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パターン化できる外銀の面接
外資系投資銀行の選考は、その初期段階で大幅な足切が行われ、面接までたどり着ける人数が圧倒的に少ないことや、企業や人によってもプロセスが異なることから、なかなか具体的な情報が出回りにくいのが実情です。しかし、面接で問われることは大枠でみればいくつかに集約されると言えます。
今回は、過去に外資系投資銀行で採用を担当していた方が残したメモを基に、外銀面接のファーストステップをお伝えしようと思います。
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外銀面接の心得と対策
外銀の面接で問われる質問の中には、実はほとんどの学生が答えられないようなものも含まれています。困ったときにどう対処するのかというチェックも兼ねているためです。よって、「全ての質問に対してきちんと回答をしなければ」と力む必要はありません。
テストを含めた序盤の選考プロセスは、とりあえず受けているような、志望度の低い学生を精査するために行われています。一方、選考の後半に差し掛かってくると、仮に採用した場合の会社との相性を見るため、志望動機の再確認や、社員との息は合うかなどのチェックがメインとなってきます。
終盤のプロセスで落とされた場合の多くは、会社と合わないと判断されたのでしょうから、ある程度仕方がありません。しかし、序盤のプロセスで落ちるのは準備や能力が足りないからだと言えるでしょう。 地頭の良さや学歴など、対策しにくいものもありますが、挽回できる部分でしっかりと点数を稼ぎ、終盤のプロセスまで残れるよう入念な準備が必要です。
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人柄・金融知識・ストレス耐性を見抜いている
面接での質問内容は多種多様ですが、着目ポイントは大きくわけて以下の3つに集約されます。
●金融に関する興味や知識の度合いを知り、志望度の高さを確認
●過度なストレスや長時間労働への耐性があるかの確認
まず、“人柄を知るための質問”については、他企業でも問われる一般的なものなので、外銀だからといって特有の対策は必要ありません。 ですが、受け答え方や、思考・過去の行動などから基礎的な能力をしっかりチェックされているので、その点に注意が必要です。
・学生時代に頑張ったことは?
・あなたの強みは何ですか
・志望動機を聞かせてください
・チームワークを発揮した経験はありますか
・今までで一番苦労した経験は?
これらは、落ち着いて、シンプルかつ矛盾のない回答ができればなんら問題ありません。
難しいのは、“金融に関する興味や知識の度合いを確認される質問”です。これは外銀特有であり、対策のしがいがあるところなので詳しく説明していきましょう。
金融業界に入りたいのなら当然知っておくべき情報にアンテナを
パターン1:ニュースに関心を持ち、深く理解しているかを確認する質問
・最近気になった M&A の案件は?
・最近気になった金融関連のニュースについて教えてください
・昨日の日経平均はいくら?
・昨日の時点で、1ドル何円?
<攻略法>
例えば、日経平均や為替相場についての質問をされます。瞬時に正確な回答ができるよう、日頃から、業界に関連するニュースにアンテナを張り、こまめに情報収集をすることが大切です。そして、前日と当日朝には必ず最新情報を確認しておくようにしましょう。
ただ、たまに円周率のような細かいデータを暗記してくる就活生がいますが、面接官は記憶力を試したいわけではありませんのでほどほどに。
今は、便利なマーケットアプリなどもあるので、簡単にチェックすることができます。スマートフォンに入れておくと習慣付きやすいでしょう。
<情報源>
M&A関連のニュースは新聞から仕入れるのが確実です。
・売り手企業はどの企業か、なぜ売ったのか
上記の2点に注目しながら、日常的に最新情報を取り入れるようにしましょう。
「なぜ売買したのか」については、日経新聞などに掲載されている経営陣のインタビュー記事が参考になります。そのニュースに興味を持った理由を聞かれるので、一言コメントを用意しておくと良いでしょう。
まれに掘り下げられることもありますが、ほとんどの学生が答えに詰まるものなので、答えられなくても慌てる必要はありません。
<注意点>
メジャーなニュースには注意が必要です。基本的に、ニュースについての問いは、序盤に行われる集団面接の際にされることが多いです。そのため、メジャーすぎるニュースは他の学生と被る可能性があります。(例えば、少し前のソフトバンクによる ARM 買収など)
よって、少しマイナーなものを用意しておくと良いでしょう。
具体例を挙げると、以前、ディズニーランドが大好きな学生が、オリエンタルランド関連のニッチな案件について話をしていました。何を聞かれても答えられる!くらいの得意な業界やジャンルなどを持っていると自分の強みになります。
<ワンポイント!>
・事前準備がものを言う
・答えられなくても慌てない
・メジャーでないニュースの中から自分の意見を具体的に答えられる案件を用意しておく
パターン2:金融の知識を問う質問
・営業利益と経常利益ってどう違うの?
・ROE って何?説明してみて
・TOB の弱点を教えて
<攻略法>
簿記 3 級レベルの会計の知識は、問われてもおかしくないと考えておいた方が良いでしょう。それ以上難易度の高い質問をされることもありますが、多くの学生が答えられないので慌てる必要はありません。
むしろ、不安になるとやたらと知識を詰め込もうとする人がいますが、これは得策ではありません。なぜなら外銀を受ける人の中には、公認会計士試験に合格している人などもいるため、付け焼き刃での知識勝負はできません。現在持っている知識よりも、金融への関心を示しましょう。細々とした知識を詰め込むよりは、基礎的な文言をしっかりと押さえ、問われた際にきちんと答えられるようにすることが重要です。
<最低限覚えておくべき用語>
金融用語の中でも特によく聞かれるのは、ROE と PER の 2 つです。これらを口頭で説明できるようにしておきましょう。
また M&A用語も基礎的なものは知っていることが必要です。証券の用語集などを検索するとアルファベット 3~4 文字の略語が大量にみつかることでしょう。それらのうち、TOB と LBO の 2 つは説明できるようにしておけば、最低限のレベルはクリアしていると思ってください。むろん知識は多い方が良いですが、前述の通り、知識勝負に打って出るのは得策ではありません。
<ワンポイント!>
・知識は多ければ多いほど良いが、知識勝負に出るのは至難
・志望動機の掘り下げや自己アピールの準備などに時間を割いて差別化を図る方が得策
パターン3:意見を問う質問
・今の日本の景気についてどう思う?
・日本企業とアメリカの企業、どちらが順調だと思う?
<攻略法>
まず一次回答をさせたのちに、その理由を述べさせる質問形式も多いです。このタイプには、基本的に正解はありません。筋の通った説明ができるか、その思考力を見ているので、回答の中で矛盾が起きぬよう注意しましょう。
<ワンポイント!>
・普段から時事問題などについて考え、自分の意見を持つという習慣付けが大切
さらにストレス耐性や体力を測るための圧迫面接も
投資銀行においてよく行われている圧迫面接。精神的負荷をかけたときの反応を見て、業務遂行時に大きなストレスを受けたとしても問題なく対処できるかという、耐性や体力を見られています。よって、現場の雰囲気はそれまでとは比べ物にならないほど緊迫し、張り詰めた空気の中突如として始まり、考える隙を与えてもらえず、一切の余裕を持てなくなります。
就活生にはかなりの緊張感と圧迫感が与えられるため、ゆえに圧迫面接と呼ばれています。しかし、これはいたずらに行われているわけではなく、実際の業務に携わったのちに必ずやってくるストレスに対してどう対応するのか、企業側はその態度を合否の判断材料としています。よって、それに耐えられてこそ採用される人材となれるのです。
・世界中で自分にしかできないこと教えて → それ他にもできる人いるよね
・営業のアルバイトしてたなら、このボールペン売ってみて → 買いたくならないね
他、意見を全否定される、回答に関して無反応、ぞんざいな態度を取られる……などが挙げられます。
<攻略法>
委縮してしまう学生が多いので、堂々としているだけで一歩リードできるでしょう。
気をつけるべきは、「わかりません」「すみません」と言うことや、否定されたときに腹をたてること、うつむき、発言ができなくなること。
この面接においては人柄の良さを見たいわけではなく、どんな場面でも堂々としていられるか、ちょっとやそっとのことで心が揺らがないか、を見ようとしているのです。
<ワンポイント!>
・とにかく凛とした態度で挑む
入念に準備した上で堂々と面接に臨もう
面接は、準備を念入りに行うことはもちろんですが、緊張しすぎて本来の自分を出せなくなったり意見を言えなくなったりするのは本末転倒です。
自分に自信を持って、堂々としていられるかというのも、採用プロセスを通過するために重要な評価ポイントであることを忘れずに対処していきたいですね。
面接において、なぜニュースについて問われるかは面接で「最近の気になるニュース」を問う理由【新卒採用担当が語る】をご参考に。
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