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【24卒必見】電通・博報堂内定者3名の選考ステップ振り返り〜 第5回 電博人気の理由と最新トレンド編〜

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広告代理店の業界研究を振り返る

現在、外資就活 広告チームでは「電博内定者3人が振り返る選考ステップ」と題し、上位学生に人気の高い広告業界TOP2社「電通」「博報堂」の選考対策記事シリーズを全6回にわたって特集しております。
第5回では、電通・博報堂が学生に人気の理由と最新トレンドについて、内定者が解説します。
社員との接点はあるものの、内定者に直接話を聴ける機会は稀少な広告業界。このシリーズでは実際に選考を経験した内定者ならではの具体的でリアルな情報をご紹介します。

<内定者Profile>
鈴木さん(仮名):電通/博報堂内定者・文系学部生・女性
小林さん(仮名):電通内定者・理系学部生・男性
吉岡さん(仮名):博報堂内定者・文系学部生・男性

電通・博報堂の世の中における役割とは?

ーーー前回のコラムでは、広告業界のビジネスモデルと職種についてお話いただきましたが、そもそも広告業界の世の中における役割とは何でしょうか?
個人的には、メディアの媒体を使ってクライアントと放送局をつなぎ、消費者やユーザーの目に触れるための手段を講じるという役割だと思うのですが、いかがでしょうか?

小林さん:ありがとうございます。インタビュワーさんが持たれているイメージでおおよそ合っていると思います。

僕自身は、業界研究を進めている中で、次のように考えていました。
マスメディアの本来の役割がジャーナリズム等の情報提供である事に対し、その活動のための収益は広告から得ています。そのマネタイズ(お金を稼ぐ)の部分を担い、ビジネスとして確立させたのが広告代理店の出発点である、と考えていました。
そこから、「メディアの新しいサービスやコミュニケーションを、クリエイティビティを生かしながら、ビジネスに落とし込む」というのが広告代理店の役割になっていったのだと思っています。

鈴木さん:私はインタビュワーさんの考えていた内容に加え、より踏み込んで考えていたことが3つあります。

1つはまず、クライアント企業のサービスや商材を広告として世の中に出す時に、単純に言えば「これは安い・これは良い品質」という目に見える部分を推すのではなく、埋もれている特色や良いところを引き出す役割です。

もう1つが、広告として世の中に出すことを通じ、人々にクライアント企業のサービス・商材の魅力を形にして伝えていく、つまり新しい発見を与えるという役割です。

最後に、これは実際に社員さんがよく仰っていたのですが、世の中に新しい価値観・考えを提示するという役割です。
大袈裟に言うと、世の中にパラダイムシフトを起こしていくというのも広告代理店の役割だと思います。特に広告代理店は、全国規模で生活者1人1人の視覚・聴覚に直接インパクトを与え、世の中を動かしていく企業でもあるので、こうした役割は色濃くあると思います。

以上をまとめると、広告代理店の役割とは企業の想いや魅力を引き出し、それを生活者に届けて新しい発見をもたらし、世の中を動かす事だと思います。

多くの学生が電博を志望する理由とは?

ーーー広告業界は例年就活生から不動の人気を誇る業界だと思うのですが、なぜここまで人気なのでしょうか?

鈴木さん:そうですね。人によってモチベーションは違うと思いますが、ただ私が思うのは、世の中に直接的な影響を与えられ、自分が携わった仕事がTVCMや街中の広告という形で、目に見えるからだと思います。
更に、広告という仕事は人々の考えていることや心に直接的な影響を与えられるという点でも人気なのかなと思います。たとえば、インタビュワーさんは、好きな広告や「おっ」と思った広告はありますか?

ーーー小栗旬さんが桃太郎を演じたペプシコーラのCMが好きです。CMの中身が面白くて、シリーズものだったので。

鈴木さん:なるほど。外資系企業の商品であるペプシと桃太郎という日本古来の代表的なモチーフという意外な組み合わせが消費者の心に残るCMだと思います。
という意味で「意外な組み合わせだけどしっくりくる」のが印象に残る、というこのCMは、インタビュワーさんをはじめ、人々に直接的なインパクトを与えていますよね?

広告代理店のクリエイティブをメーカーと掛け合わせたアイデアが、インタビュワーさんをはじめ、様々な人の心にインパクトを与えることができる、というのは人気の理由として大きいと思います。

小林さん:僕もやはり、「人の心を動かす仕事」に惹かれている人が多いと思います。人によって就活の軸は様々ですが、その中でもクリエイティブやアイデアを活かせる仕事を出発点にする人が多い印象です。
特に広告代理店だと、マーケティング系の職種を志望業界に据える人が多いのではないでしょうか。

また近年では、広告やクリエイティブには元々それほど関心が高くなかったものの、その事業内容や求められるスキルセットなどがコンサルタントと類似していることを知り、広告業界にエントリーするという人も最近増えており、それに伴って広告業界も採用人数が増えている印象を受けます。

鈴木さん:もう1つ補足で、広告代理店のビジネスや社会における役割以外にも、社員さんの雰囲気に惹かれる学生も多いと思います。

私もOBOG訪問や内定者懇親会に参加して感じたのが、社員のみなさんがどなたもユニークで、更に「この人といえばこれだ」と言える環境がとても刺激的であるということが1つ。

もう1つが、もしここに入社したらそんなユニークなメンバーと一緒に、毎日締め切りまでにプロジェクトを仕上げるという毎日が学園祭の準備のような盛り上がりを感じられるのだろうと想像ができたので、そうした部分に憧れを持つ人は多いと思います。

小林さん:そうですね。「チームワークが好き」「みんなで1つのものを作り上げるのが好き」という人達は好んで広告代理店を志望している傾向にありますし、実際向いていると思います。

ーーー「人の心を動かす」とおっしゃられていましたが、有形商材に比べて、自分たちが生活者に与えた影響は定量的に測定しづらいと思います。そんな中で、どのように自分の仕事が与えた影響を測っているのでしょうか??

小林さん:難しい質問ですが、入社前でも分かる範囲でお答えしますね。
「広告の効果は定量的に測りづらいのではないか?」という点に関してですが、TVCMもweb広告も定量的に効果測定できるツールが開発されていて、効果測定の精度は年々上がっていると思います。

また単純に、プロモーションやコミュニケーションの施策によって、商品の売上が伸びたかという定量的な部分が判断材料になることもある一方で「ブランディングが確立されたか」など、長期的スパンで見ないとわからない定性的な部分を判断材料にしていることもあると考えられます。後者に関しては、すぐに効果が出ることを求められるweb広告では難しい部分だと思います。

ーーーありがとうございます。もう1つ質問なのですが、広告業界は、クライアントにどのような価値を提供されているのでしょうか?

小林さん:そうですね。1つは、広告領域に関わらずプロジェクトを短期間で着地させられる点ですね。特に企画の立案からデザインまでのアウトプットまでの過程で、プロジェクトを短期間で着地させられる企業は、電通・博報堂以外にあまりないのだと考えられます。

鈴木さん:小林さんが仰られたことに加えて、クリエイティブやプランニング自体の付加価値があります。

クリエイティブに関してですが、その道の専門家であるクリエイティブ職の方々が、元々あるコピーやアイデアを何百個も出しています。例えばキャッチコピー1個作るとなったら毎日100個案を出して、夜中まで話し合って、1つのコピーを作るんですね。
すなわちキャッチコピーを1つ作るにあたっても、専門性の高いプロフェッショナル達が何百ものアイデアを出しては捨てるという作業を繰り返して作り、厳選したアウトプットを提供しているのです。

またプランニングに関しては、電通・博報堂各社のシンクタンクで蓄積したナレッジを生かしながら、マーケティングの定量分析やプランニングを緻密に行っています。

今お伝えした、クリエイティブや生活者データなどの知見も他の企業が自力で蓄積するのは難しく、クライアント企業はそこに付加価値を感じているのだとも思います。

激動の広告業界。近年のトレンドとは?

ーーーよく理解できました。ありがとうございます。では、近年の広告業界の最近のトレンド(業界の変化)について教えていただけますか?

鈴木さん:トレンドとしては複数ありますが、先程少し話題に上がった「コンサル業界との類似性」という点と絡めて1つお話すると、電博ともに「クライアントのビジネス全体をどうやったらよりよくできるか」というクライアントの事業開発に携わっていこうとする流れがあります。

その理由としては、良い広告・プロモーションを打ち出すことが必ずしもクライアントのビジネス課題の解決につながるとは限らないこと、プロモーションだけでは付加価値を出しづらくなっていることがあります。そのため、今後はコンサルと競合の立場として、クライアントの事業・ビジネス課題を解決していこうとしています。

事業開発の事例を紹介すると、電通は株式会社マスヤと共同で、”やみつきになる究極の味”をAIによって生成した「おにぎりせんべい AIせんべい」の開発・販売までを協働して携わっています。

また博報堂も、オーガニックグローサリーストアを展開する株式会社FOOD&COMPANYと、生産者と生活者をつなぎ、セレクトされた商品を会員制にて販売するコミュニティ型のECサイトを共同で運営しています。

小林さん:鈴木さんが仰ったことに加えて、電通・博報堂ともに、近年バズワードになっているDX(デジタル・トランスフォーメーション)を広告代理店の切り口で支援していこうとしています。

DXの事例を紹介すると、電通はNTTと共同で、VR空間における大規模イベントプラットフォームと広告事業のあり方を検討するために、「東京ゲームショウ VR 2021」でVR広告の共同実証を実施しました。

また博報堂は、株式会社VRCの高速3Dアバター生成技術および即時オートフィッティング型バーチャル試着技術を活用し、生活者のアバターがバーチャル空間で瞬時に同時複数試着体験が可能となる「3Dアバター試着サービスプロトタイプ『じぶんランウェイ』」を開発しています。

最後に、これは長期的なトレンドになると思いますが、国内外のスタートアップに投資するVC(ベンチャーキャピタル)としてだけでなく、マーケティング支援も含めた事業投資領域で稼いでいくというのも1つあると思います。

Web3.0の時代に新しい技術を取り入れた新規事業を作る段階で、0から作るよりも、技術力のあるベンチャー・スタートアップ企業に、彼らが持っていないマーケティング・コミュニケーション領域のノウハウを提供して、稼ぐという形ですね。

事業投資の事例を紹介すると、電通はブロックチェーン技術を用いたゲームおよびアプリケーション開発を手掛けるdouble jump.tokyo株式会社に出資しています。

また博報堂も、尿に含まれるマイクロRNAの解析により、がんをはじめとする疾病の早期発見技術を有するCraif株式会社へ出資しています。

吉岡さん:補足で、コンサル業界と広告業界の違いはどのような部分かが気になっている人もいると思うので、その点を説明します。

まず1つは「どんな視点でマーケティングを支援しているか」という点。広告代理店は、僕達生活者(世の中に生きている人)を主軸に置いている一方で、コンサル業界だと、企業の経営戦略という観点からマーケティングの支援をしていくという部分が違いとしてあります。

もう1つですが、利益を出すとなった場合、売上を上げるか・コストを下げるかの二択になるかと思いますが、広告業界は売上を上げることを主軸におく一方で、コンサルはコストカットを含めて、利益を上げることを主軸においているという解釈をしていました。

ーーー今ご説明いただいたビジネスの形は、従来の広告代理店のビジネスモデルに加えて、今後も広告代理店が持ち続けていくべきものだ、という認識で合っていますか?

小林さん:合っています。現在の広告業界は、既存のビジネスモデルが大きな収益の柱としてありますが、既存のビジネスモデルを使わない新しいビジネスモデルを作ることを模索している段階です。

なので、クライアントへのコンサル領域となるとコンサルに主軸をおき、事業投資になると事業投資を主軸におくことになると思いますが、中長期的に見ても、クライアントとメディアの橋渡しをするという役割は変わることがないように感じます。この部分は社員の方にも聞いてみてください。

ーーーありがとうございます。最後に広告業界が事業投資領域やコンサル領域に踏み込む上で、新卒の社員に求められる能力や、新卒採用の選考で評価される点が変わることはあるでしょうか?

小林さん:求められている人材や採用される人が変わるかという点に関してはそこまで変わらないと思います。自分で主体的にプロジェクトを動かしていけるチームワークと、一定の論理的な思考力が大きな割合で評価されているという印象です。

おわりに・電博はコンサル業界と競合するポジションに

いかがでしたか?
今回は、電博人気の理由と最新トレンド編と題して、電博が学生に人気な理由と近年のトレンドについて、内定者が解説してきました。
特に今回のインタビューでは、総合広告代理店はコンサル業界と競合するポジションになろうとしているという内容が印象的だったと思います。この点に関しては、内定者だけでは情報が限られているため、コンサル志望の方も広告志望の方も両業界の社員さんにOBOG訪問をし、その実態を探るとともに自分にはどちらが合っているかの判断材料にしてみてください。
最終回となる次回は、電通・博報堂の「人」にフォーカスして内定者3人にインタビューします。どうぞお楽しみに!

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