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【10問10答】シーメンス/カスタマーサポート部門 ディレクター/入社18年目/佐々木衛

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〈Profile〉
佐々木衛(ささき・まもる)
シーメンス株式会社 プロダクトサポート – GTAC Japan カスタマーサポート部門 ディレクター。
2002年3月、東京都立科学技術大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻修士課程を卒業。同年4月、同大学在学期間中に経験したLMS International社でのインターンシップ研修を経て、その日本法人であるエルエムエスジャパン株式会社に初の新卒社員として入社。技術部テクニカルサポート部に配属され、主に振動騒音3D解析ソフトウェア製品の顧客向け技術サポートおよび導入教育業務に従事。2010年、同部門の技術課長に就任。1D解析ソフトウェア製品サポート部マネージャを兼任し、2016年にシーメンス株式会社によるM&Aに伴いカスタマーサポート本部シミュレーション部部長に就任。2019年4月よりPLM製品の技術サポートを提供するグローバル組織のディレクターに就任し、現在に至る。
(掲載内容や肩書は2019年の取材当時のものです)

 

Q.1 所属部門の紹介をお願いします。担当業務、職制/職階と各役職の職務内容はどのようなものでしょうか。

所属部門はプロダクトサポート – GTAC Japanと呼ばれ、GTACとはGlobal Technical Access Centerの略です。その名の示す通り非常に幅広いソリューションを展開する当社PLM製品の技術サポートを、国境を越えて最適なメンバーを配置することで効率良くお客様へ提供するグローバル組織が母体です。中でも当社のビジネス戦略上、非常に重要な位置を占める日本国内のお客様にフォーカスした部署です。

業務内容は大きく基本業務と個別対応業務の2種類に分かれます。①電話・メール・Webポータル経由の製品サポートや保守サービスの提供、および②代理店商流、または重要顧客向け追加保守サービスの提供です。担当業務としては、複数のサポートチームからなる部門全体のサポート戦略立案、および海外拠点の同部門や国内他部門との連携によるサポート体制の確立、積極的なサポート提案による顧客満足度および顧客経験の継続的な向上が主なミッションです。

組織としては、ディレクターである私の下に各製品のエキスパートを束ねる2名の技術マネージャがいます。それぞれのチームにはて6~7名程度在籍しており合わせて13名の所帯にて運営しています。私と同様のディレクターが全世界で7名おり、その上にグローバル組織を束ねるシニアディレクターが1名おり、PLM製品サポート業務全体を管掌しています。

Q.2 部門やチームのカルチャーをひと言で表現するとどのようなものでしょうか。

ズバリ「チーム力」です。

昨今のあらゆる場面で耳にするデジタル化の驚異的なスピードにより精細化・複雑化する顧客ニーズに対応するため、当社のお客様企業においても革新的なデジタル変革を余儀なくされている中、既存製品やサービスへの新たな付加価値を見出し、かつ現在誰も答えを持っていないような未知の自社価値を創出するためのお手伝いをすることが当社全体としてのミッションです。

その実現には、我々のようにお客様に満足いただける技術サポートを提供すべき部門としては万能な一人のスーパーマンというよりは、個別の能力を有機的に結び付けることで1足す1を2以上にできるような柔軟なサポート体制が不可欠です。当社で展開しているPLMソリューションのラインナップと比較すると非常に少人数精鋭で運営しているため各エンジニアの能力は経験に裏打ちされ非常に高いものがあるといえますが、どんな人でもその人自身の個別の能力開発には限界があります。

そんな時こそ頼るべきは、チームメンバーならびに他部門の同僚、あるいは代理店などのパートナーであり、どのような課題に対しても「チーム力」を持ってすれば突破可能なのだと信じています。

 

Q.3 ご所属の部門やチームについて、同業他社と比べて優れていると考えられる点をできるだけ具体的に教えてください。

具体的に比較は難しいかもしれませんが、我々の強みという意味ではまずは「効率の良さ」です。上述の通り、当社で展開しているソリューションと比較して非常に少数精鋭で日々のサポート業務を回しているため、グローバル組織の強みを生かすことにより全体としてのサポート効率を上げています。

具体的には、それぞれのソリューションにおいて能力の高いエンジニアを全拠点にて揃えておくのではなく、全世界で数名の各製品チャンピオンを国境を越えて最適にアサインすることでカバレッジ(サポート可能な製品領域)や負荷の平準化を行っています。

また、製品によっては1日24時間、および週末も含む週7日間の特別サポートサービスの提供が必須となりますが、全拠点で独自にその体制を整備するのは非常に難しいものがあります。当部門ではFollow the Sun体制を導入しており、各タイムゾーンのサポート部隊がそれぞれの営業時間内では拠点の垣根なくお客様に技術サポートを提供する、文字通り太陽と地球の動きに合わせた24時間営業のサポート体制を導入しています。

Q.4 ご所属の部門やチーム(もしくは会社全体)について、入社前の期待値を最も大きく上回ったこと、上回ることができていないことをそれぞれ教えてください。

まずは期待を良い意味で裏切ってくれたこととしては、職場の雰囲気ですね。外資系企業ならではの偏った成果主義による弊害である、いわゆるギスギスした風通しの悪さは思ったほど感じませんでした。

もちろん新卒入社当時、周りは全員中途採用でバリバリ仕事をしている社員だらけで圧倒されてばかりでした。しかし、時間が経てば任される業務も増え、一緒に仕事をさせてもらう機会が自然と増えていく中で「信頼できる仲間」として受け入れてもらえてからは、ぶっきらぼうで厳しいと思っていた先輩に遅くまで残って懇切丁寧に教えてもらったり、社会人として未熟な点を指導してもらったりして、多くを学べるお手本がたくさんいる環境なのだと考えるようになりました。

逆に期待を上回ることが出来ていないと感じる点としては、社内インフラ整備が少々遅れているように思える点です。設計、製造、サービスまでの一連のモノづくりプロセスをデジタル化してデジタル変革時代での競争力と新しい価値を提供する使命がある企業にしてはスマートではない、という意味ですが(笑)。

このあたりは現在全社的に取り組んでいるので、逆にノウハウを持っている分、一度推進されたらあっという間に変革が起きるかもしれませんね。

Q.5 ご担当されている業務に求められるスキルセットとマインドセットを教えてください。

製品サポートエンジニアに求められるスキルセットとしては、当社主要製品の性質上、機械系・理工系の技術またはIT・インフラ関連技術に精通していることが求められます。

また、よくいわれるスキルとして洞察力がありますが、この辺りのスキルは後天的に教育することで鍛えることが出来るので必須条件ではありません。具体的にはお問い合わせいただくお客様は大抵の場合困っている状況にあるため、お客様の声に耳を傾け課題や要望を引き出しそれを解決するにはどうすれば良いか、さらにはそれによりお客様業務にて新しい価値が創出されお客様に満足いただけるためにはどうすれば良いかを素早く正しく理解する力を指します。

次にマインドセットとして大事な点としてはまず「周りを巻き込む姿勢」です。上述していますが当部門では「チーム力」を重視していますのでそれを実現するためには、独りよがりにならずチームのアクションとして皆で取り組むことで良い結果に結びつける姿勢が必要といえます。

さらに、もう一つ何歳になっても忘れてはならないのは「謙虚さ」です。良い時も決して奢らず常に礼儀正しく、悪い時も周りの意見や指摘に真摯に耳を傾け、素直に自身を省みる機会を持てる人は組織や価値観が大きく変革して行こうとする時代では不可欠と言えます。

 

Q.6 入社してからご自身が最も成長したと思うことを理由とあわせて教えてください。

入社してからもそうですが管理職に就いてから特に感じるのは「他人を信頼し尊重できるようになった」ことですね。

こう言うと人間不信と思われるかもしれませんが、入社当初の私は、当時あまりポピュラーではなかった海外企業インターンシップの経験をしたことでかなり増長した鼻持ちならない若者でした(笑)。何をやるにしても自分が最後までに完璧にやらなければ気が済まない、自分の方が誰よりも上手く出来るといったことに固執していましたね。

数年経ってある程度業務を覚えて一度に様々な業務を並行して行わなければならなくなったある日、自分のキャパシティの限界に近かったのでしょう、ふと「明日自分が急に倒れたらどうなるのか」と考えた時に「自分の業務の穴を埋めてくれるのはチームメンバーしかいない」、「自分が自分だけの業務に専念できているのは自分がやっていない業務をチームメンバーがやってくれているからだ」ということに気付き、それからは相手の自分との違いを認め、相手の置かれている環境や能力を尊重し、相手を信頼してお互いに業務をシェアできるようになったと思います。

Q.7 所属する部門やチームの人の育て方で、特徴的だと思うことはありますか。

一般的な新入社員研修はともかく、配属後の研修は基本的にカリキュラムがあるというよりはメンター社員と一緒にOJT研修を進めることになります。

また、基本姿勢として業務時間内は実業務を覚えることに専念し、自身が不足している知識やスキルについては業務時間外に自学自習することになります。特徴的かどうかは分かりませんが、エンジニアを育てるにあたってはまずは一定レベルの技術力が不可欠となるため、その技術力や理解度を測る為にインターナルセッションを数回必ず実施しています。

与えられた課題に対するプレゼンを決まった期日に人を集めて実施するという内容で、場合によりチーム内外の社員を対象に招集します。技術力としての正確さはもちろんのこと、頭にインプットするだけではなく、お客様の理解レベルに合わせてそれをアウトプットする方法を適宜変えることが出来るかという点も重視しています。

毎回参加者全員からのフィードバックを紙面でもらい、次回に活かせるよう自分自身でカリキュラムを作成・修正しながら進めてもらいます。

Q.8 所属部門の仕事について学生からどのような人が向いているか、もしくは不向きかを問われたら何と答えますか。

上述の設問と重複するので、ここではどのような人が不向きなのかについて述べますが、最終的には次の「3つの無(む)」に当てはまる人は不向きなのかも知れません。

まず1つ目の「無」としては、「無表情」です。感情表現として実際の表情が豊かであるかどうかもありますが、お客様と電話で話す際やメールを送る際にも表情が声や文章として表れます。お客様とは顔が見えない分、特に声や文書に表れる表情が無機質なものでないことが望ましいですね。

2つ目の「無」は「無関心」です。少人数のチームなため常に同じ仕事に一緒に取り組む場合は少ないこともあり、チーム力を発揮するためには周りのチームメンバーがどんな状況にあるのかなど周囲の状況に気を配ったり、単純にメンバー同士が取り組んでいる業務にお互い興味を持ってコミュニケーションを図ることが大切だと思います。

最後、3つ目の「無」は「無責任」です。忙しいとお客様への回答に対してどうしてもおざなりになってしまい、よく調べずに「~すれば出来ると思われます」、または自分が受けたにもかかわらず「担当は私ではありません」とだけ回答してしまうことがありますが、その場しのぎではなくプロとして最後まで責任を持つことが最も大切だと思います。

 

Q.9 あなたが今後1年以内に仕事で成し遂げたいことを最大三つまで、その理由とあわせて教えてください。

まずは何によりも最優先と考えているのは、今回従来にも増して日本国内のお客様向けPLM製品サポートを充実させる目的で新しく発足したGTACジャパンチームを軌道に乗せることです。

具体的には、日本国内のお客様のニーズを把握し、日本オフィスの営業組織との連携を密にしながら満足いただけるサポートサービスを企画・提案、およびその実現に必要なチーム体制の構築と人材計画を実行することになります。

先の通り、複雑化するお客様企業における製品ニーズや技術サポートニーズに対応するためには、当部門単体だけではなく既存の他技術部門や営業組織との連携が不可欠と考えており、と同時に現在各主要製品ごとに独自のサポート体制となっている組織構造を社内的に融合するための非常にチャレンジな足がかりとするべく、将来のサポート体制のあるべき姿をデザインするきっかけとして位置付けています。

Q.10 就職活動中の学生に、人生の先輩としてメッセージをお願いします。

およそ20年前に私が就職活動をしていた当時と比べると、身の回りに溢れるモノや就職活動そのもののスタイルを含め世の中は様々な面で大きく変わりこの先どのように変わって行くかも不透明な感覚を持っているのではないかと思います。そんな激動の時代・変化の時代で今から自身の将来像やキャリアを明確に描くことは正直難しいことだろうと思いますし、いくら考えたとしても誰も答えを持ち合わせていないような事なのかもしれません。

ただ、そんな時に道しるべとすべきなのはやはり自身の中で一本筋が通った「変わらないもの」、「ブレないもの」ではないかと思います。それはもしかしたら、小さい頃に憧れたスーパーヒーロー、あるいはこの分野では誰にも負けないというプライド、自分が正しいと信じる道、または時間も忘れて没頭できるほどの情熱であったりするかもしれません。

結局、周りがどれだけ変わっても変わらないもの、ブレないものを持っている人は逆に変化には柔軟で遠回りはしないし、やはりいつの時代も魅力的だったりしますね。

不透明な世の中でもブレずに自分の信じる道を進む、そんな魅力的な社会人になれると信じていますし、そうなってくれることを影ながら応援しています。頑張って下さい!


 
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