はじめに
国際関係の学部や国際交流を行う学生団体に所属する方々には、「将来国際機関・援助機関に行って途上国の人のために何かしたい」と言って、「将来国際NGOで働きたい」「途上国でBOPビジネスに関わりたい」というキャリアを望む方が一定数見受けられます。
中でも外資系企業を志望している学生に、「将来的に途上国支援の道を志したい」と言っている方が多かったように記憶しています。外資就活ドットコム読者の皆様にも「いずれはそういった国際協力・国際開発の世界に関わりたい」と思っている方もいるのではないでしょうか。
とはいえ多くの学生にとって漠然とした憧れはあるものの、巷にこういった機関への就活情報が流布していないこともあり、「どの様なキャリアパスがあってどういった要件が求められているのか」がよく分からないのが実情です。
そこで今回は、そういったキャリアを目指す方に対して求められる要件を知るのに有用なwebサイト又はブログをご紹介したいと思います。筆者の興味を核として紹介しているので偏りがあるのは否めませんが、多少なりとも参考になれば幸いです。
各種機関web・ポータルサイト
「世界銀行キャリアガイド」には世界銀行に、どのような専門分野やポストがあるのか分かりやすく示してくれています。また、「世銀スタッフの横顔」というコーナーでは定期的に日本人スタッフのインタビューを掲載しており、自身のキャリアを考える上で参考になります。メールマガジン、twitterに登録しておくとイベントの案内が来ることがありますので登録しておくと便利だと思います。
国際機関就職希望者向けのポータルサイト。最近更新が滞っているようですが、ざっくりとどの様なキャリアがあるのか理解するには良いかも知れません。
国際開発ジャーナル社が運営する国際協力・国際開発に関するキャリアについてのポータルサイトです。求人情報や進学ガイド、イベント案内などを見ることができます。ここで発行されている『国際開発ジャーナル』は、開発現場の今を知るために読んでおくと良いのではないでしょうか。
国連の活動についてより深く知りたい方のためのフォーラムサイトです。サイトの設立趣意書には、「国連のことをもっと知りたい。
国連の活動に貢献したいと考えている実務者、研究者、学生、メディア関係者など幅広い人々を対象として、日本語で国連についての知識を得、議論に参加し、さらには活動に参画する場を提供することを目標とします」と書いており、そのための情報をWEBサイト又はメーリングリストでの配信もあります。実際に現場で働いた人の情報を得るなら、是非登録し、勉強会等に参加なされてみてはいかがでしょうか。
ブログ
実際に途上国開発に関わる仕事をされている方々のブログを集めてみました。
米系投資銀行からハーバードビジネススクールを経て国際機関で働かれている方のブログです。現在の仕事や現地での生活について書かれています。「アフリカの農地開発について」では、潜在的に大きな可能性を持つアフリカの農業開発について、現実はなかなか難しい問題があることが分かります。
世界銀行本部にて働く畠山勝太さんのブログです。教育開発についてのデータ分析や国際機関での日々の生活についてなど幅広く記事を書かれています。
憧れで国連目指すのはちょっとやめた方がいいかな・・・なんて思わせてくれる内容で、大変面白かったです。
マッキンゼー から世界銀行本部に転職して働く一方、Socketという組織を立ち上げられている金平直人さんのブログです。「大丈夫かグラミン」と言う記事を読んで、BRACについて興味が湧いたので、『貧困からの自由―世界最大のNGO-BRACとアベッド総裁の軌跡―』を読もうかどうか考え中です。
個人ブログではないのですが、面白いメディアなので紹介いたします。「レアリゼは、「発信」と「学び」の二つの方法から、新しい市民メディアの実現を目指します。」と、宣言するように、現地にいるライターの方が取材をした情報を元に記事を作り、掲載しているようです。
また、個人だけではなく、共同で1つの問題に取り組む共同リサーチ(Group research)」も行っていることが興味深いと思いました。
現実世界の「アバター」ストーリー:企業の搾取と戦う先住民族
ホメオパシー?/第5回共同リサーチ:健康であるためのオプション~世界の補完代替医療~Vol.7
終わりに
以上、つらつらと紹介をして参りました。総じて修士号以上の高い学歴、プロフェッショナルとしての高い知識やスキル・マインドを求められる分野であることは間違いなく、学生時代からそれなりの意識を持って自らを高めていく必要があると言えそうです。
ここでご紹介したwebサイトで得られる情報も断片的なものに過ぎませんので、より詳しく知りたい場合は、積極的に「コーヒーアワー」といったイベントに顔を出したり、twitterを活用していろいろな方に質問をぶつけてみましょう。
これは完全に筆者の私見になりますが、国際協力・国際開発の分野に興味のある方で途上国の現場に行かれたことのない方は、キャリアについての情報収集に励む前にまずは一度現地に長期間滞在をすることをお勧めします。
海外インターンシップなどで学生が現地に行くと、自分の無力さが肌身にしみてわかったり、「自分自信の課題」がぼんやりと見えてくるので、今後のなすべきことへの大きなヒントになります。国際協力・国際開発の道へ入るのは非常に厳しいですが、この道を志される方は強い信念を持って、諦めることなく初志を貫徹されることを願っています。
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