目次
はじめに
こんにちは。外資就活 外銀チームです。
外資系投資銀行(以下、外銀)のサマーインターンも終わり、冬からはいよいよ本選考が始まります。サマーインターンに参加できた学生も、そうでない学生も、本選考に向けて着々と準備を進めている頃かと思います。
そんな本選考において第一関門となるのがESです。
そこで今回は、外銀、中でも特に人気の高いIBDの選考において「ESが重要である理由」「ESを書く上で考慮すべき点」「サマーインターンと本選考でのESの書き方の違い」について説明します。
今一度要点を確認し、本選考に向けて自分のESを見直してみてください。
外銀IBD選考においてESが重要な理由
コンサルと異なり、外銀IBDではESも大きな選考材料となる
外銀IBD志望者にありがちな落とし穴として、ESを軽視する姿勢が挙げられます。高学歴な学生ほど油断してESの手を抜き、面接すら受けられずに散っていく姿をよく目にします。ESをあまり重要視しないコンサルとは異なり、外銀IBDではESがかなりしっかり見られているのです。
近年の外銀IBDのESでは、指定される文字数が増加傾向にあり、さらに設問内容も抽象度がより高くなっています。このような難化傾向は、外銀選考においてESが非常に重要視されている風潮を表しており、学生の志望度の高さが伝わらなかった場合には落とされることが多くなっています。
例えば、22卒のゴールドマンサックスのESでは「応募部門を希望する理由をご記入ください。(600文字以下)」という設問が課されました。この場合、文字数の多さから考えて、企業は「①なぜ金融業界を志望するのか」「②その中でも特に投資銀行部門を志望する理由は何か」、また「③なぜ投資銀行の中でも弊社なのか」を、自身の体験を踏まえながら論理的にわかりやすく書くことを学生に求めていると言ってよいでしょう。
このように最近は外銀IBDでも、ESから熱意や志望度、論理的思考力などを探ろうとする企業が増えています。外銀が以前よりも人気業界になったことで、応募人数が増え、足切りを効率的に行おうとしている企業側の意図が見て取れます。
ESが選考の軸になる
外銀IBDのESは「選考の軸」になります。なぜなら、ES通過後に行われる面接では、基本的にESの記載内容を深掘る形で質問がされるからです。多くの業界・企業では、学生との最初のタッチポイントかつ面接の資料としてESを非常に重要視しています。
そのため、ただ最初の選考を通過することだけを目標とするのではなく、その先の面接に目を向けてESを書く必要があります。裏を返せば、面接で自分が企業側に伝えたいメッセージや体験などをイメージしながらESを書くことで、面接対策が行いやすくなります。また、自分の主張が首尾一貫している印象を与えることもできます。
以上のような理由から、外銀の本選考においてもESは要となってきます。では、ここからは、具体的にどのような点に気をつけながらESを書くべきかチェックしていきましょう。
外銀IBDのESでは以下の3点を押さえよう
外銀IBDのESでは、主に次の3点を押さえましょう。
②原体験でキーメッセージを下支えしよう
③熱意を持って志望動機を伝えよう
①外銀IBDに合ったキーメッセージを明示しよう
キーメッセージとは自分が相手に対して伝えたい最も重要なメッセージです。
ESにおいては、「なぜ、その企業を志望するのか」「学生時代の経験から何を学んだのか」「どのような価値観を大切にしているのか」など、自分を端的に表現した言葉がキーメッセージとなります。
そのため外銀IBDに限らず、ESを書く上ではこのキーメッセージを明示することが非常に重要です。また、外銀IBDでは「①学生がその企業に合っているか」「②内定を辞退しないか」という点を重要視しています。外銀IBDは採用数が非常に少なく、内定を出した学生が他社に流れることがないように、ESの段階から自社への適性や志望度を重視しているのです。
以上から外銀IBDのESでは、その企業が求める人物像に自分が合っていることを、キーメッセージを通じてアピールする必要があります。そのため、キーメッセージを記載する際には、企業研究を十分に行い、その企業の特徴を押さえたものにすると良いです。
たとえば、あなたが志望する企業がクロスボーダーM&Aの世界ランキング1位の企業なのであれば、「M&Aを通して企業の非連続的成長を実現したい」+「それを実現するためにはクロスボーダーM&Aの世界ランキング1位の貴社がふさわしい」などと伝えると、企業理解の高さを示すことができるでしょう。
②原体験でキーメッセージを下支えしよう
キーメッセージを外銀IBDに合った形で作ることができたら、次はそのキーメッセージを自らの原体験で下支えしましょう。
たとえキーメッセージが外銀IBDに合っているとしても、どのような原体験を経てそのキーメッセージに繋がったのか伝わらないと、「なぜ、そのように考えたの?」と疑問を抱かせる結果となってしまいます。
キーメッセージと整合性のある原体験を書くことでこうした疑問を払拭でき、ESの説得力が増します。
また、「自己PR」あるいは「自分の強み」といった文脈において、キーメッセージと整合性のある原体験を書くことは、再現性の担保になります。再現性の担保とは、入社後もESでアピールしたようなパフォーマンスを行えると証明することです。
企業は長いスパンかつ様々な環境で何度も活躍できる社員を求めています。そのため、ESでは「その強みは企業に入ってからも発揮できるのか?」「たまたま環境に恵まれただけではないのか」という点をよく見ています。
社会に出てからも活躍できる人間であることを証明するために、原体験を上手く用いて、自分の強みの再現性を示さなくてはなりません。一読しただけで「この人なら入社後も活躍してくれそう」と思ってもらえるように、何度も練り直しましょう。
そしてこの原体験について、「他の学生にはない物凄いエピソード(原体験)を書かなければいけない」という勘違いをしている方が多くいらっしゃいます。しかし、企業側が見ているのは「その原体験から何を学んだのか」という点や、原体験とキーメッセージとの整合性などです。
重要なのは、原体験そのもののスケールの大きさではなく、「自分がその原体験から何を学んだのか」、「どのような影響を与えたのか」ということです。これらについて深く見つめ直したうえで、キーメッセージと整合性のある形でESに落とし込むことを意識しましょう。これによって、他の就活生と差別化された自分だけの志望動機が完成します。
③熱意を持って志望動機を伝えよう
3つ目の重要なポイントは、確固たる志望動機を熱意を持って説明する事です。前述のように学生の志望度を十二分に見極める外銀IBDの選考において、志望動機は選考のあらゆるフェーズで細かく問われます。そのため、面接で深掘りされても揺らがない、オリジナリティ溢れる志望動機を熱意を持って説明できるように、ES作成の段階で仕上げておきましょう。
もし、すでに提出済みのESに薄い内容の志望動機を記載してしまっていた場合、面接までに穴のない説明ができるようにしっかりと準備しておきましょう。特に企業への熱意については面接本番でも伝えられるため、挽回の余地があります。これからESを書き始める人は、ESは最終面接まで選考に影響し、様々な社員の目に留まるということだけは常に意識しておきましょう。
以上、外銀IBDのESで押さえるべき3つのポイントでした。
では、本選考のESとサマーインターンのESでは、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。
本選考ESとサマーインターンESの違い
志望動機の内容が異なる
本選考ESとサマーインターンESで大きく違うのが志望動機の内容です。
端的に言えば、インターンで求められる志望動機は「インターンへ興味を持ち、参加したいと思った理由」であるのに対し、本選考で求められる志望動機は「外銀IBDで働きたいと思い、その企業でないといけない理由」である、という違いがあります。
特に、サマーインターンに参加していない学生は、参加した学生に比べ、「インターンで実務に触れ、外銀IBDへの志望度が上がった」「実際に社員と交流して、カルチャーフィットを感じた」といった具体的な内容が書きづらいため、「なぜIBDを志望しているのか」「なぜこの企業なのか」について納得感のある志望動機を書くのが難しくなります。
よって、サマーインターンに参加していない学生は、本選考とサマーインターンのESで求められているものの違いを理解したうえで、納得感のある志望動機が書けるように心がけましょう。実際に、インターンに参加していない内定者は、OB訪問などを通じて志望動機の材料を集めていたようです。これに倣い、自分から積極的に社員の生の声を収集するよう心がけましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回は外銀IBD選考においてESが重要である理由、書くうえで考慮すべき点、サマーインターンと本選考での書き方の違いについてまとめました。
サマーインターンに参加できた学生も参加できなかった学生も、今一度ESの重要性を再認識し、十分な対策をしてください。
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