【7大商社】伊藤忠商事の社長メッセージと人材戦略から読み解く、特徴・求める人材像③

【7大商社】伊藤忠商事の社長メッセージと人材戦略から読み解く、特徴・求める人材像③

2025/06/27

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eyecatch

こんにちは。総合商社から複数の内定を獲得した者です。この記事では7大商社について、各社の戦略や企業文化について考察していきます。前回の三井物産に続いて、第3章では伊藤忠商事について取り上げます。総合商社を目指している方は、この記事を参考にぜひ各社の理解に努めていただければと思います。疑問点などが出てきた場合は、ぜひOB/OG訪問で質問してみてください。

伊藤忠商事 石井敬太社長COOの「川下戦略」革命

現在、学生の就職人気ランキングで1位に位置する伊藤忠商事。この人気の背景には、石井敬太社長COOが推進する独特な経営戦略があります。化学品畑を歩み、化学品部門からの社長就任は初という経歴を持つ石井社長は、従来の商社の常識を覆す「 川下戦略 」で同社を大きく変革しています。

「商人の使命」を貫く企業理念

石井社長は伊藤忠商事の社員の心得として、2つの重要な指針を掲げています。

1 「ひとりの商人、無数の使命」 「商人の使命」は、商いを通して社会の課題を解決し、人々の暮らしを豊かにしていくことだという姿勢を表しています。伊藤忠社員一人ひとりは、 仕事を通じて、無数にある社会の課題に挑戦し、解決していく という使命を負っており、高い意識を持って仕事に向き合うことが求められています。

2 「三方よし」の精神三方よし 」は、売り手、買い手、世間の三方が共に満足するという共存共栄の考えにあり、創業者である伊藤忠兵衛翁に代表される近江商人の経営哲学をルーツとする企業理念です。

革新的な川下戦略:「マーケットイン」の実践

総合商社といえば、エネルギーや資源などを仕入れて売る「川上」ビジネスが収益の多くを占めるのが一般的です。しかし、伊藤忠商事が力を入れているのは「 川下 」です。「 消費者に近づく 」マーケットイン戦略を推し進めている点が同社の最大の特徴です。

この戦略の実例として、ファミリーマート、バナナで有名なDole、ほけんの窓口などが挙げられます。これらはいずれも伊藤忠商事の傘下企業であり、 消費者に最も近い位置 でビジネスを展開しています。これにより、消費者のニーズを直接把握し、それを川上のビジネスにフィードバックする循環を作り上げています。

2024年の新経営方針:「The Brand – new Deal」

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