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公益性と収益性を高レベルで両立する。“政府系金融機関”という選択肢【PJT 01:自動運転に欠かせない超精密測位サービスを事業化せよ】

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〈Profile〉
若林駿(わかばやし・たかし)
株式会社日本政策投資銀行 企業金融第5部 副調査役。
東京大学経済学部 経済学科を卒業後、2013年に日本政策投資銀行へ入行。企業ファイナンス部、関西支店を経て、現在、企業金融第5部にてエネルギーセクターにおける法人営業業務に従事。

 
2018年10月に、株式会社化から10年を迎える日本政策投資銀行(以下、DBJ)。財務大臣が100%株主の政府系金融機関という稀有な存在です。

民間企業でありながら高い公益性を持つDBJは、その時代における社会の課題に幅広く対応し、日本の持続的発展に貢献してきました。しかしそうした事業特性上、就活生の皆さんをはじめ一般的な認知度は高くないのが現状でしょう。

今回は、そんなDBJの最前線で社会課題に向き合っている若林さんに、DBJが果たしている役割や、この場所でどれほどの成長を遂げられるのかを、具体的なプロジェクト内容とともにお話しいただきました。

 

“公益性”と“収益性”の真ん中で

――東大在学当時はマクロ経済学を学んでおられたということですが、DBJに入行を決めた理由を教えてください。

若林:就職活動初期の頃は、自分の適性に合う仕事を探してわりと幅広く選考を受けていましたね。金融も、ITベンチャーも。ただ、最終的にはまったく迷うことなくここに決めました。

少し固い話になりますが、仕事って収益の要素とパブリックな要素の両方がありますよね。すべての会社はこの軸のどこかに位置すると思っているのですが、私自身の志向としては、どちらの端っこでもないなと。自分や自社の利益だけを考えるのでもなく、かといってNPOのような立ち位置でもない。

プレイヤー感覚を持ちつつ公益性の高い仕事に就きたいと考えた時に、自然とDBJが選択肢の中心にありました。

――現在の仕事は当時のイメージ通りなのでしょうか?

若林:そうですね。2013年の入行以来、3つの部署を経験していますが、そのすべてで、イメージ通りの働き方を実現できています。

最初の部署は企業ファイナンス部で、通常の融資よりもリスクが高いメザニンファイナンスと呼ばれる金融手法を扱う部署でした。

次が関西支店で、2つの全く異なる仕事を経験させてもらえたのは良かったですね。1つは法人営業業務で関西地域の製造業が対象顧客でした。もう1つは企画調査業務でして、同じく関西地域において、経済・産業調査に加え、地域金融機関、自治体、マスコミ、財界等との窓口を担当していました。

自分自身の視野が広がったことを実感しています。

その後にまた東京に異動して、現在の企業金融第5部に所属しています。

 

自動運転実現に向けた新会社を設立。DBJが果たした役割とは

――DBJでは各部署で様々なプロジェクトが進行していると思いますが、これまでで特に印象深い案件についてお聞かせください。

若林:もちろんどのプロジェクトも重要性の高いものばかりですが、印象深いのは関西時代に経験した、複数の大手企業が株主となって新会社を設立したプロジェクトでしょうか。DBJは新会社設立に向けた全体調整等に加え、一株主として必要資金の出資も行っています。

設立したのは、グローバル測位サービス株式会社(GPAS)。平成29年6月設立です。

――それはどういった会社なのですか?

若林:センチメートル級の精密衛星測位サービスの事業化に向けた実証実験をおこなう企画会社です。これだけだと何がなんだか分からないですよね。

例えば、皆さんスマートフォンをお使いだと思いますが、そこには必ずGPSが組み込まれています。位置情報を調べられる便利な機能ですが、実は現在のGPSは数メートルほどの誤差が発生してしまうんです。

特に道の入り組んだ都市部ではよくありますよね、飲み会の場所を調べて行ったのに通りの反対側だったり、道が一本ズレていたり。そこを補強して、センチメートル単位まで誤差を削減するために、衛星から受信した電波を解析して、より精緻な位置情報へと加工します。

このサービスの事業化を目指し、まずは技術とビジネスの両面から実証実験をおこなっているというわけです。

――なるほど。それは素晴らしいですね。その技術が確立されると、具体的にどういったことに応用できるのでしょうか。

若林:かなり幅広い領域での活躍が期待されていますが、直近のトピックでいえばやはり自動運転ですね。

例えば道路が3車線あったとして、メートル単位で誤差があると、どの車線を走っているのかが正確に測定できない。それでは左右に曲がることもできません。同じように上下の差もあって、一般道を走っているのか高速道路を走っているのかが分からなければ料金所に突っ込んでしまうことになります。

自動運転の実用化に向けては極めて重要とされるサービスの一つといえるでしょう。

一般車両だけでなく農機や建機、船の自動運転にも活用できますし、津波の観測といった防災の観点からも活用が考えられます。位置はすべてをつかさどるので、応用範囲は非常に広いですね。

――今後への期待が高まりますね。今回のような重要なプロジェクトは、どういったきっかけでスタートするのですか?

若林:DBJから「こういうビジネスでお客様のお役に立てるんじゃないか」と仮説を立ててご提案することもありますし、お客様の方からお声がけいただいてスタートすることもあります。今回のプロジェクトでいうと後者ですね。

先ほど複数の大手企業が株主になっているとお話ししましたが、その中でも旗振り役を務めておられた企業様と当行が、親密にお付き合いさせていただいておりまして。我々は過去にもこういった企画会社への出資は経験していますから、そういったノウハウを評価いただいてのことだと思います。

 

日本のためになろうと思えば、自らが成長するしかない

――プロジェクトの中で若林さんが担った役割について教えてください。

若林:会社設立まででいうと、株主候補であった大手企業の方々は皆さんこういった会社を作られた経験が豊富なわけでもなければ目指している方向性も違う。各関係者の利害関係を取りまとめる調整役として、まずはお役に立てたのかなと思っています。

部品を作っている方もいればサービスをやっている方もいますし、いつ会社を設立するのか、またその会社でいつ頃までに実証実験を終えてサービスインするのかというスケジュール感も異なるわけです。

DBJがその折衝役を担うわけですが、我々が政府系の金融機関であることが大きな強みになりましたね。公益性を持ち中立的な立場にいますから、フェアな視点で立ち回ることができる。

DBJならではのプロジェクトだったと思いますし、私自身、非常に大きなやりがいを持ってチャレンジさせていただきました。

――それは重要なポイントですね。他にやりがいを感じるのはどういった部分がありますか?

若林:正確な位置情報を測定するサービスは、これからの日本に必要となる可能性が高いものです。そこに向けて新会社を設立するというシーンでお役に立てたことはやりがいですね。DBJでは新しい産業を創り出すサポートもできます。

政府系金融機関として日本のためになることもできましたし、1人の担当者としてお客様のためになる仕事もできたと実感しています。

――逆に難しかったのはどのような点でしょうか。

若林:まずは先ほども申し上げた通り、利害関係もスピード感も異なる複数の株主を調整し、1つのゴールへと向かっていく点。

終盤になってくると、明日までにこれを決めないと会社設立が間に合わない、といったことも起こりえます。

口うるさいヤツだと思われたとしても、ズレが発生しないよう1日単位でスケジュールを区切り、すり合わせしながら進めていきました。年齢もバックグラウンドもバラバラの方々をチームとしてまとめることができたのは、自信にもつながりますし達成感も大きかったですね。

あとはやはり、私個人でいうと入行以来こういったプロジェクトのみを専門的に担当してきたわけではないので、経験したことがない壁にぶつかった際などはとまどいもありました。

ただ、社内に参考となるプロジェクトを手掛けた先輩たちはたくさんいますから、その方々に当時のことを聞きに行ったりして、元々持っている知識とそうではない部分をかけ合わせながら、手探りでやってきた感じですね。

――若林さん自身の大きな成長につながったわけですね。

若林:そうですね。もちろん日々書籍を読んだりもしていますが、それだけだと難しい部分はあります。

DBJは立ち位置が特殊なので、似たような仕事をしている会社が日本にはほとんどないわけです。そういう意味では、先輩や同僚が手掛けた案件が一番の参考材料になる。少数精鋭の組織なので、この案件はあの人に聞こう、とすぐに顔が思い浮かぶことも強みです。

自分自身の経験に加え、自分以外の方が手掛けた案件のノウハウも、自分のものとして蓄積できるよう心がけています。

――最後に、DBJに合うのはどのような人材かを、若林さんの視点からお話しいただけますでしょうか。

若林:今回のプロジェクトもそうですし、様々な媒体で当行が手掛けた案件については公表しています。その中で1つでも面白そうだなと思うものがあるなら、お勧めしたいですね。そういった案件で担う役割をDBJ以外にできる会社は少ないので、答えはシンプルに見えてくるのではないでしょうか。

また、最初にお伝えした収益性と公益性の話も重要で、補助金やボランティアと勘違いしてしまうと難しい。経済合理性にのっとった上で、社会のためになる仕事をしたいという方に向いていると思います。そうすれば、成長はおのずとついてきます。鶏と卵ではないですが、日本のためになることをやろうと思えば、自分自身が成長するしかありませんからね。

何かしら面白そうだと思っていただけるプロジェクトがあれば、ぜひ一度会いに来てほしいと思います。

 


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