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外からは見えづらいアセマネの新卒就活
こんにちは、外資就活 外銀チームです。
就職活動をしていると、中には活動の実態が分かりづらくどのような仕事をしているかイメージを持てない業界・会社に出会うのではないでしょうか。
金融業界でいえばアセットマネジメント部門(アセマネ)がその代表例でしょう。そもそも募集をしている会社が少ないですし、また採用人数が少ないため、投資銀行部門やセールス部門に比べひっそりと選考活動が行われます。
※ドイツ銀行はここ数年はアセットマネジメント部門の新卒採用を行なっていませんが、また再開する可能性もあります。
そこで今回はA社のアセマネ(運用系)に内定・入社予定の18卒Bさんにインタビューをし、アセマネを選んだ理由や就職活動を進めるうえで意識していたことを聞いてみました。
アセマネを目指す学生はもちろん、アセマネってどんなところだろう? と興味がわいた学生も必見の内容です。
なお、以下の記事ではコラム形式でアセマネの業務をより詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
【25卒向け】ホワイト業界かつ高給!?アセットマネジメント業界への就活【徹底解説】
アセマネを志望した理由
自己紹介
――最初に簡単に自己紹介をお願いします。
Bさん:現在商学部の4年生です。3年時に1年間アメリカに留学し、現地の大学でファイナンスを学びました。来年からはA社のアセットマネジメント部門に就職しますが、ほかに投資銀行の市場部門や会計系コンサルティングファームからも内定をいただきました。
自分が「勝てる」業界に行きたい
――複数の会社・部門から内定をもらっていますが、最終的にアセマネに決められたのですね。就職活動開始当初からアセマネを志望されていたのですか?
Bさん:16年5月に留学から帰ってきて就職活動を始めました。当初はいわゆる「ミーハーな」学生で、外資系のコンサルティングファーム、投資銀行から日系の商社、金融機関まで幅広くみていました。次第に自分の強みである英語を生かしたい、そして自分自身の能力で戦えるような専門性を身につけたいと思うようになり、コンサルティングファームや外資系投資銀行に絞りました。
夏以降にこれらの会社のインターンシップに参加して、自分がどの業界・業種で専門性を磨きたいかを考えた結果、やはりファイナンスへの興味があったこともあり、次第に金融業界に傾いていきました。
――金融業界の中でもアセマネを選んだ理由は?
Bさん:1つはそこでの仕事が楽しいと思えたからです。
アセマネでは、情報収集から分析、プレゼンテーション、そして最終的な意思決定まで、投資をするうえで必要なすべてのプロセスに関わり、自分の意見を発することができます 。これが投資銀行部門など他部門にない魅力でした。
また、自分が勝てる業界だと思ったことも理由にあります。
アセマネは投資銀行部門などに比べて英語でコミュニケーションをとる機会が多くあります。またもともと投資に興味があり、財務分析を英語で分かりやすい形にアウトプットするということも留学の際に経験しており、自信がありました。
他の部門と何が違う? アセマネ就活
ひとえに投資銀行と言っても、その性格は違う
――アセマネの採用活動はとても小規模で行われており、学生にとって見えづらいと思います。どのような流れで内定をもらったかを教えていただけますか?
Bさん:夏にインターンシップに参加したのが始まりです。期間は1週間程度でしたが、参加したことで業界・会社に対する知識はもちろん、社員さんとも交流を通じて職場の雰囲気などもつかむことができました。11月くらいから本選考が始まり、面接を何度かこなして、17年の2月に内定をいただきました。
――外資系の投資銀行というと、選考を通して金融への知識を問われるイメージがあるのですが。
Bさん:そうですね。ただ、求められる知識の深さは部署によります。
例えば市場部門であればセールス・トレーディング・ストラクチャリングと分かれていますが、それぞれで要求されるレベルが異なります。セールスであれば、ファイナンスへの理解は大まかなもので十分だと思いますが、トレーダーであればファイナンスはもちろん数学やコンピューターのバックグラウンドが求められるでしょう。
アセマネでもある程度の深さの知識が求められると思います。日経新聞を読んでいたり、自分で株をやっていたり、どの学生も経済やファイナンスに対して最低限の知識・関心は持っていました。
運が左右するアセマネの就活
――就職活動を進める中で何か不安に感じたことはありますか?
Bさん:アセマネは、採用を行っている会社が少なく採用人数も少数です。ですからそもそも採用のプロセスがわからず、「次も呼ばれるだろうか」といった不安は常にありました。
それに少数採用の場合、面接の段階では自分の実力よりも運が重要な要素になります。面接官と相性が良くなかったら終わりだという不安もありました。
またインターンなどで他の志望者を見たときには、 狭き門をくぐり向けるためにこの人たちとどのように差別化すればよいか 、 どのようにしてこの人を取りたいと思ってもらえるか 悩みました。
就職活動を通じて大切にしたこと
知識で差別化しようとは考えなかった
――Bさんは海外留学を経験しておりファイナンスの知識も豊富ですが、それらの点で差別化しようとはしなかったのですか?
Bさん:しませんでした。ファイナンスの知識に関していうと、補強できる知識には限界はあります。相手は実務をこなしているわけですから、学生が身につけられる知識なんてたかが知れています。
会社が求めるものは知識よりもポテンシャル、つまり学生がどこまで伸びるかだと思います。
大切なのはコミュニケーション能力
――知識が重要でないとすれば、アセマネの就職活動を進めるうえで何が大切だと考えますか?
Bさん:言葉にしづらいですが、 結局相手に「いかに一緒に働きたいと思ってもらえるか」だと思います。 そのためにも、例えば相手の目を見て話すとか、そのような基本的なことを心掛けました。
あとはコミュニケーション能力でしょうか。 要は自分が伝えたいことが正しく相手に伝わっているか。そして相手が聞いたことに適切に答えられているか 。
私に関して言えば、緊張して早口になってしまったり、まどろっこしい話し方をして結論がわかりづらくなってしまったりすることがありました。そのため、普段から自分が言ったことが正しく相手に伝わっているかを意識していました。
みなさんもこのような点を看過せず、常に気をつけるべきだと思います。これらはアセマネや投資銀行に限らず、どの業界のどの会社にも共通することではないでしょうか。
どの業界でも「基本」は同じ
いかがでしたでしょうか。今回インタビューを受けていただいたBさんは幼少期を海外で過ごし、学部3年時には1年間ビジネススクールに留学してファイナンスの実務を英語で学んだそうです。まさに「ハイスペック」な学生であり、彼のスキルだけを見ても引く手あまたであることは間違いありません。
それだけに、その彼をして「大事なのはコミュニケーション能力である」と言わしめたのが、個人的には一番の驚きでした。実際彼はインタビューを通して、時に笑顔を交えながら丁寧に答えてくれ、筆者も楽しくインタビューをすることができました。このようなところにも彼の魅力があるのだと思います。
投資銀行、特にアセマネを志望するならば、確かに業界理解やファイナンスの知識はある程度必要になるでしょう。しかしそのような見えやすい部分につられず、面接官にいかに自分を伝えるか、そしていかに自分と働きたいと思ってもらえるかを考えることもまた重要なのだと感じました。
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