色々なところに携われそうだからというのは浅い?!広告代理店の志望理由作成術

色々なところに携われそうだからというのは浅い?!広告代理店の志望理由作成術

2026/02/06

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eyecatch

私は慶應義塾大学に在学中、広告代理店業界を志望し、博報堂から内定をいただきました。就活を始めた当初は、

「興味のある分野が幅広いから、さまざまな業界や会社に携われそう」

「アイデアを実現できる仕事って楽しそう」

という理由から、広告代理店業界を志望していました。今振り返ると、これは多くの学生が最初に抱く、いわば“誰もが通る浅い志望理由”だったと思います。

この記事では、私が就活初期に抱いていたこの志望理由がなぜ面接では弱く見えてしまったのか、そしてその捉え方をどのように変え、面接官に響く志望理由へと昇華させていったのかを、 具体的なBefore/Afterを交えながら 解説します。

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色々なところに携われそうだからというのは浅い?!広告代理店の志望理由作成術

① 就活初期にやりがちな志望理由

広告代理店を目指す学生の多くが、最初に抱く志望理由は共通しています。

  • いろいろな業界に関われそう
  • アイデアを活かせそう
  • クリエイティブで楽しそう

私もまったく同じでした。実際、広告代理店は業界横断で仕事ができるし、アイデアを形にする場面も多い。これらの事実は間違っていません。

ただ、面接でこの理由を話したとき、どこか手応えがない感覚がありました。面接官の表情から、「それ、他の業界でも言えない?」という空気を感じたのを今でも覚えています。

② なぜその志望理由は弱く見えるのか

理由はシンプルです。

「楽しそう」「幅広く関われそう」は、広告代理店“ならでは”ではないからです。

コンサルティングファームも、総合商社も、成長著しいベンチャー企業も、同じく「幅広い業界に関わり、アイデアを活かせる」と言えます。

つまり、その志望理由は、「広告代理店じゃなくてもいい理由」になってしまっているのです。

広告代理店の面接で見られているのは、「広告が好きか」という熱意よりも、「広告をどう理解しているか」という本質的な洞察力だと思います。表層的なイメージではなく、その仕事が社会で果たしている役割を理解しているかどうかが問われています。

③ 就活を通して変わった広告の捉え方

就職活動を進め、業界研究やOB訪問を重ねる中で、私の広告に対する理解は大きく変わりました。広告は、単に「目立つコピーをつくること」や「面白いCMをつくること」だけではありません。その本質は、「人の認知・感情・行動をどう動かすかを設計する仕事」だと気づいたのです。

例えば、良い商品やサービスがあっても、

  • 知られていなければ選ばれない
  • 知っていても行動には移らない

広告は、その「間」を埋める役割を担っています。しかも、それは単なる情報伝達ではなく、正解がない中で、企業・社会・生活者の間に立って考え続ける、高度なコミュニケーションデザインです。

この点に気づいたとき、「いろいろ関われるから楽しそう」という理由が、いかに表層的で、仕事の本質からかけ離れていたかを痛感しました。

④ 志望理由はこう変えた:Before/After

そこで私は、志望理由の軸を次のように変えました。

項目 Before (就活初期) After (内定獲得時)
志望理由の軸 興味の幅が広く、いろいろな業界に関われるから 課題を抱える企業や社会と向き合いながら、人の意識や行動を動かす“伝え方・体験の設計”に関われるから
主語 「自分が楽しい」「自分がしたい」 「広告が果たす役割」「社会への貢献」
キーワード 楽しい、アイデア、幅広い 課題解決、意識・行動変革、設計、社会性

この変化のポイントは、「自分が楽しい」ではなく「広告が果たしている役割」に主語を置いたことです。

その上で、自分の原体験(例:サークルでの集客課題)、大学での学び(例:SNSマーケティング)、印象に残った広告事例(例:生活者によりそった、深いインサイトのある広告)を結びつけて話すようにしました。これにより、志望理由に深みと説得力が生まれました。

⑤ 他の学生と差がつく志望理由の考え方

広告代理店の選考で面接官が本当に知りたいのは、あなたの「広告で何を変えたいか」という意志です。

「広告で何を作りたいか」(例:面白いCM)よりも、「広告で何を変えたいか」を語れている学生は、他の学生と一線を画します。

  • 認知をどう変えたいのか(例:特定の社会課題に対する無関心を関心に変える)
  • 行動をどう変えたいのか(例:環境に配慮した商品を選ぶ行動を促す)
  • 社会との関係性をどう変えたいのか(例:企業と生活者の間に信頼関係を築き直す)

これが語れると、面接官は「この人は広告を“手段”として理解し、その影響力を真剣に捉えている」と評価します。これは、広告代理店の仕事の本質である「課題解決業」への理解を示す、最も強力な証拠となるのです。

⑥ 最後に:浅い志望理由はダメなのか?

「楽しそう」「いろいろ関われそう」——そう思ったこと自体は、まったく悪くありません。むしろ、多くの人が広告に惹かれる自然な入口です。

大事なのは、その自然な入口から一歩踏み込み、深掘りできているかどうかです。

  • なぜ広告なのか(他の業界ではダメな理由は?)
  • 広告でなければならない理由は何か(その課題解決に広告が持つ優位性は?)
  • 自分は広告を通して何に向き合いたいのか(自分の原体験と広告の役割の接点は?)

ここまで考えられたとき、あなたの志望理由は一気に強くなります。この記事が、「広告代理店に興味はあるけど、志望理由が浅い気がする」と感じている人の、深掘りのヒントになれば嬉しいです。

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