【徹底解説】三菱商事ケース面接問題集52問④(25〜31問)

【徹底解説】三菱商事ケース面接問題集52問④(25〜31問)

2025/07/09

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eyecatch

こんにちは。総合商社複数社から内定を獲得した者です。今回は、シリーズで三菱商事の二時面接で課されるケース面接について、実際に私が経験した問題を解説していきます。解答に他取り付くまでのプロセスについても詳細にまとめているので、これから総合商社を受ける方はぜひ参考にしてください。4回目の今回は、全52問のうち25問から31問までを取り上げます。三菱商事以外であっても活用できる内容となっていますので、ぜひ参考にして対策を行なってください。

他シリーズはこちら

三菱商事で実際に出された問題

25.公園とのシナジーのある新規事業
26.倉庫事業とのシナジーのある新規事業
27.サブスクとのシナジーのある新規事業
28.受験を対象とした新規事業
29.自分の行っている競技をオリンピック種目にする
30.スーパーマーケットとシナジーのある新規事業
31.海水浴場とのシナジーのある新規事業

25. 公園とのシナジーのある新規事業

模範解答

結論: 都市部の生活環境悪化と地域コミュニティ希薄化という課題を解決するため、「スマートパーク・ウェルビーイング拠点事業」を提案する。公園を単なる緑地から、最新技術と自然環境を融合した次世代の健康・交流・学習拠点に進化させ、都市住民の心身の健康増進と地域コミュニティ活性化を実現する事業だ。

背景説明: この提案の理由は4つある。第一に、都市化の進展により緑地面積が減少し、都市住民のストレス増加、運動不足、自然との接触機会減少が深刻化している一方、既存公園の利用率向上と機能拡張の余地が大きい。第二に、コロナ禍でアウトドア活動への注目が高まり、密を避けた健康的なライフスタイルへの需要が増加したが、安全で魅力的な屋外空間が不足している。第三に、地域コミュニティの結束力低下により、住民同士の交流機会が減少し、孤立感や地域への帰属意識の希薄化が進んでいる。第四に、子どもの外遊び離れと高齢者の社会参加機会減少により、多世代交流と自然体験学習の場が求められている。

具体的内容: 事業の具体的内容は以下の通りだ。まず、既存公園に最新のIoT技術を導入し、環境センサーによる空気質・騒音・温湿度の常時監視、スマートベンチ(USB充電、Wi-Fi、健康測定機能付き)、デジタルサイネージによる情報提供を行う「スマートパーク基盤」を整備する。さらに、公園を健康増進拠点として活用するため、AI指導による屋外フィットネスプログラム、ウォーキング・ジョギングコースの最適化提案、ヨガ・太極拳などの定期教室を開催する。加えて、環境学習・自然教育拠点として、IoTセンサーデータを活用した環境学習プログラム、AR技術による植物・野鳥観察アプリ、都市農園での食育プログラムを展開する。また、地域交流拠点として、住民主催イベントの支援システム、多世代マッチングアプリ、地域課題解決ワークショップの定期開催を行い、コミュニティ形成を促進する。さらに、災害時の防災拠点として、太陽光発電設備、緊急時通信システム、避難者支援機能を整備し、平常時は憩いの場、緊急時は生命線となる多機能空間を創出する。

三菱商事の既存事業との連携として、まず天然ガスグループの再生可能エネルギー事業ノウハウを活用し、公園内の電力を100%再生可能エネルギーで賄う自立型エネルギーシステムを構築する。太陽光発電パネルの景観配慮型設置、蓄電池システムによる24時間電力供給、災害時の電力供給拠点機能を実現する。次に、MCデジタルの技術力により、公園利用者の行動分析、混雑状況の可視化、個人最適化された健康プログラム提案、環境データの分析・活用システムを開発する。AI技術により、利用者のニーズに応じた公園利用の最適化を図る。また、産業インフラグループの都市開発ノウハウを活用し、既存公園の機能拡張設計、バリアフリー化、安全性向上を推進する。住民参加型の設計プロセスにより、地域ニーズに応じたカスタマイズを実現する。さらに、食品産業グループとの連携により、公園内都市農園での有機野菜栽培、収穫体験プログラム、地域産食材を使った料理教室を開催し、食と自然のつながりを体験できる環境を整備する。加えて、ヘルスケア事業の知見を活かし、公園での運動効果測定、健康状態モニタリング、専門家による健康相談サービスを提供し、公園を予防医療の拠点としても活用する。

収益モデルは、自治体からの公園管理委託料、健康プログラム参加費、イベント・教室開催料、企業向け健康経営支援サービス料、デジタル広告・スポンサーシップ収入、災害時支援サービス料の組み合わせだ。まずは首都圏の大型公園5か所でモデル事業を開始し、効果検証と運営ノウハウ蓄積を行った後、3年で全国50か所、年間利用者500万人規模への展開を目指す。

期待効果: この事業により、4つの価値を創出できる。社会価値として都市住民の健康増進と地域コミュニティ活性化、環境価値として都市緑地の有効活用と環境教育の推進、経済価値として新たな公園関連サービス市場の創出と地域経済活性化、そして三菱商事にとって都市インフラ事業への参入とスマートシティ技術の実用化が可能になる。

思考プロセスの詳細解説

課題設定の思考プロセス

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