文系からGMOの“新卒年収710万プログラム”でソフトウェアエンジニアに。「非情報系でも対等に仕事ができてる実感がある」

文系からGMOの“新卒年収710万プログラム”でソフトウェアエンジニアに。「非情報系でも対等に仕事ができてる実感がある」

2024/10/11

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GMOインターネットグループが2023年入社の新卒採用から実施している「新卒年収710万プログラム」。既存の枠組みに捉われない自由な発想で、新しい事業やサービスを生み出す優秀な新卒パートナー(従業員)に対して年収710万円(2年間)を約束するものだ。採用市場が高騰する中で、優秀な人材を獲得するためにオープンされたこの採用枠は、大きな話題となった。

今回インタビューした、GMOペパボ株式会社(以下、GMOペパボ)の湯村美吹香さんは、実施初年度にこのプログラムに応募し、ソフトウェアエンジニア職で内定を獲得した。現在、GMOペパボでECプラットフォーム「minne byGMOペパボ」の開発を担当している彼女は、もともと文系だったという。湯村さんの話から、彼女がどのようにエンジニアとして活躍できるようになったのかを探った。【北川直樹】

〈Profile〉
湯村美吹香(ゆむら・みふか)
GMOペパボ minne事業部 プロダクト開発チーム エンジニア
東京大学医学部健康総合科学科卒業。ベンチャーやスタートアップでのインターンを通してソフトウェアエンジニアリングを学び、2023年4月、GMOインターネットグループの「新卒年収710万プログラム」1期生としてGMOペパボに入社。
入社2年目の現在は、ECプラットフォーム「minne byGMOペパボ」のプロダクト開発に従事している。

※内容や肩書は2024年10月の記事公開当時のものです。

新卒2年目で幅広いエンジニアリング領域を経験

——GMOペパボでの、現在の仕事内容を教えてください。

湯村:「minne byGMOペパボ」という、クリエイターがハンドメイド作品などを販売する、ECプラットフォームの開発をしています。より具体的に言うと、新規機能の開発がエンジニアとしての主な仕事で、ユーザーがサービスを使いやすくするための仕事をしています。

——湯村さんは今年で新卒2年目ということですが、これまでにどんな業務を担当しましたか。

湯村:研修で1年ほどフロントエンド、インフラ、データベースなどの技術を学んだのちに、「minne byGMOペパボ」のサブスクリプションサービスの課金システムや、作品ページに動画を紐づける機能を設計開発しました。

他には定期的な機能改善やバグ修正をはじめとした、日々のメンテナンス業務なども行なっています。

——かなり幅広いんですね。

湯村:はい。GMOペパボのエンジニアは、エンジニアリング領域があまり分かれていないので、フロントエンドからバックエンド、インフラ周りなど担当領域は多岐に渡ります。

——中でも印象に残っているプロジェクトは何ですか。

湯村:大きなプロジェクトで印象に残っているのは、先ほどお話しした動画機能の設計と実装を担当したことです。このときはパブリッククラウド(AWS)を活用して、バックエンドからフロントエンド、リリースまでを行いました。独力で一気通貫して行ったので、リリースできたときはとても達成感がありました。

*Rails × AWS × Shoryukenで実現する大規模動画処理システム - Pepabo Tech Portal

自分の手でモノをつくる面白さに惹かれてエンジニアを目指した

——湯村さんは元々文系学部の出身だそうですが、新卒でエンジニアに至るまでの経緯は、どんな流れだったんでしょうか。

湯村:大学は東大の文科3類に入学しました。元々理系にあこがれがあって、3年の進学振り分けの段階で選べる理系ということで、医学部の健康総合科学科に進むことにしたのが、理転の背景です。ちょうどその頃、新型コロナウイルス感染拡大の影響で飲食店でのアルバイトがなくなってしまって、リモートでやれるアルバイトを探していた時に、Web系スタートアップでの長期インターンをすることにしました。

最初はカスタマーサクセスをしていたんですが、途中でエンジニアに興味を持つようになっていって、Progateなどでプログラミングを学びはじめ、別のスタートアップでエンジニアの長期インターンをするようになりました。

——珍しいキャリアですね。ビジネス職からエンジニア職に興味が移った理由は、何だったんでしょうか。

湯村:大学3年生の時は就活でコンサルタント職を受けていたんですが、最終成果物がクライアント向けのプレゼン資料の作成が中心であることに気づきました。一方で、インターンでやっていたエンジニアの仕事は直接的にモノづくりに携わることができて、その点を魅力に感じました。

改めて自分のやりたいことを考えた時に、エンジニアとしてもっと経験を積みたいと感じ、大学を休学してインターンに打ち込むことを決めました。

——なるほど。

湯村:エンジニアになれば、自分の手でプロダクトやサービスを作れるので、その方が自分の考える“面白さ”に近いのではないかと考えたんです。

——それでエンジニアを目指したと。

湯村:そうですね。エンジニアのインターンを始めたときには、HTMLとCSSに加え、PHPを少し触れるくらいのレベルでした。その会社のプロダクトはPHPを使っていなかったんですが、ほぼ未経験の状態で働き始めることになりました。

——ソフトウェアエンジニアの長期インターンで積んだ経験について教えてください。

湯村:最初にRuby on Railsの簡単なチュートリアルをしてから、簡単なタスクに取り組んでいきました。Ruby on Railsは初めて使うフレームワークでしたが、フォローを受けつつ、Webサービスの開発と実装を進めていきました。

——その長期インターンで学びがあったと感じることは何でしょうか。

湯村:それまでは実務経験がほぼなかったので、エンジニアとしてどのようにプロジェクトに関わるのか、チーム開発がどうやって進行するのかを学びました。エンジニアの基礎を身につける上で、大事な経験を積めたと感じています。

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GMOのカルチャーに魅力を感じ「新卒年収710万プログラム」に応募

——就職先にGMOペパボを選んだ理由を聞かせてください。

湯村:カルチャーと技術力の高さに惹かれた点が大きいです。サマーインターンに参加していて、どんな人が働いているのかに加え、開発環境、技術力などを知っていたので。

私は、働く環境が自分の価値観に合っていることを重視していて、ペパボの「みんなと仲良くすること」という社風がとても魅力的でした。

*わたしたちが大切にしている3つのこと | GMOペパボ株式会社 採用サイト

——「新卒年収710万プログラム」は何で知ったんですか。

湯村:インターンに参加した時点では知りませんでした。参加時に教えてもらったわけでもなく、ニュースで見て、そういう募集ができたんだなと知りました。

——そうなんですね。

湯村:「新卒年収710万プログラム」が目当てで応募したわけではなく、サマーインターンへの参加を通じてGMOペパボに魅力を感じていたのでチャレンジしました。ただ、「新卒年収710万プログラム」のようなハイレベルな採用基準がモチベーションになったとは思います。

——選考課程で印象に残っていることなどはありますか。

湯村:私はインターン経由での応募だったので、現場のエンジニアの方の一次面接はスキップで、CTOとVPoEとの面接の後、社長面接という流れでした。

最初の面接ではそれまでの経験に加えて考え方などを聞いてくれて、ポテンシャルを見てくれていると感じました。社長面接は、カジュアルな質問で緊張をほぐそうとしてくれていると感じたのを覚えています。

——湯村さんは、どんな部分が評価されたんでしょうか。

湯村:サマーインターンに参加していたのが大きいと思います。その時の評価で、ある程度実装力があるというのが伝わっていたのかなと。あとは、スタートアップでの長期インターンで実務経験もあったので、その部分を評価してもらえたのかなと思っています。

ただ、インターン経由じゃない内定者もいるので、特別な優遇があるわけではなかったのだと思います。インターンに参加したこと自体が評価されたのではなく、インターンを通して、じっくり自分を見てもらえたと感じています。

非情報系でもエンジニアとして対等に仕事ができてる実感がある

——入社後、配属されるまでのエンジニア業務の導入は、どんな流れでしたか。

湯村:4月から12月まで研修を受け、1月に配属先が決まりました。研修は、最初に社会人の基礎、ペパボの事業理解に関するものがあって、その後エンジニアの技術研修を受けました。このときRailsチュートリアル、フロントエンド、インフラ、機械学習などの技術講習を受けたんですが、私にとっては初めて学ぶ言語やフレームワークもたくさんありました。

技術研修のあとにOJTで各事業部を周って、私はminne事業部に配属されました。私の代はエンジニアの同期が4人いて、全員同じプログラムでの採用でしたが、配属先は皆違います。

——現在の働き方について聞かせてください。毎日どんなスケジュールで動いているんでしょうか。

湯村:勤務時間は、11時頃に出勤して夜20時くらいまで働くことが多いです。その内、4割くらいがミーティングで、他の時間で手を動かしているようなイメージです。

——日々の仕事で大事にしていることはありますか。

湯村:期限を必ず守るようにすることと、ユーザーにどのような価値を届けたいかを常に意識することを大事にしています。これについては、最初に働いていたカスタマーサクセスのインターンで身につけたように思います。

——情報系を専攻してきた人と一緒に仕事をする上で、差を感じることなどはありますか。

湯村:ずっと情報畑でやってきた人と比べると、コンピューターサイエンスなどの知識量については差を感じることはあります。ただ、業務をする上で遅れを取っていると感じたり、全然勝てないと感じたりすることはないです。

技術に関する知識で劣っていたとしても、それだけで仕事をするわけではないので、対等に仕事ができているという実感はありますね。

——GMOペパボで働きやすさを感じる部分はどんな部分でしょうか。

湯村:とにかくホワイトで、風通しがいいところです。ワークライフバランスはとても良くて、子どもが居る人もすごく働きやすそうです。

——若手エンジニアの育成面などは、どんな環境でしょうか。

湯村:教育体制は整っていると思います。ペパボでは、全てのパートナー(従業員)に対して、しっかりと成果を出していくことを期待する雰囲気があります。

「新卒年収710万プログラム」で入社したパートナーに対しては、入社から2年後までのキャリア計画が設定されていました。これに基づいて、適切なレベルの仕事に取り組み、成長できる環境を用意してもらえていると思います。

——入社の前後で印象の違いなどは、感じましたか。

湯村:サマーインターンに参加した当初から、GMOペパボは社員同士の仲がとても良さそうだなとは感じていて、実際に思っていた通りでした。

色んな属性の社員がいるので、仲は良いながらも深入りしすぎない関係性などは、働きやすくて好きだなと感じています。

技術力とコミュニケーション力を持ち合わせた人と働きたい

——働く中で感じる、GMOペパボの魅力を教えてください。

湯村:業務が忙しいときでもチーム内でお互いをサポートし合う文化が根付いている部分がとても魅力的です。また、エンジニアとして技術的な面やキャリア面などでチャレンジを後押しする雰囲気が、入社前に感じていた以上に強いです。

自分自身、新しい技術などに挑戦しやすいこともあって、成長の場が提供されていることはとても魅力的だと思います。

——これからどんなキャリアを描いていますか。

湯村:初めはマネジメント側に興味を持っていたこともあるんですが、技術側に寄ったキャリアを進んでいきたいと思っています。

私は今、会社のグレードでジュニアエンジニアの一番上のランクにいるんですが、一段階昇格するとシニアエンジニアになるので、そのステップをまずはクリアし、エンジニアリング技術を磨いていきたいです。

——ソフトウェアエンジニアを目指す人は、学生のうちにどんな経験を積んでおくべきでしょうか。

湯村:私が就活をしていたときは、まだインターンをしている人が今より少なかったように思います。長期インターンで実際に手を動かして学ぶことは、理論だけでは得られない貴重な経験になるので、ぜひ参加することをおすすめします。

インターンは技術的な側面だけではなく、コミュニケーションスキルを磨くことにもつながります。

——湯村さんは、どんな人と一緒に働きたいですか。

湯村:技術力とコミュニケーションを両方持った人でしょうか。私たちの間では、カルチャーが合う人を「ペパボっぽい人」と言ったりするんですが、技術的な面も含めて自分の世界観や軸をしっかりと持っていつつ、他のメンバーをしっかりと受容できる人と仕事がしたいと思います。

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