【27卒向け】25・26卒の選考体験記から分析した コンサルBIG4 ケース面接対策レポート(デロイト、PwC、EY、KPMG)

【27卒向け】25・26卒の選考体験記から分析した コンサルBIG4 ケース面接対策レポート(デロイト、PwC、EY、KPMG)

2025/07/22

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コンサル最重要のケース面接!

こんにちは!外資就活ドットコムです。
本記事ではコンサルBIG4として知られるPwC、デロイト、KPMG、EYのケース面接・フェルミ推定問題の傾向分析と対策をまとめました。外資就活ドットコムに登録されている各社の選考体験記を分析し、出題パターンと評価ポイントを体系化しています。

本記事を読んで各社のケース面接に備えましょう。

ケース面接問題集170問はこちら


選考フロー比較

企業 ES WEB GD 1次面接 2次面接 3次面接 特徴
PwC TG-WEB ケース/フェルミ 人事面接 パートナー面接 ジョブ選考重視
デロイト TG-WEB - 人物面接 ケース面接 パートナー面接 2次でケース集中
KPMG 玉手箱 - 人物面接 ケース面接 人事面談 オンラインケース
EY SPI GD×2 フェルミ推定 パートナー面接 - GD重視・独特

各社出題問題一覧

ここでは各社のケース面接でどのような課題が出されていたのか見ていきます。注意点として、体験記上ではケース面接のお題が秘匿されていることが多いため、ここではグループディスカッションのお題も参考として記載しました。
これらの問題をそのまま対策しようとするよりは、こういった種類の問題が出るのだな、というとらえ方をするのが良いと思います。

【PwC コンサルティング/Strategy&】

フェルミ推定問題

  1. 「とあるEC企業のWebサイト利用者数について推定してください」
  • 部門:ビジネスコンサルタント職
  • 思考時間:10分

ケース問題

  1. 「自動運転の課題点」
  • 部門:ビジネスコンサルタント職
  • 形式:課題構造化+解決策提案
  1. 「日本でタクシー配車アプリを普及させるためには」
  • 部門:ITソリューションコンサルタント
  • 思考時間:5分、発表時間:10分

【デロイト トーマツ コンサルティング】

ケース問題

  1. 「フィットネスジムの売上向上策」
  • 思考時間:5分、発表時間:2分、質疑応答:15分
  1. 「売上向上施策」(一般的テーマ)
  • 思考時間:10分、ディスカッション:25分

【KPMG コンサルティング】

フェルミ推定問題(ジョブ選考)

  1. 「2026年度の出生数の推定」
  • 形式:グループワーク

ケース問題(ジョブ選考)

  1. 「2070年の日本における最大の課題とその解決施策」
  • 形式:グループワーク

【EY ストラテジー・アンド・コンサルティング】

グループディスカッション

  1. 「あるアパレルブランドの成長戦略について」
  • 時間:30分、参加者:学生6人
  1. 「生成AIを製薬業界で利用する際の一番の障壁について」
  • 時間:90分、参加者:学生6人
  1. 「金融機関のDXに関する提案」
    - 時間:30分、参加者:学生6人

出題傾向分析

テーマ分類

pie title 出題テーマの分布
    "売上・収益向上" : 30
    "市場規模推定" : 25
    "新規事業・戦略" : 20
    "技術・DX" : 15
    "社会課題" : 10

形式別特徴

形式 企業 思考時間 発表時間 特徴
個人ケース PwC, デロイト 5-10分 2-10分 短時間集中型
フェルミ推定 PwC, EY 10-30分 3-10分 計算重視
グループケース KPMG, EY 30-90分 10-15分 協調性重視
オンラインケース KPMG 90分 - 動画作成あり

各社評価ポイント

PwC コンサルティング

PwCのケース面接・フェルミ推定では、問題を適切に構造化し、論理的な思考プロセスを明確に示すことが最も重要視されます。特にフェルミ推定において、数値設定の妥当性と計算過程の透明性が厳しく評価されます。
面接官とのディスカッション能力も重要な評価要素で、単方向の発表ではなく、面接官からの質問や指摘に対して建設的に議論を展開できるかが問われます。PwC特有の評価ポイントとして、協調的な問題解決アプローチが挙げられ、面接官を対立相手ではなく協働パートナーとして扱える姿勢が高く評価されます。

デロイト トーマツ コンサルティング

デロイトの2次面接ケース面接では、5分思考・2分発表という短時間フォーマットでの構造化能力が最重要評価ポイントとなります。限られた時間内で問題の本質を捉え、論理的な解決策を提示できるかが問われます。
思考プロセスの明確化が特に重視され、「まず〜、次に〜、最後に〜」といった段階的な説明能力が評価されます。質疑応答15分での論理的回答力も重要で、面接官からの突っ込んだ質問に対して一貫性を保ちながら答える能力が求められます。フィットネスジムの売上向上策のような具体的なビジネス課題に対しては、実務的で実現可能な施策の提案が高く評価されます。

KPMG コンサルティング

KPMGでは独特のオンラインケース面接形式での動画作成能力が評価されます。90分間で企業を自由選択し、与えられた課題の解決施策を動画で提案する形式で、論理性だけでなくプレゼンテーション力も問われます。
ジョブ選考でのグループケースでは、2026年出生数推定や2070年日本の課題解決といった長期的視点での分析能力が評価されます。他の参加者との協働を通じて、自身の強みを発揮しながらチームに貢献できるかが重要なポイントとなります。2次面接での簡易ミニケース面接では、短時間で要点を整理し簡潔に回答する能力が求められます。

EY ストラテジー・アンド・コンサルティング

EYの1次面接フェルミ推定は30分という長時間形式が特徴で、じっくりと考え抜いた論理的思考プロセスが評価されます。他社の短時間フェルミ推定とは異なり、深い分析と多角的な検証が求められます。
グループディスカッションでの戦略立案能力も重要な評価要素で、アパレルブランドの成長戦略や製薬業界での生成AI活用といった業界特有の課題に対して、適切な業界知識を活用できるかが問われます。EQ×IQのバランスが重視されるため、論理的な分析力だけでなく、他の参加者への配慮や建設的な議論への貢献度も高く評価されます。


問題タイプ別攻略法

フェルミ推定系

フェルミ推定では市場規模推定(EC利用者数、出生数など)、売上・収益推定、利用者数・店舗数推定といったパターンが頻出します。

効果的なアプローチとしては、まず1分程度で前提確認と問題理解を行い、続いて1分でアプローチ設定を固めます。その後2分で要素分解を実施し、4分間で数値設定と計算を行い、最後の2分で結果検証と調整を行うという流れが推奨されます。

重要な数値感覚として、日本人口1.25億人、世帯数約5,000万世帯、東京人口約1,400万人、年間営業日約250日、平均時給1,000円といった基本数値を把握しておくことが重要です。

売上向上系

売上向上系の問題では、売上を単価×数量で分解する基本アプローチに加えて、3C分析(Company, Competitor, Customer)や4P分析(Product, Price, Place, Promotion)を活用することが定番となっています。

解答構造としては、まず現状分析で課題を特定し、次に原因分析で「なぜ発生しているのか」を明確にします。続いて施策立案で「どう解決するか」を検討し、実行計画で「いつ、誰が実施するか」を定め、最後に効果測定のためのKPI設定を行うという流れが効果的です。

戦略立案系

戦略立案系の問題では、SWOT分析、ポーターの5フォース、バリューチェーン分析、アンゾフマトリックスといった基本フレームワークの活用が重要です。

考慮すべき要素として、外部環境では市場動向、競合状況、技術革新を、内部環境では強み・弱み、リソース、ケイパビリティを分析する必要があります。また実現性の観点からコスト、時間、リスクの評価も欠かせません。


時間配分戦略

短時間型(5-10分思考)- デロイト型

pie title 5分思考の時間配分
    "問題理解" : 10
    "構造化" : 30
    "施策検討" : 40
    "結論整理" : 20

標準型(10-15分思考)- PwC型

pie title 10分思考の時間配分
    "問題理解" : 10
    "情報整理" : 20
    "分析・計算" : 50
    "結論・検証" : 20

長時間型(30分思考)- EY型

pie title 30分思考の時間配分
    "問題理解" : 5
    "情報収集" : 15
    "分析・検討" : 60
    "結論・準備" : 20

実践的準備方法

4週間学習スケジュール

PwC重点 デロイト重点 KPMG重点 EY重点
1週目 数値感覚養成 フレームワーク 志望動機完成 GD基礎練習
2週目 フェルミ演習 ケース問題演習 即答力訓練 フェルミ長時間
3週目 協調性練習 思考明確化 企業研究深掘り EQ×IQ練習
4週目 模擬面接 発表練習 模擬面接 GD実践練習

推奨練習問題(難易度別)

段階的なスキル向上を図るため、初級から上級まで難易度別の練習問題に取り組むことを推奨します。

初級問題としては、日本のコンビニエンスストア市場規模の推定、東京都内のカフェ店舗数の算出、あるレストランの売上向上策の立案があります。これらは基本的な数値感覚とフレームワークの理解を確認する問題です。

中級問題では、日本の宅配サービス市場規模の推定、地方百貨店の集客向上施策の検討、新しいSNSアプリの普及戦略の立案に取り組みます。これらは複数の要素を組み合わせた分析が必要な問題です。

上級問題として、2030年の日本の電気自動車普及台数の予測、製薬会社の新薬開発戦略の策定、地方自治体のDX推進計画の立案があります。これらは高度な分析力と戦略的思考が要求される問題となっています。

最終チェックリスト

全社共通の準備事項

選考前に確認すべき全社共通の準備事項として、まず基本的なフレームワークを習得していることが重要です。5分以内で問題を構造化できる能力、概算計算を正確に行える技術、思考プロセスを明確に説明できるコミュニケーション力、そして志望動機が論理的で説得力があることが必要不可欠です。

企業別特化準備

企業別の特化準備として、PwCでは協調的な議論ができる能力が求められます。デロイトでは思考プロセスを段階的に説明できる力が重視され、KPMGでは志望理由の差別化要因が明確であることが重要です。EYではグループディスカッションで建設的な貢献ができる能力が特に評価されます。

内定者の共通点

内定を獲得した学生に共通して見られる特徴として、まず準備の徹底度が挙げられます。各社の特色を深く理解した上での対策を行い、想定問答集を作成して反復練習を重ねています。

コミュニケーション力も重要な要素で、相手の立場に立った説明能力と、聞く姿勢と話すことのバランスを適切に保っています。素直さと学習意欲も共通点として、フィードバックを積極的に受け入れる姿勢と、知らないことを認める誠実さを持っています。

最後に企業理解の深さも特徴的で、単なる志望動機を超えた洞察力と、将来のキャリアビジョンとの整合性を明確に示すことができています。

最後に:BIG4選考の本質

コンサルBIG4の選考では、 論理的思考力は最低条件 であり、それ以上に 人間性企業との適合性 が重視されます。各社の文化と価値観を理解し、自分らしさを保ちながら、相手に配慮したコミュニケーションを心がけることが成功への鍵となります。

特に近年は、単なる「できる人材」ではなく、 「一緒に働きたい人材」  かどうかが強く評価される傾向にあります。技術的なスキルの習得と並行して、人間力の向上にも注力することをお勧めします。


参考文献

PwCコンサルティング/Strategy& 選考体験記(5件)

  1. PwCコンサルティング/Strategy& ビジネスコンサルタント職 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/37752

  2. PwCコンサルティング/Strategy& ITソリューションコンサルタント 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/39495

  3. PwCコンサルティング/Strategy& デジタルコンサルタント 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/38676

  4. PwCコンサルティング/Strategy& ビジネスコンサルタント職 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/38734

  5. PwCコンサルティング/Strategy& ビジネスコンサルタント職 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/36449

デロイト トーマツ コンサルティング 選考体験記(5件)

  1. デロイトトーマツコンサルティング 経営コンサルタント職 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/40077

  2. デロイトトーマツコンサルティング 経営コンサルタント(テクノロジーコンサルタント/デジタルコンサルタント) 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/39691

  3. デロイトトーマツコンサルティング 経営コンサルタント職 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/36691

  4. デロイトトーマツコンサルティング 経営コンサルタント職 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/38698

  5. デロイトトーマツコンサルティング 経営コンサルタント職 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/37091

KPMG コンサルティング 選考体験記(2件)

  1. KPMGコンサルティング コンサルタント 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/39869

  2. KPMGコンサルティング コンサルタント 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/36944

EY ストラテジー・アンド・コンサルティング 選考体験記(3件)

  1. EYストラテジー・アンド・コンサルティング コンサルティング部門 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/39772

  2. EYストラテジー・アンド・コンサルティング コンサルティング部門 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/39547

  3. EYストラテジー・アンド・コンサルティング コンサルティング部門 26卒 本選考レポート
    https://gaishishukatsu.com/selection_reports/39544


調査概要

  • 調査対象:外資就活ドットコム掲載の選考体験記
  • 調査期間:2025年7月22日
  • 分析対象:計15件の選考体験記
  • 対象企業:PwCコンサルティング/Strategy&、デロイト トーマツ コンサルティング、KPMG コンサルティング、EY ストラテジー・アンド・コンサルティング
  • 対象卒年:主に25卒・26卒

本レポートは2025年7月時点での選考体験記15件を基に作成されています。選考プロセスは変更される可能性があるため、最新情報は各企業の公式情報を必ず確認してください。

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