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インターン落ちから本選考内定までのストーリーとは?
こんにちは、外資就活 デベロッパーチームです。
毎年多くの学生から人気を集める総合デベロッパーですが、その門戸は広いとは言えず、例えば三菱地所や三井不動産の内定者数は毎年30~50人となっています。
今回は、その中でもトップレベルの企業から内定を獲得した学生に、就活の進め方や選考対策の方法についてインタビューしました。
インターンの選考には2回連続で落ちながらも対策を重ね、内定を得るに至ったストーリーをご紹介します。
私立大学の理系院生だが、就活は研究室推薦ではなく、一般応募で進めた。第一志望のデベロッパー企業はインターン選考で2回とも落ちたものの、本選考にて内定し入社予定。デベロッパー2社、ITコンサル2社より内定を獲得。
第一志望のインターン選考は2回連続で落ちた
ーー大学ではどのような活動をされているのですか。
Kさん: 建設工学に関する研究をしています。建築は建物のデザインなどについて考えますが、建設はデザインの実現可能性を考える学問です。もちろん、研究にだけ打ち込んでいるという訳ではなく、サークルにも所属し、飲み会なども楽しんでいます(笑)。
ーー就活を始めたのはいつ頃だったのですか。
Kさん: 大学院1年生の5月くらいから始めました。私は文系が多いサークルに所属しており、学部時代に就活で苦しんでいた同期を見ていましたので、たとえ日系大手志望でもサマーインターンから動き出そうと考えていました。この時点では保険やコンサル、デベロッパーに応募しました。
最終的には6月2日に第一志望から内定をいただいたので、丸一年は就活をしていたことになります。最初から最後まで、志望業界、志望企業ともに変わりませんでした。
ーー就活中はデベロッパー以外だとどういった業界を受けられていたのでしょうか。
Kさん: ITコンサルも受けていました。近年は街づくりにITを取り入れる流れがあるので、IT側からも街づくりに携われるだろうと思いました。
ただデベロッパーが優先で、そっち(ITコンサル)は抑えとして受けました。またデベロッパーの中でも社風が合わないと思ったところは受けていないので、本選考で受けたデベロッパーは3社ですね。
ーーなるほど、インターンを受けつつ、本選考に臨んだという形ですね。
Kさん: そうなります。ただ第一志望のデベロッパーはインターン面接で2回とも落とされているんですよ(笑)。他のデベロッパーに関しても面接で落とされたことがあります。
ーーインターン選考で落ちてしまった原因はどういったところにあったのでしょうか。
Kさん: 面接で喋れるような学生時代の経験がなかったからです(笑)。インターン経由の内定者に話を聞くと、参加者は、体育会やバックパッカー、学生店長など、いわゆる「凄いこと」を成し遂げている学生が多かったようです。
インターン選考では、1~2回しか面接がないため、短い時間での印象勝負になりがちです。そういった場では、結局、 何かに秀でている学生が評価される傾向にあります。
私は飲食店でのアルバイトなど平凡なエピソードしかなかったですし、そこで「売上を改善した」実績などもありません。それが落ちた原因だと考えています。
ーーインターンに落ちた後、どのように就活を進めていったのですか。
Kさん: 本選考に向けて企業研究は必須なので、 OB訪問に力を入れました。
最初はサークルのOBから始め、大学のキャリアセンターのリストからテレアポしたり、一度会ったOBから他の人を紹介してもらったりして、OB訪問を進めました。第一志望以外の会社も含めて合計で20~30人の社員の方から話を聞いたと思います。
「会話を楽しむ」OB訪問で特別ルートをゲット
ーーOB訪問の際、具体的にどのような質問をされていたのですか。
Kさん: 質問リストを作って臨む方が大半だと思いますが、私はあえて質問をあまり決めずに臨んでいました。お互い自己紹介して、成り行きで喋りました。せっかく社会人の方にお時間を作っていただくのでこちらが質問ばかりしても失礼かなと思い、 「会話を楽しむ」ことを大切にしていました。
また、仕事のお話をされたら、その中で興味を持った部分を掘り下げて、なるべくその社員の方の「素」を見るようにしました。 「評価されるため」というよりは「人を知るため」にOB訪問をしていた側面が強かったです。
会話の中で「そういえば、なんでうちに来たいの?」と問われたときには志望度をアピールしましたが、自分からアピールをしようとはしませんでした。
ーー会話を楽しむのは大切ですが、楽しさを優先すると聞きたいことを全て聞けなくなってしまいませんか。
Kさん: 1人のOBしか訪問しなければ、業界や企業、業務のことなど聞きたい内容を全てその人から聞かなければいけません。これでは会話を楽しむのは難しいでしょう。しかし、 10人に訪問すれば1人に10分の1ずつ聞けば良い ので、会話を楽しむ余裕を持つことができます。
ただ「その業界あるいは会社ならではの仕事の厳しさは何か」という質問は必ず誰に対してもするようにしていました。それ以外はその場の流れに沿って、という形です。
ーー訪問時、なにか工夫していた点はありますか。
Kさん: 第一印象をすごく大事にしていました。就活シーズンになると社会人を待つ学生でオフィスの前が埋め尽くされるわけですが、他の学生を見ると相手に対して必要以上にへりくだっている印象を受けました。
私はそういった態度では会話を楽しめないし話している相手も面白くないだろうと思い、 「後輩社員」のような立場として接するよう心がけていました。 会ったらまず明るい声で挨拶し、店に向かうまでも「今日暑いですね」「先日、〇〇さんにもお話を伺わせて頂きまして......」という風に会話のキャッチボールを楽しむようにしていました。
また、その日話した内容のうち印象的だったものは、帰りの電車でしっかりとメモに残すようにしていました。
ーー会話中、その場でメモを取る学生が多い印象ですが…...
Kさん: ノートは開きますが、基本的にその場ではメモをあまり取らずに相手の目をしっかり見て話をしていました。本当に重要な内容に関しては「ちょっとお時間をください」と言ってメモを取っていましたが。
後で振り返って思い出した言葉というのは、自分の心に響いたもののはずです。正直、心に響いていないような言葉をその場でメモしたところで、面接で話せるわけがありません。
ーーその場の雰囲気を大事にしたOB訪問をされたのですね。
Kさん: OB訪問でも評価が付けられますが、そこで付けられる評価はプラス面だけではありません。面接が上手くいったとしても、OB訪問時の「ウチには雰囲気が合わなそう」という評価をもとに、落とされてしまうこともあるようです。
OBの方はせっかく時間を割いてくれているのですから、 楽しい時間を一緒に過ごすということを大前提としてOB訪問に臨んだ方がよい と思います。
私は実際、OB訪問で高評価をいただき、本選考では特別ルートの選考に乗ることができました。デベロッパーは基本的に①インターンに参加し高評価、②OB訪問で高評価、の2パターンで特別ルート選考に乗ることができます。
インターンは恋人探し、本選考は結婚相手探し
ーーデベロッパー本選考の面接はどういったことが聞かれるのでしょうか。
Kさん: 基本的に外資就活ドットコムの選考体験記などに載っている質問と同じものが聞かれます。志望動機、学生時代に頑張ったこと、強み弱みなどESに書いた内容の深掘りが中心ですね。ただ私の内定先もそうですが、人生について聞いてくる企業もあります。「なんでこのサークル・部活に入ったの?」「なんでこのバイトを始めたの?」といった自分の決断理由を聞かれました。
ーー先ほど、インターン選考は「印象勝負」になるとおっしゃいましたが、本選考は何が決め手になるのでしょうか。
Kさん: 「インターンは恋人探し、本選考は結婚相手探し」 これは私を採用してくれた人事の方からお聞きした言葉です。私はこの言葉を信じて最後まで頑張っていました。
恋人探しにおいては、一時的に魅力を感じ「この人にもっと自分のこと知ってほしいな」という考えが基にあります。就活に置き換えるなら、「この学生にはぜひうちをアピールしたい」と思えるような学生をインターンに通すことに似ています。
一方、結婚相手探しにおいてはずっと一緒にいるわけなので、自分と価値観や金銭感覚が合うかどうかで判断します。就活ならこれは本選考です。「この学生はうちの伝統を守ってくれるだろうか」「うちの社員と馬が合うだろうか」といった基準で判断をします。
私生活でも、「恋人にするならいいけど、結婚相手としては違うな」って相手いますよね(笑)。結婚相手には経済面も求めたくなります。
私の第一志望だった企業もそうで、インターンでは「尖っている人」の方が受かりやすいですが、 本選考では人柄や物腰の柔らかさといった「フィット感」が見られます。 だからこそ「凡人」の私でも内定を獲得できたのだと思います。
ーー本選考では印象だけではなく、しっかりと内面を見て判断してくれるのですね。
Kさん: そうです。インターン面接では回数も時間も少ないため、ただ「大学時代に頑張ったこと」を伝える程度ですが、本選考ではこれまでの人生を含めて「自分」というものを伝える時間がありました。それに企業研究や業界研究も問われるので、その企業への熱意も伝えることができます。その結果、インターンは全て落ちたにもかかわらず、本選考では良い結果を得られました。
完璧な主人公になってはいけない
ーーご自身が内定できたポイントは何だと思いますか。
Kさん: 自分を採用するのに対して、面接官に「安心感」を持たせることができたからだと思います。OB訪問などの企業研究を通して感じた企業へのフィット感を面接でしっかり伝えられました。これは推測でしかないですが、面接官にも「こいつなら一緒に働ける」と安心してもらえたのではないでしょうか。
また 面接では「挫折を多めに話す」「楽しい仕事だけでなく辛い仕事への理解とモチベーションを示す」ことは意識していました。 きれいごとばかりを喋ってくる人間は信用できないものです。だからこそ自分のダメなところは話すし、その企業の弱みを知った上で、志望しているのを示す。これも安心感に繋がると思います。
ーーお互いに欠点を共有することで安心感が生まれるのですね。
Kさん: 仕事への関心という点では、「こういう街を創りたいんですよ」という夢物語を語るのはいいのですが、それが本当に地に足のついたものかどうかも面接官は気になっていると思います。その夢のために泥臭い仕事もこなす覚悟があると伝えることで採用側の不安を払拭し、安心感や共感を与えられます。
映画でも完璧な主人公って共感しづらいですよね。苦しみを味わっても、それでも立ち上がって挑戦し続けるからこそ、感情移入し、応援したくなるのです。
動き出しは早ければ早いほどいい
ーーこれからデベロッパー就活を始める後輩にアドバイスをお願いします。
Kさん: キャラが合う企業を早く見つけてほしいです。私も就活を始めてすぐのころは「対策をしっかりすれば、どこでも行けるでしょ」と思っていましたが、最後の最後になると、やはりキャラに合った企業には受かるし、合わなかった企業には落とされます。
まずはOBOG訪問に足を運んで1対1で話し、「この人が上司になったら自分は幸せか」と自分に問いただしてみてください。 その結果、社風や社員の方がどの企業も自分に合わないのであれば、デベロッパーに向いていなかったのだと割り切って別の業界を見た方がいいと思います。
ーーOBOG訪問というのは早く始めた方がいいのでしょうか。
Kさん: できるだけ早く始めた方がいいと思います。やはり早く始めた人の方が企業側も志望度が高いと判断しますし、合わないとなったときの軌道修正も早めにできます。企業研究なども大切ですが、まずは「どういう人が働いているのか」を確認するようにしてください。
また、沢山の人とコミュニケーションを取ることも大切です。例えば飲み会の場において「その場にいる人が全員楽しめるように振る舞う」とかですね。お酒が飲めなさそうな人にはソフトドリンクをそっと出してあげたり、会話に入れていない人にいいタイミングで話を振ったりするなど、周りのことを考えた立ち振る舞いを普段から心がけましょう。
最後に、 ゴールから逆算して自分がどのように採られるかを意識した方がいい です。「もし自分が内定するならどのような理由で採られるのだろうか」と考え、その理想像に向かって現状との差分を埋めることを意識しましょう。
■25卒速報■不動産・デベロッパー・ゼネコンについて
先輩の体験を踏まえ、本選考へ準備をしよう
いかがでしたか。
現状、就職活動が上手くいっている方もそうでない方もいらっしゃると思います。しかし、あくまで就活におけるゴールは自分が行きたい企業の内定を得ることです。
内定というゴールに向けて自分がすべきことは何なのかをしっかりと考え、戦略的に行動しましょう。
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