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“お題”をただ待つのは「コンサル病」。自分で問いを立てることがゼロイチを生む


人生は、「問い」を解くことの集合体だ。例えば就職活動中の学生なら企業の採用試験の問題を攻略すること。ビジネスパーソンなら新たに発生し続ける課題を解決すること。

しかし、テクノロジーの進歩やノウハウの普及で、「正解」を導くのは容易になった。つまり問いを“解く”ことの価値が低下する一方で、真に解くべき問いを見つけたり、自ら生み出したりすることの価値は高まっているのではないか。

社会が急激に複雑化、不透明化し続けている今だからこそ、“問い”の意義を問い直してみる。

※外資就活ドットコムとLiigaでは定期的に2サイト合同の特集記事を配信します。



「コンサルティングファームでの仕事と起業は、全然違うものでした」「最初は『自分に経営は無理だ』と思いましたね」。こう明かすのは、新卒で戦略コンサルティングファームに入り約8年勤めた後、2012年にエッグフォワードを立ち上げた徳谷智史さん。コンサルと起業の違いについて、「コンサルタントは『問い』を与えられる。起業家は『問い』を自分で立てる」と説く。

課題発見・設定の本質に迫る特集「今こそ『問い』を問い直す」。初回は、戦略ファーム勤務と起業の経験に基づく徳谷さんの持論を紹介する。【藤崎竜介】

〈Profile〉
徳谷智史(とくや・さとし)
エッグフォワード株式会社 代表取締役社長。
1982年生まれ。京都大学経済学部卒。新卒で大手戦略コンサルティングファームに入社、同ファームのアジアオフィスを立ち上げ、同オフィス代表を務めた後、退職。2012年8月にエッグフォワードを設立。総合商社、メガバンク、戦略コンサル、IT大手などを顧客に持ち、組織変革や人材育成などを支援している。

 

組織崩壊で「問い」の意義を再認識。ベンチャーはゴールイメージの共有がないと「つらくなる」

――この特集は、課題解決そのものより課題を発見して設定する力の方が重要になっているのではないか、という問題意識に基づいています。

徳谷:課題の設定や、その前段階で「問い」を立てて目指すべきゴールを描くことが大事なのは、間違いないと思います。今はいろいろなツールが普及して課題解決自体は前よりも簡単ですしね。

ただそんな中でも、経験上分かるのですが、大手のコンサルティングファームでの仕事は課題解決が中心です。既にある問いを解くのを支援するのが、ほとんどなんです。

――どちらかというと受け身ですよね。

徳谷:はい。たいていクライアントから“お題”を与えられた上で、「もっとこうした方がいいですよ」と提案します。時にはクライアントと一緒に問いを立てて目指すべきゴールを設定するケースもありますが、その場合も問いを立てる主体はクライアントになります。

――起業は異なるのでしょうか。

徳谷:そうですね。起業や事業を作る際は正解がない中で「ゼロイチ」を生まないといけないので、「なんで世の中は○○○○なんだ」「もっと○○○○になればいいのに……」みたいに根本的な問いを立てて、ゴールイメージを定めることが求められます。

ゴールが明確化されていないと、従業員も何のためにベンチャーで働いているかが分からなくなって、つらくなりがちですしね。特に創業期などは大変なことも多いので……。

知り合いの中でも、この初めに立てる問いの強度が足りなかったために、廃業した起業家が少なくありません。

――問い、つまりベンチャー企業のビジョンやミッションにつながるものですよね。徳谷さんはどんな問いに基づいて起業したのですか。

徳谷:起業前に海外を放浪した時期があって、「日本はアフリカ、アジア、中南米などの新興国と比べてすごく恵まれているのに、多くの日本人がポテンシャルを生かし切れていないのはなぜだろう」と疑問に思ったんです。それが原点になりました。この問いを解くことが、当社のゴールです。

――問いを立ててゴールを明確にすることの大切さを、当初から認識していたわけでしょうか。

徳谷:分かってはいましたが、今ほど重視していたわけではなく、何年か経営する中で強く意識するようになっていった感じです。

――意識が強まる契機があったのでしょうか。

徳谷:創業して2年くらい、とても苦労したことが大きいですね。クライアントは簡単には獲得できず、従業員のほぼ全員が辞める「組織崩壊」みたいなこともありました。

なぜ彼らが去っていったか。つらい時によりどころとなるゴールのイメージを共有しきれていなかったからです。原点になる問いに基づくビジョンはあったのですが、それを伝えきれていなかった。以来、バリューなども整備しつつ、「どんな世界を目指すのか」「何のために働くのか」が社内で共有されるよう努めています。

問いの良し悪しに正解なし。大事なのは、絶えず原点に立ち返ること

――失敗から学んだわけですね。廃業してしまった起業家の例も出てきましたが、うまく問いを立てられていない、もしくは立てられても浸透していない企業は結構あるのでしょうか。

徳谷:多いと思います。当社もいろいろな企業の組織変革などを支援していますが、よくあるのがソリューションから考えてしまっているケースです。「こんな製品を作りたい」「こんなサービスを作りたい」みたいな部分から入ると、たいていうまくいきません。

――ゴールイメージが浸透していないとそうなりがちですよね。

徳谷:経営の問題ですね。「そもそも何でやるべきなのか」というWhyの部分を考えてゴールを示すのは、紛れもなく経営者の仕事です。とはいえ、今は変化が激しくて正解が見えにくい時代。なので、問いを立てるのも簡単ではありません。

最近はクライアントの経営者から、「当社の課題は何なのか」と相談されることが少なくありません。そんな時、私はたいてい「では御社は何のために存在していて、なぜ事業を営んでいるのですか」と問い直すことから始めることが多いですね。

――問いやそれにひもづくビジョンが明確になっていないと、本当に取り組むべき課題が見えてこないということでしょうか。

徳谷:ええ。大まかに2つのステップを意識することが大事だと思っています。1つ目が問いを立ててゴールイメージを共有すること。2つ目が、そのイメージを基に取り組む課題を設定することです。

先ほど述べたソリューションから考えてしまう話だと、問いが立ってゴールイメージが明確になっていたとしても、この課題設定が雑だったり抜け落ちたりしたためにそうなってしまう、というケースがよくあります。

――では「良い問い」と「悪い問い」の違いについては、どう考えていますか。

徳谷:問いの良し悪しについて、正解はないはずです。なので、個人的には問いは“仮置き”でもいいと思っています。絶えず見直して、アップデートしていけばいいわけです。エッグフォワードでも「何を目指すべきか」という根本の部分は一貫しつつも、考え方などで創業時から変わっている部分もあります。

優秀なコンサルタントは「コンサル病」にならず、“お題”を問い直し続ける

――なるほど。話は戻りますが、戦略コンサルティングファームでの仕事と起業・経営の違い、特に問いや課題に対する向き合い方の違いについて、もう少し解説していただけますか。

徳谷:エッグフォワードの創業当初、戦略ファーム時代とのギャップが大きすぎて、正直「自分にはできない」と思ったりもしました。コンサルタント特有のスキルも、一部が表面的に生きたくらいですしね。繰り返しになりますが、最大の違いがゼロイチを生まないといけないことです。

――そのために、問いを立て続ける必要があるわけですか。

徳谷:はい。コンサルティングファームでクライアントワークに徹する上では、問いを立てることは必須ではありません。たいてい、自分で問いを立てなくてもプロジェクトは回ります。

もちろんコンサルタントの中でも優秀で成果を上げられる人は、クライアントが出す“お題”をうのみにせず、それを問い直して再設定したりします。

一方で、お題が与えられるのを待って、問い直すこともせず整理ばかりする人は、いわば「コンサル病」ですね。

問いを立てる“コツ”は、「人生のターニングポイントを深掘りする」こと

――ところで、悪い例としてソリューションの議論が先行する企業の話が先に出ましたが、逆に経営陣の発する問いがうまく機能している好例は挙げられますか。

徳谷:ニューズピックスの親会社であるユーザベースは、数十人の規模だった時期から経営面や組織・制度設計などで支援させていただいているのですが、「経済情報で、世界を変える」というミッションがすごく機能していると思います。彼らが特に優れているのは、このミッションに対し「それはどういうことなのか」と絶えず問い直していること。ミッションを達成するには何が必要かを問い続け、結果としてさまざまな新サービスが生まれています。

それと、そうしたミッションやビジョンが従業員一人一人の意識と結びついているかも大きいですね。経営陣の描くゴールが従業員に“他人事”と捉えられるようでは、組織として弱いですから。

――ユーザベースはミッションを体現する行動規範として、「自由主義で行こう」「創造性がなければ意味がない」など7つのバリューを掲げていますね。

徳谷:そうですね。そのバリューなどによって、ミッションと個人がうまく接続されているのではないでしょうか。

――徳谷さんの問いから生まれたサービスの例があれば教えてください。

徳谷:最近の例だと、カジュアルな動画通話の機会を提供して組織内のコミュニケーション活性化を促す「バーチャルランチクラブ」でしょうか。社会全体の傾向として、新型コロナウイルスの影響でリモートワークが増え、組織内での偶発的なコミュニケーションは減っています。経験上、イノベーションは雑談などの偶発的なコミュケーションから生まれることが多いと思っているので、問題意識を持っていました。

「どうしたらイノベーションの機会損失を抑えられるか」という問いから生まれたのが、このサービスです。

――そうした起業や事業創出につながるような問いを立てるために、必要なことは何でしょうか。

徳谷:ここでいう問いは、部屋の中で考え続けて出てくる類のものではありません。たいてい、その人の原体験が色濃く反映されたものになるはずです。

私の場合は既に述べたようにアジアやアフリカなどを放浪したことや、たまたま幼少期から親しい人たちと死別することが多く人生の有限性を強く意識してきたことが、起業時の問いにつながりました。

個人的には、このような原体験が創業者の心に強く刻み込まれているかが、ベンチャー企業の成否を左右すると思っています。

――起業を志しつつもそのような原体験がない人、原体験がないことに劣等感を抱いている人も少なくないと思います。助言できることはありますか。

徳谷:起業につながるような原体験が心に刻み込まれているかは、自身による“意味づけ”次第だと思います。些細(ささい)なことでも、捉えようによって強烈な原体験になり得ます。人生のターニングポイントを深掘りすれば、何らかの問いが浮かんでくるのではないでしょうか。

あとは先ほど述べたように、問いは部屋で考え続けて出てくるものではないので、さまざまな経験をすることですね。例えば、今いる組織の中でも主体的に行動すれば、役割などを越えて多様な経験ができるはずです。そのようにして、自分の世界を広げればいいのではないでしょうか。


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