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【第1回】ケースコミュニティFBコラム

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こんにちは、外資就活 コンサルチームです。

ケースコミュニティで募集した解答のFBをしていきたいと思います。
第1回目のケースコミュニティのお題は、
「ナイジェリアのアルミ缶メーカーの戦略を考えよ」
でした。今回はこのお題に対してのFBコラムとなります。

FBや戦略内定者の解答はあくまで一例です
この注意点を踏まえて、最後までお付き合いください。

今回のお題について

コミュニティ内でも気づいている方がいましたが、今回のお題はベイン・アンド・カンパニーで出題されたお題でした。難易度は最上級に高い問題です。
戦略コンサル内定者、MBB内定者でも、非常に難しいと感じるレベルです。

このお題を考えるときに資料の有無が気になった方もいると思います。実際に出題された方の話を聞いたところ、このお題が出された面接では、ケースの前にアルミ缶のコストの計算を課されたそうです。その計算に必要な数値が書かれた資料が渡され、ナイジェリアに関する資料はなかったとのことです。

このお題が出された面接は、30分~1時間くらいの時間をかけて行われたようです。
面接の進み方は、計算→ケースで、計算パートは2分ほどで考えて解き、ケースパートは2分ほど1人で考えて面接官とディスカッションしていったようです。

余談ですが、ベインの面接は1日に1次~4次面接まで行われます。次の試験に進むことができなかった方から帰ることになります。遅い時間から始まった方は、翌日や別の日に呼ばれることもあるようです。今年は4次以降もあったとの話も聞きました。
面接内容は、1次はフェルミ推定、2次以降はケースが出題されるようです。

ケースコミュニティ参加者の総評

今回は1週目で解答が集まらなかったため、2週にわたって解答を募集しました。その結果、10月10日の夜の段階で、6件の解答が集まりました。参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

最初から過去問が出てくるとは思わず、問題の難しさにびっくりしましたか? たしかに、今回のお題は非常に難しく、考えにくい問題でした。しかし、コンサルのケース面接では優しい問題など出ません。今のうちからこのレベルの問題にも慣れておくことは大切なことだと思います。

総評としては、みなさん見やすくまとめられており、読みやすいと感じました。適宜仮定を置き、考えを述べられていてよかったと思います。
しかし、。コミュニティ内での解答方式であったので、仕方が無い部分もあると思いますが、分析不足や視野が狭い印象を受けました。

それでは、良かった点と改善すべき点を述べさせていただきます。

良かった点

・解答が読みやすく書かれている

改善すべき点

・業界の分析、考察不足
・何のためにその施策をすべきなのかについて触れていない解答が多い

ケースを考える上で重要視されるのは、”効率的かつ本質的に「問題解決」すること”、”実現可能性”です。そのためには分析や考察は必ず必要であるため、皆さんの解答にも入っていたのですが、不十分な方が多いと思いました。
今回のお題とは少し違いますが、以下のコラムを参考にしてみてください。

戦略コンサル内定の解答

それでは、戦略コンサル内定者の解答をご紹介します。
ご自身の解答と照らし合わせてみて下さい。

戦略コンサル内定者の考え

解答時間は10分程度だそうです。

仮定 現在この会社は、飲料向けアルミ缶と、石油向けアルミ缶を製造している。
顧客としているのは、飲料会社と石油精製会社
どちらも外資のメーカーが強い
ナイジェリアについての知識 ナイジェリアは裕福ではないが人口が多い。また、典型的なサハラ以南のアフリカのように、今後も人口は増加していく。また、アフリカ最大の産油国。

結論: 国内に外資の飲料工場を誘致して、国内で缶詰する契約を結ぶ。

現状分析
市場:飲料にしても石油にしても、現在は小さいが、人口が多いため将来有望
自社事業:飲料缶に関しては、飲料の経済成長に伴い消費量が増えていくのに合わせて需要拡大。
石油缶に関しては、特に構造の変化はなさそう。おそらく放置してても好調に推移する。
競合:アルミ缶メーカーでの立ち位置は不明だが、後述の理由により競合は国内メーカー(もしくは近隣国)、瓶やペットボトルなど他の容器も競合

飲料メーカー:消費地の近くに工場を立地させている
石油メーカー:タンカーでの輸出orタンクローリーでの輸送→一斗缶で保管

アルミ缶業界の構造
飲料用にしても、石油用にしても、空き缶を長距離移送したくないはずなので、消費地もしくは原材料地の近くに工場が立地するはず。
缶や瓶のまま輸入されてしまうと、国内の容器メーカーにはチャンスがなくなる。
ナイジェリアは産油国なので、缶入りの石油が輸入されるということはなさそう。

石油
工業化が進むため、国内の石油の消費量も缶の使用量も拡大する。
一方で、油田地帯はすでに既存企業に占有されており、油田開発にここから新たに石油企業が参入することは考えにくい、あっても多くない。そのため、参入障壁が高い。

飲み物について
人口増加、経済発展により市場の拡大が見込める
飲み物に関しては、コカコーラやペプシなど、国外メーカーが強い
市場の成長機会を見込んで、進出したい外資企業は多いはず、そして石油企業よりも参入障壁は高くない

解いてみた感想

「非常に難しかったとのことです。初回でこんな問題を出す外資就活コンサルチームは、なかなか攻めてるなと思いました。もし面接で出題されたら、最低限の答えを言った上で、面接官からのツッコミを待ち、それに対応すると思います。」

ここからは筆者の推測なのですが、このような場合は、
・計算問題で能力の確認
・その後のディスカッションで論理的思考やコミュニケーション能力等を見る
だと思われます。そのため、この出題方式の問題であれば、ディスカッションができる解答を作ることができればよいのではないかと思います。

優秀な解答の紹介

優秀な解答を紹介していきます。
今回は2名抜粋させていただきます。

13:投稿者 も ◆UJaumlAM さん

<仮定>
①ナイジェリアのアルミ缶市場は成長期にあり、多様な規格の商品が多様な価格で販売されている。
②国内メーカーに強豪プレイヤーはおらず、当該のメーカー(以下A社)もそうした中小プレイヤーの一つである。最大のシェアを取っているのは海外のメーカーである。
③A社はアルミニウムを製造している国内企業から原料を購入し、加工して国内の食料品・飲料品メーカーに販売している。

<施策>
❶主要都市に網羅的にリサイクルボックスを配置し、回収のための人員を現地で雇用する
❷食品用・飲料品用アルミ缶の規格を全て統一し、低コスト大量生産体制を構築する

より先行者優位性の高い❶を2ヶ月程度で行い、その後❷を1〜2年単位で行うことを提案します。

<背景>
A社の主な競合は
⑴海外のアルミ缶メーカー
⑵国内のアルミ缶メーカー
⑶スチール缶/ブリキ缶のメーカー
だと考えられます。
また、アルミ缶の製造という事業の特性として、変動費に比べて固定費が高く規模の経済が効きやすい事業であることや商材であるアルミニウムのリサイクル性が高いことが挙げられると考えられます。

以上より、
❶についてはリサイクルボックスの設置に最適な土地を抑えてしまう事で⑴⑵に対する参入障壁を築きつつ、リサイクルによるエコ意識の押し出しと生産量増大によるスケールメリットを活かしブランドイメージ・コストの両面で⑶に勝っていくイメージです。
❷については、仮定①より顧客企業の選択要因のうち最大のものは「ツナ・粉ミルク・飲料など項目毎に最適化された缶の品質」ではなく「とにかく安いこと」だと考えられるので、項目に関わらず規格・サイズを統一して生産コストを下げる事で選んでもらおうというイメージです。

良かった点
・施策の優先度、施策の実施期間も考えている
・事業の特性、顧客のニーズも考えられている
・施策の具体的なイメージがある

個人的にですが、解答に無駄なものがなく、最も見やすいと思いました。仮定や背景の部分と施策の具体的なイメージが繋がっていて良いと思います。顧客企業のニーズも考えられているところも良いと思いました。施策を考えるときに、「顧客目線」と「企業目線」を行き来していたのが伝わりました。

15:投稿者 匿名外資さん ◆IsO0tV5M

結論:現在のアルミ缶事業のシェアを拡大しつつ、代替となる新規アルミ加工事業を模索する。

仮定: 当メーカーの主力業務は、原材料であるアルミを国外から輸入し、加工、国内の飲料目メーカーに卸すこと。また、商品は飲料向けの200~500ml 程度のアルミ缶とする。

ナイジェリアについての分析
ナイジェリアは現在発展途上のアフリカの国であり、現在は比較的貧しい国であるが、長期的には経済発展が見込める。

アルミ缶についての分析
アルミ缶の主な使用用途は、その耐久性から飲料の容器がメインであると考えられる。しかしながら、飲料の容器にはペットボトルという競合が存在し、現在の先進国の普及状況を鑑みるに、長期的には代替されると考えられる。

以上の分析から以下の方針が考えられる。
1短期的には経済発展に伴う飲料向けアルミ缶の需要を利用し、売り上げを伸ばす
2中長期的には、縮小する飲料向けアルミ缶に代わる主力事業を育成する

1についての詳細:
アルミ缶の単価は、決して高価ではなく、競合も同価格帯で展開していることが予想されるため、販売数を伸ばすことが売り上げ向上に効果的である。飲料向けアルミ缶マーケットは直近では拡大することが予想されることから、シェアの拡大が目標となる。
・具体的には、国内及び、近隣国の飲料メーカーへの積極的な営業を行う。
・生産、配送機能を強化し、飲料メーカーからみた利便性を向上させる。
などが考えられる。

2についての詳細:
当メーカーはアルミ加工の技術、設備をすでに持ち合わせていることから、飲料以外のアルミ加工需要に対応できるようにすることが有力と考えられる。なぜならば冒頭に述べたように、今後経済発展が起きるであろうナイジェリアにおいて、電子デバイスなどのアルミを用いた製品の需要は拡大すると考えらる。故に、飲料向けのアルミ缶と対照的に、拡大する国内他アルミ製品の加工需要が狙い目である。
また、東南アジアの製造業をモデルとし、国外メーカーのアルミ部品製造の下請けに進出することも有力な選択肢である。

良かった点
・アルミ缶以外の視点を持っていること
・ナイジェリアが発展途上国であることを踏まえ、今のアルミ缶の事業だけでなく中長期な他事業も考えたこと

アルミ缶以外の視点を持てている解答をされている方が少ない中、アルミを用いた他製品について施策に入れているのは読み手として面白いなと思いました。ナイジェリアの経済の伸びや需要を考えられているのも良いと思います。長期的に見てペットボトルがアルミ缶に代替されるかどうかや、アルミ缶の売上を伸ばすための施策はもう少し考えを深めた方が良いと思いますが、面接官とのディスカッションで深めていくという手もあると思うので、あまり気にならなかったです。

終わりに

いかがでしたか?

これだけ難しいお題だと、1人でケースを考える力では差が出にくく、面接官とのディスカッションで差が出てくると思われます。ご自身の解答でどんな風にディスカッションできるのかを考え、友人とディスカッションしてみるとさらに力がつくでしょう。

今週のコミュニティケースのお題は
「シェアサイクルビジネスのスタートアップの立ち上げ
①コストと売上を推定せよ。
②競合他社に負けない、効果的な施策は何があるか?」
です。
現在解答を受け付けておりますので、是非今週も参加してください!

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