双日インターンシップ面接対策徹底解説(前編):「協調性アピール」から「共創理解」への転換

双日インターンシップ面接対策徹底解説(前編):「協調性アピール」から「共創理解」への転換

2025/10/14

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eyecatch
この体験記では、双日のインターンシップ面接に臨んだ私が、初期の表面的な企業理解から脱却し、「挑戦・誠実・共創」という双日の本質を深く理解するまでのプロセスを赤裸々にお伝えします。「どの商社にも当てはまる志望動機」「精神論レベルの自己PR」から抜け出せずに苦しんだ経験と、そこから学んだ企業研究の本質について、具体的にお話しします。商社志望の方なら誰もが通る道を、私がどう乗り越えたのか。前編では、企業理解を根本から見直すまでの思考プロセスを詳しく解説します。

第1章:初期の企業理解不足とプロジェクト活動経験の活かし方の模索

1-1. 表面的な商社理解からの脱却への転機

双日のインターンシップ選考に臨んだ当初の私は、まだ夏のインターンシップ時期だったこともあり、典型的な「商社志望学生」の陥りがちな罠にはまっていました。「総合商社は幅広い事業でグローバルに活躍できる」「若手にも裁量がある」「社会への影響力が大きい」といった、どの商社にも当てはまるような表面的な理解で満足していたのです。

特に致命的だったのは、プロジェクト活動での3年間の経験を「リーダーシップがある」「チームをまとめるのが得意」「最後まで諦めない」といった精神論レベルでしか整理できていなかったことです。確かにプロジェクト活動では複雑な課題に取り組み、多様なメンバーと協働し、困難を乗り越えてきました。しかし、それらの経験が双日のビジネスにどう活かせるのか、双日という企業が求める人材像とどう合致するのかを論理的に説明できませんでした。

1-2. 双日特有の「共創」文化への理解不足

さらに深刻だったのは、双日特有の企業文化に対する理解の浅さでした。当時の私は、双日を「総合商社の一社」という枠組みでしか捉えておらず、他商社との差別化ポイントを明確に理解していませんでした。

特に、双日が理念として掲げる「挑戦・誠実・共創」について、その言葉は知っていても、それが現代のビジネスにどう活かされているのか、双日の意思決定や企業文化にどう影響しているのかを理解していませんでした。特に「共創」については、単なる「チームワーク」程度の理解に留まっており、双日が異なるステークホルダーとの価値共創を通じて競争優位性を築いているという本質を見抜けていませんでした。

また、双日が経営危機を乗り越えた企業であることは知っていましたが、それが現在の「選択と集中」戦略や「人の双日」という文化にどうつながっているのかを理解していませんでした。OB訪問で「双日の魅力は何だと思うか?」と問われた際、「人を大切にする文化がある」という表面的な回答しかできず、「それが具体的にどういう場面で現れるのか、君自身の経験と照らし合わせてどう感じるのか」という深掘りに答えることができませんでした。

1-3. 企業研究の甘さが露呈した具体的な場面

私の企業研究の甘さが最も露呈したのは、双日の事業戦略について質問された場面でした。「双日の強みは何だと思うか?」という質問に対して、「非資源分野に強い」「航空機事業で実績がある」という漠然とした回答しかできませんでした。

当時の私は、双日の具体的な「選択と集中」戦略や、なぜその戦略が他商社と差別化できるのか、双日の限られたリソースをどう戦略的に活用しているのかについて深く調べていませんでした。例えば、双日が航空機事業でバリューチェーン全体をカバーし、世界でも稀有な総合航空機事業会社として競争優位性を築いていることや、自動車事業でアフリカ・東南アジア・中東などの「ラストマーケット」に特化した展開を行っていることなど、具体的な差別化ポイントを説明できませんでした。

さらに、双日の中期経営計画についても全く把握しておらず、「今後双日はどのような方向に向かうと思うか?」という質問に対して、「デジタル化が進むと思います」という当たり前の回答しかできませんでした。双日が「事業の点をカタマリ(塊)にする」戦略や、DX・GXへの投資加速などの具体的な戦略目標を理解していませんでした。

1-4. プロジェクト活動経験の本質的価値の未発見

最も問題だったのは、プロジェクト活動3年間で培った本当に価値ある経験を、自分自身が認識できていなかったことです。当時の私は、プロジェクト活動の経験を「困難な課題に取り組んだ粘り強さ」「チームの一員として貢献した協調性」といった表面的な要素でしか捉えていませんでした。

しかし、実際にはプロジェクト活動での経験の中に、双日が最も重視する価値観と合致する重要な要素が数多く含まれていました。例えば、異なる専門性を持つメンバーとの共創プロセス、失敗を恐れずに新しいアプローチに挑戦する姿勢、相手の立場に立って考える誠実さ、短期的な成果よりも持続可能な価値創造を重視する長期的視点などです。

特に、私がプロジェクト活動で経験した「一人では実現できない価値を、チーム全体で創造する」という体験は、双日の「共創」の精神と完全に一致していました。また、「新しい挑戦には失敗のリスクが伴うが、それでも挑戦する価値がある」という学びは、双日の「挑戦」の理念と直結していました。さらに、「相手の立場や背景を理解して真摯に向き合う」という姿勢は、双日の「誠実」の価値観と同じでした。

しかし、当時の私はこれらの深い接点を見出すことができず、プロジェクト活動の経験を双日のビジネスに活かせる具体的なスキルや価値観として整理できていませんでした。

1-5. 失敗から学んだ3つの重要な教訓

このような初期の企業理解不足と自己分析の甘さから、私は以下の3つの重要な教訓を得ました。

第一に、「企業研究の表面性からの脱却」の必要性でした。双日について調べていたつもりでしたが、実際には公式サイトや一般的な就活情報サイトの内容を浅く読んだだけで、事業戦略の本質や企業文化の核心、他社との真の差別化ポイントを理解していませんでした。双日の経営危機からの復活と現在の成長戦略がどう結びついているのか、「選択と集中」がなぜ双日にとって最適な戦略なのかを深く理解する必要がありました。

第二に、「自己分析の深化」の重要性でした。プロジェクト活動での3年間は確かに貴重な経験でしたが、それを「頑張った」「チームワークを学んだ」というレベルで終わらせていては意味がありませんでした。プロジェクト活動での具体的な経験を通じて身につけた価値観、思考パターン、行動習慣を詳細に分析し、それが双日のビジネスにどう活かせるかを論理的に説明できるレベルまで掘り下げる必要がありました。

第三に、「企業と自分の価値観の真の接点発見」の必要性でした。双日を志望する理由を、単なる憧れや一般的な魅力ではなく、自分の価値観や将来ビジョンと企業の理念・事業内容・企業文化との具体的な接点として説明できるようになる必要がありました。特に、双日が他の商社と異なる独自の価値観や戦略を持っていることを理解し、それが自分の体験や志向とどう一致するかを明確に言語化する必要がありました。

この3つの教訓を胸に、私は双日への理解を根本的に見直し、プロジェクト活動での経験を双日のビジネスに活かせる具体的な能力として再構築することを決意しました。

第2章:双日の本質理解への徹底的な深化

2-1. 「挑戦・誠実・共創」の現代的意味の理解

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