外銀・外コン・総合商社、令和で最も優秀な学生が集まるのはどこか

外銀・外コン・総合商社、令和で最も優秀な学生が集まるのはどこか

2026/07/01

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「Goldman Sachsは通ったのに、三菱商事の最終面接だけ落ちた」「BCGのケースは楽勝だったのに、伊藤忠は二次で落ちた」——。 就職市場で「ご縁」「相性」「運」と片づけられがちなこの現象には、実ははっきりとした理由があります。御三家・東大卒で新卒から総合商社に身を置き、X・noteで難関キャリアの就職・転職情報を発信する寄稿者「 丸菱商事マン 」氏が、外銀・外コン・総合商社それぞれの"採用の思想"の違いから、「ご縁」の正体を解き明かします。

〈Profile〉
丸菱商事マン
御三家東大卒。新卒で総合商社に入社。Xでは総合商社を中心に戦略コンサル、投資銀行、PEファンドなど難関キャリアの就職・転職情報を発信。選考対策、キャリア戦略、待遇情報や業界研究をテーマに、実務経験と独自のリサーチに基づく情報を届けている。noteでもキャリアに関するコンテンツを執筆中。
▶X:@marubishi_real
▶︎note:https://note.com/marubishi
この寄稿で読めること
・なぜ同じ「優秀な学生」が企業によって評価が真逆になるのか
・外銀が採用しているのは地頭ではなく「情報処理能力」である理由
・外コンのケース面接は論理力の試験ではなく「前提を疑う力」の試験である理由
・商社が見ているのはコミュ力ではなく「信頼を形成できるか」である理由
・外銀・外コン・商社を貫く「真の優秀層」の正体
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「Goldman SachsとMorgan Stanleyは通ったのに、三菱商事の最終面接だけ落ちた」「BCGのケース面接もジョブも楽勝だったのに、伊藤忠は二次面接で落ちた」

就職市場では、この現象はしばしば「ご縁」「相性」「運」という言葉で片づけられますが、その実態を理解できている人は少ないです。

例えば、慶應の金融系サークルでDCFやLBOモデルを組み、外資系投資銀行のジョブでは現役アナリスト顔負けの財務モデリングを披露し、ネイティブレベルの英語面接も難なく突破して、J.P. Morgan の投資銀行部門から内定した学生が総合商社では一次面接で姿を消すことがあります。

一方で、早稲田大学ラグビー部で4年間主将を務め、三菱商事や三井物産から最速内定を獲得した学生が、外資系コンサルティングファームのケース面接で電柱の数を数えるフェルミ推定に苦戦するという光景も、令和の就活市場では決して珍しくありません。

さらに最近では生成AIを活用したサービスを学生時代に立ち上げ、数百万円規模の売上を作った起業経験者が総合商社では評価されず、AIスタートアップやメガベンチャーへと進む一方で、学祭で焼きそばを焼いていた学生が外資系コンサルティングファームに進む例もあります。

就職活動では、こうした現象を「相性」や「ご縁」という言葉で説明することが少なくありませんが、本当にそれだけなのでしょうか。

もし企業が全員同じ「優秀な学生」を探しているのであれば、このような現象は起こらないはずです。J.P. Morganで評価された学生は三菱商事でも評価され、BCGで評価された学生は伊藤忠商事でも評価されるはずです。しかし、現実の就職活動はそうなっていません。

この「ご縁」の正体を解き明かすには、外銀、外コン、総合商社がそれぞれどのような学生を採用しているのかを理解する必要があります。

外銀は「地頭がいい学生」を採用していない

令和の就活市場で最難関に位置づけられることが多い外資系投資銀行。就活市場では「外銀は東大生や数学が得意な学生ばかり採用する」「地頭がよくないと無理」というイメージが先行していますが、これは半分は正しく、そして半分は間違っています。

若手バンカーの一日が示すもの

実際にBank of AmericaやBarclaysの投資銀行部門で働く若手バンカーたちの一日を想像してみましょう。彼らは朝9時から始まるクライアントとのミーティングに向け、前日から徹夜で提案資料を修正しています。その合間にも、VPからは「企業価値評価の前提条件を変更してほしい」という指示がチャットで次々と届きます。並行してExcelでは数十枚に及ぶ財務モデルを更新し、昼食を取る時間もないまま気づけば夜10時を迎えます。ようやく一段落したかと思えば、今度は先輩に頼まれていたM&A提案資料の作成に着手します。しかし、金曜22時、クライアントから「来週月曜の取締役会までに、この買収価格を前提に再試算してほしい」と連絡が入り、翌朝9時までにVPへ修正版を提出しなければなりません。

しかも、これらの業務では数字を一つでも誤れば、数百億円規模の案件では致命的なミスにつながりかねません。つまり、投資銀行部門の仕事とは難しいことを考える仕事というよりも、膨大な情報を圧倒的な速度と高い精度で処理し続ける仕事なのです。

外銀の選考で重視されるのは情報処理能力

このように外銀が採用したいのは「頭がいい学生」ではなく、「高速で情報を処理しても品質を落とさず、それを長時間維持できる学生」です。この視点で就活市場を見ると評価される学生像が驚くほど整理できます。

東大や京大の理系院生が外銀就活に強い理由も、公認会計士試験合格者や競技プログラミング経験者、数学オリンピック経験者が好まれる理由もすべて同じ説明ができます。彼らに共通しているのは難しい知識を持っていることではなく、大量の情報を短時間で整理して、正確にアウトプットすることに慣れている集中力と持久力を備えた学生であるという点です。

面接・ジョブで見られている「処理能力」

この特徴は面接やジョブにも色濃く現れます。例えば投資銀行部門の面接では「最近注目しているM&A案件はありますか」といった定番の質問に始まり、「EV/EBITDAが8倍の会社を10倍で買収するプレミアム率は何%になりますか」や「Do you think Kioxia's IPO valuation was justified?(キオクシアのIPOバリュエーションは妥当だったと思いますか。)」といった金融知識や暗算力を試す質問が出ることも珍しくありません。

またジョブにおいても誰が自然とExcelを開くのか、誰がバリュエーションの前提条件を最初に疑うのか、誰が深夜でも集中力を維持できるのかを観察しています。それに加えて、膨大なIR資料や決算資料を読み込み本当に重要な論点だけを抽出することも求められますし、単にPowerPointを美しく仕上げるだけではなく、「なぜこの買収価格なのか」「シナジーの実現可能性の高さ」といった論点を最後まで考え抜ける人材こそがチーム全体のアウトプットの品質向上につながりますし、実務においても再現性が高い人材だと見られるのです。

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外コンのケース面接が本当に試す「前提を疑い、仮説を立てる力」/商社が評価する「信頼を形成できる学生」という基準(体育会・留学が効く本当の理由)/外銀・外コン・商社を貫く「真の優秀層」の正体
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