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【24卒必見】電通・博報堂内定者3名の選考ステップ振り返り〜 第4回 広告業界の基本の「き」編〜

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広告代理店の業界研究を振り返る

現在、外資就活 広告チームでは「電博内定者3人が振り返る選考ステップ」と題し、上位学生に人気の高い広告業界TOP2社「電通」「博報堂」の選考対策記事シリーズを全6回にわたって特集しております。

第4回では、電通・博報堂のビジネスモデルと職種について、内定者が解説します。

社員との接点はあるものの、内定者に直接話を聴ける機会は稀少な広告業界。このシリーズでは実際に選考を経験した内定者ならではの具体的でリアルな情報をご紹介します。

<内定者Profile>
鈴木さん(仮名):電通/博報堂内定者・文系学部生・女性
小林さん(仮名):電通内定者・理系学部生・男性
吉岡さん(仮名):博報堂内定者・文系学部生・男性

ビジネスモデルから読み解く、総合広告代理店の職種と向いている人とは?

ーーーまず、ざっくりと総合広告代理店のビジネスモデルを教えていただけますか?

小林さん:ビジネスモデルを簡単に説明すると、総合広告代理店はメディアとクライアント(事業会社)の間に立って、生活者に新しい価値を届けていくという役割を担っています。

参照:ビジネスモデルと職種から読み解く、広告業界で求められる人材4パターン【電通・博報堂内定への道(1)】

まずメディア側との関わりは、広告代理店側がメディアから広告枠(例えばTVCMの枠)を購入し、メディア側に広告費用を支払う、という関係となります。一方でクライアントからは、CMのプランニングや大きなプロジェクトの調整・取り仕切りといった代理業の報酬として、売上を得ています。

こうしたメディア・クライアントとの関わりの中で、クライアントと生活者(消費者)の双方向のコミュニケーションや、メディアと生活者を介した双方向の番組作りを含めたコミュニケーションを、広告代理店がパートナーとして支えていくという形になります。

ーーーなるほど、ありがとうございます。では、こういったメディア・クライアントとの関係を構築するためには様々な仕事があると思いますが、具体的にはどのような職種があるのでしょうか?

吉岡さん:電博共通で、基本的に大きく分けて5職種があると思っていただいて大丈夫です。その5つとは、ビジネスプロデュース(営業)職・メディアプロデュース職・マーケ職・メディアプランニング職・クリエイティブ職です。

ーーー各職種の方々はどのようなことをされているのでしょうか??

吉岡さん:営業職は、クライアント(事業会社)の抱えているマーケティング・事業課題を引き出すのと同時に、社内のマーケ職・クリエイティブ職・メディア担当をまとめて最終的なクライアントへの提案にむけてチームを率いる職種です。

メディアプロデュース職は、テレビ局をはじめとしたメディアからCM枠を購入するだけでなく、テレビ番組や雑誌の企画などのコンテンツを一緒に考える職種です。

マーケ職は、クライアントの課題に対して、市場調査や生活者への洞察を行い、プロジェクトの核となる戦略を考える職種です。

メディアプランニング職はマーケ職の立案した戦略をベースに、クライアント(事業会社)側の広告効果を最大化するためにはどの媒体に出せば良いかを検討し、提案する職種です。

クリエイティブ職は、マーケ職が立案した戦略をもとに、キャッチコピーやデザインといった最終的なアウトプットを作る職種です。

ーーーどの職種にも共通する「総合広告代理店向きの人」のような要素はありますか?あるとしたら、どのような方だと思われますか??

吉岡さんチームワークを取ることができ、論理的思考が一定以上のレベルでできる人が向いているかと思います。特に広告代理店では、様々なバックグラウンドを持つメンバーが、それぞれの立場から個性をぶつけ合わせてアイデアを生み出しているので、チームワークができることは必須です。

またクライアントのマーケティング・事業課題と向き合っているので、クライアントへの提案やディスカッションに耐えうるだけの論理的な思考力が必要であると思います。

鈴木さん:吉岡さんのお話を「ベースとして全員兼ね備えている要素」だとしたうえで、私からはプラスアルファで「選考に通過しやすい人」の共通項についてお話しますね。

私は、例えば「ここってこういう言葉の使い方ができそう」という問題意識・違和感を積極的に抱くなど、その人にしかない考え方をわかりやすく言語化して伝えられる人は向いていると感じています。

「自分自身の世界観は持っているものの、他人にしっかり伝えられない」という人もいるかと思いますが、結局自分の世界観は他人に伝わるように表現しないと伝わらないので、アイデアの個性だけではなく、アウトプットに長けている人が向いていると思います。

小林さん:そうですね。僕も基本的に同じ認識で、その中でも例えば「色々なものに対して常に好奇心をもち、自分の知見として興味をもって触れられる人」「そしてそのインプットをどんどんアイデアとして深められる人」といった、あらゆるものに興味を持ちつつ、自分らしさを持って解釈できる人が向いていると思います。

吉岡さん:ちなみに「どんな人が選考に落ちていたか」という観点で話をさせてもらうと、グループワークの中で「自分が自分が」と我を押し通そうとする人は軒並み落ちていた印象です。例えば、GDの時に他のメンバーの意見を否定して自分の意見を通そうとしたり、合意形成をちゃんと取らずに他のメンバーを置き去りにしてワークを進めるなどです。
広告代理店では基本的に「アイデアは1人1人からではなく、会話の中から生まれる」という考えのもと、様々なポジションの人間が協力し合いながらプロジェクトを進めているので、いくら天才的なアイデアを持っていても協調性が無い人は評価されません。

今話したことをまとめると、他のメンバーに思いやりを持ちつつ、自分をアピールできた人が内定していると考えられます。

鈴木さん:3人の見解を今一度まとめておくと、広告代理店への適性は「自分の個性をちゃんと出して、相手に伝えられるか」が大前提にあります。

そして、チームワークができるかという意味で、人の意見をしっかり聞き入れられる人が向いています
例えばどんなに活用できない意見でも、その意見の中のいい視点を掛け合わせながら、新しい視点を含んだいいアイデアを出すことを自然にできる人が向いています。
というのも、広告代理店では「沢山の個性豊かなメンバーと協働しながら、いかに自分の個性を活かしてアイデアを出せるか」が重要になるからです。

次に思考面で言うと、ロジカルシンキングに加え、ちょっと面白い・別解のアイデアを出せる人(面白い思考)、つまり右脳と左脳の思考両方を持ち、往復できる人が向いていると伝えたいです。

ーーーありがとうございます。それでは次に、先程お伺いした「広告代理店の5職種」のそれぞれの職種ごとに、どのような人が向いているかをお聞きしても良いでしょうか?

小林さん営業職は、立場や役割が全く違う人とうまくコミュニケーションが取れ、誰からも信頼される人が向いていると思います。営業職はクライアントと社内スタッフ(マーケター・クリエイティブ・メディア)を繋ぐ架け橋の役割を担っています。この役割を踏まえると、営業職の方はクライアントや社内スタッフとの調整をメインにプロジェクトを推進していくことが必要になります。

マーケ職は、広告をはじめとした世の中のあらゆるニュースや出来事にアンテナを張って、自分なりに解釈して自分ごと化・考えを深められる人が向いていると思います。加えて、アイデアとロジックの両面で考えられる人も向いていると言えるでしょう。
広告代理店はメディアとクライアント(事業会社)の間に立って、生活者に新しい価値を届けるのが仕事です。これを踏まえると、自社商品の売上・利益向上を目指す事業会社のマーケ職とは異なり、広告代理店のマーケ職には、事業会社の人々では思いつかない、より生活者に寄り添ったインサイトを洞察することが求められます。

クリエイティブ職に求められる素養はマーケ職とほぼ似通っています。次回のコラムで詳しくお話ししますが、広告代理店は世の中に視覚的な情報として新しい価値観・考えを生活者に与える企業です。その視覚的な情報をアウトプットにするのがクリエイティブ職です。
そのため日々様々なモノ・体験に触れて、生活者がどのような感情を持つかに精通しておく必要があります。また日々触れる様々なモノ・体験は、視覚的なアウトプットにする上で大きなヒントになることが往々にあります。

メディアプロデュース職は、体育会などハードな経験を大学時代にしてきた人が向いていると思います。
メディアプロデュース職は広告会社の中でも、メディア(TV局・新聞社など)との窓口になる職種です。各メディアと広告枠購入の商談を行ったり、テレビ番組や雑誌の企画などのコンテンツを一緒に考える際には、メディア側との忍耐強いコミュニケーションと信頼関係の構築が求められるからです。

メディアプランニング職は、理系出身の方や大学時代でデータ分析を学んだ人が向いていると思います。
クライアント(事業会社)側の広告効果を最大化する媒体の検討・提案においては、広告代理店が保有している膨大なメディアデータ・生活者データを用い、決定木分析や構造方程式モデリングなどを用いた高度なデータ分析ができるスキルが求められます。

違いがわかりづらい総合広告とWeb広告の違いに迫る

ーーー広告志望の方の多くは、web広告代理店と総合広告代理店の両者を受けると思うのですが、その違いはなんでしょうか?

小林さん:とても難しい質問ですね。というのも、電博2社ともにweb広告の領域にも力を入れているからです。
例えば、2021年に電通グループはセプテーニグループと資本業務提携を深化させましたが、これは電通グループが、デジタル広告やデジタル起点の顧客体験設計の領域を強化し、クライアントの事業変革を全面的に支援するパートナーになることが狙いとしてあります。

(*出典:電通グループ、セプテーニグループとの資本業務提携の深化により、国内事業のデジタルマーケティング分野を強化)

ただweb広告代理店と総合広告代理店を単純比較すると、効果測定が明確にできる点は大きな違いとしてあると思います。
総合広告代理店がこれまで行ってきたTVCMを例に挙げると「視聴率などある程度定量的な効果測定はできるものの、web広告ほど明確かつ精密なモニタリングができるわけではないため、効果検証の判断材料になりづらい」という部分はあるかと思います。

加えて、総合広告代理店だと様々な媒体・手段を使ってコミュニケーションプランを提供できるという一方で、web広告代理店だとインターネット上の出稿枠のなかでどう広告をだすか、そのプランニングをすることに限定されます。

サイバーエージェントだとクリエイティブを作る部分までできる一方で、DACや電通デジタルだとインターネット広告の中で広告の効果をどう最大化させるかを考えていくので、数字への力はつきます。
しかし、クリエイティブや総合的なプランを考えるという仕事であれば、総合広告代理店のほうができると思われます。

鈴木さん:私自身はweb広告を受けてなかったので……なぜ受けなかったのかという観点で説明したいと思います。

私は自分自身を振り返って「人に新しい発見や視点、例えばA社にはこんな魅力があるんだという、意外性などの予定不調和な影響を与えたい」と就活中に考えていました。

youtubeなどを見るとわかると思うのですが、web広告は顧客とメディアを緻密にターゲティングしています。例えば私は20代女性なのでマッチングアプリや脱毛などの広告が配信されてくるのですが、自分の生活範囲の内容が多く「既に知っている情報」が何度も流れてくるものである、という印象を抱いて来ました。
それよりも、私はどちらかというと、予定不調和な広告、つまりテレビや街中でふと目にする、全然自分がすれ違わないようなサービスや企業の広告に非常に惹かれていたのです。

長く話してしまいましたが、web広告代理店がインターネット上で出す広告と、総合広告代理店が様々なメディアを通じて出す広告の与える影響の違いは、今話した部分にあると感じていました。
小林さんは効果測定に焦点を当てた違いで話されていましたが、総合広告代理店によった見方をすると、人々に新しい発見をもたらせるのが総合広告代理店で、施策によってどのようなターゲットからどれくらい売上が見込めるかを緻密に明確に示されているのがweb広告代理店という違いだと思っていました。

ーーーありがとうございます。web広告と総合広告を比べた時に、企業・ビジネスモデルとしての違いはよく分かったのですが、社員の人や1人1人の業務にフォーカスすると、web広告と総合広告にはどのような違いがあるのでしょうか?

吉岡さん:電通は『電通デジタル』、博報堂は『DAC(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム)』というWeb広告代理店をグループ会社に抱えています。
大枠の戦略を決めるのが電通・博報堂で、どういうWebメディアに広告を出すべきかという電通・博報堂から降りてきたものを考え、電通デジタル・DACが持っているものを電通・博報堂全体の戦略に生かしていくという部分が違いです。大雑把にまとめると、全体か部分かという事です。
私の印象で博報堂とDAC2社の社風を比較すると、博報堂の方が、人とは違ったものの見方をされる方が多く「この人と言えばこれ」という個性が際立っている印象です。一方で、物腰の柔らかい方が多いという点では2社とも共通しています。

小林さん:吉岡さんの仰った通りだと思います。今の質問と少しずれるかもしれませんが、近年はデジタルマーケ・web広告の知見を積みたいという理由でサイバーエージェントやDAC・電通デジタルを志望する人が多くなってきているかと思われます。

ですが、デジタル系のスキルやそれに関連するプロジェクトについては、総合広告代理店においても確実に経験する機会は増えていくと思うので、広告業界志望の方々は会社ごとの社風や、自分のやりたいことで企業を見るのが良いでしょう。

ーーーここまでweb広告代理店についても聞いてきましたが、最後にweb広告代理店に向いている人はどのような方だと思われますか?

吉岡さん:向き不向きで言うと、総合広告代理店に向いている人とは大きく変わらないと思います。ただ、先ほどお伝えしたように、web広告代理店では施策によってどのようなターゲットからどれくらい売上が見込めるかを緻密に明確にプランニングしているため、数字と常に接することに苦痛を感じない人が向いているでしょう。

小林さん:向き不向きに関して言えば、吉岡さんのおっしゃる通りです。ただやりたいことベースで言えば、生活者に新しい偶然の発見をもたらしたいと思う方は総合広告代理店が、自分の立案したアイデア・施策の結果が定量的に得られる仕事をしたいと思う方はweb広告代理店が合っているのかなと思います。

おわりに・電博の魅力は「生活者に新しい発見を提供できる」こと

いかがでしたか?
今回は、広告業界の基本の「き」と題して、総合広告代理店のビジネスモデルと職種、総合広告代理店とWeb広告代理店の違いについて、内定者が解説してきました。

特に今回のインタビューでは、総合広告代理店だと「人に新しい発見をもたらせる」という内容が印象的だったと思います。これはWebメディアだけでなくマスメディアも含めた広範なマーケティングに携われるからこその魅力だと思います。今回のインタビューを参考に、ご自身が総合広告代理店が良いのか、Web広告代理店が良いのかを考えられてみてはどうでしょうか?

次回は、電通・博報堂が人気の理由と、近年の電博のトレンドをご紹介しますので、どうぞお楽しみに!

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