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外銀は夏で全て決まるわけではない
こんにちは、外資就活外銀チームです。今回は外銀内定者の方から寄せられた、インターン全落ちからの外銀内定獲得体験談を紹介いたします。投資銀行ではインターンが続いている季節ですが、就活生の方々の励みになるかと思います。
インターンでは、早期選考に呼ばれなければと力が入りすぎている学生も見受けられます。しかし、この記事を読んで少なからずリラックスして選考に進んでください!
はじめまして。某米系投資銀行に内定したWhiteと申します。
もしかすると、皆様の中には「外銀のサマーインターンに応募したけど全滅...もう外銀を受けるのはやめようかな…」と思っている方も多いのではないのでしょうか?
しかし、まだあきらめてはいけません。 外銀選考は最後まで粘ったもの勝ちです!
実際、私は最後の最後に米系投資銀行からオファーをいただくことができましたが、この時期は数多くのサマーインターンに落ちて悲壮感でいっぱいでしたし、見事インターンに参加した友人を見ては眠れぬ夜を送っていました。
このコラムを読んで、仮にサマーインターンが全滅でも一発逆転が可能だということを知ってもらい、ぜひ本選考へ挑んでいただきたいと思います。
なお今回の話は、外銀フロントオフィスを想定しております。職種によっては事情が異なる恐れがありますので、あらかじめご了承ください。
外銀内定者の中にはサマーインターン未参加が複数
皆様の中には、 「サマーインターン全滅といっても、ハイスペックな経歴だから内定をゲットできたのでは?」 とお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんので、はじめに簡単に自己紹介させてください。
・都内私立大学文系
・留学経験ナシ
・サークル幽霊部員
・知的なバイト経験ナシ(肉体労働オンリー)
・特技・資格ナシ
・金融知識ナシ
・サマーは現内定先のインターンに応募するも面接で落選→その後、冬選考を経て無事に内定獲得!
特段際立った経歴ではないことをおわかりいただけると思います。それでは本題に参りましょう。
「外銀のサマーインターンに落ちたのですが、本選考では不利ですか?」
説明会で必ず聞かれるこの質問。実際私もこれがすごく不安でしたし、内定後は後輩たちから耳にタコができるくらい聞かれました。
結論から申し上げると、外銀全体の傾向としては若干不利な程度です。ただし、会社や部門によって採用方針も違うので、 すべての外銀で不利になるわけではありません。
例えば募集人数の非常に少ない部門(例:アセットマネジメント部門など)では不利になる可能性が高いですが、一定数以上の採用を計画している部門(例:IB部門やマーケット部門)ではそれほど不利にはならないでしょう。
完全に主観になってしまうのですが私が知っている範囲で言うと、フロントオフィス内定者のうち7割強は複数の外銀インターン参加者、1, 2割がインターン不参加者(サマーインターンに落ちた人も含む)、残りが海外採用でした。
ただし、インターン参加者は冬の選考でも面接に呼ばれる確率が高いので、インターンに参加しなかった方はこの1, 2割のパイを不特定多数の学生たちと競うことになります。
外銀も早期選考の割合が増えている?
これから、冬に向けての対策を始める前に一つ注意点をお話します。
それは、近年 「サマーからの内定者が増えている」 ということです。日本企業の選考早期化が進むように、外資系企業でも囲い込みのタイミングが早くなってきています。
フロントオフィスの中でも部署によっては、インターンからの内定しか出さないというところもあります。インターンに参加できずとも内定は可能ですが、難易度はかなり上がっていることを念頭に置いて以下のコラムを読むようにしましょう。
エントリーシート(ES)は端的に読みやすく
外資系就活生の間でまことしやかに囁かれる、「インターンに落ちると本選考はESで切られる」という噂。実はこれ、外銀に関しては全く当てはまらないと言えるでしょう。
実際、私はインターンの選考ではES落ちのみならずWebテスト・テストセンター落ち、グループディスカッション(GD)・面接落ちの全てを経験しています。
しかし最終的には、インターンでES落ちした企業に内定しております。だからこそ、決して諦めずにESを書いてください。
そして出来るだけ多くの人にフィードバックをもらい、読みやすいESにしてください。
会社にもよりますが、外銀ではESの倍率はさほど高くなく、とりあえず面接に呼んでから選考する傾向にあります。社員は仕事で忙殺されているので、パッと見で読みやすそうなESから読んで面接に呼ぶ人を決めていきます。そのため、 改行や句読点の位置に気を付けて綺麗な文章を心がければ、ES通過率はぐっと上がります。
面接では夏からの成長を見せつけろ
無事に面接に呼ばれたら、もうこっちのものです。面接においてインターン落ち組はむしろ有利だと私は考えています。理由としては、以下の2点が挙げられます。
1. 応募者全体でみると就活におけるレベルがまだ低く、志望動機が粗削り
先述した通り、サマーインターンに落ちてしまった学生は、内定の枠を不特定多数の学生たちと競う必要があります。しかし彼らの中には、記念受験的な学生や日系への面接練習として外資の選考を利用している学生も多く含まれています。
こういった学生たちの志望動機は未熟なものが多く、サマーインターン応募時から準備していた学生たちに比べると応募者全体のレベルとしてはそれほど高くはありません。そのため、ある程度しっかりした志望動機があれば面接の通過は難しくないのです。
2. インターンに参加していない分、面接官が自分に対して先入観を持っていない
サマーインターンへの参加は一見選考に有利ですが、そこでのパフォーマンスが低かった場合、社員にその時の印象が残ってしまい本選考で早々に落とされてしまうリスクが高まります。
仮に集団面接であなた以外の全員がインターン参加者だとしても、彼らの評価が特筆すべきものでなければ面接官は全員を対等に評価してくれますし、彼らの評価が低ければむしろラッキーです。
面接官はインターンで能力を発揮できなかった彼らよりもあなたの可能性を見てみたいと考え、次の面接やジョブに呼んでくれるでしょう。
とはいえ、サマーインターンの面接時よりも確実に成長した姿を見せなければ無意味です。夏の時点では知識を問われることはあまりありませんし、多少失敗しても学生の初々しさとして面接官も大目に見てくれるでしょう。
しかし、冬は本番です。 面接官は今後一緒に働くことのできる人間を求めているので、あなたの一挙手一投足を評価しています。金融業に関する入門書は必ず読んでおくべきですし、経済の時事問題や見通しなどもおろそかにせず、最低でも人に説明できる程度には理解しておきましょう。
【おすすめ入門書】
以下の2冊は、かなり古いものですが、それでも確実に役に立つ内容が書かれてあります。ぜひ読んでみてください。
MBAバリュエーション (日経BP実戦MBA2)
森生 明
日経BP
(Amazonで詳細を見る)
まず最初に読むべき一冊。バリュエーションの方法が書いてありながら、さらっと読めます。
道具としてのファイナンス
石野 雄一
日本実業出版社
(Amazonで詳細を見る)
Excelを使ったDCF法のやり方やマルチプルの説明、マーケット部門に必要な知識も詰まった一冊。CAPMってなんだっけ?といったど忘れ防止のためにも常に持っておくと良いです。
また、なぜサマーインターンに来なかったのか聞かれることもあるでしょう。そういった場合は「夏の時点では力不足で落とされてしまったけれど、その後必死に努力をしたので見ていただきたいです!」と宣言しておきましょう。面接官も悪い気はしないはずです。
ジョブでは最終発表で輝け!
《投資銀行部門(IBD)》
IB部門のジョブはサマーインターンと同じ要領で行われ、指定された企業の買収提案をチームごとに発表するといった内容が一般的です。(例外もあります)
ここで気を付けたいのが グループワークでの立ち回り です。IB部門の場合、チームに1人はサマーインターン経験者がいることが多く、彼らにワークの主導権を握られてしまう可能性が高いです。もちろん知識や経験の面では彼らの方が有利なので、バリュエーションなど複雑な計算は彼らに任せ、自分は買収ストーリーやスライド作成をするというのも手です。
ただし、最終発表はしっかりと頑張ってください。 ここは社員が最も学生を見る場面なので、ワーク内容をしっかりと理解し、チームの誰よりも質問に的確に答えるべきです。
ここでおすすめなのは買収ストーリーの担当です。 社員からの質問も多く飛んでくるのでチャンスが多いうえに、定量的な質問よりも答えやすい質問が来るからです。
グループワークでは誰よりもしっかりやっていたのに、最終発表がうまくできなかったために全く評価されなかった学生を私は何人も見ています。逆に言えば、グループワークが散々でもここで巻き返すことができれば内定獲得の可能性がグッと高まります。
《マーケット部門》
マーケット部門では、ジョブを設けている会社と面接だけの会社があります。
ジョブがある場合は事前に告知してくれることが多いので、上記のIB部門のジョブと同じような要領で臨んでください。また、オフラインでジョブが開催され、デスク見学等の時間に権力のあるトレーダーやセールスの近くに座ることができたならば、恥ずかしがらずに高度な質問をして好印象を与えておくと良いでしょう。
面接だけの場合は少し厄介で、株式部門や債券部門などに分かれるうえ、個人によって面接の回数も変わってきます。一回の面接で数時間を取られたり、延長という名目で告知なしに面接を増やされたりもするので、それぞれの選考がどのくらいの段階に来ているのかを聞いておくと多少は気が楽になると思います。
また、 「なぜ株式(または債券)部門を志望するのか」「マーケットの見通しはどのようになりそうか」 などのオーソドックスなものに加えて、地頭力を問われる数理問題などが出題されることもあり、質問は多岐に渡ります。
トレーダー志望の場合、数理能力の比重が高いので事前の勉強は不可欠だと思います。一方でセールス志望の場合は、社員との相性がすべてなので清潔感とコミュ力が重要になってきます。
他部門に関しては、ジョブが特に設けられていないので日系のように何回も面接を繰り返します。リサーチ部門などでは深い経済知識を持っている学生も多いですが、内定者を見てみると皆が皆、専門的というわけでもありません。 深い知識も大切ですが、リサーチへの情熱をアピールすることが肝心だと言えるでしょう。
スーパーデー攻略の鍵は体力勝負?
ジョブを通過した後はいよいよ最後の難関、 「スーパーデー」 です。朝から晩までひたすら部長クラス以上の社員と面談します。昼休憩で食事が出ることもありますが、食べられるかどうかは運次第でもあります。ここまでくればインターン参加者と不参加者の差はかなり小さくなり、9割は体力勝負になります。
もちろんインターン参加者の方が面接慣れしていることが多いため、事前に入念な面接練習をしておくべきですし、逆質問の内容もより専門的なものにしていくべきです。
選考レポートに載っているようなベーシックな質問から、「なぜ他社じゃなくてうちなのか」「ほかに選考が進んでいる会社があるのか」「内定を出すから他社の内定をいまここで断って」等、かなり圧迫に近い質問まで念入りに訊かれます。(選考レポートを読むには会員登録が必要です)
内定まであと一息ですが、長丁場になってくると緊張と疲労感でどうしても受け答えが雑になってしまいます。
くり返しますが、 スーパーデーは9割が体力勝負です 。これは決して冗談ではありません。外銀に体育会系の部活動を経験した学生が多いのは、彼らがスーパーデーを乗り切れるスタミナを持っているからだと私は考えています。
よほど体力に自信がある人でない限り、必ず途中でバテます。カバンにはチョコレートなどの非常食や栄養ドリンクを忍ばせ、ばれないように適宜休憩を取りつつ乗り切ってください。
外銀選考は最後まで粘り強く挑もう
スーパーデーを無事に通過したら早ければ即日、遅くとも2、3日以内に内定の連絡が来ると思います。
もし連絡が来なくても落ち込む必要はありません。外銀は人の入れ替わりが激しく、日本企業のように会社ごとのカラーがあります。たとえA社に合わなくてもB社からは内定をいただける場合もありますし、将来的には転職してA社で働くこともあるかもしれません。
正直なところ、どの会社が合っているかはジョブに参加するまでわからないのが普通です。一つの会社にとらわれすぎず、可能な限り多くの企業に応募することが肝心です。
外銀選考は最後まで粘ったもの勝ちなので、根気強くがんばってください!
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