三井物産ビジネス理解&インターン対策【全12回】──事業別で学ぶ総合商社の"勝ち方"

三井物産ビジネス理解&インターン対策【全12回】──事業別で学ぶ総合商社の"勝ち方"

2026/05/27

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eyecatch

「総合商社って、結局なにをしている会社なの?」——就活で誰もが一度はぶつかる問いです。この連載は、その問いに 事業別の具体例 で答えます。

筆者は、三井物産の新規事業創出インターンシップで優勝・内定をいただいた26卒。インターンで実際に構想した12事業分野の新規事業案を題材に、総合商社がどのように事業を設計するのか——その思考プロセスを、 完全性・六機能・価値式・Build/Partner/Invest・実現順序 という5つの骨格に沿って解説します。

各回は「フレーム3割+その事業ならではの中身7割」。鉄鋼・鉄鉱石・銅といった資源から、LNG・アンモニアなどのエネルギー、船舶・港湾の物流、さらに分散型電源・建機・畜産・森林素材まで。読むほどに「同じ型が、事業ごとに姿を変えて貫通している」感覚が掴めるはずです。


寄稿者プロフィール

匿名(26卒・理学系/三井物産 新規事業創出インターン 優勝・内定)

専攻は理学系(経済物理)ながらビジネス職を志望し、総合商社を中心に就職活動。三井物産の新規事業創出インターンシップで最優秀(優勝)評価を受け内定。本連載は「壮大なアイデアより、論理の飛躍なく事業を組み立てる型こそが評価される」という実体験を、後輩に渡すために執筆したものです。


連載目次

第1回:鉄鋼事業編──低炭素鋼ハブ"Mi-CAM"で学ぶ新規事業の設計図

連載の導入。RE100電力でASEANに低炭素鋼を供給する構想を例に、完全性・六機能・価値式・BPI・実現順序という5つの骨格を一気に解説します。まずここから。

第2回:鉄鉱石事業編──脱炭素鉄原料プラットフォーム"Green Iron Nexus"

資源の最上流・鉄鉱石。古典的な「鉱石販売」が、乾式選鉱×水素DRI×証書化でどう"属性付き機能材"へ進化するか。「水素を運ぶより鉄を運ぶ」立地戦略が鍵。

第3回:銅事業編──循環型銅プラットフォーム"Copper Circular Hub"

EV・再エネで需要爆発、だが新規鉱山は12年待ち。「都市鉱山」を一次銅と統合管理し、属性証書で高機能銅化する循環モデルを解説します。

第4回:LNG事業編──実質ネットゼロのLNG"e-LNG Nexus"

メタン規制が罰則付き義務へ。e-メタン×CCS×±2%精度MRVで、LNGを「熱量」から「環境性能で売る商品」へ転換する発想。

第5回:化石燃料事業編──炭素属性付き液体燃料"Liquid Transition Nexus"

ガソリン物流の遊休資産を改造転用し、SAF・e-メタノールを「CI値を担保して届ける」サービス料モデルへ。

第6回:アンモニア事業編──ブルー×グリーン二刀流"Clean Ammonia Nexus"

燃やしてもCO2ゼロの新燃料。需要が未成熟な市場で、学習曲線と需要カーブの交点を読む先行投資の判断力を解説します。

第7回:分散型電源事業編──インドの停電を解く"Resilient Power Nexus"

年3.6兆円規模の停電損失を、分散電源×蓄電×デジタル×金融で解く新興国インフラ事業。確実性が圧倒的な価値軸に。

第8回:建設機械事業編──電動建機を"使用権"で売る"EaaS"

脱炭素の壁は車体ではなく電源と充電時間。建機を「所有」から「使用」へ転換し、稼働保証とCO2証明まで束ねる。

第9回:船舶事業編──脱炭素海運の垂直統合"Blue Shipping Nexus"

船齢25年ゆえ今の発注が四半世紀を決める。燃料(Mainstream)と船(MOL)を両握りする結節点の事業。

第10回:港湾事業編──港をゼロエミ拠点に変える"Green Port Nexus"

OPS義務化で港が変わる。「通過点」から「電化×代替燃料×証書×金融の価値拠点」への再定義。

第11回:畜産事業編──牛のメタンを資産化する統合ソリューション

人為起源メタンの約3割を占める畜産。添加剤×PLF×MRVで「削減→証明→価値化」し、クレジット非依存の三層収益を作る。

第12回:森林素材事業編──森を高機能素材に変える"BioForest Nexus"

最終回。自社林を高機能素材とカーボンクレジットの動脈に束ね、石化置換と炭素削減を同一行為で達成する完全性の集大成。


このシリーズの読み方

まずは第1回(鉄鋼)から。5つの骨格(完全性・六機能・価値式・Build/Partner/Invest・実現順序)が最も丁寧に解説されています。

骨格を掴んだら、興味のある事業から自由に。資源(2〜3回)→エネルギー(4〜6回)→インフラ・物流(7〜10回)→アグリ・森林(11〜12回)の順に、扱うテーマが広がっていきます。

各回を読むときは「この事業ではどの機能が差別化の核か/価値式のどこが強く、どこが弱点か/なぜ今・この場所か」を意識すると、面接でそのまま使える"読みの型"が身につきます。

総合商社の選考では、業界や企業の知識量より「事業を構造で捉える力」が問われます。この連載が、その力を養う一助になれば幸いです。

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