【7大商社】三井物産の社長メッセージと人材戦略から読み解く、特徴・求める人材像②

【7大商社】三井物産の社長メッセージと人材戦略から読み解く、特徴・求める人材像②

2025/06/27

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eyecatch

こんにちは。総合商社から複数の内定を獲得した者です。このシリーズ記事では7大商社について、各社の戦略や企業文化について考察していきます。前回の三菱商事に続いて、第2章 三井物産について取り上げます。総合商社を目指している方は、この記事を参考にぜひ各社の理解に努めていただければと思います。疑問点などが出てきた場合は、ぜひOB/OG訪問で質問してみてください。

三井物産 堀健一社長の「Partner of Choice」戦略

三井物産の堀健一社長は、同社を「 絶えず発展段階であり、不変的なコア機能を絶えず磨きながら成長し続ける事業体 」と定義しています。2024年3月期の連結純利益は2期連続で1兆円を超え、24年ぶりに商社トップの座を獲得した業績は、この戦略の成果を如実に示しています。

「現実解」の提供という使命

三井物産の使命は創業以来一貫して「必要なモノ・サービスを必要なところに届ける」ことですが、これを現代的に進化させたのが「現実解」の提供です。社会課題はますます複雑化・高度化している中で、グローバル・各産業にまたがる事業ポートフォリオとコア機能を活用し、そこで得た知見を「業際」で組み合わせることで、顧客・地域・産業に合わせた解決策を提供しています。

堀社長が目指すのは、 世界中のパートナーから選ばれる「Partner of Choice」としての地位確立 です。これは単なる取引相手ではなく、困った時に真っ先に相談される存在になることを意味しています。

2025年の重点戦略:3つの柱

堀社長は2025年の年頭挨拶で、以下の3つの重点戦略を発表しています

1 グローバル・アジェンダへの取り組み 「ビジネスを通じて、グローバル・アジェンダ(世界課題)に取組んでいくということです。当社の特性を活かし、長期に亘り持続可能なビジネスを構築することで世界の課題解決に貢献していきたいと思います」

2 三井物産流イノベーションの発展的進化 「当社流イノベーションは、当社が強みを持つ事業や地域は勿論、新技術やビジネスモデルの革新、事業の時間軸、参画方法、リスク・リターンのバランス等、様々なオプションの中から最適な組合せを探求することで生まれます」

3 未来を見据えた企業成長 「現中期経営計画の攻め筋であるIndustrial Business Solutions、Global Energy Transition、Wellness Ecosystem Creationにおいて着実に成果を出しつつあります」

三井物産の人材戦略:多様な強い「個」の育成

「人の三井」「自由闊達」「事業ポートフォリオ」という3つの強み

三井物産は自社の強みを上記の3つに定義しています。特に「 人の三井 」については、皆さんもよく耳にする言葉ですが、その定義は単なるスローガンを超えて、具体的な人材戦略として機能しています。

求める人材像として『多様な強い「個」』を掲げ、創意工夫によるイノベーションを通じて変革をリードし、自らの強みを活かしていかなる業界・役割でも価値創出を担う「自立したプロフェッショナル」の育成を目指しています。

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