目次
はじめに
就活生のなかにはエントリーシート(ES)の段階で何社も落とされてしまい、苦戦しているという方も多いのではないでしょうか。
はっきり言ってしまうと、10社出したうちの1社や2社で落とされるならともかく、ESの段階で半分以上落とされているようであれば、それはこれまでの経験や学歴では無く、
ESの練りが足りないことが原因です。

確かに、「ノンバイサー(大学生活でバイトもサークル活動もしていない人)は不利」と言われるように、ESで評価されやすい経験を持っている・いないの差はあるでしょう。
しかし、
ESで書く話題を選ぶにもコツがあることや、
似たような経験でも、見せ方によって読みやすさや印象は劇的に変わるということを、
皆さんはご存知でしょうか。
今回は、ESを書くときに陥りがちな5つのミスについて解説します。
ぜひ自己チェックを行い、改善してください。
結論を書いていない(伝わらない)
ESで聞かれている質問に対する答えは、文頭1~2行目に、結論から書きましょう。
例えば「あなたの強みは何ですか。その強みを生かして何をしましたか」と問われたとします。
最初に「私の強みは▲▲です。この強みを活かして○○をしました」という書き出しにすれば、あなたが何について書こうとしているのかが明確に伝わり、読み手に「ある結論を裏付ける根拠がその後に展開される」と先読みさせることができるというわけです。
相手は何千枚ものESに目を通します。ざっと読んですぐに結論がわからないような文章で書かれたエントリーシートからは、何も伝わらないでしょう。
これは簡単に直すことが可能な、1番最初にチェックすべきポイントです。
余分な情報で内容が薄まっている
あなたはESを書く際に、以下の様なことを書いていませんか?
(例:自分が○○大学の3年生、○○出身など、他の項目から読み取れる情報)
・自分の考えでなく、事実の再確認にすぎないこと
(例:21世紀はアジアの世紀であり…、貴社では…を中期目標としており、など)
これは必要な文字数に達していない場合などについついやってしまいがちなことですが、このように不必要な情報を記入していると、制限文字数に対して相手にとって意味のない情報の占める割合が高まり、結果として内容の薄いESになってしまいます。
自分がESに記入している文章が相手にとって意味のあるものかどうか、すなわち
自分を次の選考に呼ぶべきかの判断材料となり、ESにおいて本当に必要な文章か、
改めてチェックしてみてください。
また、志望動機関連の設問において、外部環境的な情報(「これからはITが重要になってくるので~」のような内容)を記載する際は十分に気を付けてください。
その情報が正しいとしても、そこからさらに「なぜ自分がその環境下で働きたいか」を伝える必要があります。
ESでは項目ごとの制限文字数が設けられている場合がほとんどだと思います。
不必要な文章を削ぎ落とし、伝える意味がある文章のみで構成するよう心がけましょう。
論理構成がバラバラになっている
論理的な文章において、出した情報の次に出すべき情報は、大体決まっています。ESを書き始める前に、どんな構造で文章を書きあげるのか、構想してみてください。
また、その確認として自分のESで書いた文章から論理構成だけを取り出してみてください。
例えば確認の結果、「自己紹介→結論→理由1(文章量:多)→結論→理由2(文章量:少)」のような形になっていたとします。これではなぜ最初に自己紹介があるのか不明なため、「自己紹介の要素は必要なのか?」と問い直す必要があります。
また、結論が間に挟まる書き方も構成として美しくありません。
結論は最初と最後にある方が読みやすいです。
加えて、理由1と理由2で文字量に差があるのも気になります。
文字量を揃えたうえで、「なぜ理由はその2つに集約できるのか」という理由もあわせて書けるとより良いでしょう。「ただ思いついた理由を列挙したわけではないな」と、読み手に感じさせることができます。
このように、論理構成を整え、読みやすい文章を心がけることが大切です。
人と被る話題を選んでいる
バイトの話(特に塾講師や家庭教師)や、サークルのイベントをまとめた話などは、数十人~百人単位で他の人のエピソードと被ります。被った時点であなたに向けられていた興味の半分は消えてしまうでしょう。そのうえ、同じ話題で非常に良い文章を書いた人と必然的に比べられることとなります。こういった理由から、できれば人と内容が被りそうなエピソードは避けた方が無難でしょう。
ESで自分の経験について書く前に、「自分が今まで生きてきて何をやってきたか」を徹底的に棚おろしして、自分をアピールするための話題選びを、戦略的に行ってください。
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華やかな経歴がなくてもESで差をつける書き方
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単なる日記になっている・ストーリーになっていない
経験について書く際にありがちなミスとして、
「単に起きたことを羅列しただけで、そこから何を学んだか、次の行動に繋がったかが書かれていない、単なる日記状態になっている」というパターンが挙げられます。
このような文章では、「あなた」」という人間について、全く伝わってきません。ESで求められるのは、「あなたはどんな時にどんなことを考える人間なのか」ということです。つまり、これは「この人を採るべきか」と判断する材料となるものですので、設問の意図を汲んだうえで記入することが大切です。
例えば、困難を乗り越えた経験について書くように言われた場合は、
- 「結論(~において困難を乗り越えました)
- 「状況説明(私は…で活動していて」
- 「複雑化(~という問題が起こりました)」
- 「思考と対策(このように考え、こういう手を打ちました)」
- 「(ポジティブな)結果」
というような1本のストーリーが求められていると考えていいでしょう。
このストーリーに必要のない記述が含まれていないか、あるいは必要な記述が抜けていないか、チェックしてみてください。
おわりに
エントリーシートは、日本語の巧拙によって大きく印象の差がつくものです。
こればかりは今までの人生でどれだけ文章を書いてきたか、注意して読んできたかで決まってしまうため、すぐに劇的な改善は見込めないかもしれませんが、気を配ることによって、より良い文章を書くことは可能です。
以下の項目に留意し、自分をより良くアピールできるエントリーシートを目指しましょう。
・必要な主語が抜けていないか
・主語と述語の関係がおかしくなってないか
・形容詞の修飾関係(何がどれにかかっているか)は明確か
・一文が長すぎないか
・何通りにも解釈できるような文章になってないか
・敬語の使い方を間違っていないか
・口語的になりすぎていないか、逆に堅すぎる敬語が混じって浮いていないか
また、これらを第三者の目からチェックしてもらうのもとても有用な手段です。
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