【26卒・三井物産インターン優勝者の新規事業案①】脱炭素海運プラットフォーム『Blue Shipping Nexus』―なぜ今、海運業界のグリーン革命なのか

【26卒・三井物産インターン優勝者の新規事業案①】脱炭素海運プラットフォーム『Blue Shipping Nexus』―なぜ今、海運業界のグリーン革命なのか

2025/11/05

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26卒で三井物産のインターンシップ優勝・内定を獲得した筆者が、同期と作り上げた新規事業案を3回シリーズで公開します。三井物産のインターンは「お題ガチャ」と呼ばれ、割り当てられる事業部によって難易度が大きく変わりますが、私たちは過去問と想定問題を網羅的に準備し、本番同様3日間の準備期間で練り上げました。

第1回は、国際海運の脱炭素化という巨大市場機会に着目した「MITSUI Blue Shipping Nexus」の全体構想と、なぜ三井物産がこの事業を今すぐ始めるべきなのかを解説します。IMO規制とEU-ETSが生み出す必然的な市場転換、そして三井物産の独自アセットがいかに競争優位を生むかをご覧ください。

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第0章 事業スキーム概要 ―― MITSUI Blue Shipping Nexus

0‑1 なぜ今「Blue Shipping」なのか

国際海運は世界エネルギー起源CO₂の約2.9%(2018年時点1,076Mt)を排出し、航空を上回る規模で増加が続いている。これは単なる環境問題ではなく、海運業界の事業継続性を根本から揺るがす構造転換の始まりである。

IMO 2023改訂戦略が「2030年までに輸送当たり排出40%削減、2050年ネットゼロ、2030年にはエネルギーの少なくとも5%(努力目標10%)をゼロまたは準ゼロ燃料に転換」という三段階のマイルストーンを正式採択した背景には、気候変動対策の緊急性と海運業界の現実的な技術移行期間を考慮した戦略的判断がある。この目標設定は、船舶の平均耐用年数25年を考慮すると、2025年から2030年にかけて発注される新造船の大半がゼロエミッション対応である必要があることを意味している。

EU側の規制はさらに具体的かつ強制力を持つ。2024年から海運をEU-ETSに組み込み、現行価格71€/t-CO₂(2025年7月時点)を船社に直接課すとともに、FuelEU Maritimeにより2025年に燃料GHG強度2%削減を義務化し、2050年80%削減へと直線的に強化する。この規制設計の核心は、炭素に明確な価格シグナルを与えることで市場メカニズムを通じた脱炭素化を促進する点にある。

規制が生み出すインセンティブ構造は明確である。CO₂コストが運賃プレミアムを生み、そのプレミアムがゼロエミッション船舶への需要を創出する。DNVの2050年予測では船用炭素中立燃料の需要が72Mt-H₂相当(アンモニア換算で350Mt近く)に達すると見込まれるのは、この規制ドリブンな需要創出メカニズムが確実に作動することを前提としているからである。

0‑2 提供価値――燃料・船舶・CO₂属性・金融を束ねた垂直統合

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