【徹底解説】コンサル就活における「選考優遇」の実態

【徹底解説】コンサル就活における「選考優遇」の実態

2025/03/28

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戦略コンサルティングファームをはじめとするコンサル業界の選考では、「選考優遇」や「リクルーター選考」と呼ばれる特別な選考ルートが存在することがあります。

「友人が自分より早く面接に呼ばれていた…」といった状況や「インターン参加者限定の優遇があった…」など、就活を始める前に知っておけばよりスムーズに内定を獲得できるケースは山のように存在します。この記事では、これから就活を始める方や現在就活中の方に向けて、選考優遇の実態や入り方、その見極め方や対策方法まで、わかりやすく解説します。

そもそも選考優遇とは?

コンサルの「選考優遇」とは、通常のES提出〜Webテスト〜面接といった一般選考ルートとは別に、企業側からアプローチを受けて特別に選考が進む仕組みのことを指します。一般に、以下のような形が多く見られます。

- 早期に実施されるリクルーター面談への招待
- ES免除、Webテスト免除、1次面接スキップなどの選考ショートカット
- 本選考前に内定が出るケースも存在

特に2025年卒からは採用直結型インターンシップが解禁され、多くのコンサルでインターン経由でしか学生を採用しないというケースも増えています。

大手のコンサル企業では、夏・冬にインターンを実施し、そのインターンでの活躍ぶりを見て「最終面接→内定」と繋がるパターンがほとんどです。

優遇ルートに入るのは誰?

では、どういった学生がこの選考優遇に呼ばれるのでしょうか?以下のようなパターンがあります。

インターンでの優秀者

最も多いパターンがインターンでの優秀者です。夏インターンや冬インターンで、活躍していた学生は、その後早期選考に呼ばれたり、一部選考をスキップされることがあります。

企業や年によって、どれだけの割合が優遇されたり、優遇の内容は変わりますので、詳しくはwebの情報や友人・先輩などから情報を入手することをおすすめします。インターン経由の優遇を受けると、内定の確率がグッと高まり、就活を非常に有利に進めることができます。

早期エントリー者

早期エントリー生限定で、一部選考をスキップされることもあります。これも企業によりますが、学部2年の3月ごろから早期に就活を始めることで、これらの早期ルートに乗ることも可能です。

なるべく早めの就活開始・エントリー開始がおすすめです。

一部の大学の在学生

東大・京大・早慶・一橋などの学生には特別な優遇ルートが存在することがあり、選考ショートカットが行われることがあります。また、直接的な選考優遇ではありませんが、これらの大学の学生向けに、特別な企業説明会やES・面接の対策セミナーのようなものが行われることもあります。(「東大生限定 企業説明会」など)

各企業の採用HPなどをこまめにチェックし、選考優遇や採用関連イベントの参加機会を逃さないようにしましょう。

特異な実績・活動のある学生

学生団体代表、海外経験、ハイレベルな競技スポーツ経験などがある学生に、特別な優遇ルートが存在することがあります。

例えば、学生団体や運動系の部活動に企業が協賛していて、特別な選考ルートが存在したり、OBOGの先輩から紹介をいただけるケースがよくあります。

他にも、海外留学経験のある学生向けに、ボストンキャリアフォーラムや東京キャリアフォーラムといったイベントがあり、通常のインターン選考や本選考などとは全く異なる形で選考が進むことがあります。(これらのイベント参加者には、最短数日間で内定を獲得したというケースも存在します。)

企業主催の特定イベント・コンテストでの優秀者

一部のコンサル企業では、就活が始まる以前に、イベントやコンテストを実施し、そこでの優秀者を採用選考にて優遇するといったことも行われています。また仮に優秀者に選ばれなかったとしても、参加実績等がESや面接の中で評価されるといったケースもあります。

以下はその例です。一部海外で実施されていたり、現在は実施形態が変わっているものもありますので、ご注意ください。

【戦略系】
- McKinsey Business Case Competition
- BCG Strategy Cup 2025 | BCG
- Bain Strategy Battle
- ICC (Inter Collegiate Case Competition
特にICCはBCGやATカーニーなどが協賛しており、上位校の学生が多く参加するため、リクルーターのチェック対象になりがちです。
- Hult Prize(社会起業系)

【総合系】
- 学生ルール形成アイデアコンテスト(EY主催)
3位までの受賞チームは採用選考で優遇を受けることができます。

どうすれば優遇ルートに乗れるのか

1. 早期の情報収集が命

戦略ファームの多くは大学3年の夏〜秋にかけてインターンや座談会を実施します。ここでの振る舞いや印象が、後のリクルーター選考に直結することもあります。

早期からOBOGへの相談、企業説明会等に参加し、情報を集めましょう。

2. OB・OG訪問は“戦略的”に

就活支援サイトや学内ネットワークで、なるべく現役社員(特に若手)の方と接点を持つようにしましょう。「この子はいいな」と思ってもらえると、社内で推薦される可能性があります。

特に、サークルや部活等でコンサルに就職した先輩がいれば、積極的に相談に乗ってもらえると良いでしょう。

3. 自己分析・ケース対策は早めに着手

優遇ルートに入った後は、選考があっという間に進みます。ケース面接やフェルミ推定の基礎力は秋までに固めておくのが理想です。

優遇ルートのスケジュールを確認し、どのタイミングでどのような選考が待っているのか、事前に把握してから、優遇ルートにしっかりと乗ることができるような準備するようにしましょう。

データで見る!コンサル企業の「インターン優遇」事例

外資就活ドットコムを利用しているユーザーの中でMBBやBig4のインターン経由で以下のような選考優遇の事例が確認できました。

企業名 インターン種別 優遇内容 卒年次
EYストラテジー・アンド・コンサルティング summer 早期選考ルートに案内 2026
EYストラテジー・アンド・コンサルティング summer 最終面接案内 2026
PwCアドバイザリー summer 面接案内/カジュアル面談に招待 2026
PwCコンサルティング/Strategy& summer 最終面接案内 2026
PwCコンサルティング/Strategy& summer 早期選考ルートに案内 2026
デロイトトーマツベンチャーサポート summer 最終面接案内 2026
ボストンコンサルティンググループ summer 面接案内/カジュアル面談に招待 2026
アクセンチュア winter ES免除/早期選考案内 2026

*2025年3月時点のデータ

データから読み解ける、各社の選考優遇の傾向について以下で紹介します。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング

EYストラテジーでは、夏インターンの参加者に対して早期選考への案内や最終面接の機会が与えられるなど、明確な選考パスが設計されています。特に“優秀者のみ最終面接に呼ばれる”というフローが複数件確認されており、本選考に直結するインターンと位置付けられます。
実力を見せることで一気に最終選考まで進めるのが大きな特徴です。

PwCアドバイザリー

インターン参加後にカジュアル面談や社員面接が設定されるケースがあり、選考への導線が比較的オープンになっています。優秀層に対してはそのまま早期選考に進む流れも確認されており、面談の質やタイミングが今後を左右する重要なタッチポイントになります。

PwCコンサルティング/Strategy&

複数のインターン体験記において、「最終面接に呼ばれた」という具体的な優遇内容が確認されており、こちらも明確な選考直結型インターン。Strategy&というハイレベルな職場であるだけに、インターンでの成果と印象が強く評価されていると考えられます。選考フローの加速感が特徴的。

デロイトトーマツベンチャーサポート

他のBig4と比べると、インターン中に最終面接への案内があるというケースが確認されています。特に新規事業支援やスタートアップ支援に関わる職種では、インターン中の思考力や提案力がそのまま評価に繋がっているようです。インターンが本選考の場という意識で臨むのが良さそうです。

ボストン コンサルティング グループ(BCG)

インターン後の面接案内や社員との面談機会が設定されるケースが見られ、MBBの中でも比較的オープンな選考導線があるといえます。コースによってはより明確な早期選考ルートに繋がる可能性もあり、参加後のリアクションが非常に重要です。

アクセンチュア

ES免除や早期選考案内といった優遇が確認されており、インターン参加の有無が選考のスピードと通過率に大きく影響する企業です。特にWinterインターンでは“逆転チャンス”としての価値もあり、インターン参加=アクセンチュア志望の意思表示として捉えられる傾向もあります。

優遇ルートに乗れなかったら…

優遇ルートに乗れなかったとしても、心配することはありません。選考優遇は「合格確約」ではありませんし、乗れなかったとしても本選考から十分に内定獲得は十分可能です。

重要なのは以下のポイント:

- 選考優遇=可能性の1つと割り切る
- 地道に準備を積み、本選考に向けての実力をつける
- 自分の強みと志望動機を磨き上げる

おすすめの戦い方

まずはとにかく夏インターン(選考優遇が多く、チャンス!)にエントリーすることです。運よく選考優遇に乗れれば、その後の戦いを有利に進めることができます。

仮に落ちてしまっても、冬インターンや本選考のチャンスもあります。一度落ちてしまったからといって、落胆することなく、次の戦いに向けてしっかりと対策をしましょう。

また、もしまだ就活を始めておらず、就活本番まで時間がある方は、先に挙げたコンテスト系に応募して実績を作るというのも一つの手です。

まとめ 〜選考優遇は「目的」ではなく「手段」

選考優遇は確かにチャンスですが、それ自体が目的ではありません。あくまで本質は、「自分の実力を伝え、相手のニーズとマッチさせること」です。

今からできる準備を一歩ずつ積み重ね、確かな力をつけていきましょう。

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