていました。今回の事業計画の策定によって、人が動き始めており、人が動けば、やがては事業部全体が動きます。その流れを作り出せたことこそが今回のプロジェクトで提供できた価値だと考えています。

参考:「コンサルプロジェクト解剖」×野村総合研究所

終わりに

事例を見ることで、コンサルタントが一体なにをしているのかを大枠で理解できたかと思います。

コンサルタント及びコンサルティング業界について、より深く知りたい方は以下のコラムやコミュニティを参考にしてください。

マッキンゼー ゴールドマン 三菱商事
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