こんにちは。外資就活ドットコム 商社チームです。
総合商社各社の選考フローの中で、あまり語られない選考があります。
それは、グループディスカッション(GD)による選考です。
評価基準が分からないからこそ、慎重に
商社の就活は、OBOG訪問や個人面接において、いかに自分語りができるかで勝敗が分かれると言われています。
そのため、面接官の前で他者との関わり方を実演するGDやディベートに対しての準備は手薄になってしまいがちです。実際にGDを突破した内定者も「何を見られていたか分からない」と語る人が多く、対策方法も分かりづらいと言えます。
しかし、対策のしようがないわけではありません。
むしろ、何が評価基準になっているか分からない選考こそボロが出やすくなりますので、不要な失点をしないよう慎重に対策をして臨みましょう。総合商社の選考を受ける学生は優秀な学生が多く、議論はハイスピードで進むことが予想されます。そのため、GDのフレームワーク(前提確認→現状分析→ボトルネック特定→施策立案→施策評価)は頭に入れておくことが大切です。
グループディスカッションによる選考を実施している企業3社(24卒選考)
三菱商事
インターンシップの選考でのみ、GDが実施されました。テーマは事前に公開され、各自準備した上でGDに挑むという形がとられました。議論の時間は20~30分と短いため、タイムマネジメントも重要な要素になってきます。また一例ですが、「2030年の大学1年生100人に“将来のキャリア“を考えてもらいます。皆さんなら、どんなことをアドバイスしますか?」という比較的抽象的なお題が出題されました。議論の流れや形式は、一般的なGDと同じ流れで対応可能なので、他社の選考などでGDの経験を積んでおくと良いでしょう。通過者によると、「議論が発散した時や方向性がずれた時に、収束・修正させる姿勢を見せたことが評価されたのではないか」とのことです。
住友商事
インターンシップの選考でのみ、GDが実施されました。テーマは事前に公開され、各自準備した上でGDに挑むという形がとられました。議論の時間は比較的長く、時間には余裕があります。また一例ですが、「世界(日本を含む)にある社会課題を踏まえて、住友商事がするべき事業展開をプレゼンしてください」といういわゆる新規事業立案型のお題が出題されました。議論の流れや形式は、一般的なGDと同じ流れで対応可能なので、他社の選考などでGDの経験を積んでおくと良いでしょう。また、住友商事では「デザインインターン」というデザイン思考を軸としたインターンシップがあり、GD突破のためには、デザイン思考を鍛えておくとよいでしょう。デザイン思考を学ぶには以下の本がおすすめです。
豊田通商
本選考の1次選考で、グループディスカッションが実施されました。テーマはその場で伝えられ、各自で考える時間が設けられた後に25分程度の議論時間が設けられました。GDのお題ですが、「具体的な産業(インフラ、ヘルスケア、自動車、ITなど)の将来性について議論をするお題」でした。議論の前に各自で思考時間が取られるため、各自の意見がぶつかり合って収拾がつかなくなることも珍しくありません。そのため通過者によると、「意見がぶつかった時や議論が停滞した時に、議論の内容を整理したり前へと進める姿勢を見せたことが評価されたのではないか」とのことです。また、具体的な産業に関するお題が出題されるので、「今後、どの産業がどのように社会問題を解決しながら成長するのか」という視点で、他の学生よりも一歩踏み込んでニュースなどをインプットすることが必要だと感じたと言います。
どう振る舞うべきか
3社に共通して言えるのは、「相手を論破したり打ち負かすことよりも、建設的な議論を心がける」ことです。
どのGDでも、個人での思考時間があるため、どうしても勝ち負けを意識してしまいがちです。
ですが、大事なのは論破することではなく、相手の話を聞き、相手側の懸念事項も含めてどのように解決できるかを考えることです。
GDなどのグループワークではビジネスケースが出題されることもあるため、普段からさまざまなことにアンテナを張り、知識をインプットすることは非常に重要です。
ただし、その知識は議論を進めるためにうまく利用しなければ意味がありません。
逆にうまく利用できれば、普段からよく勉強しているという評価に繋がることもありますので、たくさんのニュースに触れておくと良いでしょう。
以上をまとめると、日々ニュースに触れて様々な知識を身につけると同時に、建設的に議論をする姿勢を身につけることが、GDを突破する鍵となります。
まとめ
いかがでしたか。
商社に限らず、GD選考では「協調性」と「建設的な議論」がキーワードとなります。
相手を打ち負かそうとする気の強さは必要ありませんが、論理の詰めが甘いなと感じる部分があった場合などに、流れを止めてでも指摘する勇気は必要です。
お題をしっかりと把握し、議論の目的を確認した上で、同じグループのメンバーの知恵を集めて結論を出すように意識しましょう。
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