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外銀本選考のESは重要?
こんにちは。外資就活 金融チームです。
外資系投資銀行(以下、外銀)のサマーインターンも終わり、いよいよ本選考の募集がオープンし始めています。サマーインターンに参加できた学生も、そうでない学生も、本選考に向けて着々と準備を進めている頃かと思います。
外銀に限った話ではないですが、 そんな本選考において第一関門となるのがESです。
そこで今回は、外銀、中でも特に人気の高いIBDの選考において「ESが重要である理由」「ESを書く上で考慮すべき点」「サマーインターンと本選考でのESの書き方の違い」について説明します。
また、後半では実際の先輩のESを紹介します。
今一度要点を確認し、本選考に向けて自分のESを見直してみてください。
外銀IBD選考においてESが重要な理由
外銀IBDでは、ESの内容がスーパーデーでも扱われる
外銀IBD志望者にありがちな落とし穴として、ESを軽視する姿勢が挙げられます。高学歴な学生ほど油断してESの手を抜き、面接すら受けられずに散っていく姿をよく目にします。ESをあまり重要視しないコンサルとは異なり、外銀IBDではESがかなりしっかり見られているのです。
近年の外銀IBDのESでは、指定される文字数が増加傾向にあり、さらに設問内容も抽象度がより高くなっています。このような難化傾向は、外銀選考においてESが非常に重要視されている風潮を表しており、学生の志望度の高さが伝わらなかった場合には落とされることが多くなっています。
一例として、24卒のゴールドマンサックスのESでは「応募部門を希望する理由をご記入ください。(600文字以下)」という設問が課されました。この場合、文字数の多さから考えて、企業は「①なぜ金融業界を志望するのか」「②その中でも特に投資銀行部門を志望する理由は何か」、また「③なぜ投資銀行の中でも弊社なのか」を、 自身の体験を踏まえながら論理的にわかりやすく書くことを学生に求めていると言ってよいでしょう。
また、本選考で突破し内定を獲得する学生は、何かしら秀でた実績などを持っている学生も少なくありません。そんな輝かしいESと戦うには、経験に裏付けられた絶対的な志望度やマッチ度です。それがESだけで伝わらないと意味がないのです。
このように最近は外銀IBDでも、ESから熱意や志望度、論理的思考力などを探ろうとする企業が増えています。外銀が以前よりも人気業界になったことで、応募人数が増え、足切りを効率的に行おうとしている企業側の意図が見て取れます。
ESが選考の軸になる
外銀IBDのESは「選考の軸」になります。なぜなら、ES通過後に行われる 面接では、基本的にESの記載内容を深掘る形で質問がされる からです。多くの業界・企業では、学生との最初のタッチポイントかつ面接の資料としてESを非常に重要視しています。
そのため、ただ最初の選考を通過することだけを目標とするのではなく、その先の面接に目を向けてESを書く必要があります。裏を返せば、面接で自分が企業側に伝えたいメッセージや体験などをイメージしながらESを書くことで、面接対策が行いやすくなります。また、自分の主張が首尾一貫している印象を与えることもできます。
以上のような理由から、外銀の本選考においてもESは要となってきます。では、ここからは、具体的にどのような点に気をつけながらESを書くべきかチェックしていきましょう。
外銀IBDのESでは以下の3点を押さえよう
外銀IBDのESでは、主に次の3点を押さえましょう。
②実体験でキーメッセージを下支えしよう
③熱意を持って志望動機を伝えよう
①外銀IBDに合ったキーメッセージを明示しよう
キーメッセージとは自分が相手に対して伝えたい最も重要なメッセージです。
ESにおいては、「なぜ、その企業を志望するのか」「学生時代の経験から何を学んだのか」「どのような価値観を大切にしているのか」など、自分を端的に表現した言葉がキーメッセージとなります。
そのため外銀IBDに限らず、ESを書く上ではこのキーメッセージを明示することが非常に重要です。また、外銀IBDでは「①学生がその企業に合っているか」「②内定を辞退しないか」という点を重要視しています。外銀IBDは採用数が非常に少なく、内定を出した学生が他社に流れることがないように、ESの段階から自社への適性や志望度を重視しているのです。
以上から外銀IBDのESでは、 その企業が求める人物像に自分が合っていること を、キーメッセージを通じてアピールする必要があります。そのため、キーメッセージを記載する際には、企業研究を十分に行い、その企業の特徴を押さえたものにすると良いです。
たとえば、あなたが志望する企業がクロスボーダーM&Aの世界ランキング1位の企業なのであれば、「M&Aを通して企業の非連続的成長を実現したい」+「それを実現するためにはクロスボーダーM&Aの世界ランキング1位の貴社がふさわしい」などと伝えると、企業理解の高さを示すことができるでしょう。
②実体験でキーメッセージを下支えしよう
キーメッセージを外銀IBDに合った形で作ることができたら、次はその キーメッセージを自らの実体験で下支え しましょう。
たとえキーメッセージが外銀IBDに合っているとしても、どのような実体験を経てそのキーメッセージに繋がったのか伝わらないと、「なぜ、そのように考えたの?」と疑問を抱かせる結果となってしまいます。
キーメッセージと整合性のある実体験を書くことでこうした疑問を払拭でき、ESの説得力が増します。
また、「自己PR」あるいは「自分の強み」といった文脈において、キーメッセージと整合性のある実体験を書くことは、再現性の担保になります。再現性の担保とは、入社後もESでアピールしたようなパフォーマンスを行えると証明することです。
企業は長いスパンかつ様々な環境で何度も活躍できる社員を求めています。そのため、ESでは「 その強みは企業に入ってからも発揮できるのか? 」「 たまたま環境に恵まれただけではないのか 」という点をよく見ています。
社会に出てからも活躍できる人間であることを証明するために、実体験を上手く用いて、自分の強みの再現性を示さなくてはなりません。一読しただけで「この人なら入社後も活躍してくれそう」と思ってもらえるように、何度も練り直しましょう。
そしてこの実体験について、「他の学生にはない物凄いエピソード(実体験)を書かなければいけない」という勘違いをしている方が多くいらっしゃいます。しかし、企業側が見ているのは「その実体験から何を学んだのか」という点や、実体験とキーメッセージとの整合性などです。
重要なのは、実体験そのもののスケールの大きさではなく、 「自分がその実体験から何を学んだのか」、「どのような影響を与えたのか」 ということです。これらについて深く見つめ直したうえで、キーメッセージと整合性のある形でESに落とし込むことを意識しましょう。これによって、他の就活生と差別化された自分だけの志望動機が完成します。
③熱意を持って志望動機を伝えよう
3つ目の重要なポイントは、 確固たる志望動機を熱意を持って説明する事 です。前述のように学生の志望度を十二分に見極める外銀IBDの選考において、志望動機は選考のあらゆるフェーズで細かく問われます。そのため、面接で深掘りされても揺らがない、オリジナリティ溢れる志望動機を熱意を持って説明できるように、ES作成の段階で仕上げておきましょう。
もし、すでに提出済みのESに薄い内容の志望動機を記載してしまっていた場合、面接までに穴のない説明ができるようにしっかりと準備しておきましょう。特に企業への熱意については面接本番でも伝えられるため、挽回の余地があります。これからESを書き始める人は、ESは最終面接まで選考に影響し、様々な社員の目に留まるということだけは常に意識しておきましょう。
以上、外銀IBDのESで押さえるべき3つのポイントでした。
では、本選考のESとサマーインターンのESでは、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。
本選考ESとサマーインターンESの違い
志望動機の内容が異なる
本選考ESとサマーインターンESで大きく違うのが 志望動機の内容 です。
端的に言えば、 インターンで求められる志望動機は「インターンへ興味を持ち、参加したいと思った理由」 であるのに対し、本選考で求められる志望動機は 「外銀IBDで働きたいと思い、その企業でないといけない理由」 である、という違いがあります。
特に、サマーインターンに参加していない学生は、参加した学生に比べ、「インターンで実務に触れ、外銀IBDへの志望度が上がった」「実際に社員と交流して、カルチャーフィットを感じた」といった具体的な内容が書きづらいため、「なぜIBDを志望しているのか」「なぜこの企業なのか」について納得感のある志望動機を書くのが難しくなります。
よって、サマーインターンに参加していない学生は、本選考とサマーインターンのESで求められているものの違いを理解したうえで、納得感のある志望動機を書けるように心がけましょう。 実際に、インターンに参加していない内定者は、OB訪問などを通じて志望動機の材料を集めていたようです。 これに倣い、自分から積極的に社員の生の声を収集するよう心がけましょう。また、外銀サマーインターンに参加した学生たちから収集するのも一つの手段かと思います。
過去の質問と先輩の回答をチェック
ここでは、外銀IBDにおいて内定を獲得した・最終選考に進んだ学生のESを一部紹介します。こちらは選考体験記から抜粋しています。(選考体験記を閲覧するには会員登録が必要です。)
【24卒】ゴールドマン・サックス
・志望動機投資銀行部門では、財務の専門性を活かし様々な人々の間で折衝しM&A遂行に寄与している。その業務で「財務分野や世界の動向を学び続ける」「社内外の多くの人々と議論、折衝する」「案件毎に変化する問題に対処する」等が求められる。 それらを踏まえ志望理由は以下の2つだ。 (1)「就活軸との合致のため」 その軸は「専門性が必要な仕事」「折衝力が必要な仕事」であるかだ。前者は研究で特定の分野で不明点を明らかにし知見を深める楽しさを知り設定した。後者は人々の間で折衝し両者を結びつけた経験が多く達成感を感じたため設定した。特に中高時代で個性的な部員が揃うテニス部で部長、一般部員両方の立場から折衝した。 (2)「性格や能力が活かせるため」 「逆境を楽しめる性格」「未知領域での開拓力」が活かせる。前者は上記の経験に加え研究で発表前日までの1週間睡眠時間3時間で連日の作業をこなし望んだ結果を残し発表に間に合わせた経験を性格の根拠として挙げる。後者は昨年度の数多くの未知分野が含まれていた研究で直面した多様な課題を克服し獲得した。それら複数の課題に対し、過去の自分を振り返る、相手の目線に立つ、外部を巻き込む等多角的な対処法を考え乗り越えた。性格は激務の中でも楽しさを持ち従事することに寄与し、能力は直面する問題が案件ごとに変化しても柔軟に対処できることに寄与する。
【24卒】モルガン・スタンレー
・人生で頑張ったことを3つあげて説明してください。その他、特筆すべき事項を箇条書きで簡潔にご入力ください。( 活動の成果・結果・成績などがあればそれも含みます。)1、中学時代の部活動 結果:市内大会(80人規模)準優勝 過程:当初目標は「市内大会ベスト4」だった。しかし周囲からは「初心者には無理」「諦めるだろう」等の声が上がった。そこで落胆せず、見返すぞという強い思いを持ち「練習で課題を発見、次の練習で解消」を繰り返し自分を徹底的に追い込んだ。そこにはその状況を楽しんでいる自分がいた。強みの「逆境を楽しめる性格」が発揮された例だ。 2、高校受験 結果:志望校合格 過程:開始時は模試で志望校合格確率20%という判定結果であった。しかし「5教科の基礎部分の反復」「友達と勉強会開催」を高頻度で行い2カ月の間に合格率90%以上まで到達した。 3、大学での光合成研究 結果:元より10倍以上安定なモデル作成実現 過程:未学習分野が複数含まれており様々な課題を乗り越えた。それら中で計算プログラム分野でエラーに直面した場面を挙げる。当初周囲に質問したが原因特定できなかった。そこで「基礎知識再確認」「被質問者が同じ視座に立てる情報提示」を実践した。後者は、なげやりな質問では聞き手は不明点が多く議論できない思い考案した。結果的に原因特定ができ研究が前進した。本研究で「未知領域における開拓力」が向上した。
これらのESは自分のESを比べてどうでしたでしょうか?ES選考を突破するには、このレベルの完成度が必要になってきます。もう一度自分のESを確認して、修正できるところがないか考えてみましょう。
ESの重要性を再認識しよう
いかがだったでしょうか。
今回は外銀IBD選考においてESが重要である理由、書くうえで考慮すべき点、サマーインターンと本選考での書き方の違いについてまとめました。
サマーインターンに参加できた学生も参加できなかった学生も、今一度ESの重要性を再認識し、十分な対策をしましょう。
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