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投資銀行とコンサルを比較するのはナンセンス!? 多くの就活生が知らない両者の違いとは

はじめに

こんにちは、外資就活 編集部です。

6月も下旬になり、22卒向けのサマーインターンの多くが解禁されてきた頃でしょう。
その中で「外銀と外コンの両方を見ています!」という学生は毎年少なからず存在します。

よく比較される2つの業界ですが、実際には投資銀行とコンサルティングファーム(以下、コンサル)の業務内容は全く違います。そのため、現役のコンサルタントやバンカーはあまりお互いを比較対象として見ていないようです。

そのような状況にもかかわらず、就活においてなぜ両者はここまで比較され、そして併願されるのでしょうか?本コラムでは、その理由と両者の共通点・相違点をお伝えします。

注)こういった比較の多くは、「投資銀行」と「投資銀行部門」の区別がつかないままになされます。ただし本コラムにおいては、コンサルと併願されることが多いという理由から「投資銀行の中の投資銀行部門(以下、IBD)」と「コンサル」を比較する、という形で述べていきたいと思います。

【投資銀行の部門に関するコラム】
投資銀行研究の第一歩! 投資銀行の見取り図

業務理解が足りていないため、同一視してしまう

まず、IBDとコンサルを志望先として比較/併願しようとしている学生にその理由を訪ねると、「成長できるから」「起業や転職に有利だから」「給与がいいから」といった答えが返ってくることがほとんどです。

しかし、「どのような成長をしたいのか」「どのようなキャリアプランを考えているのか」といった質問をすると多くの方が答えに窮してしまいます。なぜこのような状況が発生するのでしょうか?

それは、IBDやコンサルをイメージ先行で捉えてしまい、実際の業務内容を理解していない学生が多いからです。

実際には両者は全く異なる業務を行っているため、その成長やキャリアの方向性なども同様に異なります。

しかし、業務内容について理解が不足している場合、漠然としたイメージだけで見れば両者は同じように見えてしまうのです。

共通点と相違点をしっかりと理解すべき

それでは、なぜIBDとコンサルの業務内容は漠然としたイメージで語られることが多いのでしょうか。その一番大きな理由は、両者ともに学生にとってはまず触れることのないビジネスをしているためです。特に就活初期においては、両者の業務を理解できている学生は稀でしょう。

また両者を併願することを否定するつもりもありません。しかしその場合は、(特にIBDの場合)面接で志望動機を深掘りされても大丈夫なように、両者の共通点と相違点をしっかり理解しておきましょう。

IBDとコンサルの共通点

相違点について話す前に、まず共通点を先に確認しましょう。「業務内容は全く違う」と前述しましたが、IBDとコンサルで共通点も存在します。

それは
・就職難易度の高い業界といわれている
・クライアントからフィーをもらう仕事である
・Up or Outの文化があり、高い生産性が求められる
・ポータブルスキルが身につくため、転職に有利とされる
の4点です。

就職難易度の高い業界と言われている

IBDとコンサルは双方とも、学生からの人気の高さに対して採用人数が非常に少ないため、内定を得ることは必然的に難しくなります。

冒頭で挙げた「エリート」というイメージも「難易度の高い業界」だと思われているからこそ出てきたものでしょう。ある種、この共通点こそ両者が比較される一番の要因かもしれません。

興味を持ったきっかけとして「人気だから」というのは悪いとは思いませんが、志望理由も「人気だから」だけでは、面接でまず落とされます。業務理解を深め、しっかりとした志望動機を練りましょう。

クライアントからフィーをもらう仕事である

IBDもコンサルも、企業に対して助言を行うことで手数料を得るという点では一致しており、典型的な知識集約型の産業だといえます。

また、クライアントは大企業が中心である点も共通点と言えるでしょう。大手のコンサルは中小企業やベンチャーの経営戦略について専門ではありませんし、IBDもまた規模の小さい企業の売買や資金調達には携わりません。

Up or Outの文化があり、高い生産性が求められる

「仕事ができない人はリストラされる」という状況のことを、”Up or Out”といいます。これは直訳すると「昇進しろ、さもなくば去れ」を意味し、要するに役職に見合った実力をつけていかなければ短期間でリストラされるということを意味します。

IBDもコンサルも他業界と比較すると短期間で難易度の高い案件をこなすことが必要なので激務かつ仕事量が多いです。

従って、仕事の生産性が問われる傾向があります。常に自らの生産性を上げていかないと生き残っていけない業界であるともいえます。

転職が多い・ポータブルスキルが身につく

双方とも他職種と比べると「ポータブルスキル」の占める割合が大きく、転職が比較的しやすくなっています。ポータブルスキルとは、ビジネスにおける汎用的なスキルのことです。

ただし、コンサルで身につくポータブルスキルと、IBDで身につくポータブルスキルは同じではないことには注意しなければなりません。

具体的にコンサルで身につくのは、調査やパワポのスキル、思考力などを活かしたゼネラリスト型のポータブルスキルです。(ただし年次が上がるごとに専門分野を持つことが多く、完全なゼネラリストになるパターンは稀です。)

一方、IBDで身につくのは、コーポレートファイナンスに特化したスペシャリスト型のポータブルスキルです。特に上場企業の場合はあらゆる企業において資金調達などの仕事があります。金融・財務の職種に限定されがちですが、どこにいっても財務の仕事ができるという意味では強力なポータブルスキルといえます。

IBDとコンサルの相違点

次に、IBDとコンサルの相違点を挙げます。

具体的に
・コンサルは「アドバイス」、IBDは「実行」に付加価値がある
・コンサルは様々な業種への転職がメイン、IBDは金融のプロフェッショナルの道を歩む
・労働時間と仕事量はIBDのほうが多い
・給与水準はIBDのほうが高い
の4点です。

同一視して語られることが多いですが、業務内容からその後のキャリア、働き方に至るまで、大きく異なっています。両者を理解したうえで、自分の選択軸やキャリアプランのもと、どちらかを志望するのか、または併願するのかを決めましょう。

コンサルは「アドバイス」、IBDは「実行」に付加価値がある

コンサルの仕事は、平たく申し上げると「企業経営に関してアドバイスをする」ことです。ただ扱う領域(戦略、IT、財務など)によって、付加価値が「アドバイス」と「実行」のどちらに偏っているかの比率は変わりますが、メインの提供価値はあくまでもアドバイスにあります。

一方でIBDの仕事は、「資金調達やM&Aに関してアドバイスを行い、その実行を担う」ことです。そもそも株式や社債の発行は、法規制で証券会社にしかできませんし、M&Aに関しても専門的な手続きが必要になります。

したがって、IBDの提供する付加価値は「アドバイス」ではなく「実行」の部分に寄っているといえるでしょう。

まとめるとコンサルはアドバイスそのものが提供価値であるのに対し、IBDにおいてアドバイスは基本的に営業の手段であり、その後の実行にこそ提供価値があります。業務内容において、その領域や価値の出し方に大きな違いがあります。これは1番といっていいほどの大きな違いです。

コンサルは様々な業種への転職がメイン、IBDは金融のプロフェッショナルの道を歩む

戦略コンサルの出身者は、多くの場合、ファーム卒業後には事業会社へ転職します。ベンチャー企業の経営陣やファンドからの雇われ経営陣といった形での事業会社への転職が多いです。

もちろん、そのままコンサルタントとしての道を歩む人やPEファンドやVCなどでバリューアップ担当として活躍する人もいます。

一方、IBDでは資産運用会社など別の金融機関(特に機関投資家)に転職することが多くなっています。また、生涯IBDにいる人の割合も、生涯コンサルにいる人の割合よりは多いといえるでしょう。

IBDから事業会社に転職する人もいますが、その場合でも事業会社で大活躍するために雇われているというよりは、事業会社における「IBDなどの金融機関とどう付き合っていけばよいのか分からない」という悩みを解決するためという側面が強いです。

双方のセカンドキャリアに関してはこちらのコラムも参考になさってください。

労働時間と仕事量はIBDのほうが多い

労働時間については「どちらも激務」という程度の印象しか持っていない学生が多いのですが、実際には、IBDのほうがかなり激務です。

あくまで個人的見解ですが、激務度を大きく分けると、トップクラスに激務な部類にはIBDと官僚が入り、その次のグループにコンサルや広告代理店、外資系メーカー、商社などが入って来るイメージです。

例えば、IBDでは午前4時まで仕事をすることが度々ありますが、コンサルではプロジェクトの報告日付近などを除いては1時には帰れる場合が多いです。

給与水準はIBDのほうが高い

また、給与水準についても「どちらも高給」と言われがちですが、実際には1.5~2倍近い給与差があります。

たとえば、外資系戦略コンサルの新卒1年目は600~700万円の報酬をもらいますが、外資系IBDの新卒1年目は900~1,200万円ほどの報酬をもらいます。7~8年も勤めると人によってかなりばらつきが出てきますが、外資系戦略コンサルが年収1,500~3,000万円であるのに対して、IBDは年収3,000~5,000万円程度になります。

総合商社やメガベンチャーなどでも10年以内に1,000万円以上の給与をもらえる場合が多いことを考えると、外資系戦略コンサルの年収は、外資系IBDの年収よりも商社やメガベンチャーの年収に近いといえます。したがって「お金が欲しいからコンサルを志望する」はあまりお勧めしません。

面接で聞かれたときの対処法

では、投資銀行とコンサルを併願しており、仮にそれを面接で確認された場合はどう答えるのが良いでしょうか。基本的な方針は「いえ、検討していませんでした」で良いと思います。

しかし、過去に双方のインターンに参加していたことで深掘りされた際は「自分に合わないと感じた」で通すのが無難です。

サマーインターンの段階でIBDとコンサルを両方検討していて、本選考の段階ではIBDだけを受けていたケースでは、以下のように答えるとよいでしょう。

面接官:コンサルは検討しなかったの?

志望者:〇〇のサマーインターンに参加しましたが、合わないと感じたのでそれ以降は受けておりません。

面接官:どのあたりが合わないと感じた?

志望者:理想主義的な側面が強く、社員さんと話していても、物事に対して「正しい」「間違っている」の二者択一で考えているように思えました。私は「どちらも正解」という場面も多くあると考えているので、彼らの考え方には合いませんでした。

また、コンサルの選考はあまり志望動機を重視しない傾向こそありますが、企業選びの軸に関わる質問をされた際には、論理的に答えられるようにしておきましょう。

面接官:投資銀行は検討しなかったの?

志望者:〇〇のサマーインターンに参加しましたが、合わないと感じたのでそれ以降は受けておりません。

面接官:どのあたりが合わないと感じた?

志望者:結局は営業であり、相手に最適なものを提供するというよりは、自分たちの商品を売ることがメインになっていると感じたからです。私はクライアントに最適なものを提供したいと考えているので、彼らのビジネスモデルには合わないなと思いました。

当然、コンサルタントが理想主義的か、IBDのバンカーが自社の利益を優先してM&Aを提案しているか、は時と場合によると思います。
ただ、少なくともこれは面接官にとっては便宜的な質問のため、面接の場においては簡素な受け答えで問題ないでしょう。

しかしだからこそ、「志望しない」理由については、両者の差異をしっかりと理解した上で自分の考えを端的に述べるべきです。それでも落とされるようであれば、他の受け答えで問題ありと判断されていた可能性が高いです。

終わりに

いかがでしょうか。今回は投資銀行(部門)とコンサルについて、なぜ比較/併願されるのかと実際の共通点・相違点について解説しました。併願すること自体に問題はありませんが、両者をしっかりと理解・区別したうえで、志望動機を固めて面接に臨むことが肝要といえるでしょう。

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