「その答え、テンプレでしょ?」面接で落ちる就活生のありがち失敗とテンプレ脱却法

「その答え、テンプレでしょ?」面接で落ちる就活生のありがち失敗とテンプレ脱却法

2025/05/16

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こんにちは。外資就活コラムチームです。
5月に入り、27卒の皆さんの中には、最近就職活動を始めて、初めての面接を控えている方も多いのではないでしょうか。特に「面接って何を準備すればいいのかわからない…」と不安を感じている方も少なくありません。
その不安から、「とりあえずテンプレを暗記して臨もう」と考える人も多いと思います。しかし実は、テンプレを暗記しただけの受け答えは、何百人もの学生を見てきた面接官にはすぐに見抜かれてしまうものです。その結果、「ちゃんと準備したのに評価されない…」という面接を突破できない壁にぶつかることになります。

就職活動の中でも最大の難関であり、合否を大きく左右するのが面接です。
だからこそ、早いうちからテンプレを卒業し、自分の言葉で自分らしさやオリジナリティを持った面接力を身につけておくことが重要です。

そこで本コラムでは、

①テンプレ面接で落ちる人の特徴
②テンプレから脱却するための考え方
③脱テンプレを実現するために使えるフレームワーク

という3つのステップに沿って、周囲と差別化できる、自分らしさとオリジナリティのある面接力の磨き方を提案していきます。就活の早い段階から「本質的な面接対策」に取り組むことで、面接を得意分野にしていきましょう!

テンプレ面接で落ちる人の特徴

就活を始めたばかりの頃、「とりあえずテンプレを暗記して面接に臨もう」と考える人は少なくありません。ネットや就活本に載っている正解っぽい優等生回答は安心感があり、初めての面接では心強い味方に思えるでしょう。

実際、私自身も就活を始めたばかりの頃は、テンプレ回答を暗記して面接に臨んでいました。しかし、話す内容はどこかありきたりで、面接官からも興味のなさそうな表情をされることが多く、手応えを感じられませんでした。また、テンプレの暗記に頼っていたため、緊張で一部が飛んでしまうとそのまま沈黙してしまい、うまく立て直せずに終わるという失敗も何度も経験しました。

このように面接でテンプレ的な回答をすることは一見無難で安心感がありますが、実際には、「テンプレ面接」だけでは通用しません。むしろテンプレに頼りすぎた結果、面接で評価されず落ちてしまう就活生は非常に多いのです。

では、なぜテンプレが面接官に見抜かれてしまうのか?
そして、なぜテンプレでは落ちてしまうのか?
ここでは、テンプレ面接にありがちな特徴を3つ紹介します。


・抽象的で誰にでも当てはまる内容

アルバイトやサークル、部活動などの経験を語る際に、
「主体的に取り組みました」
「周囲を巻き込んで頑張りました」
「課題を解決して達成感がありました」
といったフレーズを多用する人は少なくありません。

一見ポジティブな印象に思えますが、内容が抽象的で中身が見えづらく、他の就活生とほとんど差がつかないため、面接官の印象には残りません。さらに、綺麗に見せることを意識しすぎて「結果」だけを強調しがちなのも要注意です。

「その経験から何を学んだのか?」
「どんな気づきがあったのか?」
「結果に至るまでのプロセスはどうだったのか?」
そうした部分に触れていないと、テンプレ的な浅い面接になってしまいます。

・エピソードが浅く、突っ込まれると詰まる

テンプレを丸暗記しただけだと、深掘り質問に弱くなります。
たとえば、「そのとき何を考えていたの?」「具体的にどんな工夫をしたの?」といった深掘り質問をされたとき、用意していた答えにないことを聞かれて言葉に詰まってしまうケースは非常に多いです。
暗記ベースでは、エピソードの背景や細かい感情、リアルな状況が思い出せないため、話のリアリティや説得力が出せません。事実羅列だけではなく、 当時の感情や状況を鮮明に思い浮かべることができるようなしっかりとしたストーリー性 を持たせることが、印象に残る面接の鍵です。

・その人“らしさ”が見えない

面接で評価されるのは、「この人と働きたい」「この人なら再現性がある」と感じさせる個性や思考プロセスです。つまり、面接官が知りたいのは、「この人がなぜこの行動をとったのか」「どんな考え方を持っているのか」です。

しかしテンプレ回答では、型通りの内容に当てはめることを優先するあまり、本来伝えるべき個性が隠れてしまうのです。 結果として「誰でも言えそうなことしか話していないな」と受け取られ、印象に残らないまま面接が終わってしまいます。
テンプレはそれを隠してしまい、「印象に残らない無個性な人」で終わってしまいます。

なぜこのようなテンプレは落ちるのか

テンプレ回答が落ちる最大の理由は、「その人の中身が何も伝わってこないから」です。一見すると「主体性」や「課題解決力」など、評価されそうなキーワードが並んでいるテンプレ回答ですが、それだけでは「その人がどう考え、どう動いたのか」「どんな価値観を持っているのか」がまったく見えてきません。

面接官は、「正解っぽい回答」を聞きたいのではなく、 その人ならではの思考や行動の背景にあるストーリー を知りたいと思っています。
それがわからない限り、
・「この人と働くイメージが湧かない」
・「どの会社にも当てはまりそう」
・「本当にその経験をしたのか信じきれない」
といった疑念を抱かれ、選考通過にはつながらないのです。

さらに、テンプレに頼っている人ほど、想定外の質問に対して脆さが目立ちます。
深掘りされたときに答えが出てこない、話が矛盾するなどなど。これは、「内容を理解して語っているのではなく、暗記で乗り切ろうとしている」ことが面接官に伝わってしまっている証拠です。
つまり、テンプレ回答は、深掘りに弱く、個性が見えず、信頼感も生まれにくいという三重苦を抱えており、面接で評価されにくい構造になっているのです。

だからこそ大事なのは、「フレームワーク」を使いながらも、自分らしい言葉で語れる状態にまで落とし込むこと。次章ではそのための具体的な方法を解説していきます。

テンプレから脱却するための考え方

テンプレが悪いのではなく、「他人が作った答えをそのまま使っていること」が問題です。面接で求められているのは、答えの正しさよりも、納得感や人間らしさ。
つまり、 「あなたがどう考え、どう動いたのか」が伝わることが最も重要 です。

では、どうすれば脱テンプレの答えが作れるのか?
ポイントは自分で考え、自分の言葉で語ることです。
以下の3つの視点を使って、テンプレを“自分だけの答え”に変えていきましょう。

1.自己分析で「自分視点」を深掘る

まずは、自分だけの経験や価値観を言語化するところから始めましょう。

・その経験を通して、何が一番印象に残っているか
・自分なりに工夫したことや悩んだことは?
・なぜその行動を選んだのか?
こうした問いを通して、自分の思考・感情・背景を深掘ることで、答えにリアリティと説得力が生まれます。たとえ同じような経験を話していても、視点が自分軸であるかどうかで面接官の印象は大きく変わります。

2.「抽象」ではなく「具体」で語る

「頑張った」「成長した」「主体的に取り組んだ」――
これらの言葉だけでは、伝わりません。

・「頑張った」→何を?どれくらい?どうやって?
・「成長した」→何がどう変わった?その後の行動にどう影響した?

抽象的なワードを具体的なエピソードに落とし込むことで、面接官があなたの姿を頭の中に描けるようになります。
ここで重要なのは、結果だけでなくプロセスも語ること。そこにあなただけのストーリーが生まれます。

3.第三者から“らしさ”の確認を受ける

自分ではオリジナルだと思っていても、実は「よくある話」に聞こえてしまうこともあります。そこで有効なのが、他人に話してフィードバックをもらうことです。

・「それってあなたっぽいね」と言われたら、個性が出ている証拠。
・逆に「よくある話だね」と返されたら、どこかにテンプレ的な要素が残っている可能性があります。
客観的な視点を取り入れることで、自分では気づきにくい「自分らしさ」や「他人との差」を洗い出すことができます。

“脱テンプレ”を実現するためのフレームワーク

「自分の言葉で語るべき」と言われても、どうやって面接回答を組み立てればいいかわからない、、、。
そんな方にこそおすすめしたいのが、実際に使える2つのフレームワークです。
テンプレ回答との違いは、これらのフレームを使うことで、ストーリー性や論理の一貫性を持った、“自分だけの答え”が作れるという点。
ここでは、それぞれの活用方法とあわせて、脱テンプレ面接のコツも紹介します。

STARフレームワーク

「学生時代に頑張ったことは?」「困難をどう乗り越えましたか?」など、
過去のエピソード系の質問(ガクチカ)に有効なのが、 STARフレームワーク です。

S(Situation): どんな状況だったか?

T(Task): 自分にどんな課題や役割があったか?

A(Action): どんな行動を取ったか?

R(Result): その結果どうなり、何を学んだか?

この順番で語ることで、話にストーリーが生まれ、面接官が状況を具体的にイメージできるようになります。また、自分の行動や判断に焦点が当たるため、再現性や人柄もしっかり伝えることができます。

PREPフレームワーク

「当社を志望する理由は?」「あなたの価値観は?」といった、考え方や志望理由を問う質問に強いのが、 PREP法 です。

P(Point):結論(〜だから御社を志望)

R(Reason):理由(なぜそう考えるのか)

E(Example):具体例(それを表す経験)

P(Point):もう一度結論

PREP法を使えば、話の軸がぶれず、論理的でわかりやすい伝え方が可能になります。
特に志望動機などは、抽象的になりがちですが、PREP法を意識するだけで説得力が一段と増します。

フレームワークを使用した脱テンプレ面接のコツ

上記で紹介したフレームワークはあくまで 「わかりやすく伝えるための設計図」「骨組み」 です。上記のフレームワークを使用し骨組みを組み立てる部分でいかにテンプレ化せずオリジナリティをだせるかがポイントになっています。

Step 1:「事実」より「視点」を盛り込む

多くの就活生がやりがちなのが、フレームワークを事実だけで埋めてしまうこと。
この状態では、面接官に「ただの報告」で終わってしまい、印象には残りません。脱テンプレの第一歩は、行動の背景にある自分の考え方や感情 をしっかり言葉にすることです。

NG例(テンプレ化)

S:売上が下がっていた店舗で
T:売上改善がミッションで
A:POP作成と接客強化をして
R:売上が10%改善しました

一見まとまって見えますが、誰が話しても同じ印象になりやすくまた多くの就活生が売上向上系のガクチカを用意しているため被りやすく、埋もれてしまいがちです。

OK例(視点あり)

S:売上が下がっていた店舗で、スタッフ間に諦めムードが漂っていました
T:「まずチームの空気を変えることが売上改善の第一歩」と感じました
A:POP作成よりも、まずメンバーと毎日話し、アイデア出しの場を設けました
R:結果的に全員が当事者意識を持つようになり、売上も10%改善しました

→何を考えて行動したかという視点が加わることで、 行動の背景にある「自分の考え」が見え、差別化になります。

Step 2:「経験」を通じた「価値観のにじみ出し」

PREPやSTARでエピソードを語るとき、話が「ただの出来事紹介」で終わってしまうのはもったいないです。そこにあなたの価値観や人間性がにじみ出ていなければ、どんなに整った話でも印象は弱くなります。大切なのは、「だから私はこういう人間なんです」と伝わる価値観まで一貫性がある話にすること。

例:志望動機でPREPを使う場合

P:私は「相手の思考を構造化して支援すること」にやりがいを感じます
R:なぜなら、単なる答えではなく“相手の頭がクリアになる瞬間”に価値を感じるからです
E:大学で〇〇支援をしていた際、〜という場面でそれを実感しました
P:だからこそ、貴社のようなコンサルティング業務に強く惹かれます

→ 経験 → 解釈 → 価値観まで一貫性を持たせる と、オリジナリティと納得感が生まれます。

Step 3:「自分語り」ではなく「相手に伝わる」話にする

どれだけ自分の視点や価値観を盛り込んでも、「伝わる」話になっていなければ意味がありません。面接は自己満足の場ではなく、「相手に選ばれる場」です。
脱テンプレの最終仕上げとして意識したいのは、「相手がどう受け取るか?」という視点です。
チェックすべき問い:

・面接官は「この話を聞いて何を感じるか?」
・話の流れに納得感や意外性があるか?
・相手が「この人、他と違うな」と思うポイントはどこか?

このような問いを通して、自分視点ではなく聞き手である面接官の視点で話を設計することが、面接突破のカギになります。

まとめ:フレームワークは「骨組み」、中身で勝負

フレームワークを正しく使えば、自分らしさを伝える最強のツールになります。
・「何をしたか」より「なぜそう考えたか」
・「どんな結果」より「何を学んだか」
・「自分の視点」で語り、「相手目線」で伝える

この3つを意識して、フレームワークを使いながらでもテンプレには見えない「自分の強みが伝わる」面接に変えていきましょう。

終わりに

就活を始めたばかりの頃は、テンプレに頼りたくなる気持ちもよくわかります。
しかし面接で本当に評価されるのは、自分で考え、言葉を選び、伝える力です。

面接は「自分を売り込む場」であり、「他の人との違いを見せる場」。
そのためにも、早い段階から“テンプレ暗記”ではなく“自分の言葉で語る練習”にシフトしていきましょう。

面接無双は、“量より質”の対策から始まります。

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