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こんにちは、外資就活 メーカーチームです。
今回は外資系メーカーのファイナンス職に内定されている方のお話をうかがいました。ファイナンス職は専門性が高く、採用人数もどの企業においても5人程度になっています。
数少ないファイナンス職内定者からの貴重な情報ですので、ぜひ参考にしてください。
外資系メーカーファイナンス職内定者について
今回インタビューにご協力いただいた方は、18卒のMさん(某国立大学、女性)です。Mさんはディベートサークルに所属され、イギリスへの留学経験をお持ちです。入社先は外資系メーカーのファイナンス職ですが、日系投資銀行も最後まで就職先として迷っていたそうです。
Mさんは、なぜファイナンス職を選んだのでしょうか? ファイナンス職の魅力とはどのような点になるのでしょうか?
具体的にどのように就職活動を行い、内定先を決められたのかについてうかがいたいと思います。
最初は幅広く。インターンによる能動的な企業研究
――まずは就職活動の準備段階について伺いたいと思います。準備は主に企業研究、ES準備、筆記試験準備、OB/OG訪問などがあると思いますが、どこに時間をかけられましたか?
企業研究です。 最初から好き嫌いはしたくないと思い、様々なインターンに参加 しました。その中で段々と自分の方針が固まってきたと思います。特にOB/OG訪問は行わず、その分インターンに参加することで社員の方から話を聞いたりしていました。
――ESや筆記試験はいかがですか?
ESは文章を書くのが元々得意であり、ディベートサークルで基本的な知識は知っていたので、あまり時間はかかりませんでした。
筆記については基本的な参考書を2~3周行い、一部の特別な問題を出す外資系企業についてはインターネットで情報を集めて対策しました。
――企業研究についてうかがいます。「外資系企業か日系企業か」は多くの学生が迷う選択と思いますが、就職活動を終えられて、この2つはどのように違うと思われますか?
就活前では、日系はコンサバであまり専門性がつかない、外資系はその逆という印象を持っていました。しかしながら 一概にはそうとは言えず、例えば商社であれば部署によれば転職が出来る能力は身につけられると知って意外でした。また外資系と言えど自由に転職ができるわけではない とも思います。
例えば内定先である外資系メーカーのファイナンス職では、日系メーカーのファイナンス職と役割が異なっているため、別の外資系メーカーに転職される方が多く、比較的転職先に傾向はあるのだなと思いました。これはファイナンス職に限らず、投資銀行やコンサルでも同様だと感じました。
――それでも外資系を選ばれた理由はなんでしょうか?
そうは言っても外資系の方が能力を身につけられると感じ たのが大きな理由です。 もう一つの理由としては女性が活躍できるかどうか でした。
ある商社のインターンに参加した際に、メンターとして10人くらいの男性社員がズラッと登場して「えっ?!」と思って(笑)。
一方で外資では力があれば関係なく上に行けると感じましたし、実際に面接でも女性の方が偉い方として出てこられて、女性が活躍出来る環境と思いました。
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GDは始まる前が重要
――では実際の選考が始まった後のことについてうかがいます。まずはGDではどのように振舞われていましたか?
積極的に前に出て話すようにしていました。私はGDでは始まる前が結構大事だと思っていて、グループの中であらかじめ自分の“キャラづけ”をしておいて、 始まってからも自然と自分から話し出せるように していました。
――“キャラづけ”とは具体的にどういうことでしょうか?
私の場合は議論をリードするタイプが個人的にやりやすいと認識していました。そのため、GDが始まる前から会話の中心にいられるように意識していました。
具体的には、GDが始まる前に雑談を振り、周りの人全員を巻き込んで話すようにしていました。そうすることで自分を含め全員の緊張もとけますし、自然と会話の中心にいられることが多かったです。結果としてはGDを通過できなかったことはありませんでした。
――面接では、どのようなことを話していましたか?
外資系も日系も関係なく、ディベートサークルと留学の話をしていました。特にディベートサークルについては良く聞かれました。 活動の中でのチームプレイやその中での役割を聞きたかった のだと思います。志望動機については「自己成長」を中心に構成し、伝えていました。
――選考フローはどのような感じでしたか?
面接とジョブが中心でした。ジョブの前に面接があるのですが、ジョブの結果が全てというわけでもなく、 面接での評価も含め総合的に判断されている と思います。
ファイナンス職の魅力とは?
――では最終的に入社を決めたファイナンス職について、その魅力をうかがいたいと思います。まず決めた理由について教えてください。
志望動機として「成長できること」を重視していましたが、 もう一つの理由として「成長の仕方」 がありました。
最後まで日系の投資銀行と迷っていましたが、そこでは「量をこなせば成長できるでしょ?」という考え方を、働いている方から感じました。一方で内定先では 「人に合った成長」をさせてくれることが大きかった です。
また、考え方の「好み」もありました。内定先とは別の外資系メーカーのマーケティング部門でインターンをしていた時は、右脳寄りの考え方が合わないと感じました。
加えて少し前にも話したような女性の活躍もあり、コンサルをやめた理由として「幅が広すぎて専門性がどうなのだろう」と疑問を抱いてしまったため、内定先に決めました。
――ファイナンス職の魅力はどのようなものでしょうか?
私が今、認識している魅力は、大きく2つあると思います。 「業務内容」と「裁量権」 です。
ファイナンスの業務内容は「俯瞰的にみて商品を伸ばしていく」ことです。例えばマーケティングであれば「どれだけ人に訴えられるか」を考え、生産であれば「どれだけ安全に作れるか」を考えます。一方でファイナンスはそれら全てを考える必要があります。
それぞれ 異なった意見を持っている各ファンクションの意見をまとめることが一つ大きな仕事 としてあり、それは私にとても合っているなと思いました。
裁量権では、まとめ役であることから他のファンクションの部長クラスの方から意見を求められます。若手からそのような経験が出来るのはとても素敵だと思っています。
――そのようなファイナンス職の魅力に気付いたのはいつでしたか?
企業の説明会でした。元々マーケティングでエントリーをするつもりでしたが、説明を聞く中でファイナンス職へ変更しました。私以外にもマーケティング志望からファイナンス志望へ変更した人も一定数いました。
――他の部門の内定者の方はどのような感じですか?
そうですね・・・。セールスはみんなカッコよくて可愛くて話が上手くて、という印象があります。マーケティングは人にもよりますが、笑いのセンスが高く、個性的な方が多いです。生産系やファイナンスは知的なポジションでしょうか。
ファンクションによって求められている人材は異なっている と思います。
トップレベルの学生を知る意味でも、インターンには行くべき
――現在、就職活動を行っている後輩に向けてアドバイスを頂きたいと思っています。就職活動を終えられて、もっとこうすれば良かったなという点はありますか。
私は留学前にも練習としてインターンに参加していましたが、その時は全く準備をしていませんでした。参加すること自体を目的のように考えていましたが、周りの本気で内定を取りにきている学生はかなり準備をしてきており、あまり上手くいきませんでした。
その反省を踏まえて、二回目の(18卒の)インターンでは、かなり準備をして臨みました。なので、 伝えたいことは「準備は絶対にすべき」ということ です。
しかしながら、始めは何を準備すれば良いかが分からないと思うので、出来るだけハイレベルの、有能な人がいそうなインターンに参加してみることをオススメします。
トップレベルの学生がグループワークでどのようにしているのか、どのように社員にアプローチをしているのかを知るだけで全然違う と思います。
実際の面接に関しては、私は真面目にしっかりと答えるタイプだったので、話しやすい感じを出しても良かったと思います。ファンクションにもよると思いますが、セールスの人達は、もう少し砕けた話し方をしていたのではないかなと思います。
自分で職場を選べる人へ
――最後に今後のキャリアについてうかがいたいと思います。何度か「自己成長」というフレーズをうかがいましたが、「自己成長」の先にどのような姿になりたいと考えていますか?
自分で職場を選べる人でありたいと思っています。会社に依存せず、自分で違うところへ移ることが出来たり、 もっと良い仕事があればそっちに行きたいと言えるだけの能力を身につけたい と思っています。
「裁量権」と「専門性」が同時に存在する、ファイナンス職という魅力
今回のインタビューを通じて、ファイナンス職には「裁量権」と「専門性」という2つの要素が、規模の大きいビジネスの中で獲得できることが分かりました。
もちろん、ベンチャー企業のようにビジネスの全てを担当しなければならないプレッシャーの中で成長することも魅力の一つですが、すでに 企業が持っている大きなシェアをさらに拡大させるという難しい仕事に、若手時代から積極的に向き合える点に大変な魅力 を感じております。
インタビューは短い時間でしたが、Mさんの分かりやすい受け答えに何度も感銘を受けました。 「整理整頓された考え」を「論理的に解答する」重要性 を感じ、インタビュアーも刺激を受けています。
また、お話をうかがっている中で感じたのは、このような頭脳明晰なスペック的な側面だけでなく、 自ら出向いて信用できる情報を集めていらっしゃる高い行動力に裏打ちされた説得力 です。実際にご自身で見聞きした上で出した結論には、強い納得感がありました。
今回のインタビューがファイナンス職を目指している方はもちろん、外資か日系かを迷っている方、自分の進路について迷っている方にとって、考える材料にして頂ければ幸いです。
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