総合商社・デベ内定者が教える「戦略と覚悟」の就活ロードマップ〈第3回/全8回〉GDでの「存在感による支配」戦略

こんにちは。総合商社、デベロッパー、広告代理店から複数内定をいただき、最終的にデベロッパーの道を選んだ慶應生の者です。

第2回では、多くの学生が足切りに怯えるWebテスト・動画選考を、戦略的に突破するための技術について解説しました。これらの関門を乗り越え、いよいよ本格的な対人戦が始まります。その最初の関門となるのが、グループディスカッション（GD）です。

特に、私が最終的に選んだデベロッパー業界では、多くの企業が選考プロセスにGDを取り入れています。なぜなら、多様なステークホルダーとの合意形成が不可欠なこの仕事において、GDは候補者の チームで働く力 、すなわち 仕事力 そのものを見極めるための、極めて有効なシミュレーションだからです。

今回は、私が商社・デベ・広告といった多様なトップ企業の選考を通じて磨き上げた、GDでその他大勢から抜け出し、評価されるための 存在感による支配 という独自の戦略と、その具体的な応用戦術についてお話しします。

GDの本質：「アイデアコンテスト」ではなく「仕事の模擬試験」

多くの学生がGDを斬新なアイデアを出す場と誤解しています。しかし、企業が見ているのは、アイデアの中身だけではありません。それ以上に重視しているのが、そのアイデアに至るまでの 思考プロセス と、議論全体への 貢献姿勢 です。具体的には、課題の本質をどう捉え、情報をどう整理し、論理的に議論を組み立てているかという思考プロセス。そして、周囲の意見をどう引き出し、多様なメンバーとどう協力して、チームを一つの結論へと導いているかという貢献姿勢です。

つまりGDは、あなたの 仕事力 そのものを測るための、模擬試験なのです。どんなに素晴らしいアイデアを持っていても、それをチームの中で共有し、発展させ、合意形成に繋げられなければ、ビジネスの現場では価値を発揮できません。

「存在感による支配」とは何か？