【徹底解説】三菱商事ケース面接問題集52問⑥(37〜44問)

【徹底解説】三菱商事ケース面接問題集52問⑥(37〜44問)

2025/07/09

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eyecatch

こんにちは。総合商社から複数の内定を獲得した者です。今回は、三菱商事の二次面接で課されるケース面接について対策を徹底して紹介していきます。実際に私が選考で経験した問題を取り上げ、その思考方法から模範解答までを解説していますので、シリーズの1回目から通しで読み込み、学習に活かしていただければと思います。6回目の今回は、37〜44問目を取り上げます。

他シリーズはこちら

三菱商事で実際に出された問題

37.スポーツ観戦とシナジーのあるビジネス
38.未就学児を対象とした新規ビジネス
39.スマートウォッチとシナジーのあるビジネス
40.ペット愛好家を対象にした新規事業
41.学生サークルや部活を対象にした新規事業
42.EVを活用した新規事業
43.海外在住の日本人向けの新規事業
44.位置情報ビジネスを用いた新規事業

37. スポーツ観戦とシナジーのあるビジネス

模範解答

結論: スポーツ産業市場規模5兆円の成長と地域活性化ニーズの高まりに対応するため、「スマート・スポーツ・エコシステム事業」を提案する。スタジアム・アリーナを核とした複合的な地域開発と、AIを活用した次世代観戦体験を統合し、コンシューマー産業グループ・産業インフラグループ・MCデジタルの既存事業と連携することで、スポーツを通じた持続可能な地域価値創造と新たな体験経済の構築を実現する事業だ。

背景説明: この提案の理由は4つある。第一に、日本のスポーツ産業市場規模は約5兆円(GDP比約1%)だが、欧米の約15兆円と比較して大幅に小さく、特にスタジアム・アリーナビジネスの収益性が低い(年間稼働率30-40%、欧米は70-80%)ことから、スポーツインフラの多目的活用と体験価値向上による収益最大化が急務となっている。第二に、地方都市の人口減少・経済縮小が深刻化する中、スポーツチームを核とした地域アイデンティティ創出と経済活性化への期待が高まっているが、試合開催日のみの一時的効果にとどまり、持続的な地域価値創造に至っていない現状がある。第三に、コロナ禍を経てスポーツ観戦のデジタル化ニーズが急速に拡大し、VR/AR技術による臨場感ある観戦体験、AI活用による個別最適化サービス、データ分析による戦術理解深化など、従来の現地観戦を超える付加価値創出が求められている。第四に、ESG経営の浸透により企業のスポーツ投資が社会貢献・地域貢献の文脈で再評価され、スポーツスポンサーシップが単なる広告宣伝から戦略的社会投資へと質的転換を遂げており、包括的なスポーツ価値創造プラットフォームへの需要が拡大している。

具体的内容: 事業の具体的内容は以下の通りだ。まず、全国の主要都市においてスタジアム・アリーナを核とした「スポーツ・インテグレーテッド・タウン」を開発し、商業施設・ホテル・オフィス・住宅・エンターテインメント施設を一体的に整備することで、365日稼働する複合型都市空間を創出する。AI・IoT技術により観客の行動パターン・嗜好を分析し、個別最適化された観戦体験(座席レコメンド、飲食提案、グッズ推薦)、AR/VR活用によるリアルタイム戦術解説・選手情報表示、マルチアングル映像・リプレイサービスを提供する次世代観戦システム「スマート・ビューイング・プラットフォーム」を構築する。さらに、試合開催日以外でもスタジアムツアー・トレーニング体験・eスポーツイベント・コンサート・展示会・結婚式場として多目的活用し、年間稼働率を70%以上に向上させる。また、ローソン店舗と連携した「スポーツハブ」により、試合チケット販売・グッズ展開・観戦パブリックビューイング・ファンコミュニティ形成・選手・チームとのデジタル接点創出を全国展開し、地域密着型スポーツエンゲージメントを強化する。加えて、スポーツデータ分析・選手パフォーマンス向上・チーム戦略最適化・ファン行動予測を統合した「スポーツ・インテリジェンス・ソリューション」をプロチーム・アマチュアチーム・教育機関向けに提供し、競技力向上と観戦価値向上を同時実現する。

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