会員登録すると
このコラムを保存して、いつでも見返せます

こんにちは。総合商社、デベロッパー、広告代理店から複数内定をいただいた慶應生の者です。
「総合商社」シリーズの第八弾は、 兼松 です。兼松は財閥系とも、他の非財閥大手とも異なる、独自のポジションを築く企業です。1889年創業という、最も古い歴史を持つ一社でありながら、その内実は、常に時代の変化を先取りしてきた、最も革新的な「ベンチャー企業」なのです。
今回は、「老舗」の看板を背負いながら、常に「挑戦者」であり続ける、このユニークな企業のDNAと、その選考で求められる資質を徹底解説します。
シリーズ他コラムはこちら
【総合商社選考対策②】三井物産・選考対策:複数内定者が語る「人の三井」の徹底解剖と戦略
【総合商社選考対策③】伊藤忠商事・選考対策:複数内定者が語る「非財閥の雄」の徹底解剖と戦略
【総合商社選考対策④】住友商事・選考対策:複数内定者が語る「堅実な挑戦者」の徹底解剖と戦略
【総合商社選考対策⑤】丸紅・選考対策:複数内定者が語る「機敏な挑戦者」の徹底解剖と戦略
【総合商社選考対策⑥】豊田通商・選考対策:複数内定者が語る「トヨタグループの頭脳」の徹底解剖と戦略
【総合商社選考対策⑦】双日・選考対策:複数内定者が語る「専門商社×総合商社」の徹底解剖と戦略
【総合商社選考対策⑧】兼松・選考対策:複数内定者が語る「130年続くベンチャー」の徹底解剖と戦略
兼松のDNA:「老舗」の看板を背負う「ベンチャー」
130年の歴史が育んだ「変化への適応力」
兼松の歴史は、日本の産業史そのものです。神戸の地で羊毛の輸入から始まった事業は、戦後は繊維商社として復興を支え、高度経済成長期には、いち早く時代の変化を読み取り、祖業であった繊維から、未来の産業のコメとなる「エレクトロニクス」へと、大胆な事業転換を遂げました。そして現代、DXとサステナビリティという新しい波に乗りこなそうとしています。
彼らの130年以上の歴史は、一つの事業に安住してきた歴史ではありません。むしろ、過去の成功体験に固執せず、常に自己変革を繰り返してきた、 「変化への適応」 の歴史なのです。このDNAこそが、彼らが数多の経済危機を乗り越え、今日まで成長を続けてこられた、最大の理由でしょう。
若手を「事業のプロデューサー」に育てるカルチャー
この歴史的背景が、若手を信頼し、挑戦を奨励する、フラットで風通しの良い「ベンチャー」的なカルチャーを育んでいます。私がOB訪問で印象的だったのは、「兼松では、年次は関係ない。あるのは、その事業に対する情熱と、責任感だけだ」という言葉でした。「面白いアイデアがあれば、まずやってみろ。失敗したら、その時は俺たちが全力でサポートするから」。この言葉に、若手を信頼し、挑戦を奨励する文化を肌で感じました。
事業分析:「選択と集中」で勝つ、兼松のビジネスモデル
兼松の強さは、幅広い分野に手を出すのではなく、勝てる見込みのある特定の分野に経営資源を「選択と集中」させている点にあります。
① 基幹事業「電子・デバイス」:時代の変化を捉える最前線
彼らの「変化への適応力」を最も象徴するのが、 電子・デバイス事業 です。彼らは、AIやIoT、5Gといった、まさに今、世界を変えつつある先端技術のトレンドを的確に捉え、そのサプライチェーンの要を担っています。ここで求められるのは、理系の専門知識以上に、 「次の時代に、何が来るのか」を予測する、未来への洞察力 です。
② 安定収益源「食料」と「鉄鋼・素材・プラント」
...
会員登録して全ての内容を見る
続きは外資就活ドットコム会員の方のみご覧いただけます。
外資就活ドットコムはグローバルに活躍したい学生向けの就職活動支援サイトです。会員登録をすると、「先輩のES・体験記」や「トップ企業の募集情報リスト」など、就活に役立つ情報をご覧いただけます。
この記事を友達に教える


