【巻頭言 Vol.12】ホワイトボードの前に立て

2021/04/29

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本コラム連載では、現在『外資就活メールマガジン』にて配信中の『巻頭言』のバックナンバーを週次で掲載して参ります。

〈Profile〉
音成 洋介(おとなり ようすけ)
株式会社ハウテレビジョン代表。東京大学農学部卒業後、バークレイズ証券株式会社(投資銀行本部)に入社、事業法人並びに金融法人の債券発行業務を担当。
その後、プライベート・エクイティファンドである、アドバンテッジパートナーズに転職し、バイアウト投資・マイノリティ投資と経営支援業務に従事する。
2010年に株式会社ハウテレビジョンを創業、「外資就活ドットコム」「Liiga」を運営。2019年4月東証マザーズに上場

 

こんばんは、外資就活ドットコムを運営しておりますハウテレビジョン代表の音成と申します。今回はホワイトボーディングスキルについてお話できればと思います。

ありとあらゆる会社の会議室にビルトインされているのが、鈍く輝くホワイトボード。

板面はイレーサーで落としきることができなかったマーカーの軌跡が折り重なり、この場で繰り広げられた議論の歴史を思い起こされます。高性能なものだと書いたものがそのまま電子化され共有までできてしまったり、ボタンひとつで印刷できてしまうものもあったりします。ミーティング(以下MTG)には欠かすことのできないものといえるでしょう。

しかしそれを十二分に活かしきれているMTGが多いかというと、意外に少ないかもしれません。というのもホワイトボードの前にたち、関係者各位の意見・議論を整理し、ゴールに導いていくのはとても難しいことなのです。

ただ発言内容をそのとおり記していけば良いなんてことは勿論なく、発言の本質となるエッセンスを捉え、背景事情も踏まえ、随時それを表化・図解化・体系化する。プロットされた事象を定量化して、どこに向かうべきなのかを明らかにするといったプロセスが必要で、論理的思考力・本質を捉える知・体系化スキルなど、あらゆる知的行為を動員していくものだと考えています。

たまにグループディスカッションで書記をやりますという方がいますが、本来は上記レベルが求められるものです。(ただ、書記はみんなの注目を集めるわけですから、自然に議論をリードできる立場であります。ですので論点を口頭+板面に書いていきながら、きちんと解に導いていけると面接官の覚えはよく、十分選考に通過するレベルなのではないかと思います)(逆に板面にブレットポイント(点)で並べるだけの書記は容赦なく落とされてしまうと理解いただけるといいかなと思います)

もちろん最初から二次元にプロットしたり、メリデメを3つの論点から整理したりできるものではありません。

ただこちらはトレーニング・経験を積むことで、開花する能力領域だと思っています。コロナ禍で集まる機会も少なくなっておりますが、もしホワイトボードを見つけたら、積極的に議論を整理する練習をしていきましょう。トップコンサルティングファームの代表パートナーですら、いまだにホワイトボードの前に立つことをためらうことはありません。

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