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こんばんは、外資就活ドットコムを運営しております、ハウテレビジョン代表の音成です。今回はジョブ型採用についてお話していこうと思います。
大手日系企業では、従前よりメンバーシップ型採用が一般的でした。新卒で、特に職種・配属部門を定めることなく採用し、入社したら定期的に配置転換していく雇用慣行です。
一例を上げてみますと、まず本社で採用されたはいいものの、まず転勤して地方都市で営業を3年、本社に戻されマーケティングを4年、今度は別の地方都市で新卒採用担当を3年やって、インドネシアに事業企画で赴任して、3年経って本社に戻され35歳で課長になる…みたいなキャリアストーリーです。企業は正社員メンバーをよっぽどのことがない限り解雇することができないのですが、転勤・配置転換を自由に命じることができます(転勤無しな職種もあります)。
この問題点はなにかというと、(意識してスキルアップに努めない限り)本人にハッキリとした専門性・スキルがついてこないということ。35歳ともなれば社内で人間関係が構築され、つつがなく業務を進めることはできるでしょうが、転職市場での評価は高くありません。
そのままメンバーとして働くはいいものの、企業業績が傾いて、45歳で希望退職に応じざるをえなくなった。そのとき転職エージェントに「あなたは、なにができるのですか」と聞かれて、「部長です」と答え、一蹴されたみたいな笑い話があります。どうしても在籍年数が長くなると「**企業の++部長であるぞ」という意識が高まりすぎてしまい、高いプライドをこじらせてしまう方も珍しくはありません。
しかしテクノロジー・エンジニアリング職だけでなく、例えばマーケティング・ファイナンス・マネジメント・経営企画・新規事業開拓・ヒューマンリソース(人事)といったいわゆる文系職領域も、次々に新たな概念が発明され、専門性が急速に高まっております。
もはやゼロベースでいきなりキャッチアップして、こなして、また次、みたくはいかないのです。こんな状況の中、日系大手もジョブ型採用にシフトを切るようになって参りました。ジョブディスクリプション(職務記述書)を明確にして、ポジションを募集する採用を始めております。外資系企業では昔からポジション別採用が通常ですので、周回遅れで国内企業が取り組み始めたといったところになります。
海外ですと大学と職務がリンクしており、A社でマーケ職ポジションやりたいであったら、マーケティングの学位をとって、マーケティングのインターンをやって、A社にレジュメを送る、みたいな形が王道です。
一方、国内大学の学位・修士ともに職務と明確に繋がらないことも多く、大学とキャリアに連続性が必ずしもありません。よってみなさんの多くは自分は何に興味があって、何が得意なんだっけというところからスタートせざるをえず、けっこう大変な思いをすることになります。
新卒で目指せる職種としては、例えばですが、エンジニア、研究開発、コンサルタント、マーケター、事業開発、金融専門職(バンカー・トレーダー等)、記者・編集者などがあります。どういった専門性を武器に、むこう10年くらい資本市場の荒波を乗り越えていくか、ぜひ思考実験してみてください。
興味あるインターン・説明会に参加してみつつ、向き不向きを見極めていっていただければと思います。
・【2/12】【巻頭言 Vol.1】稼げるプロフェッショナルになろう
・【2/19】【巻頭言 Vol.2】資本主義ゲームと採用活動
・【2/26】【巻頭言 Vol.3】究極安定⇒能力向上⇒プログラミング
・【3/4】 【巻頭言 Vol.4】超早期な実態:サマーインターンは計画的に♪
・【3/11】【巻頭言 Vol.5】ジョブ型vsメンバー型
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