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社会人に学ぶ「年末年始に考えたい」2つのこと~冬休みは“就活の天王山”

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はじめに

就活コーチの代表・廣瀬泰幸です。12月26日に東洋経済オンラインで、就活生にとっての年末年始というテーマでコラムを公開しました。タイトルは、「就活生必見!『年末年始にすべき』4つのこと」です。

そこでお伝えしたことは、
やるべきこと1:半年間の就活の総括を行う
やるべきこと2:今後半年間の計画を立案する
やるべきこと3:キャリア選択の3つの輪を考える
やるべきこと4:就活に必要な道具を揃える

です。

お読みいただいた方々がいらっしゃれば幸いです。

そこで、今回のコラムでは、「年末年始に考えたいこと」を少し深めてみようと思います。

「年末年始の過ごし方」2つのNG

本題に入る前に、まず年末年始の過ごし方として望ましくないものについてお話しします。理由は、皆さんの先輩方が後悔した年末年始の過ごし方を知っていただくことは、「他山の石」として19卒の就活生にとっても参考になることだからです。

NG1:だらだら・漫然とした時間を過ごす

冬季期間が本番を迎える部活に所属したり、サービス業でのアルバイトを行う学生を除き、多くの人にとっては、大学が休みになり、また、企業のインターンシップも開催されない年末年始は、自分の思い通りの時間を過ごせるはずの期間になります。

そうしたフリーな時間を持てる学生にとって、ありがちな時間の過ごし方は、だらだらと漫然と時間を過ごしたり、人から誘われたイベントに参加することです。つまり、自分の明確な意思に基づかない時間を過ごしてしまいがちです。

就活生と毎日接している私自身が驚くことの一つは、自分の時間の使い方を自分で決めないで過ごしている学生がいかに多いかです。時折スケジュール帳を見せてもらうと、ほとんどの人は、他律的なスケジュールしか記載していません。また、スケジュールが空いている数日先の日には何をするの? と尋ねると、「決めていません」という答えが返ってくる人が大多数です。

一般に人は時間を「緊急性と重要性」の2軸で使います。また、行動は自分の意思に基づく行動と、人から言われたり促された行動に分かれます。

年末年始という自由な時間を多く確保でき、多くの社会人が一年を振り返り、決意を新たにするこの時期こそ、自分にとって重要なこと、具体的には、これまでの学生生活や就活を振り返ったり、将来の自分をとりまく社会について考えることを意図的に行っていただきたいものです。

NG2:年末・年始のイベントを行わない

一般に多くの企業(流通・サービス業を除く)や家庭では、年末には整理・整頓や大掃除を行い、年始には初詣を行います。そして、そうした行事を行うことにより、気持ちに整理がついたり、感謝の心や新たな決意が生まれます。

ところが、日々接してきた学生から話を聞いてみると、意外に年末年始のイベントに参加しない学生が増えているように思います。具体的には、家庭で行われる年末の大掃除を一緒に行わなかったり、自分の部屋の整理整頓をしない、家族と一緒に年始のイベントに参加しない等です。

学生の立場からすると、就活は当然自分の問題です。しかしそれは、自分だけの問題という訳ではありません。少し周りを見回してみると、あなたの就活の成否を気にしている人が少なからずいることがわかります。親御さんはもとより、祖父母、兄弟姉妹、親戚、従妹や親しく交流してきた先輩・友人・恋人・後輩の方々です。

年末・年始に整理・整頓したり、お正月のイベントに参加することは、自分の学生生活や半年間の就活を整理することに繋がります。併せて、自分は一人で生きている訳ではなく、多くの人に支えられて生きていることを再確認することにも繋がります。また、そうした行動が新しい決意や意欲を生み出すものです。

そのため、年末の整理・整頓や大掃除、年始の行事やイベントを軽視しないでいただきたいものです。

19卒生の就職環境について

(1)「19年卒、売り手市場続く」に楽観してはいけない

12月19日の日経新聞朝刊17面には、「19年卒、売り手市場続く 企業『採用増』15.8%」という記事が掲載されました。同記事は、リクルートホールディングスが11月中旬に行った調査で、従業員数9人以上の民間企業4669社から得た回答を集計したものです。

同記事によると全体の求人環境は上記の通りであるものの、「(採用数が前年より)増える」と回答した企業の内訳は、飲食・サービス業26.8% 、小売業22,6%等人手不足業界が目立ったとのこと。一方、銀行業界は「わからない」が52.6%ととなり、「売手市場」と言われる中でも特定の業種では採用を抑える動きも出ていると結んでいます。

読者の皆さんの求人環境に対する予測はいかかでしょうか? 私の考えは以下の通りです。

結論は、「人気企業の採用環境」は18卒生に比べて19卒生は「厳しくなる」です。外銀・外コンをはじめとした外資系企業の求人ニーズは、昨年とイーブンです。総合商社、生損保、広告、マスコミ、不動産開発、鉄道、海運、トップクラスのメーカーやIT業界の採用数もイーブンです。そうした中で、上記のように言った理由は、過去数年大量採用といわれてきたメガバンク3社の採用数が減少する可能性が否定できないからです。

もっとも、元々数十倍の倍率がある人気企業を目指している方々にとって、求人環境の多少の変化は関係ないとお考えかも知れません。ただし、長年求人市場の動向を肌で感じてきた者の一人として、メガバンクの求人ニーズの変化は、様々な業界の求人の需給に大きな影響を及ぼし得るものだと考えています。具体的には、メガバンク1社の20%の採用減は、例えば主要不動産開発会社5社の採用数に匹敵する程のインパクトがあるからです。

(2)インターン経由採用の動向は、未知数

私は、先に紹介した東洋経済オンラインの記事で、「今のタイミングで学生は大きく3分類されています。夏や秋のインターンシップに参加し、既にある程度の手ごたえを感じている人、逆に思ったようにいかなかった人、部活やバイトに専念するあまり、インターンそのものにほとんど参加しなかった人です」と述べました。

そして、ここでは、インターンで「手ごたえを感じている人」について考えてみます。

結論は、そうした人でも本選考で実際に内定を獲得できるかどうかはわからないということです。

今までに私が接してきた学生の中にはこんな学生がいます。早稲田大学体育会の彼は、ある損害保険会社の選考で、その体育会OBによって予め行われたセレクションで選ばれ、面接指導を何回もやってもらったにも関わらず、本選考の最終面接では落ちました。

また、ある広告代理店では、上智大学の学生に対して人事部紹介のOBがESの添削や面接練習をしてくれたものの、二次面接で落ちました。さらに、あるトップメーカーを受けていた慶應義塾大学の学生は、面接が進む度にリクルーターから「いい評価」だと聞いていたにも関わらず、最終面接で内定を獲得することができませんでした。

おそらく読者の中には、夏インターンに参加し、その後より倍率の高い秋インターンにも呼ばれた人も少なくないでしょうから、自分が良い評価を受けていると考えている人もいるかもしれません。しかし、その場合でも楽観は禁物です。就活は、「内々定」と言われるまではわからないものだからです。

そもそも、19卒生は、インターン自体がこれほど増加した初めての採用年度の学生です。その為、多くの企業にとって、インターン経由の学生を必ずしも全員採用するのではなく、本選考を進める過程の中で最終的に何人採用するかを決定するのだということを肝に命じていただきたいと思います。

年末・年始に考えたい2つのこと

それでは、年末年始にどんなことを考えればいいかについてお伝えします。

(1)就活の目標と目的を考える

まず、「目標」と「目的」の違いについてお伝えします。

目標とは、目指す「標」(しるし)です。つまり、ある一定期間において達成できたか否かがわかるものです。そのため就活では、応募した会社から内定を獲得することが目標になります。

他方、目的とは目指す「的」(まと)です。つまり、永遠に追い求めるもので、就活生にとっては社会への貢献や自己成長、あるいは会社を通して実現したい価値や志望理由の根底にある価値観のことです。

一般に、人には「達成動機」がありますから、目標を達成できるとヤッターと、ガッツポーズが出ます。逆に多くの人は目標を達成できないと失望したり、気持ちが沈みます。

他方でたとえ目標が達成できなくとも、確たる「目的」を持っている人は、自分が目標達成に向かって取り組んだプロセスは無駄ではないことがわかりますし、目的に沿った目標を新たに設定することにより、充実したプロセスを歩み続けることができます。

そのため、「目標」と「目的」は、人に両眼や両耳があるように、両輪で考えることが大切になります。

私は、是非とも、じっくりと振り返ったり将来を考えることのできるこの年末年始には、自分が社会で成し遂げたい夢や生み出したい価値について、またそうした価値を追求したい理由について、これまでの人生や将来の社会を展望する中で、お考えいただきたいと思います。

(2)世界で伸びる市場や企業との自分の興味・関心の関係性を考える

最近、日経BP社が、『未来市場2018-2027』を発行しました。同書で述べられている有望20テーマは、以下の通りです。

人工知能(AI)
電池
ロボットスーツ
ロボティクス物流
高度運転支援・自動運転
拡張現実(AR)・仮想現実(VR)
3Dプリンティング
ウェアラブル
フィンテック
サービスロボット
シェアリングエコノミー
予防医療・ヘルスケア
ドローン
スマートハウス/EV
地震対策
シニアサービス
インバウンド
クラウドソフトウェア
ポイントビジネス・仮想通過
副業ビジネス

こうしたテーマに関しては、皆さんは既にご存知だろうと思います。

他方で、皆さんが志望する業界や会社がこうしたテーマにどの程度取り組み、実際にどの程度市場参入を果たしているかをお考えになってはいるでしょうか?

副業ビジネスは別として、こうしたテーマへの取り組み度合いは、志望する会社が将来に渡って成長し続けることができるかどうかを占うものになります。

併せて今年7月中旬には、アップル、グーグル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブックの5社合計の時価総額が320兆円を超え、イギリスのGDPを超えたという新聞記事が掲載されたこともご存知だろうと思います。そして、この5社に中国のアリババ、テンセントの2社を加えたIT・ネット企業の動向は、ほとんど全ての業界や世界中の人々の生活と切っても切れない時代となりそうです。

比較的自由に考える時間のとれる年末年始には、是非ともこうした世界を取り巻く新しい技術や産業分野及び大きな影響を及ぼす企業群と、志望業界や志望企業の関係性について考えていただきたいと思います。それが、自分の「やりたいこと」に繋がるからです。

おわりに

ものごとを考える視点として、俯瞰してみる「鳥の目」と身近なところに焦点を合わせる「虫の目」の両者の視点が大切です。

年末年始は、この時期に大会が行われる運動部や流通・サービス業でのアルバイトに勤しむ方々以外の学生にとっては、比較的自由な時間がとれる時期であろうと思います。

その為、こうした時期には、普段は考えないようなことを改めてお考えいだくことを切に願っています。

くれぐれも、だらだらとした時間をお過ごしになることのないように。

冬休みは、就活の天王山です。


廣瀬 泰幸(ひろせ やすゆき)就活コーチ代表。岐阜県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、リクルートに入社。15年間勤務の中で、大手一流企業からベンチャー企業まで1,000社を超える企業の採用と人材育成を支援。2003年有限会社ヒロウェイ設立。主としてリンクアンドモチベーション社の講師として大企業に勤務する10,000人を超える社員に教育研修を実施。2010年、株式会社オールウェイズ設立。以降、1,000人を超える学生に就活コーチングを実施。

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