日系投資銀行の特徴・魅力を徹底解説|外資系投資銀行だけが投資銀行じゃない?

日系投資銀行の特徴・魅力を徹底解説|外資系投資銀行だけが投資銀行じゃない?

2025/01/29

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こんにちは、外資就活編集部金融チームです。

一般に、就活においては外資系戦略コンサルと外資系投資銀行、総合商社の3業界の人気が非常に高いです。

この3業界は、知名度、給与、業務内容のカッコよさ、そして汎用的スキルが身に付くことなどから人気を集めています。

その一方で、 戦コンや外銀では伝統的に「Up or Out」(昇進するか、やめるか) が根づいていますし、総合商社には希望しない地域への転勤リスクがあるため、少し尻込みしている方も多いのではないでしょうか。

ですが、日系企業最高峰の高待遇にも関わらず異動がなく、外銀や戦コンより「Up or Out」の文化も薄い業界があります。それは 日系投資銀行 です。

2月も目前、早期選考・本選考を前にして日系投資銀行に就職する魅力について解説します。これをもとに、面接対策を行うのも良いでしょう。

日系投資銀行の魅力って?

日系投資銀行が他の業界に比べて魅力的な点は以下の4点です。

①豊富なM&A案件
②資金調達業務(キャピタル・マーケッツ業務)への強み
③外資水準も狙える日系企業トップクラスの高給
④充実した教育制度

上から順に解説します。

①豊富なM&A案件

M&Aに関して、日系投資銀行は特に国内案件に強みを持っています。
国内企業が行うM&Aに関しては、やはり言語面や文化面、古くからの繋がりといった部分で外資系投資銀行よりも日系投資銀行のほうが有利になるからです。

そのため、海外企業の買収や、特別巨額なM&A案件にこだわらない限りは、日系投資銀行に入社したほうが多くの案件をこなせると言えます。

また、日系投資銀行に関しても野村ホールディングスは海外とのクロスボーダー案件も増えており、大きな案件も経験できます。

外資系投資銀行に関しては、日本での選考に通過した場合は原則日本支店の現地スタッフとしての採用となります。
外銀日本支店の使命は日本で利益を生むことなので、主なビジネスフィールドは日本市場です。
これを踏まえて国内市場における実績を見てみましょう。(海外案件などもまとめた記事はこちら

M&A 日本市場 2022年公表案件 金額ベース
順位 企業名 ランクバリュー(百万米ドル)
1 野村ホールディングス 57,796
2 三菱UFJモルガン・スタンレー 42,310
3 みずほフィナンシャルグループ 38,874
4 J.P.モルガン 37,939
5 三井住友フィナンシャルグループ 37,210
6 バンク・オブ・アメリカ 31,102
7 UBS 31,028
8 ゴールドマン・サックス 26,215
9 シティグループ 16,933
10 バークレイズ 16,377

M&A 日本市場 2022年公表案件 案件ベース
順位 企業名 案件数
1 デロイト 131
2 三井住友フィナンシャルグループ 115
3 みずほフィナンシャルグループ 107
4 野村ホールディングス 98
5 M&Aキャピタルパートナーズ 96
6 PwC 91
7 KPMG 86
8 大和証券グループ 56
9 三菱UFJモルガン・スタンレー 54
9 山田コンサルティンググループ 54

※リフィニティブのデータ(2024年1月更新)に基づき作成

金額ベースのランキングは「重要な案件にどれだけ関与できたか」を表す指標の一つです。
これを見ると、ランキングトップ10には外資系のハウスが6社ランクインしており、日本市場での重要な案件に関与できていることが分かります。
一方案件数ベースのランキング表では外資系ハウスはランクインしておらず、FASと日系のハウスのみとなっています。

また、日系の投資銀行では外資系ほどUp or Outの文化はなく、むしろ時間をかけて若手を育てる文化があります。
そして投資銀行に求められる役割は、案件の大きさに左右されません。

つまり、この風土の中で数多くの案件に携わることで、腰を据えてじっくりと確実に専門性を磨くことができると言えます。

②資金調達業務(キャピタル・マーケッツ業務)への強み

突然ですが、投資銀行業務の中で最もフィーが高く、一番の収益源となっている業務をご存じでしょうか。

「投資銀行業務といえばM&Aだろう」と思われがちですが、実は投資銀行業務における一番の収益源は、クライアント企業の株や債券の発行による資金調達を手助けする「キャピタルマーケッツ業務」です。

特に株式による資金調達を手助けする エクイティ・キャピタル・マーケット(ECM)業務 のフィーが最も高くなっています。一方、株式ではなく債券の発行による資金調達を手助けする業務は デット・キャピタル・マーケット(DCM)業務 と呼ばれます。

ここではそれぞれの詳細な業務内容について深くは触れませんが、各投資銀行はM&Aに加え、エクイティ(株式)とデット(債券)の業務領域でもしのぎをけずっているのだとご理解ください。

詳しい業務内容や、求められる人物像は「【M&Aだけじゃない!】投資銀行部門キャピタル・マーケッツ業務について徹底解説!」をご覧下さい。

先程と同様の理由で国内市場における実績を見てみましょう。

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