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落ちるESの典型とは
こんにちは。外資就活ドットコム 編集部です。
コロナ禍の影響もあり、毎年より多くの学生が早期から就活に向けて動き出すようになっています。
したがって人気企業であれば必然的に倍率が高くなり、インターンや本選考への応募の際にエントリーシート(ES)の段階で落とされた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本コラムでは 落とされるESの4大典型症状 について、症状ごとに原因と対策をまとめることでみなさんのESの「改善の方針」を提示できればと思います。
また、各章で第三者がそれらの症状を目にした際の客観的な感想も付しています。ESの通過率が芳しくない方はもちろん、そうでない方も再度ご自身に当てはまる症状は無いかご確認ください!
エントリーシートの段階で落とされるのはどういうときか
一般にESの目的は選考序盤において粗く振るいかけを行いその後のフローに進む学生を選抜することです。
その際の判断軸として企業は「最低限の能力と常識を持っているか」を重要視します。
その水準は企業によって異なりますが、どのような企業であっても最低限 「読み手に不要なストレスをかけない」 レベルのESを仕上げる必要があります。
なぜなら、選考官は多くのESを評価しなければいけない中で、解読が必要なESをじっくり読むような時間の余裕がないからです。
中にはES選考の倍率だけで10倍近くになる企業もあります。特にそのような人気企業の選考では、読み手にストレスをかけるESはことごとく切られます。要は、何も難しいことを書く必要はなくいかにスムーズに相手にメッセージを伝えられるかだけを考えればいいのです。
では、具体的に「読み手に不要なストレスをかける」ESの特徴とはどのようなものなのでしょうか。
以下ではそのような「読み手に不要なストレスをかける」ESの4大典型症状のパターン毎に原因と対策を述べます。
1. 何を言いたいのか結論がない・わからない
2. 常になぜと疑問が生じる
3. 内容があまりに薄い・他と変わらない
4. そもそも必要条件としての文書ルールが欠けている
1. 何を言いたいのかわからない・結論がそもそも無い
これは、質問にそもそも答えていないか答えとしての結論が明示されていないため 読み手が要約を強いられるパターン です。
第三者から添削を受けた時に「で、結局あなたは何を伝えたいの?」と言われるような方はこのパターンでしょう。
この症状の原因としては、ESを書き始める前に言いたい内容をまとめていない、または書いた後に読み返してしっかりと伝わるかを再検討していないことが考えられます。
対策として、まずは 質問に対して端的に答える ことを意識してください。
そしてのその答えをサポートするような背景・目的・理由などもまずは簡単にまとめ、一つ一つが各段落のメッセージであると明示することを意識しましょう。
項目:あなたの強みを述べてください。
記入例:私は学生生活において、部活の週5日の朝練習に参加することを頑張りました。(中略)以上を通じて、継続する力を身につけました。
⇒強みを述べていないので答えたことにならない。最後の一文は身につけた特性についての言及であり強みとは言えない。
改善例:私の強みは粘り強く物事に取り組むことです。この強みが発揮された経験として大学での部活動の経験を挙げます。...
2. 常になぜと疑問が生じ、かつそれが解消されない
読み手に共有されていない前提が多かったり文章間のつながりを考えていなかったりすることで、 文章に唐突感があり読み手は幾度もESを読み返す作業を強いられ ます。
大量に応募者からのESを読む側からすると、その読み返しの手間によるストレスは大きなものになります。
第三者目線で見た際に「展開が急」、「なんで?」という添削が多い方はこのタイプと考えられます。
この症状の原因としては、以下の二点が考えられます。
・勝手に脳内で置いている前提や、定義もしていないオリジナルの言葉を多用している
・接続詞の誤用や、文章間のつなぎ意識の欠如がみられる
対策として、常に「今読み手は何を疑問に思っているか」を予想しながら文章構成を考えてください。導入部分は「なぜ?」という疑問が湧きやすいので特に注意が必要です。
自分の書き上げたESを読み返しながら 「なぜ?」「本当?」と丁寧に読み返す と多くの前提を第三者目線で確認することができます。
項目:あなたが問題解決をした事例を教えてください
記入例:私はアルバイト先の顧客リピート数が減少していたことから、その回復をめざしバイトリーダーとして2つの打ち手を実行した。第一にアルバイト間で来店者を毎日共有する仕組み作りを行った。(以下略)
⇒第一に、顧客リピート数とはなにかが不明。
月間のリピーターの数なのか、一人あたりの顧客の一定期間内の繰り返し購買点数なのかなど解釈が一意に定まらない。また、仮に顧客リピート率を定義したところで、それが下がったことが店側にとって本質的な課題だったのかが伝わらない。もしも顧客リピート数の低下が売上に響いているのであれば問題解決の事例は「売上向上のために顧客リピート数を改善した」となる。
改善例:問題解決をした事例としてアルバイト先の売上を◯%改善した例を挙げる。アルバイト先には近年売上が低下しているという課題があった。その原因は月間リピーター数が減少しているというものだった。私はバイトリーダーとして月間リピーター数の改善をめざし2つの打ち手を実行した。まず、アルバイト間で来店者を毎日共有する仕組み作りを行った。なぜなら...
3. 内容があまりに薄い・他と変わらない
話の掘り下げ方があまりに浅い 結果、他の就活生とほとんど同じような内容になっているパターンです。
読み手からすると、変わり映えのしないESはストレスになるので内容の掘り下げが必要です。
この症状の原因としては、エピソードの掘り下げが足らず「そりゃそうだね」としか言えないエピソードで終わっていることがあります。
エピソードの材料はバイトでも勉強でもなんでもいいのですが、いくら珍しいエピソードを持ってきても結局「◯◯のリーダーを務めました、起業しました」だけでは他の就活生と差別化することはできません。
対策としては、バイトや部活、サークル、学生団体などでの活動の中でも 具体的にどのような課題に面したのか、そこでどう振舞ったのかまで落とし込んだ内容に しましょう。
一つ一つの出来事レベルまで落とし込めれば誰かと同じようなエピソードになることを回避でき、なおかつ説得よくある話の構成に仕上げられます。
項目:学生生活において最も注力したものを教えてください。
記入例:私は所属するボランティアサークルの副代表として、メンバーの連携が円滑に進むようチームマネジメントを行うことに注力しました。
⇒その仕事はあまりに当然のものなので、「で、何?」と言いたくなる上、おそらく同じような内容を書いている就活生は世の中に大量に存在する。
ゆえにこの程度の掘り下げでは差別化できないので、そのチームマネジメントで実際にどのような問題があったか、なぜチームマネジメントを重視したかという事例を掘り下げる内容にする必要がある。
改善例:私は所属するボランティアサークルの副代表として、特に〇〇というイベントに注力しました。結果△△という成果が得られました。直近数年で〇〇は来場者数が減少傾向にあることが課題でした。この課題を解決するためにメンバーの連携が円滑に進むようチームマネジメントを行いました。なぜなら...
4. そもそも必要条件としての文書ルールが欠けている
これは字数制限の無視、誤字脱字・文法ミス、です/である調の混合、話し言葉の利用などがあるパターンです。
基本的に ビジネス文書として書けていないESは即切られる と考えてください。
対策として、このレベルの話で不安になる方は高い危機意識を持ち、就活仲間や社会人などの第三者に添削を頼みましょう。
その際には 基本的な文書のマナーが守れているかをチェックして欲しいと明確に伝える ことが重要です。
添削の結果が芳しくない場合には、文書マナーの書籍を一冊購入して短期集中でこなしましょう。
新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング/唐木元
落ちる理由を理解してESの通過率を上げよう
以上、切られるESの典型的な症状について、具体的な症状・原因・対策をまとめてみました。ご自身のESに該当する症状はありましたでしょうか。
ESの段階で落とされることが多い方は、必ず第三者目線での添削を受けた上で改善し今後の選考に臨みましょう。
特に日系ではOB訪問等をふまえていかに志望動機を固めてきたかをESで確認した後に面接に入ることが多く、ESの作成に時間がかかります。早め早めに改善を行い、ESの質を上げられるようにしましょう。
ES対策に関しては、ぜひ以下のコラムも参考にしてください。
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